老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「モリ・カケ問題」の本質

2018-02-20 10:41:00 | 安倍内閣
確定申告開始日の2月16日、財務省と、隣接する国税庁の前の歩道は、国会で「資料は破棄した」と虚偽答弁を続けた元財務省理財局長、現国税庁長官の佐川氏と、任命責任者の麻生財務大臣、「私や妻が関わっていれば総理も議員も辞める」と発言し事態をここまでこじらせた「モリ・カケ問題」の主役・安倍首相の責任を追及し、退陣を求める千人を超す人々で埋まった。

集った人たちは、「国民の財産をお友達に横流しするな!」「ふざけた国会答弁を許さない!」などと声をあげ、その熱意に後押しされるように、向かい側車道の宣伝カー上に立った野党議員たちが、国会の異常な状況を訴え、事実解明に向けて徹底追及を続ける決意を語ると、人々の間からは大きな声援と拍手が湧き起こった。

報道陣も、読売、産経を覗く一般紙や、NHK、TBS、テレ朝、日テレ他、ほとんどのテレビ局など、市民の抗議行動にしてはいつになく多くの取材記者が訪れ、「納税者の怒り」を可視化しようと奔走する姿が印象的だった。

こうして、「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」という小さな市民団体の呼びかけは大きな反響を巻き起こし、多くの共感を呼んだが、政府は、「確定申告に混乱は起きていない」とやり過ごす構えのようだ。マスコミも当日の取材陣の熱気とは裏腹に、オリンピック報道の陰に隠れて、扱いはごく小さいものだった。

政府関係者は現在、「佐川氏の首を切る」ことが事態の収拾に繋がるか、あるいは麻生大臣-安倍首相の責任問題に波及するか、世論の動向を探っているように見える。

19日の国会では、麻生大臣が「街宣車まで持っている市民団体というのは少々普通じゃないと思った」と述べて、2.16行動の呼び掛け人と参加者を「特殊な人たち(こんな人たち)」として一般納税者と切り離す「印象操作」に走っていた。

しかしこうした形振り構わない安倍内閣閣僚の言動は、そのまま彼らの焦りにも見える。

「モリ・カケ問題」は、野党を貶め、行動する市民を「敵」と見做して逃げ回っていればやり過ごせるものでは決してない。事実は次々に明るみに出続けているし、市民の会には、「次回は是非参加したい」という要望が沢山寄せられているという。

センセーショナルな報道にはならないまでも、いくつかのテレビ番組で、「モリ・カケ問題」の政府対応に対する地道な検証も語られ始めている。

アメリカとの親密振りを喧伝し北朝鮮の脅威を煽ってみても、オリンピックで金メダルをとった羽生選手に電話をしても、働き方改革をぶち上げてみても、「やってる感」の演出に走って、政治の基礎をなす納税者・国民に目を向けていない政権の体質は日に日に露になり、国民を分断して保身を図る手法にもそろそろ限界が近付いている。

国民の視線から逃げ回る佐川長官も、自ら選んだとは言え、安倍首相の「ネポティズム(縁故主義)」と「忖度」の政治の哀れな犠牲者ともいえる。

国会論議を軽視し、公務員の矜持を貶める政治に終止符を打つこと、そうして日本社会を立憲主義、民主主義の基本に戻すことこそが、「モリ・カケ問題」の真のゴールであると、私を含む多くの市民が認識していることを、政府・自民党は甘く見ない方が良いだろう。

「護憲+コラム」より
笹井明子


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羽生結弦の勝利に見る日本人の変容

2018-02-19 21:43:50 | マスコミ報道
昨日(2月17日)は、TVにかじりつき、羽生結弦選手の演技に手に汗を握って応援した人も多かったろう。どのTV局も羽生結弦選手の金メダル獲得のニュースで溢れかえり、完全なTVジャック状況だった。

たしかに、彼の金メダル獲得は劇的だった。見ていた誰もが息を呑んだ3ケ月前の大怪我(右足靱帯断裂)から復帰し、ぶっつけ本番の大舞台で見事に金メダルを獲得した。日本人だけでなく、世界中の誰もが感動するストーリーである。

しかし、それだけでは、あれほどの大騒ぎにはならない。彼の立ち姿、彼の演技、彼の表情、彼の一挙手一投足に、観衆、TVを見ていた全ての人が引きこまれた。だから、羽生結弦のTVジャック状況に誰もが納得したからである。先日の貴乃花騒動のとは大違いである。

わたしたちのような昭和生まれには理解しがたいが、羽生結弦は、明らかに昭和の日本人とは違う。羽生結弦を追いかける海外の女の子が「彼は漫画の中の存在だ」と語っていたが、おそらく彼があれほど全ての人々に受け入れられる存在である理由の一つだろう。彼は、漫画、特に少女漫画の中に出てくる男の子そのままの雰囲気を醸し出している。彼をおっかけている日本のおばちゃんが、「彼の妖精のような雰囲気が好き」と語っていたが、海外の女の子と同じことを言っていると思う。

飛鳥の中宮寺(法隆寺のすぐ傍)に国宝の「半跏思惟像」がある。この表情のやさしさは、数多い仏像の中でも特別なもので、国際美術史学者の間では、古典的微笑「アルカイックスマイル」の典型として高く評価されているそうだ。
(※世界の三大微笑像⇒エジプトのスフィンクス、ダビンチのモナ・リザ、中宮寺の半跏思惟像)
中宮寺のHP  http://www.chuguji.jp/about/index.html

わたしの理解では、仏像というものは、男女の差をできるだけ超越して仏教が理解する人間という抽象的で普遍的な姿を彫りだそうと努めている。男の要素、女の要素をできる限り削ぎ落し、「中性的」姿を彫りながら、人間という抽象的で普遍的な存在を感得させるのである。理解させるのではなくて、感得させるのである。だから、その姿は、仏像を彫る仏師(仏像を中心に彫る彫刻家)の数だけある。つまり、仏師の数だけ【人間】理解の数があるのである。

