Rimshot!!!!

映画観たり、アメコミ読んだり、占いしたり。

岩合光昭写真展~ねこ~

2012-08-25 | アート
長崎県美術館県民ギャラリーで開催中(9月2日まで)の
岩合光昭写真展~ねこ~」に行ってまいりました。

動物写真家である岩合光昭のライフワークであり
40年以上日本で、そして世界で撮り続けてきた「猫」。
そんな猫写真の中から傑作を選りすぐり、
日本全国を巡回する展覧会となっております。

日本を含む世界各国の猫、
16年を共に過ごした岩合家のモデル猫「海(かい)ちゃん」、
そして猫と人が強制する島・田代島を撮影したシリーズの3つに
今展覧会の展示は大きく分けられます。

長崎・五島列島で撮影された写真も含む各地の猫写真は
それぞれの土地柄が猫の姿や表情に表れているようで
(海外に比べて日本の猫は全体的にシルエットが丸め、とか・・・)
似た柄・毛色ではあるものの「一匹として同じ猫はいない」ということが
猫飼いとしてもあらためて心に刻まれるような内容となっています。

そして岩合家のモデル猫として飼われ、多くの写真のモデルとなった
「海ちゃん」の表情にはどこかモデルとしての職業意識すら見え
「絵になる表情」を意識して見せているような錯覚すら覚えます。
岩合さん本人にとってもいまだ思い出深い猫ということで
展示でもこのコーナーはなかなか見返すことができないとか・・・

田代島は宮城県石巻にある島であり、多くの猫が人々と共生する島として知られています。
昨年の東日本大震災で被災もしましたが、猫たちは元気に生き残っているといいます。
その田代島に震災前に渡り、人と猫との共生の姿を撮影した
「ハートのしっぽ」からの写真も多く展示されております。

本日は岩合さんのトークショーつきで見たわけですが
一見自然そのままの猫をとらえたように見える写真でも
見えない所で人の補助が入っていたりすることや
ジャンプする猫を撮るときなどのテクニックについての話を聞き、
被写体である猫だけでなく、それを撮影するカメラマンにも
しっかりと意識を向けて作品を見ることができたようにも思います。

また、会場入り口に「長崎ねこ学会」による町の猫を撮影した写真や
長崎の猫の飼い主たちからの猫写真も公開されており、
「うちの猫写真も送っておけばよかったかなあ」と思ったりもいたしました。
猫好きな方にはぜひ見に行ってほしい、そんな展覧会です。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

基礎からのアメコミ映画講座:Road to「Avengers」#2

2012-08-18 | 映画
「アベンジャーズ」までの道のり、第2回は
「マイティ・ソー」とその周辺についてです。

ソー=Thor=北欧神話の雷神・トールのことで、
怪力自慢の戦の神として人気のあった神であり
雷を象徴しているハンマー・ミョルニュルを手に巨人族と戦う
英雄神でもありました。
始めは主神・オーディンと同格の神として信仰されていたようですが
年月が過ぎるうちにオーディンの息子としての位置に落ち着いた、という
信仰の経緯があるようです。

北欧のキリスト教化後も、「神話」として親しまれ
ワーグナー「ニーベルングの指環」や多くのファンタジーの下敷きとなり
ここ日本においても「銀河英雄伝説」の固有名詞であったり
多くのRPGのキャラや設定などでも親しまれているのが
北欧神話であったりもいたします。
(学校の図書室なんかで中学時代に手に取った人も多いのでは?)

