~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

公開リハーサル(武蔵小杉)とリサイタル本番(広島)

2024年03月03日 13時37分00秒 | 雑感
前々から考えていた「還暦コンサート」。
最初の計画は、鍵盤ハーモニカやチェロや二胡等とのコラボでした。
クラシック以外の仕事もやってきましたし、音楽ボランティアが楽しくて仕方なかったこともあり、
どうせなら、みんなでカープユニでも着て、真っ赤な会場でなにかやらかそうか…などということもチラッと考えました。
2007、2012、2018とソロのコンサートをやってきたので、2019年くらいにはすでに考え始めていたわけです。
ところが、その後、コロナ流行によるコンサートの激減、練習の制限があり、先の見通しが立たなくなりました。
さらに私が2021年には広島から神奈川に引っ越しまして…前述の計画は白紙。
……さて困りました。








この3回の後に何をやるか……

今の家に引っ越してきた一昨年、9月にYAMAHAespressivoという楽器を購入しました。
これまでは基本的には「ベートーヴェンソナタと現代曲」という組み合わせて一年を回してきたんですが、
この楽器を買ってからなんか弾きたいものが変わってきた…「たとえ下手でもいい、とりあえず弾いてみたい」みたいな感じ(笑)。
そういうわけで、なんだかいつの間にかバッハ、モーツァルト、ショパンという、およそ自分に似合わないものを弾くようになっていました。
とはいえ、勝手に弾いてても仕方ないので、コンクールやステップで弾いたりレッスンを受けたり。
「還暦って一周するって意味なんだから、今まで弾いたことのないもの(子供の時はもちろん易しい曲を少しは弾いてますけど)もやろう」ということで、昨年の9月ごろ決めたのがこのプログラム。


BWV999、モーツァルトニ長調ロンド、ショパン3番のワルツ…という子供時代に弾いたものを交え、
編曲もの(コルトー編とか友人編とか自分編とか)、あとは親しい人の好きな曲やよく知られている曲(コンサートというものに行くことがまずないという友人知人もいるので)を入れました。
あとは…昨年から始めた左手のための曲。右手が使えないとかそういう理由抜きでほんとに美しくて、知っていただきたい聴いていただきたい曲ばかり。ということで、本プログラムにはアヴェヴェルムコルプスの左手版、アンコールに月足さおりさんの「風の彩(いろ)」。
モーツァルトのレクイエムは最初クリントヴォルト版を弾いていたのですが、正月明けに全部自分で書き直して、練習からやり直し💦
ショパンの「17の歌」は友人がたまたま全曲編曲したので、楽譜を見せていただき、それがとても良かったので弾かせていただくことに。

ということで迎えた公開リハーサルの日。
Facebookより転載。

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武蔵小杉での公開リハーサル終了しました。
思いがけずたくさんの方(23人)にご来場いただき、びっくり!
17日に大学のクラス会があったこともあり、
そこでの告知から栃木や茨城からも懐かしい友人が来てくれました。
ほとんどがピアノを本格的に弾く人たちでしたので、弾くまではど緊張でしたが、いざ始まったら、やる予定のなかったMCをやっぱりやってしまってました💦
ご来場くださった方々本当にありがとうございました🙇
こんな悪天候の中お運びいただき、心より感謝いたします。
金曜日まで少しでも良いものになるように練習します。




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そして、広島での本番。こちらは50名の方にご来場いただきました。
またしてもFacebookより転載


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昨晩、還暦記念のリサイタル(@広島)を終えました。
あたたかく見守ってくださるお客様、スタッフに囲まれて、
ここまで年齢を重ねることができた幸せを実感することができました。
精一杯の準備はいたしましたが、それだけに、自分に身についていないものを痛感するところもあり、
今後の課題を整理することもできたように思います。

今回は過去3回でまったく弾いたことのない作曲家(バッハ、モーツァルト、ショパン)を取り上げ、裏のテーマは「苦手な作曲家にチャレンジ」でした(笑)。
前半後半にメインとなる編曲ものを一つずつ入れ、ドレスも変えました。
それと左手の曲を本編とアンコールで1曲ずつ(瀬川泰代先生にお世話になりました)。
プログラムを組む時点で友人にも相談し、意見をいただいて構成を練り、
公開リハーサルで松本和将先生にも通しで聴いていただいて、アドバイスをお願いしました。

