いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

北朝鮮のエスカレート。 escalation of north korea

2017-09-05 19:48:32 | 日記
(1)3日には北朝鮮を震源とするM.6.1規模の震動地震が観測された。気象庁によると自然地震の波形ではなく人工的震動の可能性があると発表した。
 その後北朝鮮は6回目の核実験実施を発表し「ICBM搭載の水爆実験に完全に成功した」(報道)と発表した。

 北朝鮮が核実験の準備を整えたとの報道はあり、首相の日程報道では安倍首相が前日(2日)には公邸に宿泊しており、これまでの推測からすると予期されていたものかもしれない。

 (2)過去最大規模の爆発震動であり、北朝鮮の挑発、威かくはエスカレート(escalade)するばかりだ。北朝鮮の脅威は格段に高まっているが、国際社会はこれに有効な封じ込め策はあるのか、また核、ミサイル性能、技術力を次々に高めている北朝鮮が実際に実戦として使用する可能性はあるのか、世界の注目が集まっている。

 これまで朝鮮半島での非核化(anti-nuclear weapon)を主張してきた中国のメンツを潰(つぶ)す行動を続けてきて、核実験だけは容認しない姿勢の中国が今後どうでるのかも大きな焦点だ。現在のところ中国習主席はこれに言及せずにロシア・プーチン大統領も「(北朝鮮は)雑草を食べてでも核開発を続けるだろう」(ニュース報道)と述べている。

 (3)中国はこれまで通り米国などに対して制裁よりは対話解決をやはり主張するのか、これまでもそうだが北朝鮮の挑発、威かくに対しては北朝鮮唯一の後ろ盾中国の動向が重要なポイントだ。

 もはや国連安保理の北朝鮮に対する制裁決議は効果のないことがあきらかであり(中国も人道上の支援といって事実上制裁の抜け道はあり、ロシアも核開発継続を肯定するかのような発言)、しかし北朝鮮の核保有阻止に向けた米国、中国の圧力そのものが核保有大国からの既得権益優先のものであり、自己矛盾論理から北朝鮮に足元を見られている結果のものだ。

 (4)ロシアではクリミア半島編入にあたってEU、米国との対立でプーチン大統領が一時核兵器使用準備を軍に命じたと後日談で語っており、核の脅威は北朝鮮だけのものではなく北朝鮮核保有を封じ込めようとする既存の核保有大国のエゴイズムの問題でもあるだけに国際社会の圧倒的な北朝鮮封じ込めにならない裏事情はある。

 (5)国連が核兵器禁止条約を締結しても、既存の核保有大国は核開発後進国対策で参加せずに日本まで同調して参加せず実効性は期待できないでいる。
 核開発後進国北朝鮮を封じ込めるには核保有大国を含めた核兵器禁止条約の締結が大前提だ。

 その上で国際社会一体となって北朝鮮を含めて核開発を進める後発国に対して核放棄を圧倒的に迫ることが解決の糸口、ダイナミズム(dynamism)としなければならない。

 (6)中国が朝鮮半島の非核化を強く打ち出している現状では、北朝鮮も容易には核兵器、ミサイルを実戦として使用することは考えられずに、また日米韓、中国と利害関係の錯綜する朝鮮半島情勢では米国も簡単には軍事攻撃もできない。

 だから、北朝鮮の挑発、威かくには安易に無分別に乗ってはならない。

 

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