仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

プロミスト・ランド

2018年07月24日 | ムービー
『プロミスト・ランド(原題Promised Land)』(2012年/ガス・ヴァン・サント監督/アメリカ)を見た。
物語は、「大手エネルギー会社グローバル社の幹部候補スティーヴ・バトラー(マット・デイモン)は、田舎町マッキンリーを訪れた。その地下には良質のシェールガスが埋蔵されており、彼は近年の不況で大きな打撃を受けた農場主達から相場より安く採掘件を買い占めようとしていた。スティーヴは町の財政再建の救世主として迎えられるが、科学教師のフランク・イェーツ(ハル・ホルブルック)と環境活動家のダスティン・ノーブル(ジョン・クラシンスキー)が採掘に反対し、町の人々を説得し始める。賛否は3週間後の住民投票に委ねられることになったのだが・・・」という内容。
スティーヴはかなり優秀な社員らしく、町の入口にあるロブの店で地元の人達が着ていそうな服を買い揃える。
「今の季節でもフランネルのシャツ?」
「こういう町の制服よ」
との会話には笑ってしまったが、部下のスー・トマソン(フランシス・マクドーマンド)も慣れているようで、レンタカーをあえてマニュアル車にしているところなども凄い作戦だ。
ただ、スティーヴはマニュアル車の運転はできないようだし、服にはタグが付いたままになっていたのが残念なのだった。
(^。^)
シェールガスはクリーンだが、その採掘方法が実に汚いとして計画に反対するフランクは、工科大学(MIT)で工学修士、コーネル大学で物理学博士、ボーイング社で32年間研究開発していた人のようで、引退して趣味で高校教師をしているのだとか。
(^_^;)
そんなフランクの話だから、周囲の人達は真面目に取り合ってくれるし、彼が調べた鉱床の評価額1億5000万ドルのことを、スティーヴは町の取りまとめ役リチャーズには3000万ドルと伝えていたものだから、グローバル社とスティーヴの信用はガタ落ち。
せっかく良い出会いをしたアリス(ローズマリー・デウィット)との仲も進展しないし、まさかの住民投票になってしまったのは会社にとってもスティーヴにとっても大誤算だったようだ。
どんな仕事でも信用が一番大事なのだという話で、それを利用しようとする大企業のあざとさには、世の中の厳しさを思い知らされる。


ボーン・スプレマシー

2018年06月20日 | ムービー
『ボーン・スプレマシー(原題The Bourne Supremacy)』(2004年/ポール・グリーングラス監督/アメリカ)を見た。
物語は、「CIAのパメラ・ランディ(ジョアン・アレン)は、ベルリンでチームを指揮し、事件の調査を行っていたが、何者かの襲撃を受けて作戦は失敗。部下も殺された。現場に残された不発の爆破装置に付いていた指紋から、ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の犯行と推測したのだが、CIAの深いレベルにある機密事項に触れることができない。一方、恋人のマリー・クルーツ(フランカ・ポテンテ)とインドで暮らしていたボーンには、何者かにより刺客が放たれ、マリーが犠牲になってしまった。ボーンはCIAが自分を狙っていると考え、マリーの復讐のため、ベルリンへと向かうのだが・・・」という内容。
前作『ボーン・アイデンティティー』に登場し、その中で廃棄もされた"トレッドストーン計画"だったが、アレクサンダー・コンクリン(クリス・クーパー)が死に、計画そのものも中止になったとはいえ、まだまだその影響が残っているようだった。
まぁ、中間管理職のコンクリンが口封じのために殺されてしまったのだから、実際には事件は解決していなかったというわけだ。
(^_^;)
前作ではボーンと一緒に何度も危機的状況を乗り越え、追っ手から逃げ延びていたマリーだったのに、本作では序盤であっけなく死んでしまったのには驚いたのだが、しかし、また二人で逃げ回るという似たような展開になってしまうと、わざわざ続編を作る意味が無くなってしまうということで、いきなりの退場になってしまったのだろう。
確かに本作では、逃げ回るのではなく、ボーンがどんどん攻めていく展開になっていたようではある。
残念なのは、前作を引き継いでいる物語なので、早い段階で犯人が誰なのか、明らかになってしまったこと。
シリーズはまだ続くので、これは次作に期待だ。

