汪兆銘政権の考えていたことは、どんなだろう、なかなか分からない。
やはり、一種の文人なので、夢みたいなことだったかもしれない、だから、食うや食わずの、当時の中国人民に支持を得ることができなかったのだろう、汪兆銘の友人・胡蘭成さんの言葉に、
「世界文明の正統は、古代中国の礼楽と日本の祭政政治である」
ここにヒントがあるかもしれない、21世紀の今になって、この文句の奥義が問題になってきた、なぜなら、ここには、これまでの近代文明に対する問いがあるからだ、それに触れるまえに、近代の成り立ちを考えてみる。
人類初のシュメール文明の建設に参加しなかった・参加できなかった北方民族の子孫が、現在のヨーロッパ人種・ドイツ・イギリス・スウェーデンさらにアメリカの一部、彼らが、現在の世界をリードしている、だが、そんな彼らは、ホントーのところが分かっているのだろうか、真実・理想・美の憧憬が欠落しているように思える、あの胡蘭成さんは、
「悟り識が備わっていない」
世界の中心はイギリスからアメリカに渡ったが、やることなすこと、荒っぽい、堂々として公明正大というわけにはいかない。