受付と舞台裏を支えてくれた業界ベテランの2人の友人(‥写真撮り忘れたという失態💦)、
そして何より、午前中の練習時の時とは別物のように、ピアノを変えてくださった調律師さんに心より感謝いたします。
そしてご来場の皆様、ありがとうございました🙇‍♀️


















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5年後6年後があるかは分かりませんが、今回達成できなくて残念だったこともあるので、
年齢と闘いながら(笑)、少しでも前に進みたいと思っております。
ご来場くださった方々、応援してくださった方々ありがとうございました。



本年もよろしくお願いいたします

2024年01月06日 17時49分00秒 | 雑感
新しい年になりました。
今年は辰年、年女でございます。
(喪中なので、年賀状のデザインを選べなかったのが少し残念)

元日には能登での大地震、
2日にはJAL機と海保機の衝突事故があり、
大変な年明けとなりました。
正直どんな言葉も思いつきません。

私の日常は、
予定通りおせちを作り、
予定通り2日の日に家族が揃い、
予定通り近所の神社に行き、
予定通り編曲を進め、
予定通りドラムのレッスンに行きました。

予定通り日常を送れるということのありがたさをただただ感じております。















今年もあと3日

2023年12月28日 14時42分00秒 | 雑感
開店休業のようなブログ、今年はたった4回で終わりです💦(と思います)。
0回ではないので、季報くらいのつもりでこのままなんとなく維持したいと思います。

さて、今年ですが、コロナが5類に移行したということもあり、かなり活動できるようになりました。
コンサートもたくさん行きましたけれども、なんといっても声を出す種類の習い事ができるようになったことは大きいです。
昨年の12月に体験レッスンに行ったドラムは、今年は1年間続きましたし(別に声は出しませんけれども…笑)、
7〜9月は12回の「ストレッチと声楽」という講座に通い、
そしてこの10〜11月にはお能の体験講座に3回行きまして、1月から正式に謡曲研究会に入ることになりました。

ピアノの方は、今年は「基礎や苦手な作曲家に取り組む」ということを目標にしまして、バッハ、モーツァルト、ショパンを主に練習。
新しいところでは、「左手の楽曲」に出会い(左手のピアニスト、瀬川泰代さんのレッスンを受けたことがきっかけ)、11月には「ワンハンドフェスティバル」というイベントにも参加して、いろいろな方と巡り合うことができました。

広島で取り組んでいたような、伴奏や音楽ボランティア等は今はやれていませんが、
オペラや能楽鑑賞、大小さまざまな会場でのコンサートやステップやコンペでの演奏等、
こちらに来て3年目、だいぶ楽しめるようになって来た気がします。

来年3月1日には、広島でリサイタル、その前の2月25日にはこちらで公開リハーサルの予定です。
今年に引き続き、来年もどうかよろしくお願いいたします。




【2023年まとめ】(これ以外に松本和将さんのレッスンが1〜2か月に1回)

1月  ドラムを習い始める

2月  母一年祭、父十年祭

4月  あいちカンマーステマネ

    ピティナオンライン座談会ファシリテーター

    闇鍋会

    一時的に手の不調(寝起き時、手が握れない)

    14日瀬川さんに初レッスン受ける(「葬送」左手) …8月2回、11月1回

    義父亡くなる

5月  お好みコンサート 「葬送」

    大学恩師講義聴講

    第21回アマポーラコンサート

         バッハ: インベンション1& 8番  

         ショパン: 子犬のワルツ、チェロソナタ第3楽章largo、革命 

         日曜洋画劇場エンディング So in Love   

         ビフォーアフター 匠  

         アンドレ•ギャニオン  あなたに惹かれて(チェロ&ピアノソナタ)   ほか

6月7月 コンペ予選

7〜9月 計12回「ストレッチと声楽」

8月  小鍋会

9月  ステップ ショパン10-1、バッハ2-1

10月  OG会(連弾〜愛の喜び・愛の悲しみ・愛の讃歌、左手「アヴェヴェルムコルプス」「赤とんぼ」)

    第22回アマポーラコンサート

          バダチェフスカ: 乙女の祈り(ピアノ)

          オースティン: お人形の夢とめざめ(ピアノ)

          ベートーヴェン: エリーゼのために(ピアノ)

          ドビュッシー : 月の光(ピアノ)

