いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

トランプ革命の敗北。 a defeat of trump revolution

2017-08-20 20:00:59 | 日記
 (1)トランプ政権のバノン首席戦略官は容ぼうも強面(こわもて)で、あまり前面には出てこずに奥であやつる策士風でそれでいてトランプ大統領の信任は厚く、つまりトランプ政権を象徴する不気味な存在であった。

 トランプ大統領が矢継ぎ早にそれまでの米国理想主義を無視して米国第一主義の大統領令を発令した背景には、バノン首席戦略官の強い存在、戦略(strategy)があったことが考えられて強硬派とみられていた。

 (2)トランプ大統領の数々の意図的に操作されたとみられる過激な発言、失言への影響力が高いとみられて、政権内で穏健派との対立が表面化していた。
 白人至上主義とのつながりも指摘されて今回の人種差別衝突での白人至上主義者に寛大な姿勢発言をみせたトランプ大統領だが、共和党内、経済界、スポーツ界などから一斉批判を受けてついに窮地のなかでその最側近のバノン首席戦略官を解任することになった。

 (3)バノン首席戦略官が解任を受けて「これでトランプ政治は終わった」(趣旨報道)と言ったのが印象的だった。メディアもこれでトランプ政権は穏健安定路線に向かうだろうとの予測を示している。

 バノン氏は自らの解任で「これでトランプ政権は終わった」との意味は、これまでの既成政党、政治、社会に不満のマイノリティ層の高い支持を受けてトランプ大統領が誕生して米国政治、社会に変革、革命を起こそうとした強い意図が読み取れる。
 米国理想主義に対抗して米国第一主義で世界の秩序を壊して再び強い米国の誇りと覇権を取り戻そうとした思惑が強く読み取れるバノン氏の解任後の無念のにじむ発言だった。

 (4)「トランプのために戦争をする」(報道)とこれからもトランプ大統領を支持、支援する姿勢を表明している。
 これまであえてトランプ大統領に過激で刺激的な発言をさせてトランプ改革、革命を米国社会、世界に印象付けようとしたバノン戦略が読み取れるものだ。

 (5)トランプ政権は米国社会から差別されたとする経済マイノリティ層からの高い支持を背景として米国第一主義の政策を示しているが、そのトランプ大統領が人種差別問題で白人至上主義者を擁護するような発言をして、同じく社会から差別されたとする自らの支持者のマイノリティ層に配慮しない発言がそもそも政権内に矛盾を抱えるトランプ改革、革命の大きな誤算となって、矛盾を推進したバノン氏の解任という「敗北」(a defeat of trump revolution)となったものだ。

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