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技能実習生のサポート役に 秘訣は“教えてもらう”

2020-09-13 07:00:00 | 報道/ニュース

8月26日 NHKBS1「国際報道2020」


群馬県のキャベツ農家で働く宮田さん。
宮田さんは青年海外協力隊としてアフリカのガーナで活動。
ただ新型コロナウィルスの影響で今年3月
任期の途中での帰国を余儀なくされた。
宮田さんはいま海外での経験を生かして
共に働く外国人技能実習生のサポートに取り組んでいる。

800軒余の農家がある群馬県嬬恋村。
村ではいま100人余の外国人技能実習生が働いてる。
1年半前ラオスから来日したプンナックさん(34)。
家族を祖国に残し
日本の農業技術を学んでいる。
(プンナックさん)
「だいぶ仕事に慣れたね。
 目をつぶってもできる。」
まだ日本語での会話がままならないため
家族との電話が唯一 心が安らぐ時間だという。
Q.来日してホームシックになりましたか?
(プンナックさん)
「今でもホームシックですよ。」
いまプンナックさんの心の支えとなっているのが宮田さん(25)である。
青年海外協力隊員として赴任していたガーナでは小中学校の教員として活動していた。
言葉が通じない中でも関係を築いてきた経験を生かし
プンナックさんに寄り添っている。
「“買い物行きますか”は何だっけ?」
「ヤークパイ・スーパーボー?」
「そうだ ヤークパイ・スーパーボー?だ。
 ボーが最後 質問か。」
(宮田さん)
「日々の生活の中に
 外国人でもわかってくれる人がいるんだなっていう存在になれたらうれしい。」
新型コロナの影響で約200人の実習生が来日できなくなった嬬恋村。
人手不足を解消するために
宮田さんを含め11人の隊員が働いている。
彼らと農家をつないだのは地元のNPOである。
理事長の矢島さん。
協力隊員が途上国で培ったスキルがあれば
労働力としてだけでなく実習生のサポート役としても活躍できると考えた。
(自然塾寺子屋 理事長 矢島さん)
「日本に来ているマイノリティーの立場である人たちの気持ちを
 すごく分かり合えるのは協力隊だろうなと思った。」
自身もガーナでさみしさを感じたことがあるという宮田さん。
意識しているのが
“教える”のではなく
相手の言葉や文化を“教えてもらう”ことである。
この日はラオスで流行っている歌を教えてもらおうと
プンナックさんともう1人の実習生のもとを訪ねた。
♪ 君さえ僕を愛してくれれば
  水牛の番をして 耕うん機に乗せてあげるよ ♪
「楽しい 楽しい。」
さらに宮田さんが大切にしているのが
相手の立場を尊重することである。
農業経験のない宮田さんはことあるごとにプンナックさんにアドバイスを求める。
「これ 下はダメ 土がある。」
「まっすぐ?」
「まっすぐじゃない。」
「まっすぐじゃないの?」
「うん いいね 上手上手。」
これまでは教えられることばかりだったプンナックさん。
宮田さんという後輩ができたことで仕事への意欲が増したという。
(ラオスからの技能実習生 プンナックさん)
「お手本にならなければと思います。
 1年も前から働いているので
 教えてあげながら自分も成長しないといけない。」
「カムチョップ!(乾杯)」
「食うか!食うか!」
プンナックさんを受け入れている佐藤さん。
宮田さんの存在が何より彼らの支えになっていると感じている。
(受け入れ農家 佐藤さん)
「楽しそうだなっているのは思いますね。
 トータルですごく雰囲気が良くて
 僕としては助かっています。」
(宮田さん)
「こっちもやっぱり学ぶことが本当に日々あるので
 伝えるとか
 一緒に学んでいく姿勢はいつまでも忘れてはいけないと
 彼らと接していて思う。」


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