パンフルートの修理で新しい管を挿入する場合はいろんな制約があります。
元のパンフルートに新しく追加した管の歌口の形は隣り合う管と同じにしなくてはなり
ません。
歌口の加工は製作者独自の考え方より切られています。
本作品のスイス・ダヨリさんの歌口形は独特なものがあります。
とくに後ろ壁(エッジ側)が大きくくぼみ、極端な鋭角に尖っています。
この様に切ると音は鋭く硬くなり、どちらかというと冷たい音となります。
物事には一長一短があり、私のように鈍角で切り落とさないタイプの「柔らかく暖か
い」音は消え去ります。
どちらが正しいとか良い悪いとかいう問題ではなく、製作者の音に対する考え方の表れ
です。
ただ一つ言えるのは切り落とす(切り進める)と、「二度と元には戻せない 」という
現実があります。
風の音パンフルート制作工房 広島市安芸区上瀬野町205(国道2号線沿い)
連絡先 080-5235-7664 082-894-0854 panfrute@yahoo.co.jp 香原良彦まで