穴にハマったアリスたち

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スクールガールストライカーズ2:ゲーム性と課金について

2021年07月23日 | アニメ、ゲーム・全般
ソシャゲを見直す機会があったので、ちょっと記録してみる。

2014年の末ごろからスクウェアエニックスさんの「スクールガールズストライカーズ(スクスト)」をやっています。(公式サイト
かれこれ6~7年も細々と続けているのですが、たまたま下記の記事を見かけました。

「スクールガールストライカーズ」に関する所見

全体に納得のいく綺麗なまとめの中、下記の記述が気になった。
(以下、反論や批判の意図はありません。同時期にプレイを始めた遠い戦友として、とても貴重な情報だと思い、引用させていただきます)

[引用]
現在、私の選抜チームの攻撃力は、「1,877,134」これが、実質無課金勢の(最後に課金したのは5年前くらい、伊緒のURの「破軍のセレナーデ」が欲しくて5000円課金した。最近になって、レアガチャで当てた。)6年の成果である。
[引用終]

書かれたのは2021年3月で、本日現在21年7月と大きな違いはなし。
課金状況も私と概ね同じです。
それなのに私の攻撃力とかなり差がある。



私の火力は合計ATK3,693,941。約2倍も異なります。
同じ期間、同じ課金状況で、ここまで違うのはかなり意外でした。原因は何だろう?

まず単純なガチャの引き運は考えづらいように思えます。6年以上もやっていれば、さすがに運は平準化されそう。
何より私の選抜メンバーは「たまたま突出して強い引きをしたキャラを選抜している」のではないです。
スクストやってる人が見れば一目瞭然な、露骨に偏ったお気に入りの娘さんでガチガチに1軍を固めています。2軍も同様で、1軍メンバーの次にお気に入りの娘さんらを集めてる。これだけ選り好みした編成なんだから、引き運だとするとあまりに強運すぎます。

参照先でも言及されているように、スクストは「ゲーム性がない」ことで有名で、操作テクニックやフォーメーションや敵との相性やシナジーのような要素はなし。
それでも差がついたのは、おそらくは下記のようなことだと思う。

(1) 各イベントで、効率が良いラインの報酬をギリギリ確保し続けているから。

協力戦イベントでいえば、12500位以内。EXR補助券が1枚貰えます。
補助券は14枚集めれば任意のEXRと交換可能なので、戦力増強の基本がこれになります。

別途スコア報酬でも1枚+シートめくりのオマケで約1枚入手できるので、毎回確実に12500位に入り続ければ毎月3枚。年2枚強のEXRが手に入る。
12500位以内に入れず毎月2枚入手だと年1枚強。おおむね1枚の差がついてしまう。

これが6年間続けば(当初はURしかありませんが大意は同じ)6年で6枚。
現実には「ほんのちょっと順位を上げる」ことで2枚目3枚目の補助券が手に入るため、EXR8枚分くらいは変わってくるように思えます。

12500位以内を継続して確保するのはそれほど苦はないです。事実ここ1年2年は、一日2回ログインするかどうかぐらいのレベルでも、課金することなくこの順位を維持できています。
ただこれは「最初からずっとキープし続けていたから」な気がする。同ランクの他プレイヤーも同じ速度で成長しますから、最初にこの位置に踏みとどまったかどうかを境に、猛烈に差が開いていってるんじゃなかろうか。

(2) 無料報酬の類を固め打ったから。

2年ほどエリクサーやガチャ券を全く使わずに貯めこんでいました。目的は、推しキャラのEXRを無課金(もしくは低課金)で入手するため。その甲斐あってEXR3種は無料で手に入れました。(先日実装された4種目はまだ入手できず)

その時の遺産で、今でもエリクサーはそこそこ余っています。
緑555個、赤1300個、青370個。
1個100円換算すると課金22万円ぐらいの価値です。

「最初にため込んで、それから適宜固め打つ」のがどう有利に働くのか、具体的にしづらいのですが、(1)の「ギリギリのラインを常にキープするために、ちょっとエリクサーを使う」「たまたま調子が良かった時に、もうちょっと欲張って追加報酬を狙う」等はしやすくなるように思います。

