穴にハマったアリスたち

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感想「映画HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」

2018年10月27日 | プリキュア映画シリーズ
■映画「HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」

大切なものに別れを告げて、先に進むことを選んだ「ドキドキ」。
子供時代の大切な宝物の無力を思い知った「ハピネス」。

あれから5年。

大人になった、かつての子供たちは、いよいよ社会に乗り出していく。

この15年、はっきり言って辛かった。そしてそれらを懸命に乗り越えようと、今の自分に成長してきた。
だけどそんな歩みも、唐突に表れる純然たる不運の前に、あっさりと奪われ掻き消えてしまう。

ミデンその人には落ち度はない。単なる不運により、存在を抹消され、在庫置き場の刑に処されてしまった。
なんか美翔さんが「その気持ち、わかる」とかそんな顔してそうな気もしますが、売れなかったのは別にミデンのせいではないのです。鳥と違って。

実際のところ、世の不幸や困難の大半は、そういった不運なんだろうとも思う。
そしてそれら不運に、私たちの努力や苦労は無力だ。
懸命に歩んだこの15年も、育児を頑張った半年も、あっさりと失われてしまう。
もう一度、やり直し。
全否定されたその上で、もう一度立ち上がるのは生半可なことではない。

だけど。全てをもう一度やり直すのなら、子供時代のあの思いだって、もう一度思い出せる。
胸からあふれ出すミラクルライトの煌めきが眩しすぎます。
かつてプリキュアを応援したあの日々。あれから歩んだこの歳月。

歴代プリキュアの能力に立ち向かう、黒白先輩のなんと偉大なことか。
もう一度、やり直し。これから起きるであろう困難に、単純腕力が雄たけびを上げる…!

それを見た野乃さんも立ち上がる。
目を閉じれば、思い出はいつだってそこにある。
辛い現実に見失いそうになるけれど、思い出はいつもそばで支えてくれる。
もう一度、やり直し。そう思いたくなるほどの苦難でも、以前と同じじゃない。ちゃんと前に進んでいる。

そして思い出に救われるのは、何も自分だけではない。

ハリー:
 「映画を見ているみんな!好きなプリキュアの名前を呼んで!」
 「楽しかったこと、可愛かったこと」
 「一人じゃなくていい。みんなが好きだったプリキュアを大きな声で呼んで欲しい」

私たちが忘れなければ、止まってしまった思い出たちも再び動き出す。
思い出に助けられ、思い出を助け。
5年前の「ドキドキ」「ハピネス」のときには諦めて割り切るしかなかったことが、今ならできる。

思い出を持たぬミデンに対し、各シリーズの皆々様からの、それぞれのシリーズを反映した言葉がとてもとても力強いです。
15年の月日を経て積み重ね続けた様々な解法が、現実の困難を切り開いてくれる。
「いろんなことがあったんだから」。かつて美墨さんらが発したこの言葉の、何と重いことか。本当にいろんなことがあった15年なんだ。

そして思い出を奪ってくる純然たる不運も、いつかは思い出として自分たちを助けてくれる。
今この苦難を乗り越えることは、決して無駄にならない。苦難そのものも、いつかの自分たちの力になる。
辛かった15年間、プリキュアさんが居てくれたおかげで、こうして思い出として振り返れるように、これからの15年もきっとそうだ。だから思い出と共に、もう一度歩き出そう。

プリキュアを見続けてきて、本当に良かった。ありがとう、プリキュアさん。


(左画像)映画「HUGっと!プリキュアふたりはプリキュアオールスターズメモリーズ」主題歌シングル (初回限定盤 CD+DVD) [ 五條真由美、宮本佳那子 ]

(右画像)映画「HUGっと!プリキュアふたりはプリキュアオールスターズメモリーズ」オリジナルサウンドトラック [ (V.A.) ]

Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis


【ミラクルライト】

「ハピネス」以降、影の薄かったミラクルライトですが、今回の使い方は正にそれを逆手に取ったかのように強烈。

押入れの奥底にしまい込んでいたミラクルライトを、思い出と共に引っ張りだしたような。
あるいはジョークのように言われていた「心のミラクルライト」そのものです。
「ハピネス」で力を振り絞ったミラクルライトよ、あのキラキラした想いよ、再び。