わたしは、大学時代、中宮寺の「半跏思惟像」を初めて見た時の衝撃を忘れられない。男性でもなく、女性でもない。能う限り【中性的】表情でありながら、それでいて、何とも言えない人間的安心感を与えてくれる。古代の人々の人間理解の豊かさに圧倒された記憶がある。

突拍子かも知れないが、わたしは、羽生結弦を平成の半跏思惟像的存在ではないかと考えている。

羽生結弦のたたずまいは、何とも言えず美しい。この美しさは誰にも否定できない。しかも、中宮寺の半跏思惟像を思わせる削ぎ落された【中性的】イメージが横溢している。【中性的存在】であればあるほど、どのような想像も可能になる。若い女性たちは、漫画の世界に出てくる汗臭い匂いのしない男の子をイメージし、中年のおばさんたちは、性を超越した【妖精的】イメージに酔いしれる。

若い男性は、俺もああなりたい、とあこがれる。同時に、金メダルを取るまで、右足の痛みを痛み止めで抑えていた事を語らない、男らしさに圧倒される。かって、女性的服装をしながら、男らしさに溢れていた沢田研二の人気を彷彿とさせる。

おじさんたちは、「これからの人生、金メダルにふさわしい生き方をしたい」などというセリフに自らのだらしなさを振り返り、ころっといかれる。

昭和には、こんなヒーロー像はなかった。これが平成という時代が生み出したヒーローなのだろう。

羽生結弦の勝利の姿を見ながら、来年終わりを告げる平成という時代が生み出した最も良質な人間は、【平成天皇】と【羽生結弦】かな、と思えてきた。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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「サロン・ド・朔」2月22日(木)例会のお知らせ

2018-02-18 16:17:10 | イベント情報
「サロン・ド・朔」2月22日(木)例会を下記のとおり行います。

今回は講師はお招きせず、2014年に日本でも公開された2012年製作のチリ映画「NO」のDVD鑑賞会とします。

映画「NO」:
『1988 年ピノチェト政権末期、長きにわたるアウグスト・ピノチェト将軍の軍事独裁政権に対する国際批判の高まりの中で、信任延長の是非を問う国民投票が実施されることになり、ピノチェト支持派「YES」と反対派「NO」両陣営による1日15分のTVコマーシャルを展開する一大キャンペーン合戦が行われる。
「NO」陣営に雇われた若き広告マンが斬新かつユーモア溢れる大胆なアイディアで、支持派の強大な権力と向き合い熾烈なメディア争いを繰り広げていく。』(HP「イントロダクション」より)
http://www.magichour.co.jp/no/

今日本では安倍首相が強く執着する「改憲発議」→「国民投票」が現実味を帯びています。権力も金力も持たず圧倒的に不利な立場にある私たちは「NO」の意志をどう表現したら、「国民投票に勝つ」ことができるのか。
この映画を見ながら考え、アイディアを出し合ってみませんか。興味の有る方、お時間の取れる方は是非ご参加ください。お待ちしています。

参加ご希望の方は、「護憲」HPに記載のメール宛に、その旨ご連絡ください。折り返し、会場その他、詳細をお知らせします。

■日時:2月22日(金)18:30~21:30
■会場:「フリースペース 朔」(JR水道橋駅から徒歩2分)
■会費:500円(飲み物、軽食付き)

====
☆「サロン・ド・朔」とは、「護憲+」メンバーを主軸に運営するフリーな集まり(@東京)で、原則毎月テーマを決めてそれに相応しい講師をお招きし、勉強会・親睦会を行っています。皆さんの参加を歓迎します。

2017年以降に取り上げたテーマは以下のとおりです。

(2017年)
 1月: 「AIはトランプを選ぶのか~民主主義と憲法の未来像~」(他グループ主催シンポジウムに参加)
 2月: 「パレスチナ・シリア情勢と子どもたち」
 4月: DVD「いのちの森 高江」視聴/「教育勅語と戦前・戦中教育」
 5月: 「森友問題の幕引きを許さない」
 7月: 「民進党は民意の受け皿になれるのか」
 9月: 「9条問題の本質を「護憲」の立場で考える」
10月: 「信念を貫いた人―劉暁波氏と1980年代以降の中国社会」
(2018年)
 1月: 「一歩先んじた韓国の民主主義~宇都宮健児さんと行った韓国ソウル視察旅行」

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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米核戦略の見直し

2018-02-16 21:04:42 | 安全・外交
米トランプ政権は、2月2日核体制(NPR)の見直しを発表した。見直しの骨子は、以下の通り。

・核使用は,核以外の戦略的攻撃を受けた場合も含む
・核の先制不使用政策を否定
・世界は大国間の競争に回帰
・中国、ロシア、北朝鮮、イランの脅威指摘
・低爆発力の小型核の導入
・海洋発射型の核巡航ミサイルを研究開発

この発表について、河野外務大臣は「同盟国への抑止力拡大を明確にした」として「高く評価する」と述べた。核兵器の小型化は、日本を防衛してくれる重要な戦略変更だと認識したのであろう。

河野外務大臣の変節ぶりには慣れっこになっているが、今回の核兵器小型化や先制使用も辞さず戦略を【高く評価】する発言には、過去の彼の発言から考えれば、変節漢というだけではなく、人間としての信頼さえも失ってしまったと思う。

同時に、この厳しい国際環境下で外交を展開しなければならない外務大臣としての資質や世界認識すらも疑うのは私だけではないだろう。

◎第一の理由

河野外務大臣は、米国の小型核爆弾が日本を守るためだけに使用されると考えているのだろうか。そうだとしたら、とんだお目出たい人間だと言わざるを得ない。

ジャーナリスト田中良紹は以下のように述べる。
・・・「同盟国を守る」ために核兵器を使うことが自国の安全に寄与するなら「同盟国は守られる」が、逆にそれが自国の安全を危うくするなら「同盟国は切り捨て」られる。「同盟」とは自国の利益を守るための協力関係であり、同盟国と運命を共にすることではない。」・・・
「米国の核が日本を狙う可能性を考えない愚かさ」
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakayoshitsugu/20180204-00081260/
2/4(日) 田中良紹