ボーン・アイデンティティー

2018年05月16日 | ムービー
『ボーン・アイデンティティー(原題The Bourne Identity)』(2002年/ダグ・リーマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「荒れる海で漁船に救助された記憶喪失の男(マット・デイモン)。身体には二発の銃弾が打ち込まれていて、スイスの銀行口座を示すマイクロカプセルも埋め込まれていた。マルセイユ上陸後、チューリッヒに到着した彼は、銀行の貸金庫から、"ジェイソン・ボーン"と記されたアメリカ合衆国パスポートをはじめ、多数の偽造パスポート、様々な国の高額紙幣の札束等を取り出す。自分は一体何者なのか。アメリカ領事館を訪れた時には、前夜に起こした傷害事件により現地警察から手配されていたばかりではなく、領事館詰め海兵隊員により拘束されようとした。何とか領事館から脱出した彼は、偶然居合わせたマリー・クルーツ(フランカ・ポテンテ)を運転手として雇い、パリに向かったのだが・・・」という内容。
記憶はなくても身体はいろいろなことを覚えているようで、攻撃されれば俊敏に反応するし、スイス語、フランス語、ドイツ語の会話も自然だ。
様々な危険な場面に遭遇しながらも、それらを乗り越えていけるのは、とてつもない訓練の賜物のようなのだが、可哀想なのは、巻き込まれてしまうアパートの管理人や、単に職務をまっとうしようとしているだけの警察官。
(^_^;)
何もかも知っていそうなアレクサンダー・コンクリン(クリス・クーパー)は、いかにも「私は悪い人間です」と顔に書いてあるような"悪人ヅラ"だし、その上司ワード・アボット(ブライアン・コックス)も会議室でのうのうとしている元締めのような存在だ。
(^。^)
これは随分と人気が高かった作品のようで、これを第1作としてシリーズ化され、第5作まで作られたようなのだが、哲学的な意味での"俺は何者なんだ?"ではなく、"リアル俺は何者なんだ?シリーズ"で5作品も作れるのは凄いのではないかと思う。
次の次あたりで、また記憶を無くしたりするのか?
機会があれば次作品以降も見てみよう。
(^_^)

ラウンダーズ

2017年09月06日 | ムービー
『ラウンダーズ(原題Rounders)』(1998年/ジョン・ダール監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ニューヨーク。学費もポーカーで稼いでいるロースクールの学生マイク・マクダーモット(マット・デイモン)は、師匠ともいえる友人のジョーイ・キネッシュ(ジョン・タトゥーロ)の忠告を無視し、テディKGB(ジョン・マルコヴィッチ)と勝負。あっさりと負けてしまい、学費や生活費など全財産3万ドル余りを失ってしまった。足を洗って地道にバイト生活をしようと決意したものの、刑務所を仮釈放になった親友レスター・マーフィー(ワーム/エドワード・ノートン)と再会し、知らぬ間に借金の保証人なってしまっていたものだから、遂に元の道へと戻ってしまい・・・」という内容。
マイクはロースクールのエイブ・ペトロフスキー教授(マーティン・ランドー)の評価も高かったし、まじめに配達のアルバイトにも励んでいたのだが、だらしのないワームによってまんまと元の世界に戻されてしまった。
同棲している同級生のジョー(グレッチェン・モル)は、賭け事は嫌いだし、おまけにワームのことも気に入らないようで、再びポーカーを始めてしまったマイクに対して愛想をつかすのも時間の問題だ。
(^_^;)
ポーカーなどのカードゲームで生活をしている人のことを"ラウンダー"というのだそうで、キネッシュなどは16歳の頃からポーカーで生計を立てている。
"勝ちやすい場面だけで勝負をし、それ以外の局面ではおりる"というのが、勝つ秘訣というか、負けない秘訣らしいのだが、それを彼から教えられ、忠実に守っていたマイクだったものの、大金を一気に稼ぎたいと思ってしまったことが油断を生んだのだろう。
テディKGBに一気にやられてしまったわけだ。
世界選手権に挑戦したいと願っているマイクは常にまっとうなゲームを心掛けるのだが、それに対してワームはイカサマ師。
しかし、結局は見抜かれてしまって、マイクはそんなバカなことに巻き込まれてしまうという連続なのだが、それでも、子供の頃からの友人とはなかなか縁が切れないものなのだろう。
ワームの駄目さ加減にはイライラさせられたが、そこそこ面白い作品だった。

