穴にハマったアリスたち

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(第8話)ひろがるスカイ!プリキュア「 飛べない鳥と、ふしぎな少年」感想

2023年03月27日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第8話)ひろがるスカイ!プリキュア「 飛べない鳥と、ふしぎな少年」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第8話より)

画面の端々に映りこんでいた謎の鳥ことツバサくんが正体を現しました。スカイランド原産の飛べない鳥だそうで。

彼の種族は飛べない代わりに人の姿と技能を得た。だけど彼の夢は飛ぶこと。

夢見ることは悪いことではない。しかしながら劇中でも明言されたように「適材適所」はあります。

アクシデントでこちらの世界に迷い込んだ彼は、航空力学の勉強をせっせと行い、飛ぶ夢に邁進されています。
てっきり「飛行機を作る」のかと思いきや、あくまで自力飛行に拘っていらっしゃる。
効率の面でいえば、明らかに悪手です。彼の強みは「人型になれること」「技能に秀でていること」なのだから、飛行機を作った方が良い。自分一人でなく、他の人々の「空を飛びたい」夢も叶えられます。

これはソラさんにも言える。私達的には感覚が麻痺していますが、本来でいえば10代の娘さんは肉弾格闘するヒーローには向いてません。子供を助けたいのなら、もっと別の道の方が「適材適所」だったはず。だけど彼女の夢はヒーローになること。

両者ともに非効率な夢を目指していらっしゃる。先の話でいえば、ツバサくんはプリキュアにも(これまでの常識でいえば)向いていません。ナッツポジションで支援アイテムを作ってる方が、おそらくは「適材適所」と思われます。

幾重にも非効率なことをしているのですが、そうはいっても「夢」に効率も何もない。彼は自分で飛びたいんです。鳥の矜持なのか、父への尊敬なのか、ただただ純粋にあの日の体験が忘れられないのかは分かりませんが、理由だって重要ではない。とにかく飛びたいのでしょう。

今回の話はほぼ家の中だけで進み、戦闘も次週に持ち越しというかなり特殊な構成。ラストで崖から飛び立ったツバサくんは、果たして飛べたのか。飛べてしまったら夢が叶ってしまうので墜落するのかなとも思うのですが、じゃあプリキュア能力で飛べたら彼は満足するんだろうか?満足しなかったとして、変身すれば飛べるのに、生身での飛行への夢を維持し続けられるんだろうか。

言い換えると、ソラさんはプリキュアになったことで満足できるのかとも。

現実世界でいえば、ある職業に憧れて晴れて就職できたとしても、それで目標達成ではない。職に就く(プリキュアになる)ことと、そこから何かを成し遂げる(ヒーローになる)ことはイコールではない。
この方向性でいくなら、最後はプリキュアを捨てて(プリキュアが通用しないとかで)生身で解決に向かう展開もあるかもしれない。

今までのプリキュアでは何となくスルーしてきた「留守中に襲われるかもしれない」もなかなかに深刻で、ソラさん一人ではどうにもなりません。
これも現実世界で言うなら、赤ちゃんを置いて働きに出るようなものか。現実だったら保育園や祖父母に頼るのですが、その役目をツバサくんがやるのかしら。

「ヒーロー」という直球のテーマを扱っている20周年作なのに、どんどん不穏な空気が漂ってる気がします。着地点がまるで見えない。オトナプリキュアやらオールスターズF等々、現実の方も超絶楽しみだけど何をやろうとしてるのか全容が見えない企画が待ち構えていて、お祭り感というよりザワザワ感が堪りません。どこに向かおうとしてるんだろう。
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「if世界での再会/ルールー分裂問題」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2023年03月23日 | ハグプリ最終回考察
うちのブログでは歴史改変については、下記の解釈でいます。
『世界は一つだけで、ルールーは改変後の未来から来ている。「歴史が変わること」が最初から織り込み済みなので、結果として全く同じことを繰り返している』


(「HUGっと!プリキュア」22話より)

図に書くならこのようなイメージ。
複数の世界を想定せずともハグプリは説明可能なので、シンプルにこれで済みます。



ただ「世界が複数ある」説の方が人気があるのも事実なので、その前提での解釈も試みてみる。
もしも続編が出た時に、パラレルワールドが全面に出される可能性はかなりありますから、それにも備えたい。

まず前提を整理します。

(1) 歴史改変のトリガーは「タイムトラベルをしたことそのもの」であると断定する理由はない。
ここに拘るのは、タイムトラベルそのものが原因だとすると、描写内容と大きな齟齬が生まれる上に、未来への帰還時にも分裂してしまうから。
(私としては「黒白キュアの召喚」がトリガーだと解釈しています)

(2) ルールーの「未来で待つ」発言と整合性を取りたい。また、2030年にえみるが「再会」したルールーが、まさしくあのルールー本人であると示したい(以下「ルールー別人問題」と呼びます)。
この問題をクリアできないと、ハグプリ全体の印象が大きく変わってしまいます。

【二股の世界】
「世界が分岐した」「異なる世界線に乗った」と言われたとき、イメージするのは下記のような「2018年から先が二股になっている世界」かと思います。



これは本来はおかしい。2013年が別々の世界で共有されてしまっています。
2013年に住む人々からすると、時間が経過して2018年になった時に、複数の自分に分岐していってしまう。
現代物理の多世界解釈においても、過去と未来はセットで扱われています。「改変前の過去と改変前の未来」・「改変後の過去と改変後の未来」が存在しないと奇妙だ。