わたしも、このような冷徹な認識が外交には必要だと考えている。「自国の安全を脅かすようなら、同盟国でも切り捨てる」という米国のありようを示す格好の証拠を提示しよう。

・・・「報復関税、同盟国にも=日本も対象の可能性―米大統領 2/13(火)
【ワシントン時事】トランプ米大統領は12日、日本や中国などに対する貿易赤字に不満を示し、同盟国であっても「報復関税」を課す意向を表明した。
詳細は明らかにしていないが、ホワイトハウスでの会合で「数カ月以内に分かるだろう」と語った。年間7兆円超の対米黒字を抱える日本も対象となる可能性がある。
トランプ氏は「他国が(米国産品に)膨大な関税や税を課す一方で、われわれが(外国品から)何も徴収できていない状況は許せない」と主張。また「われわれは中国と日本、韓国など、多くの国に対して巨額の損を被った」と訴え、政策変更により「(日中韓などは)少し厳しい状況になる」と語った。」・・・
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180213-00000035-jij-n_ame

これが超大国である米国という国家の発想。これと同様な認識で小型核兵器の使用問題を考えられたらどうなるか。国家の運命を司る外務大臣が上記のような認識で大丈夫なのか。想像力のあまりの貧困さにぞっとする。

自国の利益のためだったら、日本に対して小型核兵器を使用することも躊躇しないのが米国という国だ、という乾いた認識を持つことが外交官としてのイロハだろう。

(※ 太平洋戦争末期、広島・長崎の原爆投下が米国の勝利のために本当に必要だったのか。誰がどう見ても、アメリカの勝利は時間の問題だった。原爆投下は必要なかった。それでも投下したのは、原爆の威力を確認したかったから。それが証拠に、被爆後の資料の大半は米軍が持ち帰った。米国という国家の本質が原爆投下に象徴的に示されている。そこからのみ、米国という国家の本質が読み解かれる。外務大臣ならこの程度の冷徹な歴史認識で対処してほしいものである。)

◎第二の理由

米国は、小型核の開発理由に、中国・ロシアなどの脅威を挙げている。つまり、小型核を使用する国家として、中国・ロシア・イラン・北朝鮮などを想定している。しかも、相手が核攻撃をしないでも、核による先制攻撃を行う、という「先制攻撃論」も併せて主張している。これでは、名指しされた国家が自国も「小型核兵器」の開発をしないはずがない。ここから止めどない軍拡競争が始まるに違いない。

しかも、核使用のハードルが事実上ないに等しい状況になる。と言う事は、従来、語られてきた【核】による「抑止論」が事実上崩壊する。これで、世界の緊張が高まらないはずがない。核時計も残り2分になった。世界の国々がこの決定を強く批判しているのも当然である。

ところが、河野大臣は、世界がこのような状況に陥るのを高く評価するという。世界で唯一の被爆体験国の外務大臣の言辞とも思えない。被爆体験国のみが持ちうる道徳的・倫理的優越性をかなぐり捨てるというのである。覇権国家でもなく、軍事国家でもない日本が、世界に堂々と発信できる最大の外交的優位性(道徳的・倫理的優位性)を放棄しようというのだから、正気なのか、と疑わざるを得ない。

これは世界各国の共通認識だろう。これでは、日本の国際社会における地位は低下する一方。「核廃絶」という世界の国々の悲願における唯一の被爆国としての信頼性も地に墜ちた。日本の孤立は避けようがない。

さらに救いようがないのは、米国自身がこのような無制限な軍拡競争に耐えられる経済的優位性にない。この事は、きわめて重大な意味を持つ。経済的優位性がなくても、軍事的優位性を強調しようというのだから、無理がある。そうなると、同盟国にさらなる経済的負担や軍事的負担を要求してくるのは火を見るより明らかである。現在でさえ、役に立たない型遅れの武器を馬鹿高い値段で買わされている。それに加えて、さらなる軍事費負担を要求されるのである。

◎米国の戦略転換の理由

この問題を考えることは、現在の世界をどう読むか、という問題と同義である。

【覇権の問題】でも指摘してきたが、米国の「一極支配」が終焉を告げ、ロシア・中国などの「多極支配」が現実化している。その中で、わずかでも軍事的アドバンテイジを取ろうというのが、米国の戦略転換の最大の理由であろう。世界が、覇権国家の衰退と新たな覇権国家の台頭の間(※わたしはこれを転形期と呼んでいる)の混沌とした時代に突入した証左でもある。

やくざ世界が典型的だが、ボスの交代時期には、様々な問題が起きる。(山口組の分裂騒ぎが典型。)世界の政治状況も同様で、「覇権の交代」時には、戦争など様々な問題が起きる。特に、支配の座から滑り落ちる「旧覇権国家」の悪あがきが最も危険である。

米国の「小型核兵器の開発」や「先制攻撃論」もその文脈で捉えなければならない。日本では、北朝鮮危機であまり論じられていないが、ヨーロッパにおける米国・NATOの対ロシア戦争危機は、北朝鮮危機など比較にならないほど深刻である。

Paul Craig Robertsは、「米国の核戦略見直し」(マスコミに載らない海外記事)の中で今回の見直しをネオコンの所業だと指摘。以下のように書いている。

・・・「今日発表された攻撃的なアメリカ核戦略はトランプ大統領のせいにされている。ところが、文書はネオコンの産物だ。おそらく、トランプは文書公表を阻止できただろうが、彼がプーチンと共謀して、アメリカ大統領選挙で、ヒラリーに不正に勝ったという非難で圧力をかけられており、トランプにはネオコン化したペンタゴンに敵対する余裕はない。

ネオコンは陰謀を企む連中の小集団だ。大半がイスラエルと連携しているシオニスト・ユダヤ人だ。中には二重国籍者もいる。アメリカ外交政策の主目標は、アメリカ単独行動主義に対する制限として機能しうる、いかなる大国の勃興を阻止することだと規定するアメリカ世界覇権というイデオロギーを連中は生み出した。