トータル・リコール (2012)

2017年07月12日 | ムービー
『トータル・リコール(原題 Total Recall)』(2012年/レン・ワイズマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「21世紀末の世界大戦に大量の化学兵器が投入された結果、地上の大半は居住不可能となり、富裕層はブリテン連邦(UFB/the United Federation of Britain)に住み、貧困層は反対側のオーストラリアのコロニーに居住していた。UFBの代表、コーヘイゲン(ブライアン・クランストン)は、マサイアス(ビル・ナイ)をリーダーとする反UFB組織レジスタンスの洗い出しのために多くのスパイやロボット警官"シンセティック"を投入する。コロニー住人のダグラス・クエイド(コリン・ファレル)は、"ザ・フォール"と呼ばれる巨大なエレベーターでUFBに通勤して"シンセティック"の製造に従事してたが、優秀な成績を収めながらもコロニーの住人という理由で昇進もかなわず、連日の悪夢のおかげで眠れない日々も続いていた。そんなうんざりすることが続いていた時、人工の記憶を売るというリコール社のことを知り、興味を持ったクエイドは、友人ハリー(ボキーム・ウッドバイン)に危険だからと反対されながらも、3回も体験したから安全だというマレック(ウィル・ユン・リー)の助言で・・・」という内容。
これは、小説『追憶売ります(We Can Remember It for You Wholesale)』(1966年/フィリップ・K・ディック)が原作で、一度、アーノルド・シュワルツェネッガー主演『トータル・リコール(原題Total Recall)』(1990年/ポール・バーホーベン監督)として映画化されている。
フィリップ・K・ディック(1928~1982年)の小説は何作品もが映像化されているようで、映画では、ハリソン・フォード主演『ブレードランナー(原題Blade Runner)』(1982年/リドリー・スコット監督/アメリカ)、トム・クルーズ主演『マイノリティ・リポート(原題Minority Report)』(2002年/スティーヴン・スピルバーグ監督/アメリカ)、ニコラス・ケイジ主演『ネクスト(原題Next)』(2007年/リー・タマホリ監督/アメリカ)、マット・デイモン主演『アジャストメント(原題The Adjustment Bureau)』(2011年/ジョージ・ノルフィ監督)などは見たことがあるし、とても面白い作品ばかりだった。
(^_^)
この作品は再映画化なので、どうしても前作と比較してしまうのだが、ローリー(ケイト・ベッキンセイル)もメリーナ(ジェシカ・ビール)も前作同様に魅力的な女優さん達で、「2週間よ」という台詞には「おー!!」と妙に嬉しくなった。
製作年度が22年も違うことから、VFXなどの特殊技法については格段に進歩していることもあり、それなりに複雑な演出になっていたが、とても面白く見られた。

