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自己満足が何かを変える 凛とチア。 第10回「凛と自己満足」 感想(ヤングジャンプ2017年41号)

2017-09-08 | 山田シロ彦




何でもそうですけど、
「一面的な見方」ほどもったいなくて安易な捉え方は無いと思う
客観的に考えれば無駄かつ失敗してしまった事柄でも、案外どっかの誰かにはきちんと届いてたり
何かしらの糧になってたりするから、ぶっちゃけ無駄な事自体が本当はないのかもしれない

例えば、表現作品一つにしたってそう
表向きは誰にも好かれてないようで必要とされなかった作品でも、
どんな作品だったとしても必ずどこかの誰かが気に入ってる事案は必ず発生している
例え自己満足でも、努力が実らなかったとしても、それに感化されて前向きになれた人間がいる。という事実。

京極兄は確かに応援しているようでその実我慢して応援されてる側になってしまっていた(んだと思う)、
それでも、そんな京極兄の頑張りで「新しい夢」を抱いて頑張れている凛太郎という存在がある
だから、そういう意味では何よりも強い光が誰か(=凛太郎)にちゃんと届いた。。とも言える
だとしたら、京極兄の汗も努力も本懐は叶わずとも何もかもが無駄になった訳ではない・・・んですよね。


物事を考える時につい自分の物差しで測って一面的な結論にしてしまうのは良くある事です
分かりやすく例えると、自分があまり好きではないものでも、それによって気持ち助けられている人間は存在するんですよね
それらを嫌う事は自由ですが、はっきりと「無駄だ。」とは言い切れないでしょう?一人でも好きな人がいるならね。
そういう事なんですよね。京極兄妹が忌み嫌ってる過去であっても、それを糧にして生きている人間がいる
そんな凛太郎の姿は決して無駄でも何でもなく、価値あるものだと言えるでしょう
それは少年誌では決して描けない“大人の視点”でもあります
個人的に「凛とチア。」のこーゆーとこが大好きです。
心から、そう思います。





凛太郎は、
修ちゃんの犯した過ちも、
京極兄の犯した後悔も、
全部一つの「正解」にする為に踊り続ける事を宣言する
間違いになんて絶対させない、「あれで良かった」「あれがあって良かった」
そういう結果を生む為に、過去のすべてを肯定する為に、一生懸命に頑張り続ける
このシーンを見た時、またも泣きそうになってグッと来てしまいました

修斗がやった事は結果的に母親を苦しめた
だけど、「それだけ」で終わらせない。
「それがあったから」、「こうなったよ。」という“結実”を(自分自身で)生んでみせる・・・
何て熱い決意で、男らしくて、それでいて美しいんだろう、、、と個人的にいたく感動してしまった
自己満足でもいい、届かなくてもいい、ただ、「間違いだった。」とは絶対に言わせない
だからこその“足掻き”・・とっても凜ちゃんらしくて素敵だった。
そして、本当にこの子はいい子だな。。と心の底から思いました
この子が幸福になって欲しい、
この子を応援したい、
この子が報われて欲しい・・・と心から思ってしまったあたり、
やはりこの漫画は一味違うセンスと真剣味があるなあ。。と唸らされてしまいました

この間からこの漫画にやたら感情移入し過ぎに感じられてるかもしれませんが(笑
でも、好きな感情をわざわざセーブしてバランスを取り繕う方が間違ってると俺は思うので
素直に「大好きだ!!」って何度も何度も強く叫びたいんですよ
本当にキャラに感謝したくなるというか・・・

今週分を読んでいて、
本当に凜ちゃんがチアで成功して「何か」を生み出して欲しいなあ!って強固に思えたし、
それが修斗が少しでも報われることに繋がって欲しい。とも確かに思えました
さっきからとっても直情的な感想になってますけど、
そういう風に・・・感情に訴えかけるものがある漫画なのは間違いないと感じる
青春だなあ、とも感じるし、登場人物がみんな必死に生きてて、でも変な風に汗臭くもなくて・・・
やっぱり魅力的な漫画だと思います。今週も感想にアンケ投函に応援頑張りますよ!