さて、そんなトール=ソー。
「なんで神様なのにスーパーヒーローなの?」と
思う人もいるかと思います。
これはやはりアメリカがキリスト教国なのが原因でして
非キリスト教の「神」は「強力な超人」くらいの扱いとなります。
(主神クラスはそれ以上に強力な存在扱いになるわけですが)
マーベルユニバースにおいては、ソーのほかにも
ギリシャ神話のヘラクレス=ハーキュリーズがスーパーヒーローとして
活躍していたりします。

さて、そんなソーがコミック界に降臨したのは62年のこと。
オーディンと大地の女神の間に生まれた神であり
戦士としての強大な力を持ち、その分傲慢な性格を持っていました。
自分の跡継ぎとしてこれはいかんのではないか、と考えたオーディンは
この不肖の息子に「謙譲の心」を学ばせるために
足の不自由な人間であるドナルド・ブレイクとして転生させたのです。

前世の記憶を失いながらも、なぜか北欧神話に惹かれるブレイク。
医師となり、休暇旅行でスカンジナビアに出かけていたときに
土星人の襲撃に巻き込まれ、洞窟に閉じ込められます。
そこで落ちていた棒を使って脱出しようとしますが
非力な人間の姿ではどうすることもできず、棒を投げつけると
棒は魔法のハンマー・ムジョルニアへと姿を変え、
それを手にした瞬間、ブレイクはソーとしての記憶と肉体を取り戻します。

棒を杖に変え、アメリカに戻ったブレイクは、医師として働きながら
ソーに変身してのヒーロー活動を行うようになります。
ソー復活を知った弟神である宿敵・ロキは様々な手を使ってソーを亡き者にしようとし
怒りの暴走超人・ハルクを操ってソーにぶつけようとします。
この事件をきっかけにソーはアイアンマン、アントマンたちと協力、
ヒーローチーム・アベンジャーズの結成へと繋がっていくのです。

と、原作においてのソーはある種ウルトラマン的な「変身ヒーロー」であり
強い力と高潔な魂を持つ者にはムジョルニアを手にすることができ、
ムジョルニアを手にした者にはソーの力が与えられるため、
ソーの代替わりや異星人の戦士にソーの力を与えられることもあり
そのたびに新しいハンマーを作って与え、ウルトラ兄弟的なソー兄弟が
誕生することになったりもしていたわけですがw
その一方でこの世界のアスガルド(北欧神話の神々の世界)は
実は一度「神々の黄昏」で滅びた後再構築された世界だったことが
明らかになったりといった展開もあったりと、
長い歴史の中で「神話の世界」が舞台になっていることを
最大限に活かした展開が行われた作品でもあったわけです。

怪力、飛行能力、雷撃とマーベル版「スーパーマン」的な立ち位置の
そんなソーであったわけですが、映像化に関しては
企画は上がるもののなかなか実現しない、そんなキャラでもありました。
そんなソーの映画化が正式に決定したのは2006年頃の話であり
「アイアンマン」から始まるアベンジャーズ・プロジェクトの1作として
制作が進んでおりました。

正式決定前からの変遷を見ていくだけでも
サム・ライミ、デヴィッド・S・ゴイヤー、マシュー・ヴォーンと
監督の人選が移り変わっていく中、この作品の監督の座を射止めたのは
俳優としても知られるケネス・ブラナーでした。
「シェイクスピア俳優がアメコミ映画監督・・・?」と
発表時には若干心配になりましたが、
オーディン役のアンソニー・ホプキンスとともに
結果的にこの映画に重厚な神話感を与える人選となったと思います。

主演はTVドラマ出身のクリス・ヘムズワース。
原作のドナルド・ブレイク設定をなくし、神としての力のみを奪って
地上へと落とされた神、という設定となっており
人間であるジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン)との
コミュニケーションから「英雄であること」を学ぶ、という
物語として描かれております。

「アベンジャーズ」にもロキが大きく関わっており、
ホークアイも(クレジットはありませんが)「ソー」に登場しているということから
「アベンジャーズ」前に1本見ておくならこの作品、という声も多い今作。
日本でのキャラクターとしての知名度の低さもあるので
(ゲームにプレイヤーキャラとして参戦したのもつい最近ですしね・・・)
映画と合わせて邦訳本「ソー:マイティ・アベンジャー」(映画版合わせの作品)か
「マイティ・ソー:アスガルドの伝説」(こちらは原作版設定を知るのに)を
見ておくのもいいかもしれませんね。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