オーシャンズ13

2017年05月23日 | ムービー
『オーシャンズ13(原題Ocean's Thirteen)』(2007年/スティーブン・ソダーバーグ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「資産家のルーベン・ティシュコフ(エリオット・グールド)は、友人ダニエル・オーシャン(ダニー/ジョージ・クルーニー)の再三の忠告にも耳を貸さず、ホテル王と呼ばれるもののビジネスパートナーを裏切ることで悪名高いウィリー・バンク(アル・パチーノ)と手を組み、カジノホテルの共同経営を計画していた。案の定、すべてを奪われて放り出されてしまったルーベンはそのショックから心筋梗塞で倒れてしまう。そんな彼の窮状を知ったラスティー・ライアン(ブラッド・ピット)、ライナス・コールドウェル(マット・デイモン)、バシャー・ター(ドン・チードル)ら仲間達が続々とラスベガスへ集まり・・・」という内容。
友人の誰もがやめておけと忠告していたのに、耳を貸さなかったルーベン。
「彼は一緒にシナトラと握手した仲だ」という理由が良く分からない・・・。
(^_^;)
極悪なのはバンクだが、ルーベンも思い込みのあまり何も見えていなかったのだろう。
寄付という形でホテルに提供した自身の資産は合法的に奪い取られてしまったのだから最悪だ。
まっとうな方法では取り返しようがない。
ダニーの旧友である技術屋ローマン・ネーゲル(エディー・イザード)に計画を打ち明け、協力を依頼したものの、バンクホテルがグレコ・モントゴメリー(ジュリアン・サンズ)が開発したセキュリティシステム"グレコ"を採用したと聞き、報酬を返上すると言いだしたほどに不可能な計画らしかったが、そこは"オーシャンズ"。
犬猿の仲であるテリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)に協力を依頼するなど、なりふり構わない彼らに抵抗できる敵などいないようだ。
(^_^)
バンクの秘書ともいえる女性、アビゲイル・スポンダーという役柄を演じたのはエレン・バーキンという女優さんらしいのだが、どうみてもキャメロン・ディアスにしか見えなかった。
ホントそっくり。
(^。^)

オーシャンズ12

2017年04月12日 | ムービー
『オーシャンズ12(原題Ocean's Twelve)』(2004年/スティーブン・ソダーバーグ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「前作、ラスティ・ライアン(ブラッド・ピット)、ライナス・コールドウェル(マット・デイモン)らと組んだ11人のチームで、ラスベガスの3つのカジノを経営するナイテリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)から、1億6,000万ドルを奪ったダニエル・オーシャン(ダニー/ジョージ・クルーニー)は、同時に彼から奪還した元妻テス(ジュリア・ロバーツ)と共に幸せに暮らしていたのだが、計画の実行から3年経った頃、ベネディクトが突如11人の前に姿を現し出した。盗んだカジノの売上金に3年分の利子を付けて返還しなければ全員の命を保証しないというのだ。使ってしまった金や利子の分を埋めるため、再び全員で仕事をすることを決意した彼等だったが、アメリカ国内では目立ちすぎるため、計画の舞台をオランダのアムステルダムに移し・・・」という内容。
1ドル=110円として換算すると、前作でベネディクトの金庫を襲って得た1億6,000万ドルは176億円となり、1人当たりの分け前は16億円。
改めて、何とも凄い金額だったのだと驚かされる。
(^。^)
しかし、ベネディクトが奪われた全額は盗難保険で賄われており、彼はマッタク損をしていなかったはずなのだが、それでも11人に報復しようとするのだから、あまりに悔し過ぎる出来事だったのだろう。
きっとしばらくは夜も眠れなかったはずだ。
(^_^;)
そんな彼に11人の情報を提供したのは、"世界一の泥棒"を自負するナイト・フォックスことフランソワ・トゥルアー(ヴァンサン・カッセル)で、自分の師匠ギャスパー・ルマーク(アルバート・フィニー)が、オーシャンを"世界一の泥棒"と称賛したことが気に入らず、自分と勝負をしてオーシャンが勝てば、2週間以内にベネディクトに渡さなければならない金をすべて立て替えてやると挑発した。
彼は元々、母親がイタリアの貴族の出なことから、その爵位を引き継ぎ、コモ湖(イタリア)の大豪邸で暮らしているフランス人の大富豪なので、1億6,000万ドルくらいはどうということがないのだろう。
なんて奴だ。
また、アメリカのFBIに該当するというユーロポール(欧州刑事警察機構)のイザベル・ラヒリ捜査官(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)が、ラスティの元恋人だというから話は複雑だし、オーシャンの仲間の技術者ローマン・ネーゲル(エディー・イザード)は、ラスティの携帯を盗んで通話してきたイザベルを秘書と勘違いし、うっかり計画を話してしまうのだから、なかなか計画はうまく進まない。
まぁ、そうでなければ面白い展開にはならないのだが・・・。
(^^ゞ
おやっと思ったのが、本人役でブルース・ウィリスが出演していたこと。
本筋には直接関係のない配役だったのだけれど、妙に面白かった。