逆の視点でいえば、半端に小出しにして12500位以内をとれないのは勿体ない。これが続けばそれなりの差になりそう。

(3) 他、細かな操作

協力戦でいえば「エリクサー回収のために上級~超弩級の踏破を優先する」「レアレイドの遭遇率をあげるために、協力戦ポイントがゼロの時もとりあえずエンカウントはする」「殴るのは救援の高レベル敵を優先。自前で遭遇した敵は、放置して逃がすのが基本」あたり。エリクサーと順位の効率につながりはすると思うので、多少の影響はあるとは思う。入手するエリクサーが1か月あたり10個変わると、6年で700個以上。そこそこゴツい。

上記(1)(2)(3)が正解かは分かりませんが、現実に2倍もの差ができる以上は、『課金以外の』何らかの要因はあったはずです。
そう思うと「ゲーム性がない」は間違いなのかもしれません。年単位のプレイ方針で差がつく、気の長い「ゲーム性」は確かにあるのかも。

【課金で勝てるのか】

スクストに限らず「課金しないと勝てない」はよく言われます。では「課金したら勝てるのか」。
先ほどのサイト様から引用させてもらいます。

[引用]
さて、ここからが、課金が必要になるのかという本題に入る。先述した、私のチームの攻撃力で叩き出せるスコアは大体5000~10000。イベント上位に食い込むには、大体10億以上のポイントを取る必要がある。つまり、途方もない量のエリクサーを消費する必要があり、そのエリクサーを課金して買う必要がある。
[引用終]

「10億ポイントが必要」+「スコアは10,000」であれば、10万回の攻撃がいります。
1回の攻撃操作に10秒かかるとすると約280時間が必要です。

イベント期間は7日間(より正確には6日と半日強)なので、約160時間強しかない。寝ずにフルタイムでプレイし続けても時間が全く足りません。
「課金しないと勝てない」のではなく「課金しても勝てない」が真実に近いかと思います。足りないのは金ではなく時間です。

※「最大30,000スコア」との記述もあるので、そちらを基準にすると34,000回。約90時間。一応は7日間(160時間)の枠には収まりますが、生活が破綻します。

※撃破ボーナスやフレンドの支援があるのでもう少し効率は上がります。

※アビリティや対戦ボーナスによるダメージアップにより、見た目の合計ATK以外でもダメージ効率には差が出るはず。実際、私のATK370万で約8万スコアです。ATK2倍に対して、スコアは3倍弱。12,500回(約34時間)でいける計算になる。

特攻込みなら、私の最大火力は約500万ATKでした。ここまではほぼ無課金でもいけます(特攻も無課金で揃えた)。
その時のスコアを記録していないのですけど、比例で考えるなら11万スコア。9,000回の攻撃と25時間のプレイ。課金合計90万+毎日4時間弱のプレイで届きます。
90万円!は気軽に出せる金額ではないですね…。先ほどの※で書いた効率アップに期待しまくったとして、なんとか40万円ぐらいでしょうか。その内の15万分ぐらいは無料報酬で賄えるとして25万円。1週間旅行に行ったと思えば、どうにか…と苦し紛れに言えなくはないぐらいにはなるかも。
ただ少なくとも課金1,000万+毎日40時間プレイ(もしくは課金340万+毎日13時間プレイ)と比べれば、現実味はかなり違います。

ついでに強者の皆様とも比較してみる。
うちのエースが平時100万、特攻時200万ATK。これを5人揃えるとして理論値は700万ATKぐらいでしょうか。
同様の試算でいくなら、課金を合計70万~80万+毎日3時間強ほどのプレイがボーダーとなります。500万ATKと比べて、そこまでの劇的な改善はなし。言い変えると「課金しまくって戦力を増強しても、あまり変わらない」と言えそう。
ゴテゴテのフルスペック重課金より、ほぼ無課金同士のインパクトの方が大きいのは、ちょっと意外です。

以上から、

「課金しないと勝てないのも事実ではあるが、それよりも時間がネック。そのため戦力強化が重要で、どういうわけか同程度のほぼ無課金でも、上位に食い込めるかどうかに直結するほどの要素がある」