しかも次回はミラクルライト最終章でしょうか。エールさんの(メインとしては)最後の映画でそれをやるのだとしたら、これまた強烈ですね。

【ダンス】

これまで何度も流れていたEDダンス、踊ってる場所はミデンの城。
キラキラしてるけど寂しい場所…だったのが、こうして踊ることで一変。
プリキュアさんが居てくれれば、思い出だって輝きだすんだ。

【今回の敵】

歴代プリキュア VS 最新鋭プリキュアとか、歴代プリキュア VS 初代は、やっぱり燃えるものがありますね。
特に初代が歴代と戦うって、他のコンテンツではあまり見かけないような。

ハーティエルアンクションやらホイップデコレーション、ダイヤモンドエターナルを敵が放つ恐怖。
吹っ飛ばされたマシェリさんが、即座に起き上って戦線に参加しようとするものの、再度押し出されるとか、細かいところも熱いです。
描写されてないですけど、要所要所で各種バリア能力やら移動スキルも使われてるんですよね。どうやって勝つんだこれ。
まぁ、どうやっても何も、黒白先輩は腕力オンリーですけれど。ぶん殴ろう。

【今回の敵2】

ミデン:
 「なぎさの靴下は、ちょっと臭い」

余りにも残酷なこの演出。
印象深いその台詞を、他者が軽々しく口にするなんて。

他の数々の決め台詞や口癖も、神経がざわつくほどに安っぽく軽々しく響きます。
表面的な物まね(子供のごっこ遊びではなく、大人の)を揶揄しているのだとしたら、恐ろしく胸が痛い。

【先輩プリキュア】

ルミナスさんの物理攻撃!
世にも珍しいそれが、15周年記念のこの映画で!
しかも二段構えです。「あ、コケた。これだからルミナスは…」と思わせてからの一撃ですよ。
いやよく見たら、2回目もコケてるのかもしれないですけど!

【先輩プリキュア2】

ピンクトルマリンとミーティアハミングは、もはやお約束の芸ですね…。
隙あらば出します的な。そこに捻じ込んできたか的な。

あと、ビートさんの音符展開からの射撃が見られたのが、ちょっと嬉しい。

【先輩プリキュア3】

「ぶっちゃけ決め技をぶっ放すだけだろう」と舐めてました。まさか各シリーズで、それぞれの戦いを見せてくれるとは。
「もしこの敵とこのシリーズのプリキュアが当たったら、どうやって解決するのだろう」は、たまに考えるネタだったのですが、まさにそれを見られた。

「あなたの音楽が聞こえた」「砂漠にも花は咲く」「何度だってやり直せる」…。
少しずつ違う着眼点で、それぞれにきっちり回答を提示している。

そして様々な言葉が続いた後の、夢原さんのこの一言。

夢原さん:
 「だから、大丈夫」

問答無用。夢原さんがそう言うなら間違いない。大丈夫だ。

【先輩プリキュア4】

どうしようもないかに思えるミデンの苦悩に対する、先輩方の、すなわち私たちがこれまで経験した思い出たちの各種回答。本当に圧巻です。
「思い出が支えてくれる」の野乃さんのお言葉のまさにその通り。

「美味しいスイーツにも辛いことがある」から転じて、「辛いことがあってもスイーツを作れ」のアラモードさんはスパルタだし、他者も異なる自分も全てが同一時間軸につながっている魔法つかいさんはとてもとても優しい。
「何もない」と評されていたミデンに対し「音楽が聞こえた」と語りかけるスイート組。「破綻」を知りながらも「明日はキラキラ輝いている」と言い切るスマイル組。

それぞれの1年間を経ての言葉が、あの一瞬に詰まってる。情報量の凄まじさに、涙が止まらなかった。

【鳥】

花鳥:
 「全てのものに、命は宿る!」
 「私たちは、絶対に諦めない!!」

嗚呼そうだ。美翔さんたちならそう言う。

対ミデンでいえば、捨てられた無機物のミデンにだって命はあるし、何も思い出がなくても諦めない。
私たちでいえば、これまで歩んできたこの人生は生きているし、苦難にも諦めない。
美翔さんたち自身でいえば、時が止まって忘れ去られてたって、まだちゃんと生きてるし、諦めないんです。
黒白先輩が脚光を浴びた横で、すごく割を食ってる感はありますけど、ちゃんと生きてるし、諦めないんです。おかえりなさい美翔さん。この13年間、ありがとう。