オーシャンズ11

2017年03月24日 | ムービー
『オーシャンズ11(原題Ocean's Eleven)』(2001年/スティーブン・ソダーバーグ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「窃盗罪で4年間服役していたノース・ジャージー刑務所から仮出所したダニエル・オーシャン(ダニー/ジョージ・クルーニー)は、規則を無視し、ニュージャージー州から出て、ネバダ州ラスベガスへと向かった。かつての仲間ラスティ・ライアン(ブラッド・ピット)と合流し、服役中に企てた現金強奪計画の実行を模索するダニー。そのターゲットは、冷酷非道なテリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)が経営する3つの巨大カジノ"ベラージオ"、"ミラージュ"、"MGMグランド"の売上金計1億6,000万ドルだった。ダニーら11人は、ミサイル基地並の強固なセキュリティシステムで守られた大金に挑むのだったが・・・」という内容。
ニュージャージー州にもアトランティックシティというアメリカ東海岸最大のカジノの街がある。
ダニーは一度立ち寄ったものの、それは単にフランク・キャットン(バーニー・マック)をピックアップするためだけが目的だった。
やはり、ラスベガスともなると扱う金の規模が大違いなのだろう。
というのも、ネバダ賭博委員会が定めた「カジノはチップ分の現金を常備していなければならい」というルールがあるとのことで、さらに、彼等の実行日にはボクシングの試合も予定されていることから、1億6,000万ドルは堅いという目論見のようだった。
そして、ダニーには、ベネディクトに奪われた妻テス(ジュリア・ロバーツ)の奪還というもう一つの目的もあったのだが、これは相手の気持ちもあるのだから、バッグに入った現金とは違って強引に奪い取るということはできない。
「彼は君を笑わせる?」
「泣かせたりしないわ」
といったような大人の会話もあったりして、サイドストーリーも面白い。
(^_^)
マット・デイモン演じる若手のライナス・コールドウェルが仲間の足を引っ張って、すんなりとは計画が進まなかったりするのは予想ができる所ではあるのだが、それはそれで楽しく見られる部分だ。
「勝つのは親だ。結局はカジノが巻き上げる。勝つには、良い手が来た時、一発勝負に出るしかない」というダニーの台詞にも妙に説得力があって、面白い作品だった。

ヒアアフター

2011年03月02日 | ムービー
ユナイテッド・シネマ札幌で、『ヒアアフター(原題Hereafter)』(2010年/クリント・イーストウッド監督/アメリカ)を見た。
物語は、「フランスのテレビ局でキャスターを務めるジャーナリストのマリー・ルノ(セシル・ドゥ・フランス)は、バカンス中の東南アジアで津波に呑まれ臨死体験をした。サンフランシスコで霊能力者として活動していたアメリカ人ジョージ(マット・デイモン)は死者との対話に疲れ、工場で働いていた。イギリス人の少年マーカス(ジョージ・マクラレン)は双子の兄ジェイソン(フランキー・マクラレン)を亡くし、1年以上経っても1人でいることが寂しくて仕方がなかった。この全く無縁の3人が、ある日・・・」という内容。
縁もゆかりもない人間達がある日偶然ひとつの場所に吸い寄せられるように集まり、出会い、人生の転機を迎えるというパターンは近年の映画の流行なのか!?
これは最近公開されているいろいろな映画で随分見受けられるパターンだと思う。
"ツイッター"ではないが、無縁社会といわれるこの現代社会で人々は何らかの"つながり"を求めている。
そういった大衆の欲望を満たせる製作者がエンタメ業界の勝者として各映画賞を受賞する。
最近脚光を浴びているのは、その辺りにいち早く気がついた人達なのだろうな。
ただ、この作品で描かれているのは、『ラブ・アクチュアリー』(2003年/リチャード・カーティス監督/アメリカ・イギリス)のように、ただ友達の友達つながりということではなく、つながる人の価値観や趣味・志向が一致することが前提とされている。
それ故にジョージは実兄ビリー(ジェイ・モア)とのつながりを自ら断ち切っているくらいだ。
ちなみに、マット・デイモンはいつの間にか普通のおっさんになっていて、初めのうちは本人だと気が付かなかった。
(^_^;)