基礎からのアメコミ映画講座:Road to「Avengers」#1

2012-08-15 | 映画
(しまった、バットマン編終わらせて終わったつもりになってた・・・)

はい、帰ってきたアメコミ映画講座でございます。
うっかり終わったつもりになっていたら
「アベンジャーズ」が公開されてしまいましたよ(汗)

というわけでこれからは、「アベンジャーズ」が公開されている間に
この大作に登場するヒーローたちを紹介していきたいな、と
思っておりますので、今しばらくおつきあいください。

まずは「アベンジャーズ」までの道のり、として
「キャプテン・アメリカ」というキャラについて、から
スタートしていきたいと思います。

1939年、「スーパーマン」という衝撃・・・
『スーパーヒーロー』という概念の発明に影響されて
新興出版社であったタイムリィコミックス社(後のマーベルコミックス社)は
「MARVEL COMICS」でコミック業界に参入するとともに
最初のヒーローである、全身を炎に包んだ人造人間
「ヒューマン・トーチ」を生み出します。
(同名・同能力の「ファンタスティック・フォー」のメンバーとは別人)
続いて人類とアトランティス人のハーフである
海の皇子「サブマリナ―」の誕生、そしてこの2者の共演による
初の「クロスオーバー」から、
無限に広がる「マーベル・ユニバース」が誕生したのです。

ヨーロッパに、アジアに、戦火が広がりつつも
アメリカにとってはまだ「対岸の火事」であった41年春。
ナチのスパイをぶっとばし、アメリカを守る正義のヒーローが誕生します。
星条旗をモデルにしたコスチュームに、武器にもなるシールドを持った
アメリカの守護者「キャプテン・アメリカ」の誕生です。

強い愛国心を持ち、兵士として戦いたいと思いながらも
その虚弱体質ゆえに徴兵検査も不合格となったスティーブ・ロジャース。
その強い心に感銘を受けたアメリカ軍は、
彼を「超人血清」の実験台に選びます。
危険な実験を成功させ、人類最高の肉体を手に入れた彼は
アメリカのシンボルである星条旗をあしらったコスチュームを身にまとい
「キャプテン・アメリカ」として枢軸側や犯罪者と戦うことになるのです。
彼の正体をひょんなことから知り、過酷な訓練の末、
彼の相棒として戦うことになる少年兵士バッキーとともに。

一人で、バッキーと二人で、
時には同時代の多くのヒーロー(All-Winners Squad)とともに
ナチスを始めとした枢軸国(当時の日本もこちら側だったわけですが)と
戦ってきた超人兵士であるキャップ。
しかし、終戦間際に北大西洋でのナチスとの戦いでバッキーとともに
飛行機の爆発に巻き込まれ冷たい海の中へと消えました。

数十年の時が流れ、結成されたばかりのアベンジャーズに
氷漬けになったキャップが発見され、蘇生。
現代に蘇った「生ける伝説」は、アメリカという国の変化や
新しい文化や文明に戸惑いながらも
ヒーローたちのリーダーとして宇宙からの脅威や邪悪な神、
世界征服を企むネオナチ組織や犯罪者と戦っていくのです。

・・・というのが大まかなキャプテン・アメリカの物語なのですが
実は終戦からアベンジャーズでの復活(64年)の間の約20年の間の期間
(ゴールデンエイジ後のアメコミ冬の時代)にも
キャプテン・アメリカのコミックは発売されておりました(だいたい1950年まで)。
しかしアベンジャーズでの復活設定と合わせるため
「1945年以降、復活までのキャップは別人」という設定となり
中には「キャップにあこがれる人種差別主義者の狂人」というキャラ付けで
キャップの敵となる存在まで現れるようになりました。

