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キャプテン・アメリカ:ホワイト

2016-10-08 | 漫画
「キミはただの少年だった

確かに、私だってそれほど年上ではなかった。
・・・6、7年くらいだ。・・・だが、その年齢差は
キミを子供扱いするには充分だった」


マーベルユニバースを代表する英雄、キャプテン・アメリカ。
第二次大戦中、枢軸国と戦う彼の隣には常に
「相棒(サイドキック)」であるバッキーの姿がありました。

スティーブ・ロジャースとバッキー・バーンズの出会い、
そしてバッキーがスティーブのもう一つの姿を知ったとき、
物語は動き始めます。

スパイダーマン:ブルー」「デアデビル:イエロー」、
そして未訳の「ハルク:グレイ」に続く
ジェフ・ローブ&ティム・セイルの「カラーシリーズ」4作目が
この「キャプテン・アメリカ:ホワイト」です。

このシリーズに共通しているのは「ヒーローが喪った大切な誰かを回想する」こと。
スパイダーマンはグウェンドリン・ステイシー。
デアデビルはカレン・ペイジ。
ハルクはベティ・ロス、とそのヒーロー最愛の女性との別れから
その出会いのときを回想する、というのがシリーズの流れとなっていました。
しかし、今回は恋愛ではなく友情、ということで
バッキーとの出会いを回想する、という形となっています。
(前書きで映画「キャプテン・アメリカ」シリーズの脚本家もその点に触れていますが)

映画版の設定(スティーブとバッキーが幼馴染の親友)と違い、
スティーブが配属された基地のマスコット的な孤児がバッキーであり
スティーブが真面目な兄、バッキーがやんちゃな年の離れた弟・・・といった関係が
スティーブの秘密をバッキーが知ることで動き始め
そして戦場と言う極限状態の中で、彼らの「理想」と「現実」がぶつかり始める、という物語。

しかし既訳2作と今作の(性別以外の)一番の違いは、もう皆様ご存知の通り
『バッキーは後にキャップの元に戻ってきた』ことだと思います。
それも過去に後付の設定を付け加えた、という形で。
(本書解説とコミックの方の「キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー」をどうぞ)
そういう設定を知っている状態で読んでしまうと、
どうしても既訳2作品とは味わいが違って感じられるんですよね・・・。
(今作で描かれている戦争当時/復活当時のスティーブは当然そんなことは知らないんですけど)

「スパイダーマン:ブルー」ではジャズのスタンダード、
「デアデビル:イエロー」ではボクシングにまつわる言葉だった
各章のタイトルは、今作ではフランク・キャブラ監督の名画から取られています。
(もちろん最終章のタイトルは「素晴らしき哉、人生!」です)
残る1冊の邦訳、そしてさらなるシリーズの新作が描かれる日を期待しつつ
是非皆様に読んでいただきたい、そんな1作です。
(ジェフ・ローブは現在マーベルドラマ部門のトップをやっているので
 当然そちらでのさらなるお仕事にも期待したいのですが・・・
 AoSとNetflix作品のクロスオーバーとかエージェントカーター復活とか)

キャプテン・アメリカ:ホワイト

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