          赤とんぼ(ピアノ独奏:左手のみ)

          里の秋(チェロ&ピアノ)  ほか

10〜11月 隔週3回お能の体験会

11月  ベートーヴェンを弾く会(19、20番)

    ワンハンドピアノフェスタ「アヴェヴェルムコルプス」「赤とんぼ」

12月  24日ステップ @タカギクラヴィア 「バラード3番」「アリオーソ」

    27日バッハコンクール @紀尾井町サロンホール 平均律2-1

                お能の研究会見学(2回)





















忘れてました

2023年07月30日 16時17分00秒 | 雑感
某SNSに日に何度も投稿するせいか、
すっかりこちらの存在を忘れており、久しぶりに開いてみたら、
前回の投稿は今年の3月💦
「半年にはならなかったけど…」というくらいご無沙汰ですが、
これだけ間が開くようになると、維持する意味もなくなって来たような…。

とりあえず、元気で暮らしております。
朝起きて、LINE等をチェックしたあと、
庭の水撒きと草取り、7時から20分間「朝活瞑想(チベット体操と瞑想)」、
ゴミ捨てと洗濯を仕掛けて、8時から朝ドラ視聴と朝食。
午前中何もなければ雑用やピアノの練習、
午後は週5日、午後4時間の仕事に出、
夜は何もなければうちにいますが、けっこうコンサートやレッスン等でおでかけ。
仕事は学校の休み期間は相当暇になるので、かなりゆったりです。

ピアノのレッスンはだいたい月1回のペースですが、
そのほかにほぼ毎週のドラムのレッスン、
これまた毎週の声楽(?)のレッスン(7〜9月のみ)があり、
59歳の今からいったい何を目指しているのか……(笑)

たまには投稿します。











川口成彦フォルテピアノリサイタル

2023年03月04日 17時08分00秒 | ピアノ
川口成彦フォルテピアノリサイタル@杜のホールはしもと•ホール

いやあ勉強になりました!
福間洸太朗さんと川口成彦さんを、私はこの年代における「二大学究肌ピアニスト」と密かに呼んでいるのですが、そういう意味でも大満足。
川口さんは今なかなかチケットの取れないピアニストさんなのですが、今日も完売。
といって別に小さい会場ではなかったです(座席数535)。
いったいこれはフォルテピアノが好きな方が集まっているのか、川口さんのファンなのか、どっちも兼ねているのか…

川口さんは昨年の暮れに昭和音大で、古楽器とのアンサンブルを含めたコンサートを聴きまして、ぜひ完全ソロのリサイタルを拝聴したい、と伺った次第。
昨年のコンサートで、古楽器クラリネットとのシューマンの『幻想小曲集』が大変印象に残ったので、今日もシューマンを楽しみにしていました。
アラベスク…フォルテピアノでは初めて聴きましたが、フォルテピアノのための曲ではなかろうか?と思うほどピッタリ。続く『子供の情景』は「あえて、『シューマンも認めたメトロノーム指定テンポ』で弾いてみます」とのこと。(この曲のテンポ指定は一種類ではないような記憶がありますが)出版社がシューマンの許可を得て表記したテンポ、で演奏されました。
私にはそれほど違和感はなかったですけれども、テンポ指定について考えたことのない方々には《異国にて》や《トロイメライ》は速く感じられたかもしれません。
メンデルスゾーンの『厳バリ』は「音数の多い難しい曲」というイメージがありますが、フォルテピアノで弾かれる細かい音は程よくて、すっきり聴けた感じがします。

今日のテーマは「ショパンと同時代の作曲家をフォルテピアノで弾く」ということだそうで、
1810年生まれのシューマン、ショパン
1809年生まれのメンデルスゾーン、
1811年生まれのリスト、
1813年生まれのアルカン(ワグナーと同い年なんですね💦)
の楽曲がプログラム。
アルカンはアンコール含めて2曲演奏されましたが、どちらも親しみやすい綺麗な曲、
リストのマズルカはショパンが亡くなった翌年に書かれたそうで、オマージュもあるのでしょうか。
そしてショパンの楽曲。
ここで、川口さんが演奏者からみた「エラール」「プレイエル(今日の楽器は1843年製 タカギクラヴィア所有)」の違いを述べられました。
今のピアノと同じような機構のエラールに比べて、ジャンクションがシングルであるプレイエルの方が、連打等は難しいけれども、手が震えたらそのまま伝わってしまうような『近さ』を感じるそうです。

