スウェーデンからフィンランドへは船で移動。
ストックホルムを夕刻に出港し、ヘルシンキに翌朝着く大型客船タリンクシリアラインに乗船し、バルト海をクルーズした。
夕食はブッフェレストランで食べ放題、飲み放題。
サーモン、キャビア、エビなどバルト海の幸をたくさんいただいた。
船はほとんど揺れず、静かなクルーズだったが、甲板は寒く、人の気配は少なかった。
ヘルシンキはよく晴れていた。
コペンハーゲンやストックホルムとはちょっと違った雰囲気。
何となくロシアに似ているような・・・
(といっても私が訪れたことがあるのはウラジオストックだけだが)
ヘルシンキの港近くで大きな観覧車が回っていた。
青い窓のゴンドラに交じって、茶色いゴンドラが見える。
これはサウナ観覧車だそうだ。
空飛ぶサウナに入って汗をかきながら、バルト海やヘルシンキの街並みを堪能。
気持ちいいだろうなあ。
さすが、サウナ発祥の国だけあると感心する。
丘の上に建つウスペンスキー寺院は、北欧最大のロシア正教会。
赤レンガ造りで、荘厳な雰囲気が漂っている。
訪れた日は月曜日で、残念ながら内部は見学できなかった。
次に訪れたのがヘルシンキのシンボルでもあるヘルシンキ大聖堂。
深緑色のドームと白壁のコントラストが美しい。
手前には広大な元老院広場があり、多くの市民や観光客の姿が見られた。
シベリウス公園はフィンランドの代表的な作曲家、シベリウスの業績を記念してつくられた公園だ。
パイプオルガンをイメージしたモニュメントと、シベリウスの顔面オブジェが印象的だった。
郊外へ出ると、緑の森が果てしなく広がっている。
ヘルシンキから約50キロ。
中世の佇まいを残す古都・ポルヴォーを訪れた。
ポルヴォー川沿いに木製倉庫が建ち並び、絵のような景観を見せている。
丘の上に建つポルヴォー大聖堂。
白壁と木の屋根という組み合わせがメルヘンチックな雰囲気を醸し出していた。
何度も放火に合っているそうだが、そのたびに修復されて現在に至っているそうだ。
フィンランドは2018年と19年、2年連続で国連の世界幸福度ランキングで156か国中1位に輝いている。
2位以下はデンマーク、ノルウェー、アイスランド、オランダ、スイス、スウェーデンと続き、北欧諸国が上位を占めている。
ちなみに、日本は2018年が54位、2019年は58位だった。
フィンランドをはじめとする北欧の人々はなぜ、幸福度が高いのだろう?
日本のような長時間労働とは無縁の、ゆとりのある暮らし。
有給休暇が最低でも5週間あって、福祉が充実していて、人生選択の自由がある。
北欧では早くから男女平等が根づき、国会議員の半数は女性だ。
医師も弁護士も裁判官も女性が半数を占めているという。
EU議会議員選挙のポスター、女性候補者の多さが目を引く
男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数2018」では、格差が少ない順に1位がアイスランド、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位フィンランドと、こちらも北欧が上位を占めている。
ちなみに日本は110位だとか。
どうも、男女格差が少ない国は、人々の幸福度が高いとも言えそうだ。
道路は車道と自転車専用道路、歩行車専用道路に分かれている(ヘルシンキ市内で)
たった9日間の短い北欧旅行だったが、北欧の素晴らしさが実感できた旅だった。