それに「私たちが見ていたハグプリ」で失敗したパターンが生まれるのはテーマ的にどうなんだろう?
第1話冒頭時点の野乃さんは「改変が起きる前」ですから、ここから「改変後(成功パターン)」「改変前(失敗パターン)」に分かれることになる。
私たちが視聴したのが『たまたま』成功したパターンだった、というのは釈然としない。

とはいえ物語として分かりやすいので、続編ではこれが採用されたとします。
この場合は諸々の問題は容易に解決できる。全ての騒動の後、ルールーは2018年の分岐より前にタイムトラベルすればよい。
そしてそのまま物陰に隠れ、2018年の自分たちの未来への帰還を見送った後、さらっと合流すれば再会できます。
ルールーの主観では「未来で待つ」と言えます。

これだけだと2030年で作成されたルールーが別人になってしまうのですが、ルールー本人が横にいるなら2号機でもそんなに不気味ではないように思う。
もしくは後述の解決策をとる。

【平行世界】
「世界の分岐」を、物理的により正確な解釈をするなら下記です。



改変が起きた瞬間に、2018年より前の過去も分岐します。分岐というか分裂。感覚的には完全なる別世界です。

ただ上図には誤りがあります。
ルールーらがタイムトラベルしたのは「改変後の世界」なので、もう少し正確にはこうなる(但しこれも誤り。後述)



彼女らは最初から「改変後の過去」に移動しています。そして「改変前の未来」に帰る。
異なる世界にどうやって移動しているのか分かりませんが、とにかくできるのであれば、もう一度同じことができても不思議はないでしょう。

ハグプリ本編での描写のみでいえば「未来との繋がりが薄れている(異世界へのゲートが閉じかけている)」ので片道切符に思えます。
ですが、続編でパラレルワールドが描かれるのであれば、「移動可能」であると示されます。だったら解決は容易い。シンプルに「未来で何度か行き来がある。だから未来で待つと言った」で終わります。
最初に前提に置いた通り、タイムトラベルそのものが分岐を誘発しないのであれば、気軽に移動されても特には困りません。

移動が可能ならば、ルールー別人問題も解決できます。
2030年以降(仮に2033年)に、幼いルールーを改変後の世界から改変前の世界に送り込めばよい。



明確に反する描写が出てこない限り、これでどうにかなります。
ルールーは2030年に改変後の世界に誕生し、2033年に改変前世界に旅立ち、2043年から2018年にタイムトラベルする際に改変後に戻り、2018年から2043年の改変前世界に帰った。

※ここまで「世界が二つに分岐した」ケースで考えてきましたが、更に大量の世界に分かれたのだとしても考え方の基本は同じ。

※「改変前/改変後」は、それぞれ「(タイムトラベルした結果)失敗/成功」に読み替えた方がイメージしやすいかも。

【分裂するルールー】
ただ深追いするのなら、正確にはこうです。



ルールーは改変前/改変後のどちらか一つにトラベルしたのではなく、両方にトラベルしています。
ルールーは2018年の時点で二人いる。

「改変前」/「改変後」の各世界は、「タイムトラベルしなかった世界」/「タイムトラベルした世界」の違いではありません。
「タイムトラベルしたが救われなかった世界」/「タイムトラベルして救われた世界」です。
もし「タイムトラベルしなかった世界」があるなら、タイムトラベルした時点で歴史が変わってしまい、劇中描写と大きく乖離してしまう。

二人いるこのルールーは、どちらも改変前世界(失敗した世界)の出身なので、事が終わると改変後の2043年に帰還します。
そうすると、改変前2043年世界で、二人のルールーが鉢合わせる。
2030年に改変後世界でルールーが作成されていますから、そのまま成長させると、改変前世界の2043年に二人、改変後世界の2043年に一人の計3人になる。
「世界は二つに分岐したのに、ルールーは3人いる」という不可思議な状況。

※改変に失敗した方のルールーは、失敗したんだから死亡していてもおかしくはないですが、問題から逃避しているだけなのでここでは考えないものとします。

※逆にいうなら「改変前世界に戻った時に合体する」の逃げ道もない。片方が死亡している可能性があるので、同じタイミングで未来に戻れる保証がない。

これを解消するためにも、前項の通り2033年などに改変後世界のルールーを、改変前世界に送り込む必要がでてきます。それをやっておけば、とりあえずルールーは二人で済む。世界が2つだから、ルールーも2人。違和感はないです。
あとは2043年の決着がついた後に、改変後世界のルールーが戻ってくれば良い。
この解釈に則るなら、2043年の戦いでは、ルールー&ルールーによるダブルアムール変身とかも見られるのかもしれない。

あるいは、マシェリのプリハートが分裂した理由にこじつけても面白そう。
5個目のプリハートは、改変前世界のプリハートを召喚していたんだ。そのおかげで改変後世界にはアムールが誕生できた。
しかしそのせいで改変前世界ではプリハートが3個になってしまい、アムールどころかマシェリも誕生せず。結果、失敗にもつながった。
真相がこれなら、ルールーが未来に帰りたがるのも納得がいきます。プリハートを返却し、責任を取らねば。

【分裂する人々】
ここまでは何とか辻褄は合わせられるのですが、分裂してしまうのはルールーだけではありません。トラウムやハリーも同じだ。
ということは、「2033年にルールーを改変前世界に送り込む」と似たようなことをしなければいけなくなる。
当然、そんな経緯があったとは彼らは口にしていない。

