穴にハマったアリスたち

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(第29話)デリシャスパーティ♡プリキュア「おいしいパラダイス!レッツゴー!クッキングダム!」感想

2022年09月25日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第29話)デリシャスパーティ♡プリキュア「おいしいパラダイス!レッツゴー!クッキングダム!」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第29話より)

投降・捕縛したナルシストルーはクッキングダムに連行され、衛兵に引き渡されました。その後の行方は不明。怖い。
てっきりナルシストルーから色々と聞く話かと思いきや、クッキングダムの闇に連れていかれてフェードアウトしてしまいました。
おそらく、グランオーシャンにあった記憶を抜き差しするエグい装置的なものを取り付けられ、厳しい尋問が行われるんでしょう…。

クックファイターは山ほどいたようで、デリシャストーンもごろごろしていました。スペシャルなのは希少なようですが、思っていたより充実した国力を備えているようです。
考えてもみれば、トランプ王国とかのように崩壊したわけじゃないものな。
拓海くんが知ったら、ちょっとがっかりするかもしれない。彼は唯一無二のヒーローではなかった。それを言ったらプリキュアさんも大量にいますけれど。

ナルシストルーはどうなったのかとか、こんなにファイターがいるなら援軍をよこせとか、言うべきことは色々あるはずですが、有り余る食べ物の前に和実さんは思考停止。
むっしゃむっしゃむっしゃむっしゃ。
見習いのセルフィーユさんに連れられて、王国を満喫なさいます。

セルフィーユさんの悩みと成長は、映画のコメコメを意識したのかしら。(映画の感想記事)
おばあちゃん-和実さん-コメコメとエッセンスが継承されていくように、セルフィーユさんにもクックファイターのお歴々やプリキュアさんの魂が引き継がれている。この継承を視覚化したのが「レシピ」…なのかもしれない。
帰国時に唐突に出てきた先輩プリキュアさんの描写も、(まぁ映画の宣伝のためとはしても)継承の描写としてしっくりきます。

あとセクレトルーさんが前線においでなさったのが大変に喜ばしい。しかも優秀です。たまたまプリキュアがいたから良かったものの、実はこれまでも頻繁にやられてたんじゃなかろうか。
王国が早々に諦めていたスペシャル石の量産にも成功しているようで、見た目しょぼいくせに意外に強い組織だ。

【今年の人魚さん】


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第29話より)

ラメールが!登場した!
プリキュア態とはいえ、紛れもなく人魚さんがデパプリに登場されました。


(「Yes!プリキュア5GoGo! 」第40話より)
(「スマイルプリキュア!」第30話より)


(「ハピネスチャージプリキュア!」第25話より)
(「HUGっと!プリキュア」第32話より)


(「スター☆トゥインクルプリキュア」第27話より)
(「トロピカル~ジュ!プリキュア」第2話より)

過去6シリーズで「プリキュアの人魚」が登場。これにデパプリも加えると7シリーズ。
絵本(ハートキャッチ)やゲストキャラとして人魚登場(魔法つかい)も加えると9シリーズ。
全17チームでいえば過半数超え、全19シリーズでいえばいよいよ半分。やっぱりプリキュアさんに人魚は必要なんです。



来年は20周年ですし、ローラの出番はあっても良さそう。しつこく出演し続けて、人魚カウントを上げていただきたい。
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映画「デリシャスパーティ♡プリキュア 夢見るお子さまランチ」感想

2022年09月23日 | プリキュア映画シリーズ
■映画「デリシャスパーティ♡プリキュア 夢見るお子さまランチ」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第28話OPより)

おばあちゃんが言っていた「今日のご飯が明日の自分を作る」、そこから出てくる課題が二つ。

・負の要素を取り込んだなら、明日はないのか
・そもそもの「明日」に希望はあるのか

特に後者は歴代プリキュアの根底テーマとも言えます。
今作は珍しく「過去」に比重があるシリーズだと感じていたのですけど、ここにきて「未来」が壁になってきた。

昔は良かった。でも今はそれが壊れていて、未来は破綻している。
10周年(シリーズとしては11作目)の「ハピネスチャージ」では、最初の「ふたりはプリキュア」を見ていた視聴者が中高生になったことを背景に、「現実は、あのキラキラした世界とは違った」が描かれました。
15周年の「ハグプリ」では、いよいよ破綻した未来が眼前に迫った。小さな子供も社会人になり、今までとは桁違いの理不尽に晒された。

