仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

マリーゴールド・ホテルで会いましょう

2017年10月22日 | ムービー
『マリーゴールド・ホテルで会いましょう(原題The Best Exotic Marigold Hotel)』(2012年/ジョン・マッデン監督/イギリス)を見た。
物語は、「イギリス。亡くなった夫の負債返済のために家屋を売却したイヴリン・グリーンスレイド(ジュディ・デンチ)、退職金を貸した娘が事業に失敗して家を買えなくなったダグラス・エインズリー(ビル・ナイ)と妻のジーン(ペネロープ・ウィルトン)、国内での外科手術は半年待ちだと言われたミュリエル・ドネリー(マギー・スミス)、突然に判事の仕事を退職したグレアム・ダッシュウッド(トム・ウィルキンソン)、孫の世話を当てにされることに嫌気がさし金持ちの男性を探すことにしたマッジ・ハードキャッスル(セリア・イムリー)、最後のロマンスを求める女たらしのノーマン・カズンズ(ロナルド・ピックアップ)の高齢者達は、それぞれの理由から、終の棲家と決めたインド、マリーゴールドホテルに向かった。面識のない7人だったが、インド到着後の国内線が欠航になり、長距離バスで目的地を目指すのだが・・・」という内容。
苦労して到着したのに、そこは調子のいい支配人ソニー・カプール(デーヴ・パテール)が仕切る"改装中"のホテルで、ドアが付いてない部屋もある。
(^。^)
料金前払いではるかインドまでやって来たというのに、到着早々、優雅なホテル暮らしの夢が砕け散ってしまったのだから、これは絶望感しか感じられないだろう。
諦めてジャイプールの街を楽しもうとする夫のダグラスに対し、妻のジーンは一歩も外に出ようとはせず、一人でホテルにこもってしまうのだが、これはもったいない。
もうどうしようもないのだから、現状を楽しめばよいのにと思う。
うすら寒いイギリスの灰色の町より、人やカラフルな色が溢れるジャイプールの街並みのほうがよほど楽しそうなのに。
(^_^)
"父から譲り受けたホテル"と説明していたソニーだったが、売却を求める彼の母カプール(リレット・デュベイ)と2人の兄がいるらしく、相続問題が解決しない限りは、ホテル住まいを決め込んだ7人の安らぎの時間は訪れないようだった。
随分ととげとげしくて偏屈なイギリス人女性というステレオタイプな登場人物達が、何とも分かりやすい。
あれはダグラスに同情してしまう。
興行成績が良かったのか『マリーゴールド・ホテル/幸せへの第二章(原題The Second Best Exotic Marigold Hotel)』(2015年/ジョン・マッデン監督/イギリス)という続編も制作されたようなのだが、続編にはマッタク興味が湧かないなぁ・・・。
(^_^;)

トータル・リコール (2012)

2017年07月12日 | ムービー
『トータル・リコール(原題 Total Recall)』(2012年/レン・ワイズマン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「21世紀末の世界大戦に大量の化学兵器が投入された結果、地上の大半は居住不可能となり、富裕層はブリテン連邦(UFB/the United Federation of Britain)に住み、貧困層は反対側のオーストラリアのコロニーに居住していた。UFBの代表、コーヘイゲン(ブライアン・クランストン)は、マサイアス(ビル・ナイ)をリーダーとする反UFB組織レジスタンスの洗い出しのために多くのスパイやロボット警官"シンセティック"を投入する。コロニー住人のダグラス・クエイド(コリン・ファレル)は、"ザ・フォール"と呼ばれる巨大なエレベーターでUFBに通勤して"シンセティック"の製造に従事してたが、優秀な成績を収めながらもコロニーの住人という理由で昇進もかなわず、連日の悪夢のおかげで眠れない日々も続いていた。そんなうんざりすることが続いていた時、人工の記憶を売るというリコール社のことを知り、興味を持ったクエイドは、友人ハリー(ボキーム・ウッドバイン)に危険だからと反対されながらも、3回も体験したから安全だというマレック(ウィル・ユン・リー)の助言で・・・」という内容。
これは、小説『追憶売ります(We Can Remember It for You Wholesale)』(1966年/フィリップ・K・ディック)が原作で、一度、アーノルド・シュワルツェネッガー主演『トータル・リコール(原題Total Recall)』(1990年/ポール・バーホーベン監督)として映画化されている。
フィリップ・K・ディック(1928~1982年)の小説は何作品もが映像化されているようで、映画では、ハリソン・フォード主演『ブレードランナー(原題Blade Runner)』(1982年/リドリー・スコット監督/アメリカ)、トム・クルーズ主演『マイノリティ・リポート(原題Minority Report)』(2002年/スティーヴン・スピルバーグ監督/アメリカ)、ニコラス・ケイジ主演『ネクスト(原題Next)』(2007年/リー・タマホリ監督/アメリカ)、マット・デイモン主演『アジャストメント(原題The Adjustment Bureau)』(2011年/ジョージ・ノルフィ監督)などは見たことがあるし、とても面白い作品ばかりだった。
(^_^)
この作品は再映画化なので、どうしても前作と比較してしまうのだが、ローリー(ケイト・ベッキンセイル)もメリーナ(ジェシカ・ビール)も前作同様に魅力的な女優さん達で、「2週間よ」という台詞には「おー!!」と妙に嬉しくなった。
製作年度が22年も違うことから、VFXなどの特殊技法については格段に進歩していることもあり、それなりに複雑な演出になっていたが、とても面白く見られた。