太田知子の いきいき!健康長寿

健康医療ライターで介護予防インストラクターの太田知子が介護されない体づくり、若さと元気をキープする方法について語ります。

憧れの北欧旅(フィンランド編)

2019年06月25日 | 北欧 海外旅行 フィンランド  ヘルシンキ サウナ

スウェーデンからフィンランドへは船で移動。

ストックホルムを夕刻に出港し、ヘルシンキに翌朝着く大型客船タリンクシリアラインに乗船し、バルト海をクルーズした。

夕食はブッフェレストランで食べ放題、飲み放題。

サーモン、キャビア、エビなどバルト海の幸をたくさんいただいた。


船はほとんど揺れず、静かなクルーズだったが、甲板は寒く、人の気配は少なかった。

 

ヘルシンキはよく晴れていた。

コペンハーゲンやストックホルムとはちょっと違った雰囲気。

何となくロシアに似ているような・・・

(といっても私が訪れたことがあるのはウラジオストックだけだが)

 

ヘルシンキの港近くで大きな観覧車が回っていた。

青い窓のゴンドラに交じって、茶色いゴンドラが見える。

これはサウナ観覧車だそうだ。

空飛ぶサウナに入って汗をかきながら、バルト海やヘルシンキの街並みを堪能。

気持ちいいだろうなあ。

さすが、サウナ発祥の国だけあると感心する。

 

丘の上に建つウスペンスキー寺院は、北欧最大のロシア正教会。

赤レンガ造りで、荘厳な雰囲気が漂っている。

訪れた日は月曜日で、残念ながら内部は見学できなかった。

 

次に訪れたのがヘルシンキのシンボルでもあるヘルシンキ大聖堂。

深緑色のドームと白壁のコントラストが美しい。

手前には広大な元老院広場があり、多くの市民や観光客の姿が見られた。

 

シベリウス公園はフィンランドの代表的な作曲家、シベリウスの業績を記念してつくられた公園だ。

パイプオルガンをイメージしたモニュメントと、シベリウスの顔面オブジェが印象的だった。

 

郊外へ出ると、緑の森が果てしなく広がっている。

ヘルシンキから約50キロ。

中世の佇まいを残す古都・ポルヴォーを訪れた。

ポルヴォー川沿いに木製倉庫が建ち並び、絵のような景観を見せている。


丘の上に建つポルヴォー大聖堂。

白壁と木の屋根という組み合わせがメルヘンチックな雰囲気を醸し出していた。

何度も放火に合っているそうだが、そのたびに修復されて現在に至っているそうだ。

 

フィンランドは2018年と19年、2年連続で国連の世界幸福度ランキングで156か国中1位に輝いている。

2位以下はデンマーク、ノルウェー、アイスランド、オランダ、スイス、スウェーデンと続き、北欧諸国が上位を占めている。

ちなみに、日本は2018年が54位、2019年は58位だった。

フィンランドをはじめとする北欧の人々はなぜ、幸福度が高いのだろう?

日本のような長時間労働とは無縁の、ゆとりのある暮らし。

有給休暇が最低でも5週間あって、福祉が充実していて、人生選択の自由がある。

 

北欧では早くから男女平等が根づき、国会議員の半数は女性だ。

医師も弁護士も裁判官も女性が半数を占めているという。

    EU議会議員選挙のポスター、女性候補者の多さが目を引く

 

男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数2018」では、格差が少ない順に1位がアイスランド、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位フィンランドと、こちらも北欧が上位を占めている。

ちなみに日本は110位だとか。

 

どうも、男女格差が少ない国は、人々の幸福度が高いとも言えそうだ。

     道路は車道と自転車専用道路、歩行車専用道路に分かれている(ヘルシンキ市内で)


たった9日間の短い北欧旅行だったが、北欧の素晴らしさが実感できた旅だった。


憧れの北欧旅(スウェーデン編)

2019年06月22日 | 北欧 海外旅行 スウェーデン ストックホルム 市庁舎

ノルウェーのオスロから飛行機に乗り、約1時間でスウェーデンの首都、ストックホルムに着いた。

ストックホルムは森と湖に囲まれた美しい都である。

 

まず訪れたのが、メーラレン湖のほとりに建つ市庁舎。

800万個の赤煉瓦が使われている、宮殿を思わせるような壮麗な建物だ。

あいにく外壁を修理中で、その美しい外観全体を写真に収めることができなかった。

 

市庁舎大広間「青の間」はノーベル賞受賞式後の晩餐会が行われる場所として有名だ。

              青の間


訪れた日は日曜日だったが、多くの観光客で賑わっていた。

「青の間」から大理石の階段を上ると、舞踏会が開かれる「黄金の間」がある。

        舞踏会が開かれる黄金の間、正面の壁画が「メーラレン湖の女王」

        

黄金の間は金箔をはったモザイクタイルで壁面がおおわれ、キラキラ輝いていた。

多くの壁画に目を奪われる。

 

日本人ガイドの案内で、市議会の議場も見学した。

木組みの天井は壮麗だったが、議場自体は思ったよりこじんまりしていた。

            木組みのデザインに特徴がある議場の天井


議員の半数は女性で、議員報酬はごくわずか。

議員は別に職業を持っているので、議会は夜間に開かれることが多いという。

お金や名誉が目的でなく、国民や市民の暮らしをよくしたいと本気で思っている人がボランティアで行っているのがスウェーデンの政治だ。

だからこそ、スウェーデンの福祉は発展したのだろう。

日本も議員報酬をぐっと低くすれば、政治はもっとよくなると思うのだが。

 