デパプリは19年目。15年の節目からカウントするなら4年。5歳でプリキュアを見始めた子供が9歳。あるいは社会人4年生。
無邪気にお子様ランチを楽しんでいたのを卒業し、お子様ランチの無邪気さに恥ずかしさを覚える年齢です。
早く大きくなりたい。だけど、未来に希望はあるのか。

ケットシーのミスは、「子供も戦っている」の見落としのように思えます。
無邪気(≒理想)と現実は共存する。もともと彼を救ったのも、幼少のみぎりの和実さんです。

コメコメはまだ子供で、漠然と思い描く「ヒーロー像」は現実の問題を正しくとらえてはいないのかもしれない。でも確かにコメコメも戦っており、彼女もヒーローです。
というか、プリキュアさん自体がそうですね。子供・大人判定で「△」が出ていたように、彼女たちも境界線上にいる。
大人と子供でバッサリ世界が分かれるのではなく、地続きでどちらの要素も混在しています。大人がお子様ランチ(理想)に夢見てもいい、子供だってヒーローとして(現実を)戦える。

良いも悪いもひっくるめて、今日食べたものが明日の自分を作る。それを延々と繰り返して、やがては大人になる。
そしてそれらは地続きで、ある日を境に分断されるものではない。

19年目(最初期の視聴者が20代後半)のイメージとも通じます。
10周年の中学・高校入学や、15周年の学校卒業・新社会人と比べて、制度や環境面での変化は少ない。
今回の映画はいわゆる「悪の大ボス」が出てこなかった(ケットシーに既に倒されている)こともあり、何か激動の展開というより、夢を見ているような「ある一日の物語」の感じを受けました。その一日の中で、成長したり童心に戻ったりする。

一つのプレートに様々な美味しい物が並ぶお子様ランチのように、私たちの人生も様々なものが共存しています。
同時に、様々な問題も溢れているけれど、とりあえず目の前のごはんを食べれば笑顔になれるんです。

「お子様ランチ」は、子供の無邪気さとも人生ともプリキュアシリーズとも色々と置き換えられるので、見返せば見返した分だけ感想が出てきそうな気がする。

【その他感想】

・シリーズ初、「黒幕は既に壊滅していた」。
ケットシーが所属していた謎の組織の野望は、プリキュアさん達が知らぬ間に潰えていました。
クッキングダムは何やってるんですかね…。デリシャストーンの管理が甘すぎる。

・シリーズ初、「民間企業の警備員相手にプリキュアで応戦」。
ドリーミアへの不法侵入は、あの時点ではマリちゃん側に非がある。和実さん達も真相を知っての変身ではない。
警備員さんが(この時点では正当だと認識される理由で)掴みかかってきたのをプリキュアで殴り返した…というのは何気に思い切ってる。
それとも薄々「これ、さすがに発明の一言で済ませられないな」と思っており、警戒してたのかしら。

・セクレトルーさんが前線に!そういうの全然しない人だと思ってたのに!
銀幕と聞いて張り切ったのかもしれない。

・和実さんを助けたブラぺ。「君とは初対面のはずだが?」とか大分ノリノリです。
こういうのをずっとやりたかったんだろうな。

・ドリーミアの警備員さんは、初戦の描写からするとアンチプリキュア的機能がついてるんだろうか。その後の戦闘では関係なかったけど。
デリシャストーン由来なんだから、対プリキュアの何かがあってもおかしくはなさそう。

・過去3作の皆様による「みんなのお子さまランチ」も、無理やりなカオスのようでいて「様々な要素が一つの枠に共存している」「それを誰かに伝える」の面でちゃんと本編に沿ってますね。
ところで夏海・花寺・星奈の3名だと、夏海さんが一番料理が得意なのかしら。花寺さんは何か謎パワーでごまかしていらっしゃったし、星奈さんに至っては市販品を並べて皿を殴っただけだものな…。久々に星奈さんを見ましたけど、改めてキラやばい。
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(第28話)デリシャスパーティ♡プリキュア「コメコメの力をみんなに…!パーティキャンドルタクト!」感想

2022年09月18日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第28話)デリシャスパーティ♡プリキュア「コメコメの力をみんなに…!パーティキャンドルタクト!」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第28話より)

ナルシストルーが捕縛されました。
一切の説得要素のないまま、「投降しろ」の呼びかけと共に捕獲した例は過去にあっただろうか…?