ネオコンがアメリカ外交政策を支配しており、それがアメリカのロシアと中国に対する敵意と、中東で、イスラエルが、イスラエル拡大の障害と見なす政府を排除するのに、ネオコンがアメリカ軍を利用していることの説明になる。

アメリカはイスラエルのために、中東で、二十年間戦争を続けている。この事実が、狂ったネオコンの権力と影響力の証明だ。ネオコンのように狂った連中が、ロシアや中国に対して核攻撃を仕掛けるだろうことは確実だ。」・・・
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/

彼は、以前からネオコンの危険性について、口を酸っぱくして警告している。彼は、ネオコンの本質について以下のように書いている。

・・・「ネオコンのような教条主義者は事実を基本にしていない。連中は世界覇権という夢を追っている。ロシアと中国はこの覇権の邪魔なのだ。16年間たっても、アメリカ“超大国”がアフガニスタンで数千人の軽武装タリバンを打ち破ることができないアメリカの通常軍事力の限界を学んだのだ。

ネオコンは対ロシアや対中国の通常武力侵略がアメリカ軍の完敗になるのを知っている。それゆえネオコンは核兵器をネオコンの世界覇権の夢で、ロシアと中国を破壊するために使える先制攻撃用に使用可能な武器に格上げしたのだ。

事実から絶縁した教条主義者は自分たちのためにバーチャル世界を作り出す。連中のイデオロギー信仰で、自身や他の人々に連中が押しつけている危険が見えなくなっている。」・・・

Paul Craig Robertsの指摘するネオコンの特徴は、安倍首相を始めとする日本会議などの右派の論理形成とそっくりである。「事実から絶縁した教条主義者は自分たちのためにバーチャル世界を作り出す。」は、安倍政権の政治そのものである。

アベノミクスを始めとして安倍政権が次々と打ち出す目くらましの政策課題。今回、「働き方改革」で基礎となる数値のインチキ性が暴露されて、答弁の取り消しに追い込まれている。実は、この数値の改ざん疑惑は、安倍政権発足当時から指摘されていた。経済統計数値の取り方を変えて、以前の統計より良く見せる。統計としては決してやってはならない手法を行っている。

アベノミクスを成功していると偽装するために、日銀や年基金機構がGPIF株価介入を行い、株価高値維持を行っている。安倍政権の政策が成功しているという幻影(バーチャル世界)を維持するために、日本国や日本人が営々と積み重ねてきた国富を浪費し続けている。

この国富の中には、お金や社会資本だけではなく、日本人が大切にしてきた「公平さ」「平等を尊重する」「他者への配慮」や「弱者へのいたわりの視線」や「嘘をつかない」「自らの行為に対する責任」「お金のためだけでない、自らの仕事に対する誇りと駄目な仕事を恥じる感覚」「見苦しい言い訳に対する恥の感覚」等々、日本人が培ってきた社会的倫理観、道徳観がある。

安倍政権下で力を得た右派勢力は、この日本人が一番大切にしてきた日本人としての【社会的倫理観・道徳観】を破壊しつつある。それを率先垂範して行っているのが、安倍晋三という「嘘と言い訳の塊」のような男の存在である。この状況を【魚は頭から腐る】という。

Paul Craig Robertsのいう「ネオコンの狂気」は、何も米国だけの専売特許ではない。日本の安倍政権の「狂気」も同様である。Paul Craig Robertsは、この「狂気」に「世界の滅び」を予感している。

今、わたしたちが、最も警戒しなければならないのは、北朝鮮でもなければ、中国でもロシアでもない。米国という国家である。米国がネオコン流の「狂気」に支配され、核戦争(世界の滅亡)の引鉄を引きかねない点である。

河野太郎外務大臣はじめ安倍政権の危険さは、このネオコンの【狂気】を【狂気】と感じない感性であり、理性と知性が決定的に欠落した【詐欺的政策運営】にある。

安倍政権の存続は、確実に日本の滅びを早めるだろう。

「護憲+BBS」「 メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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今日は全国地元税務署へのゴミ払い(「モリ・カケ追及」緊急行動)

2018-02-16 09:44:02 | イベント情報
天気も良いし、月光仮面、スーパーマンのテレビドラマを想い出しながら『正義』を主張してきます。

「護憲+BBS」「今日のトピックス」より
厚顔

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☆確定申告が始まる今日2月16日は、東京の財務省包囲→日比谷~銀座のデモをはじめ、全国各地で緊急抗議行動が予定されています。
 (笹井・追記)

東京: 13時30分 日比谷公園 西幸門 集合
    13時40分~ 財務省・国税庁 包囲行動 宣伝カーを使ったアピール行動
    14時15分 デモ出発(西幸門)→ 銀座・有楽町の繁華街を行進
    15時(予定) 鍛治橋(丸の内)で解散 

札幌: 11時30分~
    札幌国税局前 スタンディング

神戸: 14時~15時20分
    県庁2号館前 デモ 県民広場集合・出発
    神戸税務署に申し入れ

大阪: 17時~ 
    大阪国税局(天満橋)前でアピール行動

京都: 11時半~12時半
    上京税務署前でスタンディングと申し入れ

福岡: 17時~
    福岡国税局前で 抗議アピール

名古屋:13時30分~15時
   名古屋国税局前(中区三の丸三丁目3-2)
   ハンドマイクによる抗議アピール
===
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フロリダ州バークランドの学校内で銃乱射事件

2018-02-15 14:48:07 | アメリカ
度々起きている事件なので、あまり関心も向かなくなっている。「少なくとも17人が犠牲になっている」という報道内容であるが、アメリカの政府も議会も「銃の規制」を憲法上の権利;市民の武装の権利に反するとしているので、今後も銃乱射事件は後を絶たないはずである。

