Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ステンハンマルの間奏曲、2回の雷雨、そしてトラブルの日

2007-07-31 06:32:30 | 古典~現代音楽スウェーデン編
昨日は朝からトラブル発生のため、
予定より早く出勤することになる。
せっかく途中の区間で歩こうと思っていたのだが、
ウォーキングもできず、職場に直行。
夕方も歩く時間がなかった。

昨日は雷雨が二度あり、天気が不安定だった。
午前中に雷が鳴り、激しい雨が降り、
夜遅くなって、11時くらいにまた雷雨。
そろそろ、梅雨明けとなるのだろうか。

今回とりあげる曲はステンハンマルの作品。
1871年スウェーデンに生まれたステンハンマルの
カンタータ「歌」からの間奏曲は、
弦楽器を中心に演奏される静かで穏やかな感じの曲だ。
時々、おごそかな旋律を金管楽器が奏したりするが、
最後は弦楽器中心に静かに終わる。

CDの解説書によるとこの間奏曲は、
1921年に作曲されたカンタータの中の一曲である。
スウェーデン王立音楽院の創立150周年にあたり、
ステンハンマルより少し若い仲間のラングストレムが
このカンタータの歌詞を書いたらしい。
カンタータはステンハンマルの晩年の主要作品だが、
そのカンタータ全曲はめったに演奏されることはないが、
間奏曲自体は時々単独で演奏され、よく聴かれるようだ。

このカンタータの全曲版も録音されたCDがあるようだ。
さすがに買って聴いてみようという気はないが、
この間奏曲がどういう場面で奏されるのかは気になるものだ。
曲はスウェーデンの民謡などを使用しているわけではないが、
それでも、北欧らしく聴こえるのは、なかなかかもしれない。
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アルヴェーンのダラ狂詩曲、突然の雷雨、そしてメラルティン

2007-07-30 07:31:46 | 古典~現代音楽スウェーデン編
昨日は夕方鶴ヶ峰から歩こうと思ったら突然の雷雨。
どうにもならないと思い、ウォーキングは断念した。
激しい雨と落雷の音が、数時間続く。
いよいよ夏到来ということだろう。

フィンランドのメラルティンの交響曲全集を買った。
メラルティンは6つの交響曲を残している。
また、時間のあるところでじっくり聴いてみようと思う。

途中聴いた曲は1872年生まれのアルヴェーンの作品である。
スウェーデン生まれの作曲家であるアルヴェーンは、
CDの解説書によると若い時期はストックホルムで生活し、
15歳から音楽学校でヴァイオリンを学んだようだ。
1897年から西ヨーロッパに渡り、
ブリュッセルでヴァイオリンの技術を磨き、
ドレスデンでは指揮法を学んだ。
ストックホルムに戻ってからは、
作曲の教師としての地位を得て、
1910年から30年間はウプサラ大学の音楽監督の地位にあった。

ダラ(ダラーナ)狂詩曲(スウェーデン狂詩曲第3番)は、
1931年に作曲された作品で、後期の部類に属す。
ダラ(ダラーナ)とはダラーナという地名から来ている。
25分近くの長い作品で、北欧の魅力あふれる曲である。
曲の冒頭から物悲しい旋律がオーボエによって奏される。
弦楽器が、そこにノルタルジックな雰囲気を添える。
スウェーデンの民謡が随所に使われているようで、
ある時は寂しく感傷的に、ある時は楽しく愉快に、
ある時は激しく情熱的に、曲は様々な表情を見せる。
そんな気分の移り変わりが、音楽の中で表現されていく。
最後は最初の物悲しいオーボエの旋律が再現され、静かに終わる。

岩礁の伝説は1904年に作曲された交響詩で、
作曲者の指揮のもと王立歌劇場管弦楽団により翌年初演された。
聴いていると映画音楽のようでもあり、描写的で、美しい作品だ。