成果を出せなければ居場所がなかったナルシストルー。
そこにいるだけで認められたコメコメ。
皮肉にも、勝たねばならぬナルシストルーは戦いに楽しさを求め、コメコメは純粋に勝利を目指しました。

ナルシストルーが勝てる勝負をわざわざ捨てたのは、一種の自殺のようなものかもしれない。
本来なら無条件に与えて欲しい「居場所」を得るのに勝たねばならないとなると、勝つ行為そのものに嫌悪感もわいてきます。
ノルマやテストに生理的嫌悪を覚える感覚だな…。

コメコメの嘆き「大きくなっても意味がなかった」は切ないです。
実際、字が書けるようになったところで、外からの単純な暴力には無意味。
これに対する直接的な回答はなかったのですが、「そこにいてれくるだけでよい」は親目線では納得できます。
子が成長してくれた。それで親としては満足です。外敵に立ち向かう勇気と力は、それだけで湧いてくる。

「私が好きなあなたを否定することはあなた自身でも許さない」と言われたコメコメに対し、ナルシストルーは名前とは裏腹に終始自分を否定している。
彼が食事を楽しめなかった理由はまだ不明。今回の回想からだと、食事中に嫌がらせをされたとか、根本的に食う機会がなかったとかではなさそう。

「今日のご飯が明日を作る」でいえば、満足のいく食事ができなかったナルシストルーは、きちんと作られていない。
思い出を持たなかったミデンや、悲しみの共有体験のみだったノイズ様のようなもの。
なんか軽いノリの適当な幹部のようでいて、名だたる方々に匹敵する様子を見せてきたな…。

来週はクッキングダムに連行のようです。聴取です。拷問です。
考えてみれば、目的は滅することではなくレシピボンの奪還ですから、浄化消滅ではなく捕縛は当然の流れか。
なんやかやでクッキングダムも謎がありますから、諸々の背景が明かされるのかも。
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(第27話)デリシャスパーティ♡プリキュア「コメコメ大変化だいへんげ !?らんのハッピー計画」感想

2022年09月11日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第27話)デリシャスパーティ♡プリキュア「コメコメ大変化だいへんげ !?らんのハッピー計画」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第27話より)

華満家の弟妹と親しくなったコメコメは、己の耳と尻尾に違和感を抱きます。人外の悲しみ。
しかし悲しむ必要があるのか。違いは違いとして認めればよく、変だと悩む必要はない。
かつて同じ道を歩んだ らんらんや、実際に何も気にしていない弟妹の様子を見て、コメコメはまた一つ成長しました。

…というお話ではあるのですが、「違いをどうするか」は難しい。
コメコメが当初言い訳していたように、「着たい服の邪魔になるから隠したい」は筋は通っています。
それがあなたの個性だから隠すな、は少々横暴すぎる。

妹さんがしていたように、尻尾がない人が尻尾をつけてもいいように、尻尾がある人(?)がそれを隠しても良いはずです。
ただ細かい話をするなら、「尻尾がない人が尻尾をつけてもいい」は現実世界では一概には通じないんですよね…。黒塗り問題のように。
「尻尾をつけるのは、『外国人』の描写として付け鼻をするようなものだ」と言われたら、あの世界の文化背景によっては頷くしかないかもしれない。

現実の問題はさておくならば、プリキュアさん的には「行き来できる」「選べる」のは是としていますから、らんらんの付け尻尾は納得できます。
その意味だと、コメコメは尻尾を隠して現れた方が、話はすっきりしたのかも。