アンコールは第二響板を閉めての演奏(楽器の写真の2枚目が閉めた状態)。
ショパンがサロンで演奏する時に第二響板を使用したりした、とのこと。
バッハ=サンサースの曲だったこともあるでしょうけれども、
響きがチェンバロっぽく品よく抑えられた感じに聴こえました。

それにしても、すでにフォルテピアノの演奏会3回目ですよ(笑)。
でもきっとまた行きます〜











ポゴレリチ聴いてきました

2023年01月14日 00時10分00秒 | 雑感
2023年の初コンサートで、1月7日に読響とのコンチェルト(ラフマニノフ2番)を聴きに行きました。
「実は流血していた」とか「ご機嫌が悪かったのでは?」等々のツイートを見まして、
翌日もう一回行きたかったのですが、自粛(チケットももうなかったかもですが)。
その後、11日のサントリーでのソロリサイタルの感想をツィッターで読みまして、
たまらず、(チケットもそこそこ高いし)我慢していた13日の浜離宮をゲット。
というわけで、コンチェルトとソロリサイタルを聴くことになった2023年ポゴ初め。

以下はその日のFacebookのものをそのまま載せています。
聴いた直後の感想なので、誰の感想もまだ見ていないし、忖度もない書き殴りの状態…ということを踏まえてお読みいただければ幸いです。



【1月7日】





いやもう、「ラフマニノフの2番だから予習は要らんよね?」と思っていた自分を殴りたい。
テンポが遅かったわけでもなんでもないのに、「こんな曲だったっけ?」と分からなくなるところが随所にあり、
「映画音楽みたいとか、ロマンティックな曲とかそんな寝言を言うやつは出てこいっ!」と言いたくなるようなラフマニノフ2番でした。
休憩時間慌てて今これを書いてるんですけど、
近くにいる人が「いやあ、よかった!なにが良かったか分かんないけど良かった」とおっしゃってて、その感想しかないよねえ〜と思いまする。
終わった後の拍手も「戸惑い組」と「ほんま良かった組」が半々だったと思うんですが、
「…ゔぉおおおおおお〜」という掛け声(本当はいけないはず)がかかった途端に、
「だよね、だよね!」組が勇気を得て、どーっと新たな拍手が湧きました。
アンコールはなし。
2回のカーテンコールに応えた後、
「バコンっ!」と蓋を閉めるスタイルは健在(笑)。

出て来られる時はマスク着用、お辞儀して座ってやっと外されてました。
譜めくりさんもベンチ椅子。
コンチェルトだから、譜めくり忙しい忙しい💦

書く元気が残ってればまた終演後に!

《追記》
前半で消耗して、後半マンフレッドは半分くらい気絶してました💦

いやもうなんというか、ポゴ氏に付けたヤマカズさん、ブラボーです。
読響の皆さんも。
2楽章けっこうピアノがテンポ上げてきて驚きましたが、それほど違和感はなかったし、3楽章も普通速いところが遅く、遅いところが速いみたいな感じはありましたが、2度出てくるとそれに慣れているというか納得しているというか。
全楽章通して、「ただただ美しくは流さない」という、「杭を打ち込みながら進む」というスタイルがわりと好みでした。穏やかに年をとって来られたとはいえ、ポゴ節は健在。ピシャーっと水を浴びせられるような瞬間がたまらないです(笑)。

【1月13日】









〈ポゴレリチリサイタル前半終了〉

変イ長調から平行調のへ短調、そして半音上がって嬰ヘ長調に…という、
3曲続けての構成がとても面白かった。

7番ポロネーズの冒頭の低音から上がってくる音列が、途中止まったように聴こえて、
「え?なんぞペダルに不具合でも?」と思ったのだけれど、
毎回そんな感じで、ペダルをちょい見するような仕草も同じで(笑)、
ああこれはそういう表現なのね、と納得しました。
ノリとか流れとかそういうものがなくても(いや、ないわけじゃないけれども💦)、聴き手にここまで食い込んでくるというのは参りますねえ。
ダブルトリルの前の、会場までがppppppに支配されたような中で、
私突然咳がしたくなり、「ここはたとえ息絶えても我慢せねば!」とダブルトリルを窒息の恍惚の中で聴きました(殴)。…忘れられない。

