Mars&Jupiter

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レーヴィ・マデトヤ(マデトーヤ)の交響曲第3番イ長調作品55を聴く

2022-09-24 23:39:08 | 古典~現代音楽フィンランド編
今回は1887年生まれのフィンランドのマデトヤ(マデトーヤ)が、
1926年に作曲した交響曲第3番イ長調作品55である。
今回聴いたCDの演奏はユッカ=ペッカ・サラステ指揮、
フィンランド放送交響楽団のものである。
第一楽章アンダンティーノは、
木管楽器と弦楽器で淡い感じで始まり、
やがて明るく生き生きとした旋律が奏でられる。
北欧的なさわやかな感じを与えながらも、
力強さもみられ、盛り上がりもあり起伏に富んでいる。
明るく透明感のある音楽はフランス音楽からの影響も感じる。
最後はさわやかにそして穏やかに終わる。
第二楽章アダージョは、木管楽器が繰り返す音型に乗り、
弦楽器が旋律を奏で、やがてそれは木管楽器にも引き継がれる。
雄大な自然を感じさせるような音楽で、
北欧的で抒情的な旋律の中に陰影もみられる。
悲愴感を漂よわせ盛り上がった後は静かに終わる。

第三楽章アレグロ・ノン・トロッポは、
金管楽器と打楽器によるリズミックで力強い旋律に始まり、
その旋律は弦楽器にも引き継がれていく。
そこはルーセルなどのフランス作品からの影響も感じさせる。
闘争的な感じは彼の交響曲第2番を思わせるところもある。
なかなか聴き応えのある楽章で、冒頭の部分が繰り返され、
最後は盛り上がりをみせて、ティンパニの連打で終わる。
第四楽章ペザンテ、テンポ・モデラートは、
ホルンの吹奏による旋律で始まり、
それは弦楽器に引き継がれていく。
金管楽器と弦楽器で交互に旋律を受け継ぎ、
木管楽器も絡んで舞踏風の旋律が弦楽器により奏でられていく。
その旋律を中心に徐々に盛り上がっていき、
金管楽器と打楽器も加わり壮大な感じになり、
最後はティンパニの音が響く中、
金管楽器が鳴り響き、最後は静まって終わる。
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レーヴィ・マデトヤ(マデトーヤ)の「日曜の朝」作品77を聴く

2022-09-19 21:39:47 | 古典~現代音楽フィンランド編
今回は1887年生まれのフィンランドのマデトヤ(マデトーヤ)が、
1936年に作曲した「日曜の朝」作品77である。
今回聴いたCDの演奏はヨーン・ストゥールゴールズ指揮、
タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団のものである。
クラリネットなど木管楽器の温かい響きで始まる。
弦楽器がそれを支え、鐘の音が鳴り、
一日が始まるさわやかな感じが伝わってくる。
木管楽器の奏でる旋律に癒される感じである。
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レーヴィ・マデトヤ(マデトーヤ)の交響曲第1番ヘ長調作品29を聴く

2022-09-18 22:08:25 | 古典~現代音楽フィンランド編
今回は1887年生まれのフィンランドのマデトヤ(マデトーヤ)が、
1916年に作曲した交響曲第1番ヘ長調作品29である。
あらためてマデトヤの交響曲をじっくりと聴きなおそうと思った。
今回聴いたCDの演奏は以前と同じレイフ・セゲルスタム指揮、
フィンランド放送交響楽団のものである。
第一楽章アレグロは、ホルンと弦楽器の旋律で始まり、
せわしないような感じであるが、フルートなどに導かれ、
やがて優雅な感じで舞踏的な旋律が奏でられる。
そのあとチェロ独奏と弦楽器によるゆったりとした旋律。
それは情緒あふれるが、そのあとも軽快な旋律が奏でられ、
弦楽器の躍動的な動きに金管楽器も加わり盛り上がるが、
それが終わると弦楽器による抒情的な旋律が現れる。
最後の方で冒頭のホルンの音型が繰り返されて終わる。

第二楽章レント・ミステリオーソは、フルートが繰り返す音型に、
チェロが旋律を重ねてゆったりと始まる。
やがてフルートが再び2音の音型を繰り返し、
弦楽器全体がそれに旋律を重ねていく。
徐々に金管楽器も加わり情熱的になり、盛り上がる。
それが終わると穏やかで牧歌的な音楽が続き、
木管楽器中心に活躍していき、民謡風の旋律を奏でていく。
このあたりはシベリウスの影響を感じるところである。
そのあとは2音による音型が繰り返されていき、穏やかに終わる。
第三楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、
弦楽器の音型の上で、第一楽章の冒頭にあった音型が繰り返されていく。
そして弦楽器中心に力強い主題が奏でられる。
そのあとは木管楽器中心に感傷的な旋律が奏でられ、
ホルンの音を合図に自然を感じさせるような
軽快な旋律が奏でられ、ここはシベリウスに似ている。
徐々に盛り上がって、金管楽器も鳴り響き、
やがて金管楽器中心に前進していくような
力強い旋律が奏でられ、それは弦楽器に引き継がれ、
金管楽器と打楽器も加わり、最後は力強く終わる。
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レーヴィ・マデトヤ(マデトーヤ)の交響曲第2番変ホ長調作品35を聴く