グッド・ウィル・ハンティング / 旅立ち

2010年06月21日 | ムービー
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(原題Good Will Hunting)』(1997年/ガス・ヴァン・サント監督/アメリカ)を見た。
物語は、「マサチューセッツ工科大学で清掃員のアルバイトをしているウィル・ハンティング(マット・デイモン)は、ランボー・ジェラルド教授(ステラン・スカルスガルド)が学生達に出題した数学の超難問を只一人解いてしまう。廊下の掲示板に書かれた次の問題に取りかかっている彼の姿を見つけた教授は類いまれな才能にほれ込み、研究室で一緒に勉強を始めるが、拘置所からその身柄を預かる条件として週1回のセラピーが義務付けられた。しかし、ウィルは誰にも心を開こうとしない。教授は、大学時代のルームメイトで今はコミュニティ・カレッジの講師をしているショーン・マクガイア(ロビン・ウィリアムズ)を頼ってみることにしたのだが・・・」という内容。
ウィルは心に問題を抱える天才少年という設定だが、本を読むスピードが無茶苦茶速い。
頭の回転が速い人というのはそんな感じなのだろうか。
(^_^;)
劇中、「信頼が無いセラピーは無駄だ。女性を口説く時と同じだ。弱い時に仕留めろ」という台詞があるが、"仕留めろ"という表現が面白い。
タイトルに引っかけてるのか。
(^o^)
また、これはマット・デイモン(主演)と、ベン・アフレック(チャッキー・サリヴァン役)の共同脚本とのことだが、2人はこの作品で第70回アカデミー賞(1998年)脚本賞を受賞している。
そのベン・アフレックが演じたチャッキーは脇役ながらナカナカに良いキャラクターで、しかも物語の重要な役割を果たすことになるのだが、自分が書いた作品なのだから美味しい所を持って行っても当然だろう。
(^_^)

リプリー

2006年09月22日 | ムービー
『リプリー(原題The Talented Mr. Ripley)』(1999年/アンソニー・ミンゲラ監督/アメリカ)を見た。
この原作は、『太陽がいっぱい』(1960年/ルネ・クレマン監督/フランス・イタリア)と同じく『The Talented Mr. Ripley』(1955年/パトリシア・ハイスミス著)という小説だが、アンソニー・ミンゲラ監督は、「この映画はリメイク作品ではない」と言っていたようだ。
確かに、映画の原題も小説と同じ『The Talented Mr Ripley』というようだから、『太陽がいっぱい』とは違って、原作に近い映画を作ろうとしていたのだろう。
しかしながら、主役のトム・リプリー(マット・デイモン)をはじめとする登場人物や、基本的な設定などは変えようもないので、どうしても『太陽がいっぱい』を知っている人はそれと比較して、「ここはあっちのほうがいいなぁ」「あれはそういうことだったのか」などと思ってしまうのではないか。
ディッキー・グリーンリーフ(ジュード・ロウ)の友人フレディ・マイルズ(フィリップ・シーモア・ホフマン)が太っちょキャラになってしまうのも、何しろ原作が一緒なのだから仕方がないし、同じところは変えようがない。
「リメイク作ではない」とはいえ、『太陽がいっぱい』を見ている人にとってはそれの補完的作品でしかなかったというのが正直なところではないか。
見始めて気がついたのだが、結末は忘れていたものの、この映画を見るのは2回目だった。
(^_^;)
初めて見た時は、『太陽がいっぱい』を見たことがなかったし、それが原作を同じくする映画だとも知らなかったので、純粋に楽しめたのだろう。
「もっと面白い映画のはずだった」と感じたのは、最近になって『太陽がいっぱい』を見てしまったからだろうか。
やはり、どうしても比較してしまうようだ。