ルールーは記憶を消去されていたとかで言い訳するとしても、ダイガンやパップル達にまで同じ処置をするのはかなり無理を感じます。
が、「二つの世界に3人のチャラリートがいる」を避けるためには、改変前世界に旅立っていただくしかない。
したがって2033年あたりに大災害的なものがあり、改変後世界の住人がごっそりと(少なくともタイムトラベルした面々は)転移してしまったんでしょう。本人たちがそれを認識しているのかは別として。
ジョージの語った「野乃はなに訪れた不幸」も、これ絡みかもしれない。

「分裂する」というのはかなり不可解ではありますが、シュレーディンガーの猫が二匹になるようなものです。現実世界では異世界への移動はできない(というか、移動できないから異世界)ので、生きてる猫と死んだ猫が再会するような現象は起きない。それを「できる」と設定されてしまったら、上記のような説明で突破するしかない。説明に無理があるというより、そもそも「分岐した世界を移動できる」前提のせいです。
まぁ「人間の分裂」を許容するのであれば、最初の方に書いた「二股の世界」でいいんじゃないか?という気もするのですが、私としてはこちらの方が納得はできます。

それでも受け入れづらければ、「改変前世界(失敗世界)でも2030年にルールーが作られた」としましょう。その上で改変後(成功)からルールーを送り込み、2043年のタイムトラベルの前の時点で、ルールー(およびトラウムやパップル達)を2人にする。2人のルールーは、それぞれ失敗世界と成功世界の2018年を目指してタイムトラベルする。これなら分裂はしません。

解決できたのか自分でも怪しく思うものの、とりあえず現状ではこのような理解でいます。

【参考】
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
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(第7話)ひろがるスカイ!プリキュア「ドキドキ!転校生はヒーローガール!! 」感想

2023年03月19日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第7話)ひろがるスカイ!プリキュア「ドキドキ!転校生はヒーローガール!! 」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第7話より)

ハレワタールさんがご転入なされた。
スカイランドのことは秘密にしたい。しかしながら彼女は正直な子。
だから目立たないようにして、質問攻めを回避しよう。

対策になってない気がしてなりませんでしたが、ソラさんの本心としては悪目立ちして孤立したくなかったとのこと。
故国での学園生活が偲ばれる。

とはいえ何せ正直な子なので、規格外の運動能力を皮切りに、結局はヒーロー志望のことまで大公開されました。
そしてそれを温かく迎え入れられた。

似た話はハグプリの野乃さんでもあった。
野乃さんは転校前の学校で上手くいかなかった。転校先では己を偽ることなく、生活できた。
違いは何だったのか…といえば、直接的なところだと薬師寺さんの存在が大きい。

では今回はといえば、やっぱりましろさんの存在に依っていると思う。
ソラが「異常者」「異端者」ではないことは、ましろさんが仲良しということで担保されています。
そしてそれに続く、ましろさんの友人らしき謎のモブ・あさひくんの「よく分からんが頑張れヒーローガール」の一言が大きい。
これで彼女は受け入れられた。「ソラさんが正直だったから」ではなく、周囲の環境に恵まれた。

仮にましろさんとふたりはプリキュアしないままに、いきなりこのクラスに転入していたら、同じことをやっても悲劇になっていたかもと思うとなかなかに怖い。
カバトンも、もしもこの学校内に「友人」がいたなら、もう少しまともな受け入れられ方をしていたかもしれない。
(学食のパンは購入しているあたり、おそらく給食のシステムを知らず、食べ放題と勘違いしたようにも思う)

また、明らかな「異邦人」なので、言動が多少おかしくても「そういうものか」で納得できる。
ソラさんは勘違いなされていましたけど、転入生が友人を作るなら、異邦人ボーナスが効いて目立っている内が勝負です。クラス替え後のシャッフル中に乗り遅れると、後々厳しいのと同じ。
実際、体力測定のあの異様な結果がないままに「実はヒーローを目指しています!」と言ったら胡乱な目で見られたに違いない。

正直に、と言ってもスカイランドの件は秘匿されたまま。
「向こうの言葉で喋ってみてよ」は鉄板のネタだと思うのですけど、どうにか乗り切ろう。
言葉は同じだが文字が違う、というのはかなり奇異なので、多分「何か事情があるな」と察して、触れられないようになると思う。
極端に異質だと、逆に受けいれられる現象。

…こうして見ると、「社会人になって苦労する」というより「社会人になったので苦労が報われた」話のようにも見えるな。
スカイランドとソラシド市には、学校と会社のような関係性はありませんが、学生の頃には重たくて避けられていたこと(「社会のために頑張る!」とか「より良き家庭を作りたい!」とか)が、報われて花開いたというか。どういう着地を目指すんだろう?
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「続編なんか怖くない」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2023年03月15日 | ハグプリ最終回考察
オトナプリキュア&続編シリーズが発表されました。

今まで「どうせ真相は明らかにはならない」と好き放題に考察もどきをしてきたのに、何かが描かれてしまう可能性が出てきてしまいました。
散々力説してきた「未来は変わっていない」「ルールーは平行世界に帰ったのではない」等が覆ってしまうかもしれない。
喜ぶべきなんですが、もしそうなったときに心置きなく楽しめるように、今から予習しておく。

※2023年3月15日現在、ハグプリ続編は全く示唆すらされていません。


(「HUGっと!プリキュア」40話より)