【現役お子様】

うちの子の感想は「怖かった」。基本、怯えて泣いていた。
(「ウケが悪かった」のではなさそう)

ミデンの放つザワザワした恐怖は、過去キュアを知っているからこその面もあると思うのですが、「何かがおかしい」ことはお子様にも伝わったらしい。

【現役お子様2】

お土産にクッションキーホルダー買いました。私は「SplashStar」、子供は「アラモード」選択。
最古から一つ後と、最新から一つ前か。親子で鏡写し。年の差は15歳じゃきかないが、ちょうど挟んでプリキュアさんを見てるのかもしれない。

【HUGプリ】

「「HUGっとプリキュア」の映画ではない」的な声も聞こえたけど、ハグプリさんのテーマ的に、これこそ「ハグプリ映画」だと思う。
思い出の無力を知りながら、思い出を握りしめて立ち上がる。立ち上がることで思い出が救われ、かつての自分も救われる。
初代放送時に5歳だった今の20歳と、現役5歳をつなぐこの絆。

「ドキドキ」映画のマシュマロや、「ハピネス」映画のジーク役を務めるのに、歴代プリキュアほど適切な人選はないと思う。
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HUGっとプリキュア! 第36話「フレフレ!伝説のプリキュア大集合!!」

2018年10月14日 | HUGっと!プリキュア
15周年を記念して、美翔さんがブラウン管に帰ってきた!
冒頭挨拶とかEDとかだけじゃなくて、正真正銘のご帰還です。
あの日から4年と半年、煌めく銀の翼が、再びお茶の間に!

■HUGっとプリキュア! 第36話「フレフレ!伝説のプリキュア大集合!!」



そして全ての時が、止まりました。
これで永遠に美翔さんを拝めますね。クライアス社の方針は、あながち間違いではないのかもしれない。
在庫倉庫で眠るより、華やかな舞台で終わる方が美翔さんも本望でしょう。。


(左画像)映画ふたりはプリキュアSplash☆Star チクタク危機一髪! 【Blu-ray】 [ 樹元オリエ ]

(右画像)プリキュアカラフルコレクション ハッピーレッド&ホワイト [ (アニメーション) ]

Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis


【今は西暦何年か】

時代設定はどうなってるんでしょう?
宇佐美さんと野乃さんは、春映画を見る限りでは同時代にプリキュアをやっているように思えます。
が、今回は明らかに老けていらっしゃる。

可能性として、

 1. 春映画の宇佐美さんが若作りしていただけ。
 2. 今回の宇佐美さんは未来からきた。

あたりでしょうか。
厄介なことに、先日登場の美墨さんや、今回の夢原さん・桃園さんは現役そのままに見えます。
彼女たちも久々のテレビ出演にメイクを頑張っただけなのかしら。
「春日野うららが人気を博している」という謎の世界線ですので、もはやパラレルを疑った方がいいのかも…。

レモネが売れるためにはそれなりの時間経過がいるでしょうし、夢原さんは10年たってもあのビジュアルな気もするので、ハグプリ以外は過去の出来事なのかもしれない。
プリキュアに変身すると若返るのは事例がありますし。

わざわざこんなややこしい設定を採用した理由も謎です。
テレビの最終回では、宇佐美さんや朝日奈さんは成長していますから、それに合わせたんだろうか。特に朝日奈さんは変身不能に陥っているので、「なぜリコと再会して変身も可能になっているのか」は説明がいるといえばいります。
が、映画では普通に出演していますので、尺の短い今回にあえてやるのは配慮として意味を感じません。

テーマ的にはハグプリは歴代プリキュアより、少しだけ未来の話でしょうから、その意味では時代をずらしたのはすっきりする。
(「ハピネスチャージ」で「愛と勇気を忘れないで。私たちは無力だけど、せめて傍にいるよ。だから頑張って」と語りかけられた子供が、自分で世界を切り開く年齢になったのが、今の「ハグプリ」)

ただ、それなら夢原さんたちこそ大人になっているべきで、あべこべな気がする。
無理やり解釈すると、春映画に出演した子たちで分けたとか?