アメリカは対外的にも内国的にも、最終的な方法として銃による紛争解決を是とするのであり、このことは以前に指摘した。

そして、大統領自ら仮想敵国に対しての「核の使用」は有り得るという立場を鮮明にして、戦争という政治的解決を選択し、しかも核兵器まで使用するというのだ。

この国に普通の意味での「平和」と「平和的解決」(日本国憲法全文の言う「平和的生存権」が代表的な原理である)を望むと言う選択肢はあまり期待できない。「戦争を違法とする近代国家」という表向きの顔は仮面にすぎないのではないかという疑念もわいてくる。

そうした精神のありようが「銃の乱射事件」として市民生活の場においても表面化しているのではないだろうか。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
名無しの探偵
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ひとの命を問う、国家に対する裁判-「ニッポン国VS泉南石綿村」を観て

2018-02-14 11:11:16 | 社会問題
「ニッポン国VS泉南石綿村」というドキュメンタリーを観た。

石綿はアスベストともいい、繊維状に変形した天然の鉱石で、断熱効果に優れているので、多くの建築物に使用されてきた。しかしこの石綿は細かい繊維となって空中を飛び、吸い込むと、肺に突き刺さって、何十年後かに発病する。いまでも建築物の解体時に問題を起こしている。そして石綿肺と言われる肺線維症、中皮腫、肺がんを発症し、呼吸困難で苦しむ。

戦前からアスベストの被害は専門家からは言われていたし、1972年にはILO、WHOの専門家会合で石綿ががんを発症させることを指摘、厚生省も早くからアスベストの問題をつかんで規制も始めていた。しかし、それは徹底されなかった。

この映画では、大阪府泉南地区にあったアスベスト製造工場で、害を知らないまま粉末を吸い込みながら働いた人たちが、20~40年以上たって、アスベスト関連の病気を発症して亡くなって行く。

何の規制もしなかったということで、泉南の工場労働者やその家族、近隣の人々が2006年に訴訟を起こして国の罪を問うが、国は地裁で負ければ高裁、高裁でも負ければ最高裁と、何年もかけて引き延ばしていく。

泉南の訴訟では、一陣訴訟26名、二陣33名の原告団のうち、2014年の最高裁判決が出るまでに半分近くがその間に亡くなる。またその判決も全員ではなく、家族や近隣の発症した人は切り捨てられている。

これはエイズや水俣訴訟と同じ公害の構造だ。専門家はそれらの問題を把握し、国も気づく。しかし、徹底させると企業が損害を被る。そこで規制しても、それを徹底しないと言った姑息な手段に出る。その間に人々は、知らずに健康被害を受け続ける。

1960年時点で石綿肺防止のための省令を制定しなかったことや石綿吸引と発症の因果関係について、地裁では違法とされたものが、高裁では違法ではないと否定されている。そして最高裁でようやく国の違法性が認められ、賠償が始まる。

2010年、国を違法とした大阪地裁の判決。
-石綿肺の医学的知見が1959年におおむね集積され、被害の防止策を総合的にとる必要性も認識していた筈で、この時点で省令を制定せず、71年に旧特化則(特定化学物質等障害規則)で粉じんが飛散する屋内作業場に排気装置を設置することが義務付けられるまで、対策をとらなかったこと、そして省令を制定・改正し、排気装置の設置を義務づける規定を設けなかったのは、著しく合理性を欠き、違法。

それに対し、2011年、高裁は違法でないと逆転判決を出す。
-当時は排気装置の設置が、技術的に確立していなかったうえ、コストの高さもあって工場が導入に積極的ではなかった。1971年に設置を義務づけるまで国の対策が遅れたとは言えない。化学物質の危険性が懸念されるからといって、ただちに製造、加工を禁止すれば産業社会の発展を著しく阻害しかねない-というのである。

憲法第25条は、「1.すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」というものである。

この憲法を見た時に、高裁の判決の、人々の健康よりも産業界の発展を選び取る歪みが明らかではないか。憲法は私たちの生活にこそ、生かされなくてはならない。

215分という長尺のドキュメンタリーを観終えた時、原一男監督は、ここで話した人の証言を、切って編集する気にならなかったのだろう。それは、1人1人を大切に思う、そこから生まれたドキュメンタリーであることをまさに示していると思った。
 
そして日本国憲法は、日本に住む1人1人のための憲法であることを思い返したのだった。
 
映画は3月10日に公開されます。http://docudocu.jp/ishiwata/

「護憲+コラム」より
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名ばかりだった「NHK受信料の公平負担」

2018-02-12 16:32:38 | マスコミ報道
視聴者の皆さんは、NHKに「日本放送協会放送受信料免除基準」なる制度(一部の社会福祉施設や学校に対し、受信料の全額免除)があることをご存じだっただろうか。

今までNHKは、「受信料の公平負担」を実施しているかのように視聴者に訴え、受信料未払い者、受信契約未締結者を裁判に訴えてきた。しかし「公平負担」は名ばかりの見せかけに過ぎなかったようだ。

先日NHKのホームページに次のような広報が出された。

『送受信料についてのご意見募集

NHKでは「社会福祉施設への免除拡大」を検討しており、みなさまのご意見を募集中です 【受付期間】2/13まで

●ご意見募集の趣旨
NHKでは、「日本放送協会放送受信料免除基準」に基づき、一部の社会福祉施設や学校に対し、受信料の全額免除を実施しています。
 この受信料の免除に関し、平成30年度より「社会福祉施設への免除拡大」を検討しており、現時点におけるNHKの考え方をお示しし、この考え方について広く視聴者のみなさまのご意見を募集することといたしました。お寄せいただいたご意見を参考にさせていただき、よりよい運用にしたいと考えています。
 みなさまからお寄せいただきましたご意見については、主な意見を要約するなどし、NHKの考え方とあわせて、2月下旬を目途に公表させていただく予定です。』
http://www.nhk.or.jp/css/iken01/index.html

上記文中の、『「日本放送協会放送受信料免除基準」に基づき、現にある種の団体や組織が受信料を免除されている』とは、これまでも公平負担ではなかったということで、NHKは嘘をついていたも同然で、公平負担を唱える資格はなかったということだ。