幻想曲、杭を打ち込むような振動を伴った低音(汚い音がするわけではないです)、
熱源というか光源が訪れるようないきなりの高音。ショパンらしさって何?とか、もうそんなことはどうでもよろしい(笑)。杭打ちと目も眩むような光源のはざまで翻弄されるファンタジー。…ええ、もうどうにでもして(笑)。

続く舟歌。
意外なことにこれが最も聴きやすく、いわゆる標準的演奏に近かったかのかも。
大船がぐいぐい進んで行く感あり。先行する2曲の止揚とでも言いましょうか、
生命力溢れた演奏。

さて、後半です。




〈ポゴレリチリサイタル後半〉

実は私、シューベルトの「楽興の時」を全曲聴いたことはなく(超有名な3曲目を除く)まして弾いたこともなく…💦
なにか音源を聴こうと思いましたが、結局、行きの大江戸線で、泥縄譜読み(殴)。
で、自分ならこう弾くかな…という朧げな青写真を作っていきました。

1曲目の冒頭で、「ポゴレリチは私より遥かに遥かに心優しい人だ!」と驚愕。これがあの、ラフマニノフコンチェルト2番で、ニベもない2楽章を弾いた人物であろうか?
森の中で鳥が交互に優しく語らうような音。自然さ。テンポも拍も、まったく自然自然、大自然。まさかのシューベルト弾き?
続く2曲目も暖炉の火を思わせる暖かさ。ショパンで閃光のようだった高音も、小春日和の日差し。4曲目あたりちょっとバッハを思わせましたけど、浜離宮のキャパにちょうどいい音量と親密さ。
なんといっても、前半プログラムに組み込まれていた変イ長調とへ短調が2セット組み込まれており、かつ、へ短調、変イ長調と前半プログラムに戻るような順。最後はppで静かに終わりました。

袖には戻らず続けてアンコール。
ショパンの子守歌、前奏曲作品45、ノクターン62-2(←だったと思う)。
子守歌でいきなり、前半のショパンの音に戻ってびっくり。
あのシューベルトの音はなんだったんだ…

余談: ニット帽にチェックのシャツ、ダウンベストというナリのお客さんがおられました。熱烈なポゴファンかと。

本年もお世話になりました。

2022年12月31日 20時59分00秒 | 雑感
今年も恒例の「今年弾いた曲」をアップしようとブログにアクセスしてみたところ、
前回書いたのがなんと約3ヶ月前。
ベートーヴェンの会のことすらご報告していなかったのか…とボー然。

前回の記事を書いた10日後、30年ぶりに「お勤め」を始めました。週5日のパートですけれども。職場が超近いのと働きやすいのが最高です。
また前回のブログで触れていた、母の形見である留袖で作ったピアノカバーと、帯で作ったトートバッグが届きました。





リバーシブルで、裏には私自身の不要な着物を貼っていただきました。





11月、広島のマンションとピアノはめでたく売却。
ベートーヴェンソナタの会は初めて宿泊付きでの参加になりました。今年も2日間開催(11月22、23日)でした。
7番と27番を弾きましたが、27番はなかなか腑に落ちず、本番ギリギリまで悩んだというか困っていました。

順番が前後しますが、10月15日には母校のサークルOG会演奏会で、連弾(グリーグの「朝」と「トロルドハウゲンの婚礼」)を、かつて2学年上だった先輩と組んで演奏しました。

コンサートにも行きました。
松本和将さんのオールリストリサイタルは広島、東京、宇都宮の3か所。
オペラは初台の「ボリス・ゴドゥノフ」(指揮 大野和士)、
東京文化会館(小ホール)での「オペラ ショパン」(松本さんがピアノを弾かれました)。
フォルテピアノの演奏会はブラウティハムをトッパンホールで、
川口成彦さんを昭和音大で(こちらはソロだけでなく、クラリネット、チェロとのアンサンブルもあり)。
ほかにも、たくさんのアーチストさんが出られる演奏会を王子ホールに聴きに行ったり、
先日は京増さんのピアノも聴きました。

あ、そうそう、クリスマス・イブの日に、体験レッスンに行き、来年1月からドラムを習うことにしました。
とくに深い動機があるわけではなく、両手両足を使う楽器をやってみたかったんです。
58歳8ヶ月にしておばさんドラムを始める(笑)。