平行して進んだナルシストルーの背景もどう絡むのか。
ブンドル団は食事大好き集団かと思いきや、彼は心底嫌いだったようで。
何らかのトラウマがあるのかもしれませんが、コメコメ側のエピソードを踏まえると、「食事嫌い」もまた個性といえば個性です。
他人の思い出を奪ったりとかは別として、一概に「食事を嫌うのは変だからやめろ」とは言えなくなってしまった。

もしくは逆で、幼少期に「食べたくない」の気持ちを分かってもらえずにグレたとかなのかしら。
仮にそうなら和実さんにとっては天敵のような思想ですから、何かが進展するかもしれない。

和実さんといえば、今回はついにコメコメの成長要素にもタッチしなくなりました。冒頭の発明班からも当然の如く外され、背後でモグモグしていらっしゃる。
ここまでくると「白米はでしゃばらない」的な意図があるのかも?

あとデパプリさんは「食べたものが明日の栄養になる」から転じて「今に至る己のルーツ」を扱っていますので、「コメコメ2世が、1世のことを知らない」は今後また触れらそう。
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「Beautiful Wish」と星羅の裏切り:マーメイドメロディーぴちぴちピッチ感想

2022年09月07日 | マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
星羅が敵に回るという極めてヤバい状況を踏まえつつ、改めて以前のお歌を振り返ってみました。
※「aqua」第11話時点での記事です。

●Beautiful Wish

(「マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア」第18話より)

星羅のソロソングその1。ピュア第18話「星の迷宮」でお馴染みの奇跡ソング。

このお歌は当然ながら、第三期での裏切りなんか想定して作られていません。
歌詞も、崩壊したインド洋に沙羅の後継者として生まれ、るちあさんらに導かれて目を覚まして愛の奇跡をもたらすといった内容です。

ですが、改めて今聞くとかなり不安定で危険な香りがします。

【歌詞引用】
『この海のどこかで今 争う声がする』
『哭いてる心から愛は生まれない 悲しみだけがあふれてしまう』

『美しい海の 願いの欠片から 生まれてゆきたい 闇をひらいて』
『夕焼けに染まる オレンジの海には 世界の涙が眠ってる』
【引用終】

このお歌は、現状が悲しみに満ちていることを前提にしています。奇しくも「なないろメモリー」と同じく、争いがあることを憂いている。
ちょっと心配になるほど能天気な他のマメプリたちと違い、世界の平和にかなりの使命感を持っているのが伝わってきます。

そしてお歌の終盤。

【歌詞引用】
『深い海の底で 声は聴こえていた どんなに暗くつらい場所でも』
『誰かが優しく 名前を呼んでいた わたしの願いを知っていたように』
【引用終わり】

呼んでいたのはもちろん沙羅やるちあなんですが、今を踏まえるとローランでも筋が通ってしまいます。
「Beautiful Wish」を聞くと、確かにローランに篭絡されて裏切った今の展開は納得がいってしまう。

●Birth of Love

(「マーメイドメロディーぴちぴちピッチピュア」第36話より)

星羅のソロソングその2。ミケルに浴びせかける不意打ちアタック曲。

【歌詞引用】
『愛と夢が一つになり 悲しい今を星屑にしてくれるから』
『生まれたこと 誇りにして 強く光る天使のような 眼差しを曇らせないで』

『この力 夢のために貸せるなら 誕まれてゆきたいの』
『この力 夢のために果てるなら 誕まれてゆきたいの 愛になりたい‥』
【引用終】

歌詞中の「天使のような」とは素直に聴くならミケルのことでしょう。悩み苦しんでいたミケルを支えるお歌です。実際にやっていたことは、至近距離からの不意打ちですが。

しかし「Beautiful Wish」同様に、今聞くと「ローランに力を貸す」ようにも聞こえてしまいます。
ピュア当時は気にしていなかったのですけど、こうして歌詞を振り返ると、星羅は我が身を犠牲にしてでも愛や平和に尽くしてしまう、非常に不安定な性格をなさっていたようです。甘い言葉を囁かれたら、ホイホイと世界破滅クラスの力を貸したり果てたりしてしまうらしい。だから沙羅も、るちあさんに保護を依頼したのか。

