太田知子の いきいき!健康長寿

健康医療ライターで介護予防インストラクターの太田知子が介護されない体づくり、若さと元気をキープする方法について語ります。

最後の健康ウォークイベント

2017年12月31日 | 健康 介護予防 ウォーキング

 平成29年は今日で終わり、明日から平成30年がスタートする。

今年、私の中での大きな出来事といえば、21年3月から4人の仲間で毎月休まず開催してきた健康ウォークイベントを、12月23日をもって終了したことだろうか。

 最後のウォークイベントは、地元・羽村を歩いた。

この日は穏やかに晴れたウォーキング日和で、27人が参加してくれた。

まずは、鎌倉時代に掘られた「まいまいず井戸」へ。

「まいまいず」とはカタツムリのこと。

当時は垂直に掘る技術が未熟で、すり鉢状に掘り進めて行って、ようやく地下水脈にたどり着いたという。

昔の人が水を得るために、いかに苦労したかを物語る井戸だ。

 

続いて神明神社をへて、神明緑道を歩いた。

この緑道は、羽村山口軽便鉄道の廃線跡に作られた遊歩道。

多摩川から村山貯水池、山口貯水池に水を送る導水管建設のために敷設された工事用軌道で、第二次世界大戦の時には、米軍の本土攻撃に備えて、貯水池の堤体を補強するための砂利運搬用に使用されたという。

以前、健康ウォークで武蔵村山市内を歩いたとき、廃線跡の横田トンネル、赤坂トンネルなどを通った。

この新明緑道は、これらのトンネルとつながって多摩湖まで続いていたのである。

 

次に訪れた羽村市動物公園は、かつては横田基地の一部だった場所。

返還されて昭和53年に日本初の町営の動物園(現在は市営)になった。

パンダはいないけど、キリンやシマウマ、サル、ペンギンなどがいて、家族連れに人気だ。

息子たちが小さい頃はよく来たけど、20年以上ほとんど来ていなかった。

今回のウォークで久しぶりに訪れたが、シニアにとっても動物園は楽しめる場所だ。

動物のかわいいしぐさを見て、思わず笑顔になるおばさん、おじさんたち。

全員が50代~80代と中高年だが、みな童心に返って楽しんでいた。

 

最後は、新青梅街道沿いにある「みずほエコパーク」へ。

古タイヤで作られた怪獣が大空に向かって立っていて、迫力満点だった。

 

思えばこれまで毎月、多摩地区のあちこちを歩いてきた。

コースを作るために、何度も下見を重ねたこともある。

約9年間で中止したのは、台風2回と東日本大震災後の3回のみ。

雨が降っても休まず開催、我ながらよく頑張ったと思う。

 

休会を惜しむ声もあるが、参加者同士の仲良しグループができて「これからも自分たちで歩き続けます」と言ってくれた人たちも。

達成感で幕を閉じることができてよかった。

 

 


お一人さま準備講座の講師を務めました!

2017年12月20日 | おひとりさま 女性 リリアンネット

 立川市男女平等参画課主催の「お一人さま準備講座~元気に楽しく老いるには」(協力=ひとりの老後を応援する団体・リリアンネット)が12月10日と17日に開かれた。

定員40人を大きく上回る約60人の女性が参加。会場は熱気に包まれた。

 10日の講師は、わくわくシニアシングルズ代表の大矢さよ子さん。

昨年実施した「中高年シングル女性の生活状況アンケート」の結果を報告しながら、問題点を提起した。

シングルマザーの老後は厳しい。

子育てしながら非正規やパートで働いてきたシングル女性は、年金だけでは食べていけず、高齢になって体調が悪くても働かざるを得ない厳しい生活実態が浮き彫りになった。

 私は常々思うのだが、日本の年金制度ってとても不公平だ。

公務員や大企業に勤めて、運よく定年まで安泰だった人は定年後も死ぬまでずっと、高額の年金が保障される。

その妻(第3号被保険者)は、年金保険料を納めなくても老後はしっかり年金がもらえる。

ところが、運悪く会社が倒産したり、非正規で働いてきた人は、現役時代が苦しいだけでなく、死ぬまでずっと少ない年金で苦しい生活を余儀なくされる。

シングル女性の多くは非正規労働者で、少ない給与の中からこつこつ年金保険料を払ってきたのに。

大矢さんは「夫婦単位で設計されている公的年金を、個人単位にすべき」と言ったが、本当にその通りだと思う。

 

 2回目の講座はリリアンネット代表の私が、老後を元気で楽しく暮らすために今からどんな準備が必要かについて話した。

おひとりさまにとって、どこを終の棲家にするかは大きな問題だ。

自宅で最後まで暮らすのか、高齢者住宅や有料老人ホームへ住み替えるのか、元気なうちに考えておかなくてはならない。

 

講座では、自宅を終の棲家にする場合に必要なこと、住み替える場合の注意点や高齢者住宅などを選ぶポイントなどについて話した。

また、要介護リスクを減らすために今からすべきことについても話した。

お一人さまにとって大事なのは友人や仲間など、ネットワークづくりである。

最後に、リリアンネットの活動を紹介したところ、何と7人も入会してくれた。

皆さんの期待に応えられるいい会にしていきたいと思う。