そしてこの2日ばかりは、夏に引っ越して以来、最後まで残っていた、ダンボールに着手。
今月設置していただいたCD棚と本棚を充実させ、
懸案だった神棚を買って父母や先祖の落ち着き先を作りました。







今年もあと2時間弱。
うちは喪中ですが、どちら様も良い新年をお迎えくださいませ。
本年もお世話になり、ありがとうございました。

◎今年のまとめ(自分のための)

《できごと》

130  母亡くなる

1-2月    娘入試

5月上旬  家契約

6月末     家引き渡し

7        家具やエアコン、カーテン入れる

8        引っ越す(広島ほか2箇所から)

8-9    防音室工事(84日〜96日)

9月末    ピアノ搬入(Cespressivo)  

10      5日のパートを始める

11月       広島のピアノ(C5L)搬出

              広島のマンション引き渡し



《弾いた曲》

2 26日 ピティナ受賞者コンサート  エルキン「インプレッションズ」より7曲

3 13日 2台ピアノの会  モーツァルト2台ソナタ、アルチュニアン&ババジャニアン「アルメニア狂詩曲」

3月25日  Sさん送別会  二胡とのアンサンブル。ショパン「別れの曲」ほか

424日 仲間内の会「幻想即興曲」ほか

5 8日 お好みコンサート  モーツァルト K 567  

522日ステップ  グバイドゥーリナ「シャコンヌ」

6 11日 コンペ広島予選

612日 某コンサート シューベルト即興曲 ほか

7 3日 コンペ  関東某予選    

7月30日           関西地区本選  

86日  コンペ  関東地区本選  (本選2位 優秀賞)

1015日  連弾グリーグ「朝」「トロルドハウゲンの婚礼」

11 2223  ベートーヴェンを弾く会  727



披露宴6回  (2006年以来全119回 終了)













猫よけ

2022年10月01日 20時15分00秒 | 雑感
私は猫にはめちゃめちゃ甘いのですが、
それでも新品のピアノをおもちゃに提供するほど寛容ではないです(笑)。
広島の家で飼っていた時は、子猫だったこともあり、日に晒されてすでに劣化していたレースカーテンは、すべてびりびり。
ミニスカートみたいになってました _| ̄|○

あと1週間で3歳ではありますが、まだまだやんちゃでして、
防音室に入れたが最後、探索といたずらに余念がない。
締め出すようにはしているんですが、たまに根負けすることもあり、入れては出し、入れては出し。
さすがになにをやったら叱られるか分かってきたらしく、
昨日あたりから、窓から外を見張るか、ピアノの上で寝るか、の二択になってきました。

ピアノカバーは母の形見の留袖リメイクの予定で、もう注文してあります。
それまでの一時しのぎで、カーテンとベートーヴェンのピアノソナタ集でがっちりカバー。
電話帳も薄くなった昨今、頼りになるのはベートーヴェンソナタ集だけ(笑)。









防音室とピアノ

2022年09月30日 15時28分23秒 | 雑感
 
約1ヶ月前にほぼ引っ越しは完了していたのですが、
防音室がまだ工事中であり、ピアノの納入日も決められない状態でした。
7月13日に掛川で選定した一番左端のピアノ…さていつうちにやってくるのか。



転居した家は、中古戸建てのフルリノベーション。
といってもリノベしたのはうちではなく、売主の業者さん。






防音室工事着工は8月4日。
工事は、綺麗に出来上がっていた部屋の破壊から始まります。
「床も剥がして一段低くし部屋の高さを出す」という提案もいただいたのですが、
工費の関係と、きれいな床になんとなく同情して、既存の床の上に防音の床を貼ることに。
天井はベリベリガリガリと剥がして、こんな状態。




新しい天井を作ります。写真では分かりにくいですが、若干の傾斜があります。





吸音材(?)を入れていきます。


 
 
新しい壁を作っていきます。




防音扉が来ました(YAMAHA製)



クロゼットを取り払った後に残った、構造上外せない柱に貼る紙、
壁紙、天井紙をそれぞれ選びました。







防音サッシ(ペアガラス)用の窓枠を選んで取り付けていただきました。



そろそろ照明をつけます。
少々部屋が広くなって2箇所設置になりましたので、1つはとりあえず手持ちのものを。





防音のサッシ(ペアガラス)を入れます。
 
9月6日工事終了引き渡し。(エアコンは9月9日設置)
クロゼットを取り払ってしまったので、机と本棚を入れます。
(CD棚ともう1つの本棚はこれから取り付けます)
 
