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ドイツ“新たな反ユダヤ主義”の波紋

2018-05-31 07:00:00 | 報道/ニュース

5月14日 キャッチ!ワールドEYES


第二次世界大戦中牡ナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺ホロコースト。
犠牲になったユダヤ人は600万人を超える。
戦後ドイツではホロコーストという悲劇を許した反省に対し
外国人の排斥や民族主義を主張する極右主義の“反ユダヤ主義”を厳しく取り締まり
差別のない社会づくりを進めてきた。
しかしそのドイツで反ユダヤ主義が違った形で表面化し波紋を広げている。
4月17日ベルリンで撮影された映像。
イスラエル人の男性が襲われている映像で
暴行しているのはドイツに滞在するシリアからの難民である。
この男性が襲われるきっかけとなったのは
ユダヤ教徒であることを示す伝統の帽子“キッパ”である。
実は襲われた男性自身はユダヤ教徒ではなかったが
このキッパを被っていたため信者だと思われて暴行を受けた。
ユダヤ教徒をねらった暴行が街中で公然と行われた事実は
ドイツ社会に衝撃を与えた。
ドイツでは最近
一部のイスラム教徒や難民の間で反ユダヤ感情が高まっており
ユダヤ料理店に対する嫌がらせや脅迫
小学校でのイスラム教徒の子どもへのいじめなど
差別的な行為が相次ぎ問題となっている。
このためユダヤ人の団体は“キッパを被らないように”という異例の呼びかけまで行っている。

ベルリンで約2,000人が抗議デモを行った。
多くがキッパを被り
反ユダヤ主義への反対の態度を示した。
(ユダヤ人中央評議会会長)
「ドイツで暮らすユダヤ人は常に不安と脅威を感じています。
 こうした認識が広まることを期待したいです。」
多くの市民とともに政治家や教会関係者 イスラム団体の代表がベルリンにやって来た。
(デモ参加者)
「宗教差別の根絶を示したいのです。」
「反ユダヤ的な発言や話題が増えています。
 これを明確に反対するのはいいことです。」
ベルリンでキッパを被っていたイスラエル人をシリアの難民が暴行し侮辱したことがきっかけの
こうした反ユダヤ的な行動への抗議デモは
ケルンやポツダムなどでも行われた。
(デモ参加者)
「キリスト教徒ユダヤ教は関係深いです。
 反ユダヤ的な干渉は許されません。」
「ドイツでは宗教の自由があります。」
ベルリンでは学生たちが道でキッパを配った。
(学生)
「人々が連帯する姿を示したかったのです。
 また誰もが安全な場所であることも。」
この日多くの市民が平和の象徴としてキッパを被った。




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本場・日本で極める“和の味”

2018-05-30 07:00:00 | 報道/ニュース

5月12日 おはよう日本


大坂にある日本有数の調理師専門学校。
数年前からアジアを中心に留学生が増え始め
今では在校生の1割を占めるまでになっている。
(留学生)
「台湾です。」
「タイから来ました。」
留学生が増える背景には世界で広がる和食人気がある。
海外にある和食のレストランの数は5年ほどでほぼ2倍に増えた。
和食ビジネスが広がる中で
本物の和食を作る料理人が求められているのである。
台湾の和食料理人 陳さん。
大坂の調理師専門学校に2年間留学した。
学費だけで約400万円かけて和食を学んだと言う。
(陳さん)
「日本料理は本場で勉強しないと本当の味がわからないから。」
台湾に戻った陳さんはさっそく地元の会社に就職。
この会社が新商品として力を入れる
本物の和食の味を売りにした食品の開発チームを任された。
いま煮物の試作に取り組んでいる。
この会社では陳さんが作り出す本場の味が人気を集めると期待している。
(郭会長)
「台湾での和食のポテンシャルは高い。
 美味しいものにはリピーターがつくから
 腕のいい料理人が必要だ。
 日本は修行に厳しいので
 数年留学すれば日本での厳しい検査をパスしたに等しい。」
陳さんは会社のトップの専属料理人も兼任し
取引先を和食でもてなす。
地元のカキやアマダイを使って盛り付けにもこだわった前菜
出汁をていねいにとった香りのよい吸い物など
7品を用意した。
「うまい うまい おいしい。」
「トップレベル並みの料理だ。」
陳さんはこの会社で日本に留学する前の2倍の収入を得るようになった。
料理人としても腕をみがき
和食ビジネスのさらなる拡大を目指している。
(陳さん)
「台湾だけでなくいろいろな国でブームになっていますから
 ほかのところでもいい商売ができるかなと考えています。」
陳さんのように和食での成功を目指す韓国人留学生 ジョン・ヘスンさん。
本場で腕を磨こうと4年前に来日した。
(韓国からの留学生 ジョン・ヘスンさん)
「本物の味を
 味わって
 舌で記憶する。
 限られている貴重な時間をちゃんと生かして頑張っていきたい。」
和食は細部までこだわる技が求められる。
包丁の使い方の基本“大根のかつらむき”。
最初は難しかったと言うが
1年間練習のために毎日家で大根3~4本むき続け
今では得意技になった。
教員もどん欲なまでの熱意を感じている。
(調理師学校の教員)
「すごく取り組みの姿勢が前向き
 ストイック。
 わからないこととかできないことがあったら徹底的に質問するし
 見えないところで努力というか。」
授業が終わって向かうアルバイト先も懐石料理の店。
実際にお客の前でどのように料理を出すのかなど
実践で学んでいる。
将来韓国に戻って自分の店を開き
韓国を代表する和食の料理人となって教えることが目標である。
(韓国からの留学生 ジョン・ヘスンさん)
「本物を見て
 本物を食べて
 何が本物なのか
 それを直接体験したので
 留学した経験はとても大きな力になる。」
本場日本で学んだ和食を武器に
成功を目指すアジアの若者たち。
和食文化の担い手のすそ野が広がりつつある。



