メルズーカ大砂丘からエルフードに戻り、カスバ街道を通ってトドラ峡谷へ。
切り立った岸壁が続いており、ヨーロッパのロッククライマーが岩登りを練習しに集まる場所だそうだ。
翌4日は、モロッコ一美しい村と言われる「アイト・ベン・ハッドウ」を見学した。
ここは7世紀に、先住民族のベルベル人がアラブ人の支配から逃れるために築いたカスバ(要塞)化した村で、世界遺産に指定されている。
建物は赤土の日干し煉瓦で造られており、赤茶色一色。今も数家族が暮らしているそうだ。
ここからマラケシュを目指して約200kmの道のりをバスで進む。
雪をかぶったアトラス山脈を眺めながら、バスは山道を進んだ。
途中、標高2260mの峠でひと休み。
その峠の先に、アルガンオイルの店があった。
今回の旅の目的の一つはアルガンオイルを買うこと。
アルガンオイルはモロッコ南部にしか生育しないアルガンツリーの種から採取されるオイルで、美容にとてもいい。
アルガンの実を石で割って、真中の核の部分を取り出し、石臼でひいて、オイルを取り出す作業を見せてくれた。
30㎖で100ディルハム(約1200円)と高価だが、日本で買うよりずっと安いので、日本人観光客に飛ぶように売れていた。
ようやくたどり着いたマラケシュは、モロッコのほぼ中央に位置するエネルギッシュな街。
人混みの中を、観光客を乗せた馬車が走っていた。
中心のジャマ・エル・フナ広場は屋台が建ち並び、蛇使いやら、ヘナ描きやら怪しげな人もいて、とっても賑やかで圧倒される。
喧騒から逃れて訪れたマジョレル庭園は、竹やサボテンの緑の中に、濃いブルーの建物が美しい癒しの場所。
フランスの画家、ジャック・マジョレルが造園し、後にデザイナーのイブ・サンローランが買い取って修復したそうだ。
バヒア宮殿は、19世紀後半の大宰相の私邸。この大宰相には4人の妻と24人の愛妾がいたという。
天井には細密画が描かれ、壁や柱の彫刻も見事で、豪華な宮殿だった。
モロッコ最後の夜は、ファンタジアと呼ばれるモロッコの伝統的な祭りを再現したショーを楽しんだ。
民族衣装を着て馬に乗った若者が馬上でアクロバティックな演技を見せたり、銃を撃ち放ったり。
最後には花火も上がって、楽しいショーだった。
8日間のモロッコツアー、あっという間だったが、異国情緒を満喫できた旅だった。
一度は行きたいですね。