2022-09-17 20:15:24 | 古典~現代音楽フィンランド編
今回は1887年生まれのフィンランドのマデトヤ(マデトーヤ)が、
1918年に作曲した交響曲第2番変ホ長調作品35である。
今回聴いたCDの演奏はパーヴォ・ラウティオ指揮、
タンぺレ・フィルハーモニー管弦楽団のものである。
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポは、
木管楽器の奏でる音型の上で、弦楽器が主題を奏でて始まる。
その抒情的な旋律を木管楽器などが引き継いでいく。
シベリウスに師事したこともあって、
その音楽を思わせるところもあり、
ドラマティックな展開がみられる。
最後の方はホルンの音が鳴り響く中、
自然を感じさせるような穏やかな感じの音楽が続いていき、
フルートの音に導かれ切れ目なく次の楽章に続く。

第二楽章アンダンテは、オーボエの奏でる旋律で始まる。
この旋律は彼が聴いた若い羊飼いが奏でる笛の音を、
きっとイメージしているのであろう。
牧歌的なこの音型は最初繰り返し出てくる。
弦楽器と木管楽器による幻想的で抒情的な旋律は、
以前ブログで書いたように交響曲第3番は、
フランスの作曲家のルーセルやマニャールの影響を
受けているらしいのだが、まさにこの楽章などはそうなのかなとも思える。
途中ドラマティックに盛り上がるところもある。
ホルンの吹奏が出て壮大な自然を感じさせ、
なかなか味わい深い音楽である。
最後の方で冒頭の旋律が現れて静かに終わる。

第三楽章アレグロは、金管楽器で荒々しく始まる。
ロシアの支配からフィンランドが脱していく時期の作品なので、
その中での闘争の期間を感じさせるような不安さを思わせる。
困難に立ち向かう強い人間の意志や闘志を感じさせもする。
ここにはショスタコーヴィチの音楽を思わせるところもある。
激しい音楽であり、しかし前進しようとする気持ちがみられる。
最後は盛り上がったところで、やがて静かになっていき、
オーボエの音に導かれ次の楽章にそのまま続く。
第四楽章アンダンティーノは、弦楽器の奏でる旋律で始まる。
何かを回想するかのような音楽である。
やがて木管楽器が抒情的な旋律を奏でてつなげていき、
遠くでホルンが響き、弦楽器が再び旋律を奏でていく。
やがて金管楽器と打楽器中心に盛り上がりをみせ、それが静まると、
木管楽器と弦楽器中心に音楽は進行し、最後は穏やかに終わる。
じっくりと聴いてみるとなかなかいい音楽である。
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クヌーズオーエ・リスエアの管弦楽のためのデンマーク民謡の旋律に基づく夏の狂詩曲を聴く

2022-09-04 22:23:53 | 古典~現代音楽デンマーク編
今回は1897年生まれのデンマークの作曲家、
クヌーズオーエ・リスエアが、
1943年に作曲した管弦楽のための作品、
デンマーク民謡の旋律に基づく夏の狂詩曲である。
今回聴いたCDの演奏はボー・ホルテン指揮、
オーフス交響楽団のものである。
弦楽器を打楽器中心に力強い旋律で始まった後、
オーボエとファゴットで民謡風の旋律が奏でられ、
それをフルートが引き継ぎ、弦楽器全体で奏で、
もう一つの舞踏風の旋律を奏でていく。
冒頭の旋律が再び現れたあとは、
一度現れた民謡風・舞踏風の旋律だけでなく、
明快な旋律とは対照的なメランコリックな旋律も現れる。
しかし、舞踏風で楽しい旋律がその雰囲気を振り払い、
優雅な舞踏風の旋律が弦楽器中心に奏でられ、
金管楽器が奏でる軽快な旋律が弦楽器に引き継がれる。
そのあとはゆったりとした旋律が現れ、
オーボエが奏でる旋律が弦楽器に引き継がれていく。
弦楽器のピッチカートに導かれ、
木管楽器と弦楽器の奏でる舞踏風の旋律が現れ、
金管楽器と打楽器も加わり、盛り上がって最後終わる。
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