と言えそうです。
「スクストはゲーム性がない」は思い込みに過ぎなかったのかもしれません。
貴重な数字データを公開していただけたおかげで、このゲームの見方が変わったように思います。
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(第21話)トロピカル~ジュ!プリキュア「夏休み!トロピカる部の合宿計画!」感想

2021年07月18日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第21話)トロピカル~ジュ!プリキュア「夏休み!トロピカる部の合宿計画!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第21話より)

夏休みです。登校できるようになったばかりなのに、いきなり長期休暇のローラはぶんむくれ。
でも夏休みだからこそできることはあるんです。毎日筋トレとか、毎日読書とか。ローラはますますぶんむくれ。
そこで夏海さんの実家の南乃島で合宿することになりました。島の目玉は?海!ローラはひたすらぶんむくれ。

「人魚がいるが故に、海イベントが減る」。ちょっとした盲点です。
ローラの性格的に、海の中を紹介しようとかホームで上機嫌になろうとかにはならず、地上を探索する方向に振れるため、いかにもありそうな海中探検とかが起きません。

島に行ったら何をするか。夏海さんが途切れなく語る魅惑スポットを、次々と計画に盛り込んでみる。
なんか途中で涼村さんが変な間で割って入っていましたが、たぶん夏海さんを一旦止めるためだと思う。なかなかに地味で大事なポジションを確立なされたな…。

紙に書き連ねた過密スケジュールは、残念ながら非現実的。最終的に、どうしても外せないものだけに絞り込まれ、あとはその場に任せることになりました。
トロピカる部成立の時と同じ流れだ。今一番大事なことをやる。完璧なる計画でも、何も持たずに行き当たりばったりでもなく、備えはしつつ臨機応変に構える。

その流れを考えると、後の展開は色々と悩みます。

涼村さんやみのりん先輩は重装備で現れた。彼女らが持参した物は、島とは直接の関係がない。冷たく言うなら所持品として失敗だと思う。
あすか先輩の弁当も、リアルに考えると外しています。何せ割とすぐに島についていますから、あの弁当を食べる機会はなかったのでは?おそらく島では歓待の準備をしていたでしょうし。

夏海さん自身はお土産や遊ぶための道具に全力集中していました。
彼女の場合、実家への帰省ですから着替え等々は不要だったと思われます。ゼンゼンヤラネーダにより、街中に下着をぶちまけられる騒動にならなくて、本当に良かった…。

明らかに夏海さんが最も重装備なのに、みのりん先輩らを「大荷物」と評していたのもちょっと気になります。誰もツッコまない謎のボケ。
無粋に深読みするなら「島に行く」目的に沿った準備をしていた夏海さんは「大荷物」ではない、微妙に外していた他3人は「大荷物」とか。
ただ夏海さんも宿題を持参し忘れてるから、無条件に「良い」でもなさそう。

あとまわしの方々は夏休みを欲して、我先にと出撃を志願なされた。
いつもの「あとまわし」とはだいぶ様子が違います。彼らの主義主張としては、とにかく「あとまわし」にしてしまえば休みも何も関係ないのでは?
目的のために率先して頑張るのは、良い行動に思えますが、これは「彼らも根っこは同じである」演出なのか「何かが違う(休む=あとまわしにするために頑張るのは間違っている?)」演出なのか。いやまぁ「特には意味はない」可能性も普通にありますが。

「今一番大事なこと」「あとまわし」やそれから生まれる計画等々の結果が、夏休みや合宿の終了時に分かるはず。最終回の展開の前哨戦とも言えそう。楽しみです。

【通りすがりのプリキュア】

秋映画は「ハートキャッチ」さんとのコラボだそうです。
正直、売上や人気面はともかくテーマ的には全く予想してなかった。何というか最大戦力を惜しげもなく連打してくる感がパワフルだ。

「ハートキャッチ」のテーマは「他人の事情は分からない。だから本質的な問題解決はできない。だけどお手伝いだけでも大きな助けになる」だと思ってます。
服を変えても内面が変わらないと意味がない。でも服を変えれば引きずられて気持ちも変わる。本質的な解決ではないけれど、それでいいと思うんだよね。とは来海さんの弁。