真央が兄を理由にして自分の本当の気持ちを押し殺してるのは事実だと思う
わざわざ凛太郎が勧誘に行く前から自発的にこっそり見てるくらいですからね
だけど、もうそういう風にややこしい感情で自分を縛らなくていい
例え自己満足であろうと、そんな事は(本当は)関係ない
自分の為に生きても、自分の幸福の為に生きてもいいんじゃないか?と語りかける終盤の作劇には更にグッと来ました
誰かの為じゃなくて、自分がしたいからやる。それによって、自分の人生を豊かにしていく・・・
当たり前だけど、そんな当たり前の感情すら放棄してしまっていた真央
兄の姿に憧憬を抱き続けてたのなら、
素直にそれを出せばいい
自己満足でも何でもいい、それによって生まれる「何か」だって必ずあるのだから――――――。

と、いう最終的な着地点が(個人的に)とっても得心がいったのも含めてやはり今週の凜チアは傑作回だったかと思います
凛太郎が修ちゃんの行いを間違いだった「だけ」にしない為にチアをやり続けるのと同じように、
真央だって兄の行いを間違いだった「だけ」にしないように踊ればいいんですよね。
そんなこの作品が出してくれた“答え”に心から感動してしまったのが本音です
真央だって本当は興味があって参加したい気持ちも当然あると思う
あとは、自分自身の本音に素直になる、だけ。

その辺の「ドラマ」にも、めちゃくちゃ期待しています・・・!っていうか期待しかないわ。もう。






また、初期と比べて素直に凛太郎を信頼して協力してくれる沙穂先輩が天使過ぎました・・・笑
それも凛太郎のスレてない真っ直ぐな姿勢が生んだ信頼なんだろうなあ、、、と思うと
やはり積み重ねの良さも感じられてその点でも良かったですね
今度は、
京極兄の影響下の元で(も)培った技術を元に
真央に心を込めた演技を披露して感化させる番ですね
もうここまで来たら、後は真心と笑顔を込めるだけ。頑張れ凜ちゃん、頑張れ沙穂先輩、頑張れあやちー、
そして、頑張れたまちゃん!!・・・って事で来週号が早くも待ち切れないですね。沙穂先輩の笑顔にも癒された10話目でした。












個人的にこのコマが大好きです(笑



で、今週の掲載順。
早々に二度目のCカラーを貰ったんで、結構注目してたんですけど、
何と5番手という中々の高位置・・・!
内容の良さと合わせて正直朝から泣きそうになってしまいましたね(笑)。

個人的に、初回から大手振って応援して来たので、
取り合えずスタートダッシュが上手く決まって嬉しいですし、
純粋に大好きな漫画なのでこういう位置に載っているだけで心底嬉しいです
沙穂先輩は天使だわ、凜ちゃんは良い子過ぎるわ、たまちゃんは可愛いわで(?)、
最高過ぎますね
応援のし甲斐がありまくりです

ただ、それでも「新人の初連載」である事に変わりはないので、
これからも一切の油断をせずに感想とアンケを毎週全力でやり切って
隙あらばFLでも応援の姿勢を見せて援護射撃をフルスロットルで行っていきたいです
堅実な作劇、白黒付かないテーマ性、キャラの好感度の高さ、柔らかくて優しい絵柄・・・と
本当に自分の好きな要素がてんこ盛りの漫画なんですよね
このブログの読者ならきっと気に入ってくれると思う
同士の方が見てたら、今後も共に健闘しましょう
ヤンジャンはヤンジャンで今かなり強い誌面になってますからね~
この漫画がきちんと評価されて愛されるよういちファンとして懸命に応援していきたい。


でもなんでしょう、
ブログとかツイッターも自己満足っちゃあ自己満足ですけど、
それが「何か」を生むことだってありますからね・・・
全部を無駄と考える必要なんて無いのかもしれません。だから、そういう事で悩んでる人も是非続けて欲しい。
どこかで誰かが、きっと見てくれてるはずだから。今なら素直にそう思えますね。