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インドで新作「もったいないばあさん」

2018-05-29 07:00:00 | 報道/ニュース

5月10日 国際報道2018


海外でも出版されている真珠まりこさんの人気絵本シリーズ「もったいないばあさん」。
今年1月ヒンディー語版が出版された。
さっそく子どもたちの間で人気が広がっている。
「絵も物語もすてき。」
(インドの編集者)
「いまインドには“もったいない”の精神が求められています。
 この絵本はインドの社会を変えてくれると思います。」
出版に合わせてインドを訪れた作家の真珠まりこさん。
現地の様子を知りたいと
半月余り各地を見て歩いた。
この日訪れたのは“聖なる川”とされるガンジス川。
(真珠まりこさん)
「川は前に比べてきれいになりました?
 変わらない?」
(現地の案内人)
「きれいになったかもしれませんが
 無意識にゴミを捨てている人もいます。」
人々の生活や宗教と密接に結びついているガンジス川。
しかしインドの経済発展とともに
工場排水や生活用水の垂れ流し
ゴミの投機などによって
水質汚染は世界最悪レベルである。
(真珠まりこさん)
「どうしてそんなことするのかなって。
 なぜゴミを捨てるの?って
 インドの人はそう思わないのですか。」
(現地の案内人)
「ゴミを川に捨てることでどんな影響があるか
 頭の中に浮かんでこないのです。」
(真珠まりこさん)
「それがね不思議なんですよ。」
インドの人々にとってかけがえのないはずのガンジス川が
いとも簡単に汚されていく現状に
心を痛めた真珠さん。
次なる新作は“ガンジス川”をテーマにすると決めた。
(真珠まりこさん)
「川を軸にした絵本ができれば
 インドの人たちに「もったいないってどういうことなのか」ということを
 より分かりやすく伝えられる本になるんじゃないかと感じています。」

 