「送受信料免除基準制度」が悪いと言っているのではない。公平負担にはなっていないのだから、事実を報道すべき公共放送が「免除制度」の存在を隠蔽して裁判を争い、また受信料の支払いや受信契約締結の督促のキャッチフレーズに「公平負担」という文言を使っていたことは、批判されてもやむを得ないと思うのだ。

大多数の視聴者はこのような制度があることを知らなかったと推察できるし、また受信契約の裁判に携わった裁判官で、「送受信料免除基準制度」の存在を知っていた裁判官が居たのであれば、NHKが「受信料の公平負担」という文言を使い料金や契約督促するのは不適切と指摘して判決を下すべきではなかっただろうか。もしかすると、裁判官もこの制度を知らずに、「公平負担」を真に受けて判決を下していたのかもしれない。

全ての報道機関は「事実の報道」を金科玉条としているはずで、まして公共放送のNHKが「公平負担になっていない事実」を隠蔽して、「公平負担」を唱え、受信料や受信契約の督促活動していたとすれば、言語道断、報道機関の風上には置けない行為と言わねばならない。

いずれにしろ最高裁で、「受信料制度は合憲」との判決が下される迄は、「送受信料免除基準制度」の存在を公言せずに『公平負担』顔をし、合憲判決後は、そのたタイミングを見計らったように、『どや顔』をして「日本放送協会放送受信料免除基準」を公言して、上記のような「社会福祉施設への免除拡大」の意見募集を始めた感は否めない。公平負担を信じ込まされていた受信契約者は、心中穏やかに、「社会福祉施設への免除拡大」に賛同はできまい。NHKがわざわざ意見募集をしているのは、『公平負担』で視聴者や契約者を欺いてきた良心の呵責からであろうか。

一方そのような中、野田聖子総務大臣が下記のように述べたらしい。

『NHK受信料、19年度値下げ「検討を」
野田聖子総務相は9日午前の閣議後会見で、NHKの受信料について「毎年、次の年に向かって(引き下げの)可能性を探っていただきたい」と述べ、2019年度に向けて引き下げの検討を求めた。NHKはすでに18~20年度の3年間は受信料を据え置く姿勢を示している。野田氏は「NHKには多くの繰越金があり、事業収入も増加している」とし、「視聴者が喜んで受信料を払うためには、引き下げを真摯(しんし)に検討していく姿勢を示してほしい」と述べ、速やかに受信料引き下げの検討を始めるよう求めた。』
(2月9日朝日新聞デジタル)https://www.asahi.com/articles/ASL2932B0L29ULFA007.html

これはNHKが最高裁判決以前まで言って来た「公平負担」の原則に沿うものであり適切であろう。

またNHK前会長は値下げを公言していた経緯もあり、それに繰越金もあると言われており、後継会長がそれを簡単に反故にするのも公約違反でおかしい。NHKは利益追求や株主配当が必要な株式会社でもない。

ここは公平に値下げすることを求める野田総務大臣の主張の方がどう見ても正論である。是非実現させて秋の自民党総裁選に出馬して欲しいものである。

「護憲+BBS」「NHKの報道・二ュース内容をウォチングしよう」より
厚顔


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貴の乱異聞;見るに耐えないメディアの劣化

2018-02-10 13:21:29 | 社会問題
貴乃花騒動については、「貴の乱始末」で終わりにするつもりだったが、そうもいかなくなった。

というのは、2月7日にTV朝日がゴールデンタイムの7時から2時間、さらに報道ステーション、翌日の羽鳥のモーニングショー、さらに昼の橋本大二郎のワイドショーと連続して、貴乃花のインタビューを放映した。

続いて文春の単独インタビュー記事。フジTVの独占インタビューと矢継ぎ早にTVで語った。これを書かないと起承転結にならないからである。

◎TV朝日のコメンテーターもフジのコメンテーターも誰も指摘しなかったが、このインタビューは、貴乃花の究極の【後出しじゃんけん】である。こんなインタビューを真実だと考える事自体、ジャーナリストの名が廃る。

少し考えればすぐ分かるが、貴乃花騒動は延々3か月に及んでいる。その間、支持、不支持の意見がTVその他で大量に垂れ流されている。貴乃花はそれらを全て見聞きして、自分の意見を語ればよい。

平たく言えば、自分のこの行為は支持されている。これについては、今まで通り語ればよい。この行為は、あまり評判がよくない。これについては、しかるべき言い訳を用意しなければならない。当たり前だが、この程度の事は、誰でも考える。

つまり、彼の発言は、よく練られ、不利な点はすべて修正されていると考えなければ、正当な評価はできない。インタビューアーは、その事を念頭に置いて質問しなければならない。

ところが、インタビューアーは山本晋也という映画監督。そんな配慮など全くない。ただただ、貴乃花の一方的な言い分を垂れ流すだけ。こんな会見で真実など浮かび上がるはずがない。

TV朝日は、このインタビューを自局のワイドショーやニュースの全てで放映した。TV朝日は、貴乃花個人を応援する局になったのかと見まがうばかり。全く異常な放映姿勢と言わざるを得ない。私自身もあまりの異常さに目を疑った。ここまで貴乃花を支援するのは一体何なのか。【金】か、それとも【上からの指令か】のいずれかしか考えられない。

おまけにTV朝日は、相撲協会に何の連絡もしておらず、激怒した相撲協会はTV朝日を出入り禁止にした。貴乃花個人のためにそれだけの犠牲を払ったのである。本当に貴乃花に正義があり、貴乃花の主張に対する確たる裏付けがあるのなら、それも一つの見識だが、どうもそれも疑わしい。

山田順という作家、ジャーナリストが書いた“貴乃花親方は改革者なのか?今後どう戦うのか?独占告白後も消えない疑問の数々”という文章がある。非常に良く出来た評論で、ここには、TV報道では出てこない様々な話が書かれている。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/