前回のヒープリ&GoGoが、お互いのテーマを補完しあう形でしたから、今回もそうなんじゃないかと期待しています。
それを念頭に先走った読みをしてみる。

第5-6話にて、卒業生が大事にしていたモニュメントを、トロピカる部は勝手に処分してしまいました。
一切悪気はない。それどころか5話では、皆で協力したポジティブなこととして描かれていた。

だけど卒業生の方々にとっては大きなマイナスで、それを挽回するためにトロピカる部は駆けずり回ることに。幸いにしてモニュメントは回収でき、これを通じて夏海さんは「今一番大事なこと」に気づきました。

このエピソードからいくつか想像すると…

(1) 花咲理論の弱点「他人の事情が分からない故に、裏目を引くことがある」の話です。
夏海さんはこれを挽回し、そこから良い結果にもたどり着いた。
なお今にして思えば、花咲さんの天然サークルクラッシャーぶりは、この要素を反映していた…のかもしれない。たぶん違う。

(2) 花咲理論の弱点「通りすがりには手伝う動機がない」の回答になる。
先輩方は、夏海さんを「手伝う」意識すらなかったのに、夏海さんは助かっています。

(3) 花咲理論の弱点「他者が手伝ってくれないと救われない」の回答になる。
「今一番大事なこと」に気づけたのは、夏海さん自身の行動によります。

(4) 花咲理論の弱点「解決策がまったく不明だと手伝えない」の回答になる。
部の方針をどうするかとモニュメント捜索には直接の関係はない。だけど問題解決につながった。

トロプリの他のお話も踏まえると「今一番大事なことをやることで、思わぬ別の物事の助けにもなる」といった方向でしょうか。ローラでいえば、地上を満喫することが女王候補としてもいつか役立つとかの流れです。そういえば「ローラが女王様になるために、何かのアイテムを集める」のようなストーリーでもないです。「直接的な解決方法にチャレンジする」ではなく、「別の行動が思わぬ助けになる」がテーマだったならしっくりくる。

回りくどく書いていますが、「今の自分にとって大事なことをやったら、思わぬ形で未来の自分の役に立つ」は納得がいきます。スタプリ以降の共通テーマに思える「今を生きて、未来につなげる」にも沿っています。

逆にトロプリ理論(色々と不明ですが)の弱点は「自己完結的な局所最適に陥ること」と言えそう。
今一番大事なことをやり、他者の助けなしに、一種のひらめきで自分で答えを見出していくと、どうしても視野に限界が来る。水陸両用のローラが、もはやニンゲンは不要とばかりに自分だけで戦ったなら、やっぱり行き詰ってしまう。
事情を全く知らない通りすがりの第三者からの手助けで、新しい知見やリソースが提供されるのは大事です。

表面的なストーリー予想をするなら、
「気ままに今一番大事なことをやっていたトロプリがピンチ」
→「通りすがりのハトプリが手助けしてくれる」
→「しかしながら事情を知らないこともあり、再度ピンチに」
→「序盤でやっていた、今一番大事なことが、期せずして役に立ち逆転」
→「事情を把握せぬままハトプリが協力して解決」
のような感じかしら。

というかごちゃごちゃ書きましたが、花咲さんを再度銀幕で拝めるのはとても嬉しいです。
ちなみに花咲さんは「人魚姫」をやったことがある。これも何かの縁なのかもしれない。


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(第20話)トロピカル~ジュ!プリキュア「名探偵みのりん!消えたメロンパン事件!」感想

2021年07月11日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第20話)トロピカル~ジュ!プリキュア「名探偵みのりん!消えたメロンパン事件!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第20話より)

メロンパンが消えました。部室から忽然と。誰かが食べたのです。
現場は状況的に密室。容疑者はトロピカる部の面々。
ずっと現場で寝ていた、普通なら最も疑われる立場のくるるんは、「食性が違う」からとすぐに容疑から外れました。食べないにしても、いたずらしてどっかにやったとか考えられると思うのですが、皆のくるるんへの信頼が厚いです。