【(1) 2018年以後、2030年以前の物語】
ハグプリ続編として思いつくものとしては、まずはシンプルに「野乃はなとジョージの結婚」とかを巡る物語でしょう。

例えば2028年。最終回から10年後の未来が舞台。
野乃さん達は24歳頃。薬師寺さんが医師免許を取るかどうかのあたり。えみるは大学卒業間際ぐらいか(この子ら皆、いわゆる普通の4年制大学に通うタイプの人生を歩まなさそうですけど)。
そこにルールーがやってきて、何らかの騒動が起きるような感じ。

劇中でどこまでダイレクトに言及されるかにもよるのですが、このパターンは私の考察とは直接には矛盾しない。
「2018年から2043年に帰還中のルールーが2028年に立ち寄った」「2043年での決戦の後のルールーが、2028年に報告に来た」のどちらでも辻褄が合います。
私としては「2033年にルールーが立ち寄っている/2033年に2043年からトラウムがやってきている」説を唱えているぐらいなので、むしろ補強されたと喜べる。

【(2) 2043年の決戦の物語】
次の可能性として、「2043年からSOSが届き、残っていた4人が未来にタイムトラベルして助けに行く」ようなお話。
「トゥモローも登場させられる」「未来の自分とのドラマがある」等で、見せ場が色々ありそう。

このケースだと未来の黒幕が明かされそうですが、私の考察的には問題なし。そこの部分はどうとでもなる。
「未来は変えられる」的な台詞も出てきそうですが、概念的な物だと解釈は可能でしょう。
ルールーの「未来で待つ」発言とも矛盾しません。

ただラストシーンで「今度こそ本当にお別れですね」的な台詞をルールーが発し、パラレルワールドであることが示されてしまうかもしれない。
これについては後述。

【(3) if世界を巡る物語】
ダイレクトに「パラレルワールド」を押し出してくるかもしれない。

未来に帰ったはずのトラウムたちが早々に戻ってきて、「世界が複数に分岐してしまい、元いた未来に帰れなくなった。プリキュアの力を貸して欲しい」。
そして4人も合流して改めて未来を目指して出発、スタプリの宇宙編のように色んな平行世界を訪れながら、ルールーたちの未来を目指す。
(ちなみにタイムトラベルものの原点「タイム・マシン(H・G・ウェルズ)」の続編もそんな感じです)

様々なif世界を描けるのは絵としても面白そうだし、「なんでもなれる」のテーマとも相性が良さそう。
別の世界の「野乃はな」を見て回り、どの道でも頑張っている「自分」を見て、野乃さんが自分の進路を決める。綺麗にまとまりそう。

【続編という名の突破口】
(3)(展開によっては(2)も)平行世界が前提となってしまいます。これは私の今までの考察と反してしまう。
当然ながら公式が最優先なので何ら不満はないのですが、先置きで整理しておきたい。

平行世界を持ち出した場合、下記が問題になります。

1. ジョージの「歴史は変わらない」の認識と齟齬が出る(参考
2. ルールーの「未来で待つ」発言や、2030年のルールー作成と整合性がとれない(参考
3. 「過去は変えられないが、不幸は乗り越えられる」のテーマに反する(参考

「続編がある」のなら、2.の問題はクリアできます。
要は「ルールーが助けを待つ」展開があれば、何の問題もない。彼女が言った「未来で待つ」とは「続編での再会」のことであって、2043年での再会ではなかった。
もしくは続編でも描かれていない遠い未来(例えば2053年)の再会を示唆していたのだ、のような拡張も可能かもしれない。
今までも「未来で待つとは、ミラクルユニバースやミラクルリープでの再会のことを言ってるのだ」と言い張れなくはなかったのですが、再会の場面が省略されているので厳しかった。でも続編で実際に描写されるのであれば、肩透かし感は解消されます。

「未来で待つ」発言が解決するなら、後は比較的容易です。
ちびルールーについては、「2030年に製造され、2033年に平行世界に送り込まれた」のような展開(だと解釈の余地がある)なら「別人をルールーと呼んでいる」問題は消える。
今の今まで気づいていませんでしたが、この方法なら続編の有無と関係なく、シンプルに最終回の疑問を解消できます。
もっと踏み込むなら、「トゥモローと一緒に野乃さんがif世界に移住した」とか「最終回で描写された2030年は、if世界の2030年だ」でもいい。

3. も続編の描写によって突破できます。
以前にも書いたように、分岐先のそれぞれの歴史は改変不可ならば、テーマに反しません。ストーリー上のガッカリ感が問題だったので、続編で公式に描いてくれるのであれば問題は大きく減じます。

他、「分岐のきっかけがはぐたんのタイムトラベルだとすれば、何度も何度もトラベルさせまくれば望ましい分岐世界を作れるのでは」との疑問も、分岐のきっかけは「私たち視聴者がハグプリを観測したこと(参考)」だとすれば、リセマラ地獄に挑まない説明が付きます。

問題は1. です。
3. と違い「それぞれの平行世界は歴史不変だ」だけでは解決できません。
ジョージは「この世界」で時間を止めようとしていたからです。

「この世界」で時間が止まれば、他の世界も時間が止まる…のであれば深くこだわる意味はないのかもしれない。
ただ人間心理としては、どうせ止めるなら自分の世界で止めるんじゃなかろうか。

ひとまずの抜け道としては、「ジョージが2018年に来た後に分岐したので、元の世界に帰れなくなっていた」。
はぐたんのタイムトラベルで分岐したのではなく、21話が分岐点だとすれば、分岐したのはジョージが2018年に来た後の出来事。ジョージ的には取り残されてしまったようなものです。だからやむなくこの世界で時間を止めようとした。
それでいいんだろうかという気もかなりするのですが、最終決戦であっさりと退いたのも、「この世界で拘っても仕方がないから」と解釈できなくはない。