さらにキャップを生んだ「超人血清」や「超人兵士計画」についても
「アメリカ政府」に対する読者のスタンスの変化が反映されていき、
『キャップ誕生前に黒人で人体実験され、多くの死者や廃人を生んだ』という
設定などが付加されていったり、冷戦下で続いた超人兵士計画が
ウルヴァリン(ウェポンXの「X」はアルファベットではなくローマ数字の「10」)
に代表される多くのキャラを生んでいくことになります。

また、キャップ自身もアメリカの変化に対し、
時にそのアイデンティティを揺さぶられたりもいたします。
日本で誤解されがちな点として「アメリカ政府の犬」的な見られ方を
されているキャラではあるのですが、
彼が信奉するのは「アメリカンスピリット」・・・
理想としての自由と平等の国・アメリカであり、
実際の(作中の)アメリカ政府がそれに反することを行えば
『キャプテン・アメリカ』という名やコスチュームを捨ててでも
それに立ち向かう、という側面も持っています。

2000年代に入り、同時多発テロ→イラク戦争という現実世界の流れの中で
そのキャラクターに改めて注目が集まったキャップ。
その中でのかつての相棒・バッキーのまさかの生存展開や
ヒーロー登録法を巡るヒーローを2分する「シビル・ウォー」、
その末の「死」と「復活」・・・と
ある意味どのマーベルヒーローよりも大きな変化を体験した
そんなキャラクターなのかもしれません。
(スパイダーマンの「ワン・モア・デイ」展開も相当なものでしたが)

そんな「アメリカの理想」を体現する「ヒーローの中のヒーロー」である
キャプテン・アメリカですが、映像化にはなかなか恵まれませんでした。
70年代に超低予算のテレビムービー「爆走ライダー!超人キャプテン・アメリカ」が
作られたほか(こちらは日本未公開の続編あり)、90年にイギリス映画として
「キャプテン・アメリカ 卐帝国の野望」が作られ
アメリカ・日本ではビデオスルーされたくらいでした。
そんなキャップがついに真っ当に映画化されたのが
今回の「アベンジャーズ」の序章となる
「キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー」でした。

第2次大戦を舞台に、スティーブ・ロジャース役を演じるのは、
「ファンタスティック・フォー」シリーズで
ヒューマントーチを演じたクリス・エヴァンス。
FFでのチャラさを感じさせない誠実なヒーローっぷりを見せています。
宿敵・レッドスカルを演じるのはヒューゴ・ウィービング。
「マトリックス」のエージェント・スミス、
「LotR」のエルロンド、そして「V・フォー・ヴェンデッタ」の仮面の男・Vと
人外的な役が多めな役者さんですね。
この映画で登場する「コズミック・キューブ」が「アベンジャーズ」でも
ストーリーに大きく関わってくることになりますが
そこは実際に作品を見てお楽しみくださいませ。

そして、「アベンジャーズ」での現代での復活後も
すでに「キャプテン・アメリカ2」が決定、
(原作は邦訳もされている「ウィンター・ソルジャー」!)
さらにその先には「アベンジャーズ2」も待っていると
まだまだスクリーンでこの「アメリカの理想」の物語が楽しめそうです。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

メアリー・ブレア原画展

2012-08-06 | アート
長崎県美術館で開催中の「スタジオジブリ所蔵 メアリー・ブレア原画展」に行ってきました。

「シンデレラ」「ふしぎの国のアリス」「ピーター・パン」の
イメージボード(作品全体のイメージを決めるアート)制作、
「イッツ・ア・スモールワールド」のデザインを担当するほか
絵本「わたしはとべる」や乳製品の広告イラストなどを手掛けた
イラストレーター/デザイナー/アーティストだった彼女。
そのふんわりとしてやさしく、かわいい世界は
ウォルト・ディズニーを筆頭に多くの人に愛されてきました。

