~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

コンペ終わりました!

2021年08月17日 22時33分00秒 | ピアノ
本年より新設のカテゴリー(55歳以上。経歴不問)にこの夏参加しておりました。

今年は3月にコンチェルトと室内楽がありましたし、
4月に主たる居住地の移動があり、手元にアコースティックのピアノも置けなくなってしまったので、
流石に参加は無理かなあ…と思っておりました。
ところが、4月半ばから、譜読みを始めてみたら、ちょっと面白くなって、人前で弾きたくなりました。
…バツェヴィッチのピアノソナタ第2番。
コンサートで弾くともしかすると著作権料が発生しそうなので、これはコンペで弾くのが早いのではなかろうか?(殴)と、
いきなり6月の予選2ヶ所にエントリーいたしました。

おかげさまで、予選2ヶ所(関東と広島)通過しまして、先月下旬関東での本選。
なんとこちらで通過しましたので、西日本の方は棄権。
2008年に別カテゴリーで全国大会に行って以来の、銀座王子ホールとなりました。

予選は第1楽章のみ。
譜読みから2ヶ月程度だったせいか、会場に行くと怖気付き、
このカテゴリーでは許されている、視奏(楽譜を見ること)をしてしまいました。
でも、その方が落ち着いて弾けたと思いますので、これは結果オーライ、と。
ただ、講評を見ると、やはり「イマジネーションの不足」「音色変化に欠ける」といった指摘を多くいただき、
自分でも「曲が身体に入ってない」感はありありでしたので、
2ヶ所目の予選が済んだ後は、しばらく弾かずに楽譜からイメージをクリアに立ち上げることに時間をかけました。
でもなかなか立ち上がって来ず…
ただただ音の流れと響きを聴いて体に入れる期間を過ごしました。
そのおかげか、本選数日前に借りたグランドピアノで弾いた時、わ〜っと曲が入ってきて絶句(一人練習なのでもともと喋ってませんけど…笑)。
本選では、予選のような指摘はなくなり、点数も上がったので、やはり欠けていたのはこれだったかと思いました。

ところで、1ヶ所目の予選後、手持ちの電子ピアノ(というかキーボード)の1本ペダルを、3本ユニットに替えました。ついでに、ピアノの下半身も固定の台に。
ウナコルダを踏む箇所が結構あるのですが、カッコだけでも左足を乗せたかったんです(笑)。




本選後、全国決勝では第3楽章も弾くことにして、急遽練習始めました。
これが随分左右に動きが激しいので、これまでの付属の椅子では落ちそうになり、
背付き椅子を広島からこちらに送りました。





これでだいぶ楽になった(笑)。

あとは、予選のピアノがシゲルカワイとベーゼンドルファーだったり、
本選がスタインウェイのセミコンだったりしたので、それに合わせてピアノを借りるとか、
全国の前はスタンのDを弾きに行くとか、曲の練習そのもの以外の準備も地味にやりました。

決勝前数日間はさすがに緊張。。
予選は「曲から落ちないか」心配、本選が一番気楽で(有名人だらけだったので、まず無理だろうと開き直った)。
決勝は「短期間で3楽章が加わった」ということに加え、本選での点数が思いの外良くて、
「果たしてあのレベルの演奏ができるだろうか…」という妙なプレッシャーがあったため。
本選では一種特別な空間が出現した感があったこともあり、もう一回ああいう風に弾けるのだろうか、と。

本番はピアノの前に座ったら、全然緊張してなかった(はず)のですが、
若干速めのテンポで出てしまってました💦
練習期間の短かった3楽章はそれなりに乗れました。
さすがに無傷とはいきませんでしたが、弾いてる間は本当に楽しかった。

というわけで、コロナ厳戒の中、終了。
おかげさまで1位をいただくことができました。

予選、本選、決勝と、これまでのそれぞれ人生を語っておられるような、深い演奏に多数接することができました。
私は今回、曲との相性の良さと、いろんな条件がいい方向に働いて、こういう結果を得ることができましたが、
尊敬する知人との再会、新たな出会いを得、記憶に残る夏を過ごすことができました。

2回のレッスンで、的確に導いてくださった松本和将先生、
運営してくださった方々、審査をしてくださった先生方、
応援してくれた友人たち、家族に感謝を捧げます。


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2 コメント

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全国1位、おめでとうございます💐 (PIO)
2021-08-18 07:53:07
素晴らしい結果、まずは、ほんとに
おめでとうございます!

そして、この記事、
「曲の仕上げ方、実録」
として、ご苦労話も心に沁みる、みごとな内容ですね。
こちらにも、大拍手です。

・弾かずに楽譜からイメージをクリアに立ち上げることに時間をかけ
・グランドピアノで弾いた時、わ〜っと曲が入ってきて絶句(一人練習なのでもともと喋ってませんけど…笑)

というくだりに、唸りました。
こういう準備ができるだけの知識、知力、体力、マネジメントあってこその結果なのですね。
納得いたしました。

今後、ますますのご活躍を♪
でも、ご無理のないように、まずはちょっとゆっくりする時間もお持ちになれますように。
Unknown (oqryokahokagoshimakamakura)
2021-08-18 08:06:59
PIOさん

ありがとうございます。
「(通り一遍ひけてて、暗譜もできてて、技術的に無理なところもないけれども)自分の中に曲が入っていない状態」というのは自分でもよく分かるので、そのままの状態で受けた予選はどこか不安でした。
本選前ギリギリで間に合って、「ああ、これでこの曲を弾いてもいいんだな」と。
残念ながらこの状態に至らないまま本番を迎える曲が多いのです(凡人の証であります💦)が、できたらここまでは持っていきたいと思っています。
この曲は師匠もご存知ない曲でしたが、レッスンではそういう部分をぐっと前に進めるヒントを与えてくださり(特に第3楽章)、
結果時短(?)になり、これまたギリギリで間に合いました(笑)。

それにしても、早くゆっくりお茶でもしたいですねえ。
それどころではない首都圏ですが _| ̄|○

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