2、3紹介しておく。

●貴乃花部屋には暴行問題はないのか

貴乃花は正義の味方のような顔をして、日馬富士の暴行問題や春日野部屋の暴行問題を語っていたが、自分の部屋の暴行問題について何一つ語っていない。TVもその件について何一つ質問していない。山田は、以下のように指摘している。

・・貴乃花部屋の引退力士・貴斗志が貴乃花親方に無理やり引退届を出されたとして、2015年3月、相撲協会を相手取り「地位確認等請求」「報酬の支払い」などを求めて東京地裁に提訴。この裁判の過程で、貴斗志は、なんと今回の日馬富士暴行事件の被害者・貴ノ岩から暴行を受けたと主張。さらに2人の元貴乃花部屋の元力士が証言台に立ち、貴ノ岩や同じく貴乃花部屋の現世話人である嵐望などから暴行を受けたと証言している。
 
さらに、資料を当たればすぐにわかることだが、2012年に「週刊新潮」(2012年5月3・10日号)は、貴乃花親方からくり返し暴行を受けたという18歳の元弟子の告発を掲載している。このときは、当時、協会の危機管理委員会副委員長を務めていた八角親方が「貴乃花親方に事情を聴いたが、暴行の事実は否定していた。いまの状況で協会が介入することはない」として幕引きをしている。
・・・
『衝撃!貴ノ岩にも暴行容疑 元貴乃花部屋力士の訴訟で発覚「逃げ回る力士にエアガン」』(2017年12月28日 zakzak by 夕刊フジ)」

●裏金顧問との関係

わたしが見るところでは、この顧問と貴乃花の不明瞭な関係が、貴乃花の理事落選と密接に関係している。山田は以下のように指摘している。

・・・不思議なことに、この問題をテレビはほとんど報道しなかった。昨年12月28日、相撲協会は臨時理事会で、元顧問の小林慶彦氏(62)に1億6500万円の損害賠償請求の訴訟を行ったと発表した。この訴訟は、小林氏が相撲協会から金銭をだまし取ったことを告発し、その損害賠償を求めたもの。  
小林氏は、2012年に力士をキャラクターにしたパチンコ台制作を業者と契約交渉中、代理店関係者から500万円の裏金を受け取っていたことが2014年に発覚し、「裏金顧問」と呼ばれるようになった。そしてその後も金銭トラブルが跡をたたず、2016年1月に八角理事長によって協会を追放された。しかし、小林氏はこれを不当として、地位保全の裁判を起こし、いまも協会と係争中である。
 
この小林氏は、故・北の湖理事長が連れてきたコンサルで、貴乃花と親しくなり、貴乃花一門のパーティーには積極的に参加していた。そんななか、八角理事長がまだ理事長代行だった2015年、小林氏がある会社の債券70億円分を協会に買わせようとしたとき、貴乃花親方は“援護射撃”を行った。さらに、小林氏が追放されたとき、貴乃花親方は協会執行部に「なぜだ」と詰め寄った。
・・・
『債券購入で援護射撃…貴乃花親方と裏金顧問の不適切な関係』(日刊ゲンダイ2018年1月7日)
『【貴乃花親方 反逆の真実】貴乃花親方と八角親方の確執深めた「小林顧問」の存在 パチンコメーカーからの「裏金疑惑」で協会は提訴 』(2018年1月15日 zakzak by 夕刊フジ)」

この二つをきちんと取材し、貴乃花の主張との矛盾点を質し、彼の主張との整合性を追求するのが、ジャーナリストとしての最低限の仕事だと思う。

●右翼的思想傾向の問題

わたし自身は貴乃花の一番の問題は、その思想傾向にあると思っている。そのあまりの右翼的発想に、非常な違和感を覚えている。

山田も貴乃花の思想傾向についてもきちんと指摘している。

・・・“炎の行者”として有名な池口恵観氏に、自身の決意を吐露するメールを送っていたことが、「週刊朝日」によって明らかになった。
 
このメールで、貴乃花親方は、自分を「大相撲の起源を取り戻すべくの現世への生まれ変わり」(原文ママ、以下同じ)とし、それが「私の天命」と言っている。また、相撲道を「角道の精華」と言い、相撲協会は「陛下のお言葉をこの胸に国体を担う団体」としている。そして、相撲教習所に掲げられている「角道の精華」の訓話を、「陛下からの賜りしの訓」とし、「陛下の御守護をいたすこと力士そこに天命あり」などとも言っている。
・・・

この神がかり的発想にも驚くが、さらに、貴乃花自身の言葉を借りれば、相撲協会は「この胸に国体を担う団体」と言う事になる。この思想を実践しようとするならば、相撲協会も力士もすべて右翼にならなければならない。

※国体とは何か。憲法学者佐々木惣一は、以下のように述べている。

・・明治憲法下の日本では、わが国が世界万国に類のない万世一系の天皇によって統治され、忠孝を至高の徳目とする大家族国家であるとみられ、そういう国家体制は政体の概念では表現できないと考えられたからであろう。1890年(明治23)に発布された教育勅語に「我カ臣民克(よ)ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世々厥(よよそ)ノ美ヲ済(な)セルハ此(こ)レ我カ国体ノ精華ニシテ……」とあるのは、まさにそれを示している。
 しかし、万世一系の天皇によって統治されるわが君主政体は、太平洋戦争の敗北によって主権者である日本国民の総意に基づく民主政体へ変わった。・・・

●貴乃花と新興宗教との関係

山田によれば、以下のようになる。

・・貴乃花親方は、新興宗教団体「龍神総宮社」に異常とも言える“肩入れ”をしている。この2月3日には、京都宇治市にある「龍神総宮社」豆まきイベントに部屋の力士を大勢引き連れて参加している。・・(中略)・・貴乃花部屋の相撲界初の双子力士「貴源治」「貴公俊」のしこ名は、「龍神総宮社」創始者である辻本源冶郎、現祭主の辻本公俊の名前と一致する。・・・

この豆まきの光景は、TVで紹介され、わたしも見ている。

●結語

わたしが、貴乃花騒動を何度も書いているのは、TVメディアが、このような貴乃花自身の問題点を何ら指摘せず(意図的にスルーして)相撲協会バッシングに集中している点である。

