コペンハーゲンから飛行機でフィヨルド観光の玄関口・ノルウェーのベルゲンへ。
あいにくの雨。
しかし添乗員さんの話では、ベルゲンは1年のうち360日は雨が降る “雨の街”なので、普通のことなのだとか。
傘を差しながら、世界遺産のブリッゲン地区や魚市場を見学した。
ブリッゲンは木造の三角屋根が建ち並ぶベルゲン湾に面した都市で、中世にハンザ同盟の拠点都市として栄えた場所だという。
その後、グトヴァンゲンからクルーズ船に乗り、2時間ほどソグネフィヨルドを観光した。
クルーズ船の甲板は凍える寒さ
さらにフロム駅から山岳鉄道に乗り、ミュールダールからベルゲン鉄道でヴォスへ。
雄大な景色を眺めながらのフィヨルド観光。
船も鉄道も快適だったが、5月末というのにとても寒い。
フロム山岳鉄道で山間部を走っている時は、みぞれが降っていた。
翌日は、ハロゲンフィヨルド地区からノルウェーの首都・オスロまでの約365㎞をバスで移動した。
途中、ノルウェーが観光振興のための国家プロジェクトとして推進する「ナショナルツーリストルート」を通った。
ノルウェーは観光を主要産業と位置付け、全長1600㎞の「ナショナルツーリストルート」を設定。
道路や受け入れ施設を整備するなど、観光インフラに力を入れている。
観光立国を目指す日本は、このノルウェーの事業を参考にしているという。
バスはフィヨルドの海岸線、真っ白い雪原、滝、吊り橋、木造の教会が点在する村などを通り抜けていった。
ツヴァイデの滝
窓の外には絵のように美しい景観が次々と流れていく。
途中、ヴォーディングの滝で下車した。
高さ182mの絶壁から流れ落ちる豪快な滝だ。
遊歩道が整備され、様々な角度から滝が眺められるようになっている。
寒さに震えながら、その雄大な自然美に圧倒された。
オスロでは国立オペラ&バレエ劇場、フログネル公園、市庁舎などを観光した。
オスロの市庁舎前で
国立オペラ&バレエ劇場
フログネル公園はノルウェーの彫刻家、ダスタフ・ヴィーゲランが企画設計した公園で、212点の彫刻は全てヴィーゲランが40年の歳月をかけて制作したもの。
「人間の環」をテーマに、600体以上の裸の老若男女が生まれてから死ぬまでの様々な姿を見せている。
一番人気は「おこりんぼう」。
駄々をこねて地団駄を踏む男の子の表情がとてもかわいい。
左手がピカピカ光っているのは、人々に触られまくったからとか。
圧巻は、空に向かって伸びる「モノリッテン」。
「人間の塔」とも呼ばれ、天を目指してよじ登る121人の男女の姿が花崗岩に刻まれている。
聖なるものにより近づこうとする人間の欲望が表現されているそうだ。
ノルウェーでは、フィヨルドと氷河が生み出した雄大な自然と芸術が堪能できた。
(次回はスウェーデン編)