パンフルートの素材による音の違いは竹と木となると質量の違いが際立ちずいぶんと雰囲気が違ってきます。
パンフルート工房近くの里山に生育していた山桜の木を素材にパンフルートに組み立てました。
桜の木はソメイヨシノが各地に多く植えられ春を告げる花を咲かせることで日本人に好まれている木です。
今回パンフルートとして使用した材はパンフルート工房近くの里山の雑木林の中で伐採した「山桜」の木です。
ソメイヨシノの木は川土手などに間隔をあけて植えられ横にも伸びてこんもりとした樹形となりますが、山桜の育つ
雑木林での環境はたくさんの木が密集しており、お互いが太陽光線の奪い合いを繰り広げています。
当然枝を横に伸ばす空間はなく上へ上へとのびて行かざるを得ません。
そこで山桜の木は1本の太い幹が直に伸び、太陽光線を受け止める先端部分に枝葉を繁らせる樹形となります。
パンフルートに変身した山桜の木の音は、温もりのなかに鋭い響きを放つ不思議な世界をかもし出します。
ベースは木独特のほんのりと温かみのある音なのですが、そこに強烈な響きが加わるのです。
低音域は温かみのオブラートに包まれますが、楽器の中央から左の高音域はそのオブラートがはじけ散る勢いで
響きが広がります。
とにかく「バリバリ」『ビリビリ」強烈な個性の管が並びます。
吹き込みを通じて他の種に見られない育ち具合なので、注意深く育てて行きます。
当パンフルート工房は地元広島の素材を使ってパンフルートを製作しいる「手作り楽器製作工房」です。
購入・修理・教室などのお問い合わせは082-894-0854またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。