ガムラ・スタン(旧市街)には王宮、大聖堂、ノーベル博物館など、観光スポットが集中している。

                      ノーベル博物館 


大広場を中心に石畳の道が張り巡らされ、カフェやアンティークショップがひしめいていた。



旧市街を抜け、橋を渡ると王立公園がある。

花と緑が美しい市民の憩いの場だ。


              花が咲き乱れる王立公園

           公園の両側にはカフェが並ぶ

           初夏の日差しを浴びながら、カフェでひと息

 

今回の旅で、スウェーデンに滞在したのはわずか1日。

夕刻には大型客船に乗り込み、ヘルシンキに向かってバルト海クルーズに出発した。

次はもっとゆっくり訪れたい。

                 (次回はフィンランド編)

 


憧れの北欧旅(ノルウェー編)

2019年06月20日 | 北欧 海外旅行 ノルウェー フィヨルド

コペンハーゲンから飛行機でフィヨルド観光の玄関口・ノルウェーのベルゲンへ。

あいにくの雨。

しかし添乗員さんの話では、ベルゲンは1年のうち360日は雨が降る “雨の街”なので、普通のことなのだとか。

傘を差しながら、世界遺産のブリッゲン地区や魚市場を見学した。

ブリッゲンは木造の三角屋根が建ち並ぶベルゲン湾に面した都市で、中世にハンザ同盟の拠点都市として栄えた場所だという。

 

その後、グトヴァンゲンからクルーズ船に乗り、2時間ほどソグネフィヨルドを観光した。

          クルーズ船の甲板は凍える寒さ


さらにフロム駅から山岳鉄道に乗り、ミュールダールからベルゲン鉄道でヴォスへ。

雄大な景色を眺めながらのフィヨルド観光。

船も鉄道も快適だったが、5月末というのにとても寒い。

フロム山岳鉄道で山間部を走っている時は、みぞれが降っていた。

 

翌日は、ハロゲンフィヨルド地区からノルウェーの首都・オスロまでの約365㎞をバスで移動した。

途中、ノルウェーが観光振興のための国家プロジェクトとして推進する「ナショナルツーリストルート」を通った。

ノルウェーは観光を主要産業と位置付け、全長1600㎞の「ナショナルツーリストルート」を設定。

道路や受け入れ施設を整備するなど、観光インフラに力を入れている。

観光立国を目指す日本は、このノルウェーの事業を参考にしているという。

 

バスはフィヨルドの海岸線、真っ白い雪原、滝、吊り橋、木造の教会が点在する村などを通り抜けていった。

          ツヴァイデの滝

窓の外には絵のように美しい景観が次々と流れていく。

 

途中、ヴォーディングの滝で下車した。

高さ182mの絶壁から流れ落ちる豪快な滝だ。

遊歩道が整備され、様々な角度から滝が眺められるようになっている。

寒さに震えながら、その雄大な自然美に圧倒された。

 

オスロでは国立オペラ&バレエ劇場、フログネル公園、市庁舎などを観光した。

         オスロの市庁舎前で

            国立オペラ&バレエ劇場


フログネル公園はノルウェーの彫刻家、ダスタフ・ヴィーゲランが企画設計した公園で、212点の彫刻は全てヴィーゲランが40年の歳月をかけて制作したもの。

「人間の環」をテーマに、600体以上の裸の老若男女が生まれてから死ぬまでの様々な姿を見せている。

 

一番人気は「おこりんぼう」。

駄々をこねて地団駄を踏む男の子の表情がとてもかわいい。

左手がピカピカ光っているのは、人々に触られまくったからとか。

 

圧巻は、空に向かって伸びる「モノリッテン」。


「人間の塔」とも呼ばれ、天を目指してよじ登る121人の男女の姿が花崗岩に刻まれている。

聖なるものにより近づこうとする人間の欲望が表現されているそうだ。

 

ノルウェーでは、フィヨルドと氷河が生み出した雄大な自然と芸術が堪能できた。

                         (次回はスウェーデン編)


憧れの北欧旅(デンマーク編)

2019年06月18日 | 北欧 海外旅行 デンマーク

 雄大な自然と美しい街並み、そこに息づく人々の豊かな暮らしを見たくて先月下旬から今月上旬にかけて北欧を旅してきた。

9日間で4か国を回るという駆け足旅だったが、北欧の魅力の一端を知ることができたと思う。


                  カラフルな木造建築が立ち並ぶニューハウン地区(コペンハーゲン)

 

 まず訪れたのはデンマーク。童話作家、アンデルセンを生んだおとぎの国だ。

                 アンデルセンの像


 フィンランドと並んで、国連の世界幸福度ランキングで何度も1位を獲得している羨ましい国でもある。

労働時間が短い上、医療も介護も教育費もタダ。

学費がタダなのに加え、大学生は奨学金(生活費)がもらえるというのだから驚く。

なぜそれができるかというと、税金が高いからだ。

消費税は25%、所得税は4060%も持っていかれるという。

いくら税金が高くても、困ったときは国が助けてくれるから、国民は納得して払えるのだろう。

       人魚姫の像の近くでくつろぐ老夫婦


 北欧1泊目はコペンハーゲン郊外のホテルに宿泊した。

翌朝、ホテルの外へ出ると、自転車で出勤する市民の姿が目立った。

その姿がさっそうとしていて、とてもかっこいい。

人魚姫の像の対岸では、風力発電の風車が回っていた。

              人魚姫の像


デンマーク人は自分たちの幸せだけでなく、環境にも優しい暮らしを追求しているようだ。


       ニューハウン地区にて

       王室の居城・アマリエンボー宮殿

       王宮を守る、熊の毛皮の帽子をかぶった衛兵たち

 

コペンハーゲンではカラフルな木造建築が立ち並ぶ港・ニューハウン地区や、アマリエンボー宮殿、市庁舎、人魚姫の像などを見学した。

                                                                                                                             (次回はノルウェー編)