春映画は今にして思えば「静止した過去の世界に縛られているクローバー」は「アーカイブとして止まったままの初代プリキュア」を髣髴させます。「黒と白の世界」「ふたりでいないと消滅する」なんて、まさにそのまんま。
子供のころの「愛と勇気を忘れないで」の約束が、成長と共に(怠慢や悪意でもなく、時の流れのせいで)忘れさられ、過去プリキュアは失意の中に閉じこもった。そこにプリキュアになった かつての子供たちが、約束を果たすために戻ってきた…というような話に思えます。

それを踏まえると春映画で「成長した未来の子供」に配役された「魔法つかい」「アラモード」が年を取っているのは理解できる。
一方、閉じた世界のプリキュアが成長していないのも当然。
最終回で成長した姿を描かれた はるはるが、今回は中学生姿なのもそれで辻褄はあう。まぁ単に同窓会的何かでコスプレしてただけかもしれませんが。恥ずかしいタイミングで時間停止されたもんだ…。

【その他】

・冒頭で野乃さんが修理していたのは、時間を戻して簡単に復活することとの対比なのかしら。
・はーちゃんは老いていない。ルミナスさんあたりも不老な気がする。
・アラモード組のデフォルト服が、制服でも私服でもなく、パティシエ服なのはとても良いと思う。
・パジャマジックさんの復活とか、プリキュア15周年ライブとか、CMもやる気に満ち満ちてるなぁ。
・ブンビーさんのその後が描かれる日が来るとは。あと「ナイトメア」の名前がさらっと出てきたのも嬉しい。
・朝日奈さんや宇佐美さんは、中身が大人と思うと、こうゾクゾクくるものがある…。

・レモネは大出世したなぁと思ったのですが、よくよく考えたら、歌が採用されてるのに別のキャストを当てられてるんですね。
 しかも「しゅわしゅわウォーター」なんて、「はじける」レモネ的にはあってそうなのに。レモネ的には歌手より女優意識なのに。
 やっぱり、未だにご苦労されているのかもしれない…。

・トラウムさん曰く「得意の魔法も、科学の前では無力」。
 ですが、かつて朝日奈さんは魔法による超遠隔攻撃で、一撃のもとに子供に戻されたことがある。
 この分野においては、魔法の方が怖い…。

・子供に戻して無力化する発想自体は良いのかもしれませんが、小学生プリキュアが普通にいるのでハードルは高い。変身すると適齢期になってしまうし。
 結果的に全盛期に戻した挙句、数の暴力にさらされる羽目に。

・夢原さんの神々しさは凄まじいですね。何かもう勝ち負け以前に怖いものがない。
 桃園さんは健気すぎて、すんごい応援したくなる。我が町のプリキュア感がすごい。

・先日の上映会でドキドキ映画を久々に見ましたが、今作とかなり近くて痺れました。
 来週は共演してくれるのかしら。楽しみ。

・ブンビーさんは「引き抜かれた」そう。本人談なので吹かしも入ってるかもしれませんが、よくよく考えれば二つの組織を渡り歩き、浄化もされずに生き延びた猛者なわけで。
 デザート王国の一件も見るに、ブンビーさんは人脈もありそう。
 クライアス社はスカウトもやっているようなので、むしろ声をかけられない方がおかしいかもしれない。
 (それにしてもナイトメアよりブラック企業とは、相当に酷い。ブンビーさんのコンプライアンス的なものが高まったのかしら)

・その理屈でいえば、霧生さんやイース様やトワ様も勧誘されてたのかも。
 SS、フレッシュ、プリンセス組があっさり敗退してたのは、交渉の過程で下調べされてたからとか。
 ハピネス組はあれだ、ブルースカイ王国崩壊の経緯を取り違えて、ヒメさんにコンタクト取ったとかだ。
 そうするとセイレーンのいるスイート組も、既に停止しているのかもな…。
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