みのりん先輩の指揮のもと調査を始めたものの、全員に犯行の機会がある。
くるるんに聞けば何か確証が得られそうなものですが、誰もそれは試みません。くるるんに聞いても無駄だ。皆の信頼が厚いです。それが失敗だったのですが…。

真相としては、犯人はローラでした。むしゃむしゃ食べた。飢えに耐え切られず、こっそり食ったのです。
ただまぁ無理もない。常人が侵入できない、アクアパットの中の彼女の冷蔵庫にあったのだから、疑いもせずに食いはする。

尤も、ローラ自身に覚えのないメロンパンなんですから、持ち込んだのはくるるんのはずです。事実、くるるんが入れたものだった。
ということは、ローラは「くるるんの」メロンパンだと認識しながら食ったことになる。

くるるんはメロンパンを食べない(確信)ので、冷蔵庫に入れたのはローラのため、と考えても不思議はない。
察するに日常的にこの状況は起きているんだろうか。ローラはくるるんを飼っているつもりですが、くるるんに餌付けされているのはローラの方なのかもしれない…。

そういえば終盤にくるるんが「ぬいぐるみのふり」をしていましたが、全くごまかせずに「変わったアザラシ」として認知されている気がします。
餌とかもらってそうなので、そのままローラに融通してるんだ。それをむしゃむしゃ食ってるローラ…。

なおローラは言及しませんでしたが、水没していたメロンパンは不味かったんじゃなかろうか。それもあって、話題のメロンパンと結びつかなかったのかもしれない。
「メロンパンを冷蔵庫に入れる」自体が若干謎の行動だし、くるるんが優秀なのかどうなのか、すごく絶妙だと思う。

【あとまわしの世界】

犯人が誰か分からずに揉めたトロピカる部。
犯人が誰か明白なので揉めたあとまわしの人たち。

奪う意図がなくても謝ったトロピカる部。
奪う意図があった上で悪びれない あとまわしの人たち。

色々と深読みできそうなので、あとで思い返してみよう。

【尾びれのある世界】

今回のお話、地味に人魚なことを活かしています。
「ローラが現場にいることはいるが、確認もできず、存在を意識できない状況である」「冷蔵庫にアクセスできる存在が限られている」を満たしつつ、「ローラを人魚姿にする」合法的な理由も作れます。
メロンパン事件のギミックとしてアクアパットがあるのではなく、アクアパットおよび尾びれを活かすためにメロンパン事件を考案したんじゃないかの勢い。素晴らしい。今後も尾びれを大切にして欲しい。

※物凄くどうでもよいことですが、トロプリでは「尾ひれ」で統一されています。「尾びれ」ではない。
「尾ひれ」とは「尾やひれ」のことであり、末端部のひれ以外の背びれ等も含むらしい。
ローラがサカナであることを強調するのであれば、腹びれなどの存在も示唆する「尾ひれ」の方が適切だと思うのですが、個人的には胸びれ等には興味がないので「尾びれ」と名指しで書きたい。
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(第19話)トロピカル~ジュ!プリキュア「まなつパニック!学校の七不思議!」感想

2021年07月04日 | トロピカル~ジュ!プリキュア
■(第19話)トロピカル~ジュ!プリキュア「まなつパニック!学校の七不思議!」感想


(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第19話より)

学校の七不思議を調べることになりました。ローラの人魚騒動をごまかすために。そして廃屋の人形に夏海さんが取りつかれました。哀れ、毎日お供えものをする下僕に。
しかしながら日々お供えを続ける内に、人形との交流が深まりました。メロンパンと卵焼きが好きだそうです。
お友達が帰ってくるのを、おなかをすかせながらこの寂しい廃屋で待っているらしい。健気さに、夏海さんも涙。

一方の後回しサイド。プリキュアに迎撃されたエルダは帰還手段を失い、敵地に孤立。辛うじて風雨はしのげるものの、食料調達もおぼつかない。床に残るナメクジ痕が痛々しいです。プリキュアの追撃に怯えながら、必死に逃げ込んだんでしょう…。
我々でいえば、敵だらけの深海で立ち往生し、食べるものもない状況です。呼吸の心配はないとはいえ、これはかなり厳しい。しかも同僚の信条は「あとまわし」です。終わった。

ところが意外にも、後回しの方々は後回しにすることなく、救援に来てくれました。数日かかったのは気がかりですが、通信手段もなかったようなので無理はないかもしれない。
そして助けにきた彼らが見たものは、包囲を縮めるプリキュアどもの姿。恐怖、激高。迷うことなくゼンゼンヤラネーダを起動。やる気を奪う相手もいないので業務上のメリットはないのですが躊躇なし。仲間を守らねば…!

