◇ 第1果着果で追肥
5月16日に支柱建てを行って10日、よく見たら大方の樹が実を付けていたので
第1回目の追肥を行いました。弱弱しかった樹もやや太くなってきました。
(以上この項終わり)
◇ 支柱建て
昨年の記録によれば5月6日に支柱建てを実施していますが、今年は
苗の植え付けが遅かったため今日(16日)になりました。昨年は既にピ
ンポン大の第1果が生っているとの記録がありました。今年はまだ花芽が
つけるのが精一杯の段階です。
(以上この項終わり)
◇『ぶち壊し屋(上)』 (原題:THE DIVIDER)
著者:ピーター・ベーカー、スーザン・クラッカー
(Peter Baker, Susan Glasser)
訳者:伊藤 真 2024.10 白水社 刊
これは第45代アメリカ合衆国大統領ドナルド・ジョン・トランプの実像に迫ったルポルタージであ
る。副題は<トランプがいたホワイトハウス2017-2021>とある。
著者はニューヨーク・タイムスとワシントン・ポストの報道記者である。二人はインタビューを含む
綿密な取材で第一次トランプ政権の実像を明らかにした。
当初大統領候補者として名乗りを上げたときほとんど相手にされていなかったトランプがまさかの地
滑り的勝利を勝ち取った時、2024年11月27日に彼が引き続き大統領職を続けたいと思って、狂信的な
「トランプ党」支持者をして連邦議会を襲撃するという暴挙を煽るとは思っていなかっただろう。
そして今、返り咲いた第47代アメリカ大統領はMAGA(アメリカを再び偉大に)旗印に世界を混乱に
陥れているのである。
ナルシトであることを自認し見映えを第一にする権力者。ロシアのプーチン、北朝鮮の金正恩、トル
コのエイドリアンなど独裁的絶対的権力者に異常な執着を示し称賛する男。都合の悪いことは人のせい
にする男。不都合なことは「それはフェイクだ」と逃げる男。30年1冊の本も読んでいない男。A5版
2枚以上の資料は読もうとしない(拒否する)男、軍事パレードを渇望する男(2025.6.13のトランプの
誕生日に実現するらしい)。独善的で、自己憐憫の独り言の多い男。
そんなトランプが任期末期に多くの政権幹部をとっかえひっかえし国政を混乱させた姿も明らかになる。
そして圧巻はハノイにおける北鮮最高指導者金正恩(トランプは彼と「恋に落ちた」と言った)と会談
が不発に終わったこととモラー特別検察官によるトランプの罪状捜査開始の段であろう。
2段組み468ぺージの大部の著書であるが中身が充実しており下巻が待ち遠しい。
(以上この項終わり)
◇例年通り「ホーム桃太郎」で挑戦
思いもよらなかったダメッジから何とか回復したので、今年も
例年通り中玉トマトの代表格「ホーム桃太郎」でトマト作りに挑
戦します。
<畝作り>
・2月に入って、柔らかい新芽が魅力の小松菜を引き抜いて、畝を
耕し石灰を鋤き込んで2週間、さらに耕し元肥を鋤き込み2週間、
幅30センチ、畝高10センチの畝を 作りました。
・樹間40センチほどでポット大の穴を作りそこにたっぷりの
水を施します。
<トマト苗の移植>
・水が十分浸透したら買って来たトマトの苗をポットから移します。
既に花芽が1・2個ついています。値段は昨年より2割方高くなっ
ていました。
(この後つよい風に備えて暫定支柱を立てる予定です)
(以上この項終わり)
◇ 『告発者(下)』(原題:THE WHISTLER)
著者:ジョン・グリシャム
訳者:白石 朗 2024.6.11新潮社 刊(新潮文庫)
(承前)
頼もしかった相棒ヒューゴを失ったレイシーはいつまでも病院で治療を受けて
はいなかった。顔の疵も、剃りあがった頭もそのまま再び衝突時事件の調査に戻
った。どうやら先住民族の族長はマフィアのシンジケートの親玉デューポーズと
つるんでおり衝突車両運転手などの捜査を手抜きし、証拠隠滅を図った。
レイシーは殺人事件がらみとなった今FBIの手を借りるしかないと協力関係を保
つ会合を持った。突破子口は衝突車両運転手と彼の逃走を助けた車の運転手の特
定。
防犯カメラ画像と残された微量な血痕などから後者の人物はホテル経営者でマ
フィアの一員クラウド・ウエストベイと特定できた。
ところが告発状の張本人マイヤーズが行方不明になった。彼の補助者カーリー
タからマフィアの攻撃を恐れる不安の悲鳴が届く。さらに依頼人との仲介者クー
リーも事態急変に驚き姿を消してしまった。本件の筋書きはすべてクーリーが作
ったのに。内部告発者でありマイヤーズの依頼人は判事デュボーの法廷速記者で
あるジョセフィンだった。彼女はマイヤーズの失踪に狼狽しレイシーに助けを求
めて来た。
妹の危急を助けるため駆けつけたレイシーの兄ガンサーがカーリータ救出に向
った。マイヤーズのパソコンも無事回収できた。
司法審査にからむこの事件を機にマフィア・シンジケートを叩くFBIの体制は万
全で、ウエストベイを締め上げ白状させた上に、隠し録音機を身につけデュボー
ズとの会話から犯罪行為関与を示す発言を録取することも成功した。もちろん司
法取引を餌に。
結局マクドーヴァー判事は巨額なカジノの売り上げのピンハネ収受、カジノ周
辺のマンションの供与、海外旅行などの便宜供与等々で有罪となり25年の実刑を
宣告された。
収賄財産は預貯金の外海外不動産、金の延べ棒など貴金属などで3,800万㌦が告
発者基金と称された。このうち1,000万ドをジョヘレン、クーリー、マイヤーズが
告発報奨金として受け取る(半分の500万㌦はジョヘレン)。
作者おなじみの法廷場面はないが、司法審査会という架空の仕組みを作り、
ここで魅力的な登場人物を巧みに操ることにより楽しいリーガル作品に仕上げた。
沈着冷静な レイシー、妹思いのガンサー、レイシーといい仲になったFBIのアー
リー・パチェコなど魅力あふれる登場人物が生き生きと描かれている。被害者に
なったヒューゴ・ハッチとその家族だけがお気の毒としか言いようがない。
それと先住民族員の認定(カジノからの配当金が支給される)や指定域内の独
特の司法自治権などが物語の一種のアクセントになっているのが興味深い。
(以上この項終わり)