ただこれだけだと、ルールーが未来に帰還しようとすると、分岐先の世界にいるルールーたちと鉢合わせしてしまい、ルールーが増殖してしまいます。
分岐した瞬間に過去・現在・未来の全てが作られたとすれば、矛盾まではしない…のですが、ややこしいので別記事にしたい。

以上から、どうにかこうにか辻褄合わせはできそうに思えます。
なので続編を素直に待ちたい。オトナプリキュア&続編シリーズが大成功しますように。

【参考】
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
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(第6話)ひろがるスカイ!プリキュア「伝えて!ソラの本当の気持ち」感想

2023年03月12日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第6話)ひろがるスカイ!プリキュア「伝えて!ソラの本当の気持ち」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第6話より)

かなり奇妙で違和感のある回でした。プリキュアさんは序盤で違和感を覚えたところはテーマに関わっているので、ちょっと怪しんでみる。

ましろさんと距離を置こうとしていたソラさんですが、今やすっかり、ましろん中毒患者と化してしまいました。
彼女が学校に行っている間が落ち着かない。完全に依存症です。過剰な優しさは、人格に悪影響がある。

「ふたりはプリキュア」リスペクトということで、ここまでかなり「ふたり」が強調されてきました。
が、そうなると「ひとりではダメなのか」「ふたりの弊害」がカウンターとして沸き上がってきます。

まず「ひとりではダメなのか」。
ハグプリでも「思い出があるから踏ん張れる」に対し、「思い出がない者は救われないのか」が突き付けられました。
同じことが、ひろプリでも言えそう。

「ひろプリは20代半ばを意識している」説に則れば、ここまでの「ふたり」描写は、後の配偶者や頼れる同期との出会いと言えそうです。
子供時代を終えて、親元から独立した。同級生とも疎遠になる人が多いでしょう。
今までとは異なる未知の世界で孤独になるものの、これからの一生を共にするような頼れる人と出会い、共に切り抜けていく。
とても「美しい」し、「正しい」と思う。理想的なライフプランだ。

ですが現実には、そんな人には巡り合わないケースもあるわけで。

カバトンはまさにそのパターンとも言える。同僚も伴侶も居ない。これはカバトンが悪かったのか?…といえば、まぁ彼の性格からして自業自得のような気もしますが、現実には「たまたまそうなった」も大いにあります。
「毎日職場を往復するだけで出会いがない」は、20代半ばの悩みとしてリアルだと思う。

これに回答しようとすると、

・新しい場所に飛び込んで、好悪はさておき、まずは知ってみよう(スタプリ)
・自分の価値観を曲げる必要はない。ただ時には何かを犠牲にしてでも前に進み(ヒープリ)
・それが何の役に立つかは分からないが、目の前のものを楽しめば(トロプリ)
・自分はひとりではない、世界には様々な愛が溢れていると気が付ける(デパプリ)

といった感じでしょうか。
ハグプリ以前のシリーズだと上手く回答できないので、そこそこ当たってるかもしれない。

「ふたりの弊害」は今回のお話。
ソラさんは明らかに「弱く」なっている。

頼まれたお使いを投げ出し、立ち入り禁止の看板を無視しています。ソラさんの性格的にも、プリキュアコンテンツ的にも違和感がある。

カバトンとしては「プリズムが別行動をしているから、スカイを足止めして1対1での勝負をしようとした」のかもしれませんが、ストーリー上まったく意味がない。奇しくもソラさんが語ったように「尺の無駄」です。ただの倒木や、普通に工事をしていたので迂回して山道を走破した、とかでも良かったはず。

学校に行きたい動機も、学びではなく「ましろさんと一緒にいたいから」というのも納得感が薄い。
これまでの彼女の言動からすると、「せっかくのこの機会、多くのことを学んでヒーローとして成長します!」でも良かったと思う。
実際に自発的に文字の勉強をしていますし。

精神的に孤独を抱えていることは繰り返し描写されているので、矛盾だとは思わない。そういう意味では自然な描写なのですが、これを「よし」としたのに違和感。
現実でも、伴侶や同僚との協力は確かに「美しい」し「正しい」のだけど、依存してしまうと問題です。

今回の描写は、「仕事一筋だった人が、恋人ができて視野が広がった」というポジティブなものなのか、「恋愛に夢中になって生活が崩れた」のネガティブなものなのか。どちらとも見えるので、今後なにかがありそうな気配を感じます。
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「時間の牢獄」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2023年03月08日 | ハグプリ最終回考察
「時間が止まる」という現象が何なのか分かりません。


(「HUGっと!プリキュア」40話より)

未来へのタイムトラベルは、現実世界でも普通に可能。
過去へのタイムトラベルも、理論上は否定はされていない。
だから一応はイメージはできる。

では時間停止はといえば、「時間停止=全ての物体が静止している状態」であるなら、不確定性原理とかその辺が理由で起きえません。
時間は止まらない。というか、そもそも時間は流れていないとも言える。

フィクションなんだから原理は無視するとしても、物語に関わる疑問がいくつか沸きます。

【素朴な出発点】
仮に2043年冬に世界全体の時間が止まるとして、43年夏のキュアトゥモローが、2018年に助けを求めてやってきた。
ストーリーとして違和感はない。