プリキュアと魔女陣営。お互いにお互いを認識していなかったが故に生まれた奇妙な交流。ローラと真夏さんとの間でできたことが、再現された。
あとまわしの魔女様が何をやりたいのか、幹部の皆様はなんで慕ってるのか等々が謎なだけに、今後どう動くんだろう?

【私にも聞こえる】

10周年ということで「スイートプリキュア」とコラボされるそうです。

プリキュア プリティストア

【10周年】7月15日(木)に発売する10周年記念イラストを大公開!プリキュア プリティストアがオープンした時に放送していたスイートプリキュ...

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単発なのか、映画共演のような全体に関わることなのかは分からないですけど、「コラボ相手がスイート」なのはとても納得しました。
これまで「フレッシュ」や「スマイル」等々を考えたものの、今の流れを見ると確かに「スイート」です。

悲しみと幸せは表裏一体。音符の並び一つで変わるもの。
対立するように思えた私たちも、共に過ごし、体験を共有することで分かりあえる。
悲しい=悪ではない。悲しい気持ちは私にもある。「悲しい」は私にも分かる。

最終決戦でのメロディさんの嘆き「ノイズ、あなたは何者なの…?音のない世界にしたいなんて理解できない」からの「ノイズの正体は悲しみだった。「無音」は理解できないが、「悲しい」は分かる。それは私も経験したことだ」は、プリキュア史に残る大どんでん返しだと思う。

トロプリでいうなら、「陸と海」「今やることと後回し」。これらは表裏一体で、善悪で区分けするものではない。そんな方向なのかしら。
今回の話も、敵味方の先入観なく、共に過ごしたら分かりあえています。
魔女様は何を後回しにしたいのか、「後回し」は手段なのか目的なのか等々で、今後のトロプリはもちろん、スイートの解釈にも影響しそう。楽しみすぎる。

「5」「GoGo」が「ヒープリ」のおかげで補強されたように、「スイート」もそうだとしたら「悲しみも大事だ」とかだろうか。
テレビ本編では「悲しみも悪ではない」どまりで、積極的に悲しみを活かそうとまではいかなかったように思う。なのでそこからの発展はありえるのではというか、正式続編の小説版がまさにそんなお話です(感想)。悲しみを力に変えるキュアメロディ。

「トロプリ」は例年と比べて顕著に、日々の会話に「平和を守る」「故郷を取り戻す」的な話題が出てきません。よくある「敵の暴虐に逃げ惑う異世界の民」的な回想とかもない。敵の事情も味方の事情もよく分からない。「目的や状況は分かるのに真相が分からない」だった「スイート」とは真逆のアプローチだけど、「真相が分からない」という面では共通しているのか…。
「トロプリ」の方も何か仕掛けがあるだろうし、ローラに足が生えて物語としては一段落がついただけに、次の展開は気になります。
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感想:人魚の動物民俗誌(吉岡郁夫)

2021年07月03日 | 小説・本
■感想:人魚の動物民俗誌(吉岡郁夫)


人魚の動物民俗誌

日本の人魚についてのご本。身近な日本のことなのに、色々と新発見でした。

【人魚の正体】

日本での人魚目撃談は、日本海側に妙に多く、太平洋側は少ない。また本州北端の陸奥に多く、一方で陸奥から伊勢までは目撃談がない空白地帯が多いとのこと。
これらの出現分布や、各目撃談で語られる特徴から、アシカ・アザラシ・リュウグウノツカイ等の可能性が高いらしい。