それにしても、何て二つともロマンティックすぎるのだろう。
この時代の音楽界の時流からは離れていたに違いない。
でも、こんな作品が20世紀の作品として残されていてよかった。
音楽は人を感動させるものだから、
時流に乗るだけがすべてではないだろうなあと思う。
あーあ、やっぱり北欧に行ってみたいもんだ。
(暇も金もないけど)
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エングルンドのエピニキア、茶倉、そして昼のウォーキング

2007-07-29 06:53:07 | 古典~現代音楽フィンランド編
昨日は昼に二俣川から西谷まで歩いた。
炎天下だと暑いのだが、雲が出て太陽をさえぎったので、
ちょうどいいかと思い、歩いてみた。

途中聴いた曲は1916年生まれのエングルンドのエピニキア。
エングルンドは1916年生まれのフィンランドの作曲家である。
戦後のフィンランドは、新古典主義が主流にあり、
その新古典主義の音楽を守り続けたらしい。
世界では12音技法のモダニズムが流行したが、
その流れには乗らなかったようだ。

エピニキア(凱歌賛歌)は1947年に作曲した作品で、
緩-急-緩で構成された曲である。
最初から金管楽器を中心に英雄的な主題が現れるが、
それと対照的なフルートで奏される穏やかな主題が提示される。
もう一つの主題が金管で奏され、
曲はその複数の主題を中心に展開され、
小太鼓が叩くリズムと共に、徐々に激しさをましていく。
調性を保った、北欧の曲らしい雰囲気を持った聴き易い曲である。

ドイツとアメリカから、ハーバーフェルトトライベン関連の本が届く。
一つは「ハーバーマイスター」でドイツの本を英訳したもの。
もう一つは「バイエルンの本」というもので
中世のバイエルンの文化などについて触れている。
いずれも19世紀後半の本なのでいかにも古いという感じである。

夜は元町の茶倉でライブを聴く。
日本茶の専門店というだけあって、
店内にはそれらしい容器が並んでいる。
つくづく、横浜にも色んな店があるもんだと感心する。
今回は抹茶を頼んだが、次回は何がいいかな。
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クラミのスオメンリンナ序曲、ユネスコの世界遺産、そしてナイト・ウォーキング

2007-07-28 11:56:52 | 古典~現代音楽フィンランド編
昨日は夕食をとってからナイト・ウォーキング。
二俣川から緑園都市まで歩く。
日中は、暑いのでなかなか歩くのはきつい時期になっている。

途中聴いた曲は、ウーノ・クラミの管弦楽曲。
クラミは1900年生まれのフィンランドの作曲家で、
1920年代に登場した作曲家たちの世代に属し、
この中にはモダニストの代表的な作曲家メリカントもいる。
クラミは1930年代に創作力の頂点にあったようで、
主要な作品は1930年代から1940年代に作曲されている。

カレワラ組曲は、1933年から1941年にかけて作曲された。
第1曲「大地の創造」のダイナミックな曲調は、
ストラヴィンスキーやショスタコーヴィチっぽい。
第2曲「春の芽吹き」は、ゆったりとしたロマンティックな曲。
CDの解説者はストラヴィンスキーの「火の鳥」を想起させると
書いているが、ホルンの吹奏のところがそうなのだろうか。
第3曲「テルヘンニエミ」は、早いスケルツォの部分が、
やはりストラヴィンスキーっぽくはあるのだが、
もちろん、ある部分には北欧的な部分が現れる。
第4曲「レミンカイネンの子守歌」は、物悲しい感じで、
民謡的な旋律に基づくいかにも北欧的な曲である。
第5曲「サンポの鋳造」は神秘的な感じから始まり、
徐々に組曲全体を飾るクライマックスを築いていく。
最後は華やかに金管楽器が鳴り響き終わる。

「サーリ島におけるレミンカイネンの冒険」も、
ストラヴィンスキーの新古典主義の影響を受けた印象を感じる。
10分ほどの作品ではあるが、曲の後半になるにつれ、
シベリウスのような(ニールセンっぽいところもあるが)
北欧的な曲調になり、終わり方はシベリウスっぽい。