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フランス いまに生きる「5月革命」のメッセージ

2018-05-28 07:00:00 | 報道/ニュース

5月10日 国際報道2018 


5月1日 パリ中心部で開かれた恒例のメーデーの集会。
あちこちに見受けられたのが
1968年の「5月革命」をたたえるプラカードや横断幕である。
“5月革命の夢は今も走り続けている”。
(参加者)
「何事にも声をあげなければならないことを思い起こす良い機会です。」
50年前にパリで起きた5月革命。
当時のドゴール政権の教育政策が“学生を軽視している”という若者たちの抗議行動をきっかけに
賃上げを求める労働者や社会進出を求める女性たちの運動が湧き起った。
フランス全土でストに参加したのは1,000万人。
政権の打倒にはいたらなかったものの
その後さまざまな社会運動が活発になり
女性や性的マイノリティーなどの権利の向上につながったとされている。
パリではいま各地で5月革命を回想する展示会が開かれている。
それまで社会に埋もれてきた弱者たちが権利をもとめ声をあげる大きな転機をもたらしたと
その意義を伝えている。
5月革命で学生運動を率いたアラン・クリビンヌさん(77)。
当時 学生組織のリーダーとしてデモの最前線にいたクリビンヌさん。
理不尽な現状を変えなければならないという思いで国中がひとつにまとまっていたと言う。
(クリビンヌさん)
「社会的弱者だった女性 移民 同性愛者の運動は5月革命のおかげで生まれました。
 何百人もの人々が一気にひとつにまとまり
 世界的な運動にまで発展するのを見たのは
 私の人生で最初で最後です。」
ドゴール政権や
ミッテラン政権の時代を通じて
時の権力者に歯向かっても労働者の権利を主張してきたクリビンヌさん。
現在のフランスはこれまでより複雑で困難な状況に直面していると感じている。
豊かな社会の中にも格差が広がり
失業率は約9%と高止まりしたままである。
1年前「すべての国民を守る」と言って選ばれたマクロン大統領も
いまや労働者に負担を強いる改革を推し進め
弱者の敵だと批判されるようになった。
排他的な極右政党が勢いづき
移民や難民に対する差別も広がっている。
(クリビンヌさん)
「今は昔より社会が分断され
 人々は行き場を失っています。
 50年前より状況はさらに複雑になり
 誰もが危機に直面しています。」
クリビンヌさんは今でもデモや集会に参加している。
危機が深まる今こそ5月革命の精神に立ち返り
より強く連帯するよう次の世代に呼び掛けている。
(クリビンヌさん)
「自分の力で現状を変えられると人が少なくなってきていますが
 今後はもっと増えてほしい。
 私は5月革命で得たものを信じています。」
(参加者)
「5月革命の精神を受け継ぎ
 当時果たせなかった目標を達成したいです。」
5月革命と同じ時期 学生運動が盛んだった日本に強い関心を寄せてきたと言うクリビンヌさん。
フランスと比べ
若者の政治への関心が低く権利のために声をあげる風潮の少ない今の日本に
メッセージを寄せた。
(クリビンヌさん)
「規律を重んじる日本社会にはとても心を打たれますが
 一方で日本人は目上の人に頭を下げてばかり
 それはフランスではありえないことです。
 いまフランスと日本は互いに学ぶべきではないでしょうか。」
  
































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宇宙線が引き起こす“ソフトエラー”の脅威

2018-05-27 07:00:00 | 報道/ニュース

5月10日 おはよう日本


スマートフォンやパソコン
炊飯器や冷蔵庫と
いまやコンピューターを搭載した電子機器は私たちの生活に欠かせないものとなっている。
ところがこの電子機器を誤作動させ深刻な被害を及ぼすかもしれない
“ソフトエラー現象”というものが最近注目されている。

パソコンやスマートフォンの調子が悪い。
突然再起動する。
ところが調べてみても故障が見つからない。
その原因の1つと考えられているのが
宇宙から降り注ぐ自然の放射線
“宇宙線”である。
実は宇宙線は絶え間なく私たちのいる地上に降り注いでいる。
通常はさまざまな物質を通り抜けてしまうため影響が出ることはない。
しかし偶然
電子機器の頭脳にあたる半導体にあたってしまうと
内部で特殊な反応が起こり
コンピューターが誤作動する可能性があると考えられている。
“ソフトエラー”と呼ばれる現象である。
実際にソフトエラーが原因とみられる事故が海外で報告されていた。
2008年に起きたオーストラリアの航空機の事故の報告書。
飛行中に突然 機体が急降下したのである。
幸い態勢を立て直すことができたが
激しく揺れたことで100人以上がけがをした。
報告書が指摘したのは
宇宙線によるシステムの誤作動の可能性だった。
宇宙線によるソフトエラーはどれくらい起こっているのか。
大手電機メーカーで実験が行われた。
半導体はごく小さな装置である。
宇宙線が偶然ぶつかる確率は極めて小さいため
実験では約1,000個の半導体メモリーを1か月間にわたって監視した。
その結果
1か月間に記録されたソフトエラーは11回。
スマートフォンに換算すると世界中で毎日30万台余がエラーを起こしている計算である。
実際の頻度を実験で確かめたのは初めてとみられる。
(日立製作所 研究開発部ループ)
「実感していなかったものが目の前で本当に起きた。
 ソフトエラーを感じられた。
 驚きはありました。」
自動運転やドローンなど新たな技術が次々と登場するなか
わずかな誤作動が思わぬ被害をもたらす可能性がある。
こうした状況を受け
大学や企業は共同で研究グループを起ち上げ対策に乗り出している。
(大阪大学大学院 橋本昌宜教授)
「IoTの世界であるとか
 人工知能が融合された社会が今後目指されたとき
 きちんと評価対策できる準備をしておくことが非常に重要だと思っています。」
コンピューター社会が直面するソフトエラー。
大きな被害が起きる前に対策が急がれる。




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米 人手不足 大学より仕事!