しかし、その一方で、
彼女の作品がそのままディズニーアニメに反映されることはほとんどありませんでした。
ウォルトは彼女の芸術性の高さを買ってはいましたし、
それゆえに当時の男社会のアニメ会社の中でも生き残っていましたが
その芸術性の高さこそが、ウォルトの当時目指していた
「万人受け」とは相いれない部分でもあったわけで
彼女の絵はあくまで「叩き台」としての役割を超えることはなかったのです。
(短編作では中心となった作品もございますが・・・)

また、今展覧会では同じくアートを生業とし、
妻とともに入社したディズニーからTV業界に出て成功した夫、
そして二人の息子という家族を大切にする「家庭人」としての側面も描かれています。
子どもたちと過ごす時間のためディズニーを辞めてフリーに、という
エピソードがその最たるものであるでしょう。

しかし、このエピソードにも暗い裏面はあり、
ディズニーを離れたのも「自分のアイデアが反映されない」環境への不満もありましたし
夫はディズニーを辞めてなおウォルトからその才能を請われ
「イッツ・ア・スモールワールド」などを手掛ける妻の才能への嫉妬
(もともと美術学校で知り合い、お互いに画家を目指す二人でありました)から
酒に走り、荒れた生活を送るようになり、メアリー本人も酒に溺れた晩年を過ごし
(ウォルトの死後、ディズニーからの仕事も無くなり、自己作品の縮小再生産や
 裸婦と猫などの新たな方向性を模索し迷走していった部分もあります・・・)
そんな家庭環境にさらされた長男も精神を病む・・・という結末は
この展覧会だけでは見えてこないものとなっております。
(夏休みのお子様もご覧になる展覧会でそれはお見せできないだろう、とも思いますが)

そんなディズニーの光と影、の「光」の部分だけで構成されていることについて
思う所もないわけではないのですが、
現在のピクサーやドリームワークスといったアメリカアニメ界に多大な影響を与えたほか、
コマーシャルアートなどにも大きな足跡を残した彼女の肉筆原画の数々は
ぬくもりややさしさ、かわいらしさを感じさせるものであり、
彼女のデザインワークがあったからこそのディズニー黄金期であったのかも・・・
・・・特に「アリス」の不思議で楽しいだけでなく不安感や闇を感じさせるデザインが
「人畜無害の甘い作品」というイメージの強いディズニー作品に潜むダークさを
垣間見せてくれているようで、この時代のディズニーの奥深さを感じさせてくれます。

8月14日からは1Fの県民ギャラリーで岩合光昭の猫写真展も開催され、
それ以降会場が混み合うことも予想されますので
セット券を購入されている方も今週中に見に行かれれば
作品にじっくり向き合う時間もとれるかと思います。
ディズニーの闇を内包した暖かな光を、ぜひその両目で体感してみてください。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ダークナイト・ライジング

2012-08-01 | 映画
映画の日まで待つのは辛かった・・・
ってことで見てきましたよ「Dark Knight Rises」。

・・・ネタバレしないように語るのが非常に難しい作品ですね、これ。

前作(「ダークナイト」)ラストから8年後。
「デント法」の施行により犯罪者は厳しく取り締まられ、
「もう警察はいらないのでは」と言われるほどの平和を享受するゴッサムシティ。
『あの夜』からバットマンは消え、バットマンはデントを殺めた殺人鬼、として
いまだに警察からは敵視される存在となっています。

ブルース・ウェインは屋敷の奥に引きこもり、
今までの体に負ってきたダメージから杖なしで歩けない状態。
ウェイン工業は新型エネルギー開発事業への大量投資、そしてその失敗が祟り
以前の慈善活動も縮小せざるを得ない有様。

そんな中起こった仮面の傭兵・ベインによる核エネルギー科学者襲撃と
ウェイン邸での慈善パーティーにメイドに化けて忍び込んだ女泥棒セリーナ・カイル。
この二つの事件が、バットマン復活、そして最後の戦いの幕開けとなるのです・・・