いまだにマメプリの後継者システムがよく分かりませんが、沙羅の深い後悔と反省を背景に生まれたのであれば、星羅の自虐的なまでの平和思想は分からないでもない。そこをローランに突かれたのか。ローランの眼差しを曇らせないために、夢のために力を貸してしまっている。

こうやって2曲を振り返ってみると、「第三期で星羅が裏切る」のは必然だったのかも。さすがに17年前から仕込んでいたとは思えませんが、新作にあたり当時から回収してきての今のストーリーだとしたら凄く丁寧でうれしいです。まぁ同時に、「るちあさん達は何やってたんだ」感が増して、大変にぴっち感も増しますけど。
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(第26話)デリシャスパーティ♡プリキュア「ここねのやくそく!ピーマン大王への挑戦」感想

2022年09月04日 | デリシャスパーティ♡プリキュア
■(第26話)デリシャスパーティ♡プリキュア「ここねのやくそく!ピーマン大王への挑戦」感想


(「デリシャスパーティ♡プリキュア」第26話より)

引用画像が前回のとほぼ同じ。らんらんの定位置なんだろうか。
デパプリさんは戦闘シーンのロケ地が毎回同じなので、この手の多そう。

幼少時に生ピーマンを齧って苦かった経験以来、芙羽様はピーマンがお苦手。
しかしながら同じトラウマを抱えたコメコメのために、頑張ってピーマンを食してみることに。

今日の飯が明日の自分を作る理論のデパプリ的には、「過去に実際に食って苦かった」は大きなマイナス要素です。
劇場版で扱いそうなカウンターとも言えそう。

食の苦手は実際難しいです。芙羽様のように長年「これは食い物ではない」と認識してしまっていると、本能的な忌避が強いはず。
日本人の多くが虫を食えないのと同じです。栄養価や美味さをいくら言われても、「それは食べるものではない」の思いは強い。
ピーマンって、形状もちょっと特殊なんですよね。多くは「皮をむいて中身を食べる。または中身がメイン」ですが、ピーマンは「中が空洞で皮(に見える部分)」を食べる。
一度スイッチが入ると、食べづらいのはなんとなく分かります。

会長が言っていたように、あえて食う必要もないといえばないのですが、現実的に一番の問題は「他の人と一緒に食べるときに困る」「もてなされたときに困る」だと思う。
毎回むしゃむしゃ色んなものを食ってるこの面子にあって、今までピーマンが食材に含まれなかったのは奇跡じゃなかろうか。

劇中では「楽しいことの選択肢が減る」ことを挙げていましたが、もう少し具体的にいうなら「和実さんらが食事選びの際にピーマンを使えない制約が出る」。
皆で食べる時に和実さんらは配慮せねばならず、不意に出てきたときに場を不穏にしてしまいます。
(ただそこまで言ってしまうと、アレルギーのある方を悩ませてしまいますが)

「ピーマンだと分からないようにして食べさせる」は個人的にはあまり好きではないです。問題の解決になっていないように思える。
ただ「とりあえず食えるものだと経験するのが大事」はデパプリテーマ的にも分からなくもない。食い物だと認識できていない芙羽様には有りかも。
虫食でいえば、成体そのままは辛いので、粉末にしたものから食べてみる的な感じでしょうか。

「ピーマンに親しんでみよう」はどうなんだろう。
現場を見たら逆に食べる気を失うものもあると思うんですよね…。くどいようですが、虫とか。いや虫食の対策として「虫を食卓で飼い、常に見ながら食事をする」を聞いたことあったな…。
「経験が栄養になり明日の自分を作る」の観点でも、体験して前に進むのは納得できます。

あと劇中ではさらっと描写されていましたが、初日の案が上手くいかなかった拓海くんが、カラーピーマンを大量購入してたのが何か良いです。
「見えなくする」のではなく「軸をずらす(特徴的な緑から離れる)」。もしかしたら芙羽様はパプリカは食えてたのかもしれないし。
彼の本気具合がよく分かります。自分が苦手を経験したからこそ次に活かせるのも、テーマ的に綺麗につながっています。
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