仮に時間停止が2030年だったらどうだろうか。
2043年のキュアトゥモローが、2030年に世界全体の時間が止まってしまったので、2018年に助けを求めてやってきた。
これは不可能じゃなかろうか。

2030年に時間が止まってるんだから、2043年は存在しない。もしくは凍り付いて動けない?
いずれにせよ「2043年からトゥモローが来た」のであれば、2030年には時間は止まっていません。

この理屈は2030年に限らず、トゥモローがタイムトラベルする以前の時代すべてに当てはまります。
よって2018年の最終決戦でも、時間は止まらないことは確定している。ジョージたちは当たり前にここに気づくはずです。
(というか、2043年に自分たちが動き回れてるんだから、過去に時間停止がされていないのは明白)

※パラレルワールドや歴史改変を想定すれば解消できますが、世界の真相がなんであれ、ジョージ本人は「歴史は変わらない」と確信していますから、上記の思考になるはず。

【時間の矢】
もう少し理屈面で考えてみる。

トゥモローさんの人生を表す、時間の線(矢印)を想像してみよう。
この線上の「2030年」「2031年」「2032年」…「2043年」のそれぞれに無数のトゥモローが存在します。
「過去の自分に出会う」といった現象を説明するには、このイメージがおそらく最も単純です。

では「時間停止」の逆である「時間が流れる」とはどういことか。
これも最も単純なイメージは「時間の線上の無数のトゥモローが、一定の速度で未来に向かって並んで動いていく」だと思います。
2030年のトゥモローは1年後には2031年のトゥモローになり、31年のトゥモローは32年のトゥモローになる。

ただこのイメージは、時間停止を考えるとおかしなことになる。

仮に2043年に時間が止まったとする。
2043年のトゥモローはそこで停止。
その1年後に2042年のトゥモローが43年に到達、凍り付いた自分を見た直後に停止。
2年後に2041年、3年後に2040年のトゥモローが43年に至り、続々と停止していきます。
その後時間が再開すると、各時間に一人ずつだったはずのトゥモローが、2043年だけ大量発生してしまう。

タイムトラベルも同様で、2043年のトゥモローが2018年に戻ったとして、その1年後には2042年のトゥモローが43年になり、18年目指してやってきてしまいます。
「1年後」とは書きましたが、2018年の野乃さんにとっては「現在」ですから、次から次へと大量のトゥモローが押し寄せてくることになる。
もちろんそんなことは描写されていない。故におかしい。

※「2018年」にタイムトラベルしたのではなく、「25年前」に戻ったのだとすれば、一応は解消はできる。この場合、パラレルワールド(多世界解釈)になる。ただ説明が複雑になるだけで、やっぱりおかしなことにはなってしまう。

【矢は飛んでいない】
これらを踏まえると、実際の描像として下記が考えられる。

仮説(1) 「時間が止まると過去・現在・未来の全てが一斉に止まる」
時間停止が起きたのが2043年だとして、2030年や2018年も一斉に止まる。
これなら先ほどのトゥモロー大渋滞問題は回避できます。ただタイムトラベル時の不可解な挙動は解決しない。

また、物語上は別の問題が発生します。
どの時間で止めても全てが停止するのなら、決行する年代はいつでも良いはずです。
トゥモローが過去に逃げたのなら、放置してそのまま2043年で時間を止めればよい。わざわざトゥモローを追いかける必要がない。
(時間停止にミライクリスタルが必要だったから…は当初だけで、最終的には関係なく自力で止めています)

※素直に考えるなら、ジョージにとって2018年が特別な年だったんでしょう。これについて、まとめられたら別記事にしてみる

仮説(2) 「各時間のトゥモローは最初から止まっている」
時間の線上を並んで進んでいるのではなく、各時間にトゥモローは立ち止まっている。止まっているトゥモローの主観だけが時間を巡っていて、「時間が流れている」かのように錯覚している。
各時間の全てのトゥモローは、それぞれ「その時点に至るまでの過去」の記憶を持ち、「今後起きる事柄」の瞬間的な変化を目にしているため、「今まさにこの瞬間」こそが唯一の現在だと認識し、それが連続するため時間が流れているように全員が認識します。

回りくどい遠回りになりましたが、現実の物理学や哲学でも、そのような理解をしているらしい。古くからあるゼノンのパラドックスなど。
物語としての整合性から考えても一致するのだから、多分これが現時点では真相に近いのだと思う。

なぜ時間が流れているかのように錯覚するのかは色々と仮説があるようですが、ひとまず「脳の誤認識」を採用します。
それならば誤認するその脳の機能を停止させれば、時間は止まる(流れているように認識できない)。

クライアスがやっていたのは、「物体を凍り付かせて動けなくする」のではなく、「認識能力を狂わせて(正常化させて?)時間の流れを誤認できなくする」。
個人の主観の問題であれば、「トゲパワワが増殖して絶望すると止まる」描写と一致します。

この理屈ならば、全員を止めねばならないのも分かる。
未来が消えるわけではないので、時間の流れを認識(誤認)できる人にとっては、変わらず変化が起きるのが見えてしまいます。だから全員を止めた。
一方で、地球を観測できない存在には関係がないので、宇宙全てを止める必要はない。

【人生の終わり】
まぁこんな設定があるとは到底思えないのでお遊びでしかないですが、本題はこれが現実の我々にも当てはまることです。

私たちは「今この瞬間」が過去から脈々と連続している現在だと認識せざるを得ません。
が、仮に自分の生涯の時間がランダムに再生されたとしても、おそらくはそれに気づけません。
2020年が再生されたら、その時の自分には2020年までの記憶しかない。何の違和感もなく、2020年が「現在」だと認識する。
2030年、2040年、2050年等でもすべて同じ。人生が実はランダム再生されていたとしても、今のこの瞬間の認識と矛盾しない。