アシカやアザラシはいかにもとして、リュウグウノツカイも確かに人魚に似ています。「下半身の魚部分が長く、髪が赤い」描写をされている人魚は、ほぼほぼリュウグウノツカイが疑わしいそう。
意外だったのはオオサンショウウオ。日本(元ネタである中国)では人魚はもともと淡水産で、オオサンショウウオだったと思われるそう。言われてみれば人間っぽい顔の妖怪に見えなくもない。

人魚の正体として定番のジュゴンは、生息地の都合から日本ではマイナーのようです。極言するなら「人魚=ジュゴンはデマだ」と言ってすらいいのかもしれない。

[引用]
『高島春雄は、戦時中に出た少年向きの本で、日本人がジュゴンを知る以前から人魚の伝説があるので、ジュゴンを人魚の正体とするのは誤りで、間違った知識を広めるものだと批判している』
[引用終]

ジュゴンは沖縄や、場合によっては瀬戸内海付近でも目撃はされるそうなので、人魚と誤認されたケースもありそうとのことですが、メインとは考えづらいようです。

先日読んだ「人魚の文化史」(感想)で紹介されていた西洋での歴史と比べると、日本は「実際に発見した」「そして食った」のようなエピソードが多い印象でした。アシカやアザラシなら普通に近海にいますから、確かに「変わった動物」の位置づけでも変ではなさそう。
逆に言えば、具体的に元ネタとなる動物に乏しい西洋で、よく人魚が広まったなとも思う。教会の影響力、すごいな(布教の過程で広まったそうです)。

なおアザラシは美味く、アシカは不味いそうです。
「人魚の肉は美味」と伝わっていますので、正体はアザラシが多かったのではとも。

【人魚伝説】

不可解なことに、人魚伝説と人魚が目撃された地域とは、必ずしもは一致しないそうです。日本における人魚伝説といえば若狭の八百比丘尼さん。もうこれ1本が全国で形を変えて語られているとのこと。こうもガッチリと伝わってるからには、何らかの元ネタとなった人物が実在してるんじゃなかろうか。

江戸時代には「人魚の絵を飾ると伝染病除けになる」伝承も流行ったそうです。2020年のコロナで話題になった熊本の妖怪・アマビエですね。ただ「アマビエが江戸でも広まっていた」のではなさそう。
この本は1998年出版で、アマビエへの直接の言及はなし。私の想像になりますが、アマビエ自体は熊本には伝承はなく、江戸の瓦版にのみ登場するようなので「人魚の絵を飾るお呪いがあり、それの派生形の一つとしてアマビエが創作された」のように思えます。

では何で人魚の絵が病除けになるかといえば、人魚の骨には薬効があるとされていたから。でも人魚の骨は高かった。

[引用]
『南方によると、ナヴァレッテの『支那志』(1660)に、ナンホアンの海に人魚があり、その骨を数珠にすると邪気を避ける、といって非常に貴ぶとある。このような西洋や中国の考え方が移入され、それから転じて疫病除けとなったのだろう。だが、人魚の骨は庶民の手のとどくものではなかったので、庶民は人魚の絵で我慢していた。これこそ、まさに"絵に描いた餅"ならぬ"絵に描いた骨"であろう』
[引用終]

「アマビエはペスト医師の姿を模したのでは」のような説も見かけましたが、発端としては「人魚の骨は薬になる」「でも高い」「絵でも効果があるよ!」からの「私の絵を広めなさい」と思われ、商魂たくましい商売人の想いや、庶民の願望が伝説化したように思えます。

【感想】

西洋視点の「人魚の文化史」と違い、当然ながら日本のことに詳しく、独自の背景が面白かったです。
目撃談の具体的な正体とか、出版当時はこんなに有名になるとは思いもしなかったであろう「人魚の絵」だとか。
諸々落ち着いたら、また若狭に行ってみたくなってきました。

なお、後半には「キリンと麒麟」等、伝説の生き物の解説も掲載されています。キリンが元ネタで麒麟が生まれた…と勝手に思ってたのですけど、完全に別物で、むしろキリンを麒麟だと紹介された中国皇帝は怒ったらしい。
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