「海の情景」は1930~1931年に作曲された初期の作品だ。
第1曲「霧の朝」を聴くだけで、神秘的な音楽の中に
ドビュッシーやラヴェルなどの影響をみることはできる。
第2曲「キャプテン・スクラプチナット」は、
CDの解説にもあるようにスペインのファリャの
「恋は魔術師」や「三角帽子」を思い起こさせる。
これは第3曲「見捨てられた3本のマストの船」にもみられる。
第4曲のノクターンは北欧的な民謡調の旋律であり、美しい。
第5曲バレエの情景の冒頭はラヴェルっぽくあるが、
曲の旋律は北欧の民謡的旋律に基づいている感じだ。
第6曲「3Bf」はCDの解説書にあるように
確かに主旋律がラヴェルのボレロのテーマに似てはいる。
それをオーボエに吹かせるとなお、はっきりしてしまうのだ。
その展開の手法もボレロと同じというところがどうなんだろうか。
そうはいっても、本家本元にはかわならいだろうが、ね。

スオメンリンナ序曲は1940年に作曲された作品で、
さわやかで華やかな感じの北欧的な作品である。
ヘルシンキに近い沖合いの島々の名称からきている、
この島々は、最初はスウェーデン領であったが、
フィンランドが独立してからはフィンランド領になり、
スオメンリンナというフィンランド語に改められた。
この島はスウェーデン領の時代から要塞として使われ、
現在はユネスコの世界遺産に登録されている。
スオメンリンナは「フィンランドの城塞」という意味のようだ。
何度も刻まれる小太鼓のリズムは、軍隊の象徴だろうか。
戦争と占領の歴史が背後にあるようで、一見さわやかな曲も、
曲の背景を知り、よく聴くと複雑な気持ちになってしまう。
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セダルマン(セーデルマン)の「スウェーデン祝祭音楽」とドイツの本

2007-07-27 08:07:54 | 古典~現代音楽スウェーデン編
昨日ウォーキングは休みました。
ここのところ、ウォーキングの時間がとれない。
仕事が忙しいことは確かだが、
何とかしたいものである。

ドイツの古本屋から洋書が届く。
P.Ch.マルテンス(Martens)の秘密結社に関する本
1920年の本なので、本の装丁の状態は悪い。
私が関心を持っているハーバーフェルトトライベンについて、
その具体的な記述は128ページ中で3ページほどである。
さしたる新しい情報はなく、概説的な内容ではあるが、
とりあえず、時間のある時期に読もうと思う。
1920年代の著者の目を通して
この事柄をどう見ているかが興味深いところである。

さて、音楽では1832年生まれのセダルマンの曲に触れよう。
CDの解説書によるとスウェーデンの作曲家セダルマンは、
スウェーデンのロマン派作曲家の先駆者とみなされているようだ。
劇場の指揮者として、その後はストックホルム歌劇場の
合唱指揮者として広範囲にわたって活躍し、
1876年に44歳という若さで亡くなったようだ。

彼の主要作品は劇の付随音楽にあるようで、
「スティグ卿の娘たち」(でいいのか訳はあやしい?)
「ペールギュント」(グリーグの作品の5年前に作曲された)
などを残しており、「スウェーデン祝祭音楽」は、
シラーの「オルレアンの処女」の上演の際に使用された曲で、
(そもそもは2年前の1858年に別の劇の序曲として作曲された)
のちにこのタイトルで知られるようになった作品のようである。

作品は華やかな感じで始まり、いかにも祝典音楽らしい。
ところどころで民謡風の旋律も登場し、
聴いた印象としては、金管楽器が鳴り響くあたり、
ワグナーの影響を受けているのかなと感じさせるところもある。
とはいっても、私が持っているセダルマンのCDはこれだけ。
実際は合唱曲なども含めもっとあるのだろうが、
私にとってはまだまだ知らない部分の多い作曲家である。
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