まずネタバレにならない感想、というか見に行く際の注意点から。
・・・前2作はしっかりと見て、キャラクターを覚えておいてください。
ジョーカー以外のキャラや出来事はがっつりと今回の物語に絡んできます。
(逆にジョーカーが不自然なほど存在を消されているようにも見えて・・・
 触れると「なんで今作出てないの」となってしまうからだろうけど)

「インセプション」からノーラン組役者に加わった
ジョセフ・ゴードン=レヴィット(熱血警官のジョン・ブレイク)と
マリオン・コティヤール(今作のヒロイン、ミランダ・テイト)も
それぞれ重要な役で活躍しているため、「インセプション」好きの方も
前2作を復習の上で見に行かれるといいのではないでしょうか。
セリーナ/キャットウーマンのアン・ハサウェイも今作ではとても魅力的に撮られており
「女優が美人に撮れない」と言われてきたノーラン監督の弱点も
この点は完全に克服されたのではないか、と思います。
キャットウーマンのゴーグルが猫耳になるデザインも実際に見てみるとこれはこれで。

あと、今出ている邦訳本・・・特に「バットマンvsベイン」は
(原作版)ベインのバックグラウンドがわかるのでおすすめです。




ここからネタバレに突入します。
(gooブログも追記畳める形式だといいのに・・・)




・・・はい、ここからネタバレですよ。

まさかあそこまでラーズ・アル・グール全面フィーチャーな話になるとは。
「ビギンズ」に出てこないのはおかしいな、と思ってたタリアが
こういう形で出てきたことには驚きました。
続編があればダミアン孕んでただろうなw

ベインの過去に関するミスリードも
「そういえば脱走シーンで子供かばってる人えらくごついなー」と
気になってしまったので、「あ、やっぱり」と。
影の軍団破門の理由は「ラーズちいせえな」と思ったけどw
ブルースの幻覚に出てくるシーンは完全にジェダイだとも思いましたw
リーアム・ニーソン出演とは耳にしてたので「ラザラスピットで復活?」と思ったら
そういう超自然的なものを描かずにこういう形での「不死性」の表現は
このシリーズらしいな、と思いました。

最終作、ということで原作の主なストーリーのエッセンスを
そこかしこに感じる作品だったなぁとも思います。
ベインとバットマンの最初の戦いは「Knightfall」とともに
映画版ベインのマスクのデザインから「ダークナイト・リターンズ」の
ミュータント団リーダーとの決闘シーンを思い起こさせますし
ゴッサム封鎖→国からも見捨てられる、は「No Man's Land」かな、と。

背骨折りが整体で治った、ってことは脱臼くらいに留めておいたのかな、ベイン。
ブルースの脱獄は「命綱邪魔だよね?」と思ってたので
命綱持ってる奴が邪魔してるんだと思ってたこともありましたw

ザ・バットはさんざん「自動操縦」を引っ張っていたので
ラストの予想もできてた・・・んですが
・・・どの段階なら助かるんだろう・・・
でも、ラストシーンはあれで本当によかったと思います。
ブレイクの本名がそれかい!みたいなのや
最初のアルフレッドの夢想がそこに繋がるのか・・・と。
・・・この二人なら産まれるのは娘かな?w

そして今回もちゃんと台詞ありで出演し、
3部作を無事皆勤できたスケアクロウさんに拍手w

アクションシーンの見せ方は相変わらず下手ですし
(バットポッドはよく動いてたけど、警官隊vs市民達の戦闘シーンとか
 もう少し映画的な見せ様があるでしょうよ・・・と思ったり)
正直大規模アクションシーンはセカンドユニットで撮ってよ、と思いましたが
シュマッカー版でぼろぼろになっていたバットマン映画を
ここまできれいに建て直し、綺麗な形で幕を引いたことは
ノーラン監督の力量かな、と思います。

この世界のその後・・・新たなバットマンの活躍も見てみたくはありますが
別監督による再度のリブートからの
ワールド・ファイネストやジャスティス・リーグが実現するその日も
また楽しみにしていきたいところでございます。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加