もっと踏み込むなら、ランダム再生のように「再生し終わったら終わり」と決めつける理由もない。
過去・現在・未来はすべて同時に存在していて、それぞれの時代の自分が「今が現在」と認識しているのであれば、死んだ後も延々と繰り返せます。
2100年に死亡した、その瞬間の主観にとっては「死」で終わりですが、2090年や2080年がなくなったわけではないので、変わらず当時の主観は「今が現在」と認識を続ける。
特に、時間の流れを誤認する原因が「脳」であるならば、脳のその機能が停止した瞬間は、時間の束縛から逃れられる可能性がある。走馬灯はいかにもそんな感じです。

この理屈でいくなら「死なない」(延々と同じ人生を繰り返す)が、世界の実態なのかもしれない。仮にそれが正しかったとしても、何を変えられるわけでもないので、意味はないのですけれど。

【参考】
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)
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(第5話)ひろがるスカイ!プリキュア「手と手をつないで!私たちの新しい技! 」感想

2023年03月05日 | ひろがるスカイ!プリキュア
■(第5話)ひろがるスカイ!プリキュア「手と手をつないで!私たちの新しい技! 」感想


(「ひろがるスカイ!プリキュア」第5話より)

プリキュアが二人に増えました。
カバトンは恐怖で職務放棄し、ソラさんはましろさんを巻き込んだ恐怖に慄く。
敵味方共に余裕がない。

ソラさんを「初代を見ていた初期視聴者(現20代半ば)」に例えてみると、彼女のヒーロー像は「専業主婦と子供を養って戦う大黒柱」に近しいです。
かつての流行語「24時間戦えますか」のノリ。家庭を離れて、職場で一人戦う。心身を壊し、家族とも疎遠になっていくけれど、ヒーローとは孤独を恐れないものなのだ。

しかしながら今は現代。その戦い方ではやっていけません。
夫が一人で24時間戦うよりも、妻も12時間働いて、夫の仕事は12時間に減らす。その分で夫が家庭に参加できれば妻も働きやすくなる。
ポイントは「ふたりでやると負担が半分になる」。「ふたり揃って、どちらも24時間戦えますか」ではない。

ましろさんがプリズムとして戦えば、ソラの負担は半分に減る。同時に、「エルちゃんを守る」という負担も半分になる。

先日の河原や専門学校での戦いのように、エルちゃんを抱っこして逃げる方もかなり大変です。
どちらかが未変身のまま生身で逃げねばならないなら、運動能力で圧倒するソラの方こそが実は適任。プリズムに戦いを任せて、ソラが抱っこしてる逃げる。
実際、前回の専門学校での戦いも、捕まってたのがましろさんで、逃げたのがソラ&あげはさんwith金属バットだったら、生身で戦って勝てそうな気配すらある。

この種の発想の転換は現実の生活でもあって。
例えばテレワークと、やんちゃ盛りの子供の世話を比べると、体力的にきついのは後者です。
だったら体力がある夫が育児をし、妻が働くのは有力な選択肢といえます。
(しばしば批判される子育て政策・男女政策も、この視点で見ると納得できることが多い)

ソラさんは幼いころからずっと「自分が守らねば」の思いで鍛えてきた。その覚悟は悪いことではないのですが、そうは上手くいかないのも現実。
任せられるところは頼む。逆に、自分が受け取れることは引き取る。その範囲が大きくなるように頑張る。
お互いが一極集中で専任するよりも、安定性が格段に上がります。

一方でカバトンには「友達」がいません。
己の腕っぷしにアイデンティティを感じていた点は、ソラさんと同じ。
でも残念ながら彼にはパワハラ上司しかいなかった。辛い。
屋台のおでんを掻っ食らい、頬をこけさせながら上司に追いたてられて現場へ。まさしく「24時間戦えますか」です。

今回の戦いはランボーグにだけ任せるのではなく、カバトン本人も戦いに参加しています。
そういう意味では、「ふたりはプリキュア」側と同じといえば同じなのですが、彼には何が足りなかったのか。
まぁ本人の性根とか目的とかが大違いなんですけど、「ずっと一緒に戦ってる」のが違ったのかも。

あのランボーグに運転手が必要だったのかは知りませんが、カバトンとランボーグで挟み撃ちにするとか、別々に戦われていた方が厄介だった気がする。
ちょうど前回の戦いでの「プリズムが小柄なランボーグを抑え込んでる間に大技を決める」とか、今回の「スカイが動けないのでプリズムが引き付けて離脱」みたいに。

先ほどからの例でいえば、夫婦そろって「24時間戦えますか」をするのではなく、各々が12時間ずつに分担する。そこだけを見ると楽をしてるだけに見えても、総合的にはそっちの方が強い。

他、エルちゃんの浮遊も、「祖父母の協力や託児所があれば、抱っこ役が不要になり戦いに参加できる」のメタファーとも言えそう。
同じく子育てを扱っていたハグプリにはなかった視点です(ハグプリでも、ワンオペを防ぐために周囲の協力がかなり意識して描写されていますが、「預ければ戦える」はなかったように思う)。

【プリキュアオールスターズ】
9月公開の「プリキュアオールスターズF」。「F」ってなんだ。
(正確には「f」ですが、とりあえず以下では「F」と表記)

歴代映画と比べて異色のタイトルです。
「DX」や「NS」だって、長々した副題がついていました。

しかも「F」。「S」や「Z」なら雰囲気は分かりますけど「F」…?
「P」と字の形が似ている(宣伝映像を見ると「F」が反転して「P」に見える瞬間がある)ので、そこに何か意味があるのか。
正確には「F」ではなく「f」なのも、「反転するとP」に見せるため?