TVでほとんど報道されない裏金顧問と不明瞭な関係、自らの部屋での暴力問題にはほっかむりして、自分だけが「正義の味方」のような言動を繰り返し、それを持ち上げる。

この異様な光景には、何らかの【権力】の意図があると感じている。これは、報道ではなくて、もはや【プロパガンダ】だと言わざるを得ない。

特に、「相撲が神事」だと言う事が異様に強調されているのは、佐々木惣一の指摘にあるように、「教育勅語」の復活を画策する勢力が背後にあると考えられるからである。

その証拠に、貴乃花マンセイを繰り返し、それを否定する池坊女史や八角理事長をバッシングする勢力は、ほとんどがネトウヨかそれに近い感性の持ち主である。

日本人は貴乃花のような極端な人間に弱い。ヒーロー願望と言ってもよい。貴乃花の特集を見た新橋のサラリーマン連中の感想にも「かっこよい」とか「男らしい」などというものがかなりあったようだ。中には「所詮言い訳に過ぎない」という冷静な意見もあったようだが。おおむね、貴乃花に若干好意的だったようだ。

わたしは人間なんて奴は、そんな立派な生き物ではなく、「臆病で、汚くて、だらしない」生き物だと考えているので、貴乃花のような「肩肘張った」生き方など何の評価もしない。

たしかに相撲は【神事】の要素はある。その反面、【興行】でもある。この興行元を【勧進元】というのだが、この【勧進】という意味を考えれば、すぐわかる。

もともと、【勧進】とは、神社・仏閣の建築資金の調達のために行う興行を意味した。その当時、相撲は神社の祭礼などでよく行われた。これを「神事相撲」という。貴乃花が「神事」というのは、この事を指している。

ところが、戦国時代ごろから、相撲で生計を立てる相撲人が現れ、営利目的で相撲興行を始めたのである。当然ながら、生活が懸かっている相撲なのだから、できるだけお客を集めなければならない。だから、当時、人口に膾炙した【勧進】という言葉を拝借して、【勧進相撲】と言ったのである。

江戸時代、一時は【勧進相撲】は禁止されたが、享保時代(18世紀)ごろから解禁され、管轄は寺社奉行になった。
(ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%A7%E9%80%B2%E7%9B%B8%E6%92%B2

つまり、貴乃花が主張するような「神事」としての相撲などというものは、戦国時代以前の中世のもので、それを現代に復活させようなどというのは、時代錯誤も甚だしい。

さらに言うならば、貴乃花は【聖】と【俗】の日本的伝統が分かっていない。

東京で考えるとすぐ分かるが、有名な「遊び場」の近くには、必ず神社仏閣がある。浅草の浅草寺の近くには、芝居小屋や見世物小屋が林立し、その近くには吉原がある。

神社・仏閣には人々が集まる。人々が集まれば、必ず盛り場ができる。盛り場には、「遊び場」はつきもの。これが人間の性というものである。「精進落とし」というのは、お寺などで真剣に故人の冥福を祈った後、お酒などを飲んで死者の邪気を払い落すという意味だが、実に人間の心の機微をよく理解した習慣である。

人間なんて奴は、真面目だけでは生きていけない。遊びだけでも生きていけない。要するに【ほどほどが良いのよ】という事である。

どちらかに振りきれた人間ほど御しがたい奴はいない。貴乃花の言動を見ていると、どうやら、その「振り切れた」人間だと言う事になる。ところが、相撲協会の親方連中は、「ほどほどがいいのよ」と言っている。だから、貴乃花は孤立した。この人心の機微が分かっていないと貴乃花の復活は難しい。

今の世の中、なぜ生き辛いかというと、「そこそこ」では駄目で、「振り切れ」なくては評価されないからである。これが「新自由主義」の社会。

よく観察してみるとよくわかる。安倍首相や自民党連中、経団連などの経営者連中、日本会議などの右派連中、TV朝日などのメディア連中なども「振り切れた」人間が大好きだと言う事だろう。「ほどほど」が良い庶民など必要がない。

ところが、全てに「振り切れる」ことなど人間には不可能。それを振り切れたように見せようとすると、「いんちき」「偽装」以外に方法はない。安倍首相や官僚の偽装、経済界の偽装。「ほどほどが良い」人間が多数派だった時代なら、このような問題は起きなかった。「ほどほど」が良い人間だからこそ、極端な不正義は決して許さない、という逆説が理解できないのだろう。

貴乃花騒動は、現在の世相を見事に映し出した事件だったと思う。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
流水
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「微笑み外交」批判の安倍首相、北朝鮮・金永南氏と握手

2018-02-09 22:35:29 | 安全・外交
韓国平昌オリンピックへの北朝鮮の参加交渉を「微笑み外交」として厳しく批判していた安倍首相が、『9日午後、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領主催の五輪歓迎レセプションに出席した際、北朝鮮の金永南氏と握手し言葉交わした。」と、韓国大統領府が明らかにした。』旨、朝日新聞デジタルニュースに報じられている。
https://www.asahi.com/articles/ASL296JYJL29UTFK01S.html?iref=comtop_8_02
2018年2月9日20時02分

これまでの安倍首相の北朝鮮批判の言動からは信じられないことである。首相として、洞察力がないと言うか、節操がないというか、言行不一致というか、恥ずかしい。握手するなら今後批判するな、批判するなら握手は何だったのかが問われる。

いずれにしろ首相の任務は平和外交に基づく拉致被害者の返還交渉が第一であろう。それが北朝鮮との緊張を煽り、日米軍事強化に利用転化しているように見えてならない。

今オリンピックのテレビ中継の開会式でジョンレノンの『イマジン』が唱われているが、スタンドに居る安倍首相は朝鮮民族の分断をどう感じているのだろうか。

米国は自国の軍需産業のためには現状がベターと思っているかもしれないが、日本の首相として両国の平和統一をトランプ米大統領に訴える役を担う発想はないのであろうか。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔
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