2018-05-26 07:00:00 | 報道/ニュース

5月10日 おはよう日本


アメリカ労働省発表の雇用統計によると
高校生にあたる16~19歳の若者の失業率は
1968年以来50年ぶりの低水準となった。
いまアメリカの企業はなりふりかまわず
「大学に行かずに仕事をしましょう」と高校生に熱い視線を送っている。

ミシガン州デトロイトで開催されたロボットコンテスト。
全米から集まった高校生のチームが自作ロボットの性能を競う。
教育が目的のロボコンに
なぜか教員とは違う大人たちが。
自動車部品大手のボッシュやデルタ航空など約20社がブースを出し
卒業して即働くことの魅力をアピール。
高い技術力を持った若者たちを獲得しようと躍起になっている。
(企業の採用担当者)
「クリエイティブで自分のキャリアを積みたい
 やる気ある高校生が欲しい。」
企業が必死な理由は
現場の事業を支えてきたベテラン社員が大量に退職しているからである。
ベビーブーマー世代(1946~64年生まれ)の人たちで
アメリカの労働人口の3割以上を占めている。
今後15年でほとんどの人が職場を去ってしまうとあって
企業にとっては大打撃。
そこで目をつけたのが若い世代。
学校に通い今は労働力に含まれていない人たちを
働き手として迎え入れようというのである。
(高校生)
「エンジニアにとってとても多くのチャンスがあります。
 フォードで働きたいです。」
一方
大学生を仕事の世界に引き抜くファンドも登場している。
大学を中退して起業する学生に
1人なんと約1,100万円を無償で提供。
主導しているのはシリコンバレーの投資家ピーター・ディール氏。
誕生間もないフェイスブックやテスラに出資して
早くから成長を手助けした人物として知られている。
その資金を活用して起業したメイドボット社長のマイカ・グリーンさん。
アイビーリーグの1つコーネル大学を1年で中退。
そして開発したのがお掃除ロボット ロージー。
人工知能を搭載し特殊なタイヤであらゆる方向に動ける。
(メイドボット社長 マイカ・グリーンさん)
「僕の友達はみんな今頃卒業しているので妙な気分だけど
 僕は勉強じゃなくて
 とにかく仕事に専念したいんだ。」






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電話ボックス 意外な場所で“復活”

2018-05-25 07:00:00 | 報道/ニュース

5月9日 国際報道2018


以前はニューヨークのマンハッタンでよく見かけた電話ボックス。
今では数えるほどしか残っていない。
(市民)
「利用している人はたまにしか見ないわ。
 みんな携帯電話を持っているもの。
 何年も前は電話ボックスが必要だったのにね。」
「携帯電話が使えなくなっても電話ボックスは使わないね。」
存在感が薄くなった電話ボックス。
今その機能が見直され
新たな場所で活躍しようとしている。
それはオフィスの中。
マンハッタンにあるシェアオフィス。
さまざまな業種の人が集まっている。
そこで気になるのが“音”。
シドニー大学が行った調査では
半数以上の人が
“オープンオフィスは音に関するプライバシーがない”と答えている。
電話ボックスの中にあるのはテーブルと電源。
オープンオフィスが増えるなかで
“静かな環境で取引先と仕事の話をしたい”
そうした要望が増え
オフィス街の電話ボックスが増えてきているのである。
(電話ボックスの利用者)
「毎日利用します。
 電話ボックスだと自席よりも集中して仕事ができるの。」
オープンスペースでの仕事は
“8分に1回は中断を余儀なくされ生産性を大きく損なう“との調査結果もあり
電話ボックスは人気を集めている。
業務に集中したいときや静かな空間で考えを整理したいときなど
プライベートな空間を求めて電話ボックスを利用する人も少なくない。
このため休憩や少人数での利用が可能な個室の開発も進んでいる。
(メーカー担当者)
「仕事の本質が変化してきているんです。
 同僚と意見を出し合う時間も必要ですが
 そうした環境から離れて
 邪魔されずに集中できる空間も必要です。」
技術革新に伴い町中から消えた電話ボックス。
時代に沿った形で復活し
利用者のニーズをつかんでいる。




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ロシアで高まる秋田犬人気

2018-05-24 07:00:00 | 報道/ニュース

5月8日 キャッチ!

