Mars&Jupiter

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セルゲイ・プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番変ロ長調作品83を聴きながら横浜から星川まで歩く

2008-08-13 05:10:30 | セルゲイ・プロコフィエフの作品
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1891年生まれのプロコフィエフの作品。
プロコフィエフは、いまさら説明の必要はないが、
1939年から1942年の間で作曲された作品、
ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調作品83は、
第二次世界大戦中勃発前から大戦中中に書かれたため、
前後の第6番、第8番とあわせて「戦争ソナタ」と称される。
ピアニストとしての実力もあった彼が書いたこれら三部作は、
演奏技術面からも、内容的な部分でも、充実した作品となっている。
初演者はリヒテルであるが、今回はアシュケナージの演奏で聴いた。

第一楽章アレグロ・インクィエートは、ソナタ形式で書かれ、
戦争中の不安さをかきたてるような音楽で始まる。
無調的で叩きつけるような荒々しい第一主題と、
物思いにふけるような第二主題を中心に音楽は展開される。
行進曲的な部分は軍隊的な響きにも思えるし、
音楽はある時は悪魔的で、戦争の悲惨さを感じさせる。
第二楽章アンダンテ・カロローソは、ゆったりとした曲で、
シューベルト風の歌うような旋律が、
平和への希求を示しているようでもある。
束の間の平安ともいうべき平和を祈るような音楽は、
前後の楽章とは対照的である。
第三楽章プレチピタートは、トッカータ風で、
軽快でリズミックな音楽であり、プロコフィエフらしい。
無調的な旋律を奏でながら邁進していく音楽は、
激しさを増しながらクライマックスを迎え、
興奮のうちに短い楽章を終える。
彼らしさが十分に発揮された作品である。
それにしてもここで聴くことのできるアシュケナージの演奏はいい。

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