「Friends」や「Forever」なら、素直に「プリキュアオールスターズフォーエバー」にすると思うんですよね。
じゃあ何かのダブルミーニングかといえば、そういう複雑な真似を子供向けコンテンツたるプリキュアでやる意味がない。
それこそ「プリキュアオールスターズF 永遠の友達」とでもすればいいんであって。

上記を踏まえると、真っ先に思い浮かぶのは「Final」の略で、プリキュアシリーズが終わる。
現時点で終了を告知してしまうと販売戦略に関わるので、伏せたタイトルにした。
ただ今年の20周年記念の大攻勢を思うと、ここでコンテンツ終了はちょっと理解できない。

以上から、とりあえず2つの仮説を立ててみた。

(1) 20代半ば(初代をリアルタイムで見ていた世代)を呼び込みたい。恥ずかしさがハードルにならないように、露骨に子供っぽいタイトルを避けた。
公式様は20代をコアターゲットの一つとして認識していらっしゃるので、この種の配慮はありえるかもしれない。全プリキュア展も「大人も楽しめる子供向けの企画」ではなく、「大人をターゲットにした企画」でした。

(2) 「プリキュアオールスターズF」という有料の定期配信コンテンツを予定している。映画で大々的にお披露目予定。設定等の基本説明&宣伝を行い、課金に繋げる。
これなら長々しいサブタイトルがないのも分かる。
仮面ライダーさんたちのように、旧シリーズのスピンオフや後日談を有料配信するのはビジネスとしていかにもありそう。素人考えですが、実写よりアニメの方がやりやすそうな印象もある。

できれば(2)が正解だと大変に喜ばしいので、続報を期待して待ちます。
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「episode15:美しき2人のライバル」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2023年4月号)感想

2023年03月03日 | マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
■「episode15:美しき2人のライバル」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2023年4月号)感想


なかよし 2023年4月号 [2023年3月3日発売]【電子書籍】[ なかよし編集部 ]

るきあさんが黒砂くんと絶賛イチャイチャやってたところ、新たな敵がやってきました。ミミです。シスターミミ。
復活させてもらい、生活費を稼ぐためにローランの元に再就職したそうです。深海魚は大変だ。
ちゃんと期待される職務内容もわきまえているようで、意外に律儀な性格をなさってた。そういえばガイト様の時も、「仕事なので演技してます」的空気はあったな。

ミミがいるならシェシェもと思いきや、お姉様はベンチプレスで忙しく、就職すらしていないらしい。
「ラマン」という露骨な役職名が嫌だったんですかね。

シェシェ抜きとなると、アニメ27話が思い起こされます。
ご本人も自覚しているのか「わたしの歌の攻撃で弱らせてやる」と、妙に弱気です。弱らせるだけなのか…。

繰り出されるは「黒の協奏曲」。麗しの過去曲!
新人のるきあさんにはバッチリ効いてます。ついでに物陰にいたナムにも効いてます。ミミは多分、ナムがいることに気づいてすらいないと思うんですが、お歌は範囲攻撃。あっさりと巻き込まれていらっしゃる。

突然の阿鼻叫喚ですが、どういうわけか黒砂君はノーダメージ。「黒の協奏曲」って海洋生物にしか効かないんだっけ…?それとも黒砂くんの謎パワー?
なお、その後普通に物理攻撃でやられました。最初から殴った方が強い気もする。

そこに例によって例の如く、波音さんらが来てくれました。もはや様式美。
そして三十路の母世代と並んで、るきあさんの「ぴちぴちボイスでライブスタート!!」。
ちゃっかり横にいるさんごさんがお茶目。

三十路でも一切悪びれることなく、堂々とあの衣装を着こなす波音さんらの前に、ミミ敗北。
歌ったお歌がなんだったのかは分からず。
仮にこれをアニメでやったなら、波音+リナがいるんだから特殊ソングですよね。過去曲つながりで「KODOU」か、波音メインなので「水色の旋律」か。見たい。聴きたい。

あっさりと取り押さえたミミを尋問していると、今度はシェシェが襲来。
途端、それまで余裕をかましていた波音さんの顔から血の気がひく。いやもうそれは露骨なまでに。
あいつらは、二人そろうとヤバイ。
そして死の宣告に等しき「ShowTime!」の掛け声が響き渡り、次号に続く。

…確かまだその辺をかれん様たちが泳いでいるので、来月は7人がかりでしょうか。
何か初戦以降はずっと総力戦をやってる気がする。ローラン陣営が何気に強い。

今回も超遠距離から監視されて、言動が筒抜けです。情報戦で負けまくってる。星羅もドン引き。
ただよく考えてみれば、るきあさん側は日常的にアクアレジーナ様がいる状態なんですよね。逆にこっちも相手の状況を見通せるのでは?るちあさん見てると、そんな期待は霧散しますけど。
「BBSはミケルに食われた」とかも、波音さんたちは直接知る機会はなかったと思うので、アクアレジーナ様パワーで知ったとか。るちあさん、どこまで信じていいんだろう…?
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