ほかの部屋のカーテンは自分で取り付けたのですが、さすがにこの部屋は壁も特殊なので、カーテン屋さんにお願いいたしました。


 
 
ピアノは9月20日に納品の予定だったのですが、台風で延期。
9月28日、快晴大安吉日(笑)、搬入。








 
掛川で選定してから2か月半。うちで弾いても変わらない感じで安心しました。
 
今回の防音室工事は、友人の友人である空音舎さんにお願いしました。
細かいところまでよく相談にのってくださって、満足のいくお部屋を作ることができました。また暑い中、毎日通ってくださった大工さん、(家のほかの部分までお願いしてしまった)電気工事の方、壁紙を貼ってくださった方、本当にありがとうございました。
ピアノについては、YAMAHA広島店、掛川ハーモニープラザの方、そして運送屋さん、YAMAHA銀座店の方、ありがとうございました。
 
 
 

引っ越しました!

2022年08月29日 10時38分00秒 | 雑感
今月3つの引っ越しをしました。
転々としたわけではなく、一箇所に落ち着いたということです。
(4つ持っていた鍵がとりあえず半分になりました)。

8月9日   広島の荷物を神奈川の新居へ(広島の家は要らないものがまだ処分されていない状況💦)
8月14日 神奈川の旧居から同じ区内の新居へ(完全引っ越し)
8月23日 神奈川の同じ区に在住していた娘が新居へ(完全引っ越し)

家族の不調やら試験やらあり、200箱以上の段ボール箱とほぼ一人で戦ってきました(笑)。
まだ防音室の工事中ですので、自分の荷物はまったく片付いておりませんし、ピアノも入っていませんが、
それも9月半ばくらいにはなんとかなるのではないか、と思っております。

さてその前、6月から8月上旬にかけては、2003年から(皆勤とはいわないけれども)受け続けているコンペに参加していました。
今年は「40歳以上の音楽歴を問わない(つまり、ピアノ科卒可、演奏活動等している人も可)というカテゴリーに戻って受けました。
このカテゴリーは2010年から2019年まで連続して受けており、2020年はコロナでコンペ自体がお休み。
2021年、つまり昨年は「55歳以上の音楽歴を問わない」という新設のカテゴリーに出て、ありがたいことに1位をいただきました。
昨年のカテゴリーが易しいとは全く思いませんが(実際、今年受けたカテゴリーで過去に全国1位2位に入られた方も何人かお見かけしたので)、今年受けたカテゴリーは、自分としてはかなりハードルの高い部門です。
過去にも弾いたことのある、グバイドゥーリナの「シャコンヌ」で再挑戦。
2013年に弾いたので、9年ぶり。
奇しくも2013年2月には父が亡くなり、今年1月には母が亡くなっています。…私なりの「喪」の表現なのか(笑)。
9年前まったく歯が立たなかったところがあったのと、テンポが指定のものに届かなかったので、
自分としては「弾けなかった」曲であり、当時本選奨励賞ではありましたが、納得のいかない演奏でした。
今年も相当苦戦…   まず、まったくもって楽譜が記憶に残っていなかった。よって暗譜が大変。
次に「弾くと面白い」のですけど、動画をあれこれ見るに「聴くとイマイチ」💦
昨年のバツェビッチからすると、「1回でアピールするのがなかなか困難」な曲なのだ、と実感しました。
予選は、広島と東京で受け両方通過。
本選は、7月30日に大阪、8月6日に東京。
大阪では(自分ではあまり感じなかったのですが)講評をみるに、響きのコントロールに失敗したようであり、本選レベルの「詰め」に至ってなかったと自分でも反省し、残り6日間で楽譜読みからやり直し。
5月以来2回目のレッスンも受けて、なんとか自分で納得できるところまで引き上げました。
幸い、優秀賞(2位)をいただき、このカテゴリーでは自分の歴史の中では最高位となりました。
6日は夕方の新幹線で広島へ。
そこから約3週間は、ピアノに触るどころではなく、ダンボール箱との格闘の日々(今に至る)。
(万一全国に残ってたら、きっとへろんへろんで指が笑っていたに違いない💦)

さて、8月も終わります。
元気に秋を迎えたい。