3月 ロシア極東のウラジオストクで行われた犬の品評会。
プードルやヨークシャーテリアなど様々な種類の犬が出場した中で
注目を集めていたのは秋田犬である。
(見学者)
「秋田犬が気に入ったわ。」
ロシアでは10年ほど前までほとんど秋田犬は飼われていなかった。
しかし近年 秋田犬をペットとして飼う人が急速に増えていて
ロシア全体では約3,000匹の秋田犬が飼われているということである。
ウラジオストクなど都市部では愛好家たちのグループもできている。
飼い主同士でしつけの仕方など訓練したり情報交換をしたりしている。
(飼い主)
「秋田犬は最高の犬だと思います。
 とても賢くて
 他の犬と全く違うし
 ぬいぐるみのようにモコモコです。」
もともと東北地方や北海道で猟犬として活躍してきた祖先を持つ秋田犬。
寒さにも強く
ロシアの厳しい気候にも適応できるということである。
なぜロシアで人気が拡大しているのか。
(飼い主)
「きっかけは“ハチ公”の映画です。」
亡くなった飼い主を待ち続けた秋田犬がモデルの「忠犬ハチ公」。
ハチ公をテーマに2009年に公開された映画がロシアでヒットし
飼い主に忠実な犬として知られるようになった。
さらに知名度を広げたのはプーチン大統領。
愛犬家として知られるプーチン大統領は
2012年 秋田県からロシアとの友好を深めようと秋田犬をプレゼントされた。
プーチン大統領は「ゆめ」と名付けて可愛がり
その後の日ロ首脳会談の際にロシアメディアでも紹介され
人気が拡大した。
ペットとして人気が広がった理由には
ロシアの住宅事情の変化も背景にある。
旧ソビエト時代から
都市部の市民の暮らしのほとんどが集合住宅で
秋田犬のような大型犬を飼うのは一般的ではなかった。
ロシアでは経済の発展とともに郊外の庭付きの家に住む市民が急増。
富裕層を中心に体の大きな秋田犬も人気を集めるようになってきた。
3匹の秋田犬を飼っているタチアナ・アポリーヒナさんもその1人である。
毛並みの美しさと賢い性格に魅せられ
ウラジオストク郊外の自宅で飼い始めたが
ロシアで秋田犬を飼うのに思わぬ苦労をしたのが餌だという。
(飼い主 タチアナ・アポリーヒナさん)
「15%くらいはニンジンなど野菜を入れています。」
アポリーヒナさんは餌を自分で作っている。
低脂肪の魚や肉にゆでたニンジンやブロッコリーなどの野菜を
炊いた米と混ぜて与えている。
ロシアのペットショップで流通しているドッグフードは主に洋犬用のもの。
脂肪分が多いものが多く
秋田犬には適していなかったのである。
(飼い主 タチアナ・アポリーヒナさん)
「炭水化物やたんぱく質 野菜などバランスのとれた餌が重要でした。」
秋田犬の人気は日本への関心にも貢献している。
7年前に秋田犬を飼い始めたアンナ・バルコフスカヤさん。
秋田犬を気に入り
1匹さらに1匹と飼ううちに
今では秋田犬を交配し育てるブリーダーになった。
(ブリーダー アンナ・バルコフスカヤさん)
「見た目もそうですが
 やさしいところや自立した性格に惹かれました。
 もっと多くの人に秋田犬を知ってもらいたいと思ったのです。」
秋田犬についてさらに知りたいと本などで研究を重ねたバルコフスカヤさん。
育てた秋田犬は品評会などで賞を取るほどになった。
さらに興味は秋田犬を育てた日本の文化にも広がり
日本語の勉強も始めた。
秋田県への訪問も重ねているバルコフスカヤさん。
これからも秋田犬の飼育を通じて交流の輪を広げたいと考えている。
(ブリーダー アンナ・バルコフスカヤさん)
「秋田犬のおかげで
 さまざまなすばらしい方とも交流できるようになりました。
 日本人とも知り合えてとても素晴らしいことです。」




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今井浜 レストラン シャングリ・ラ

2018-05-23 07:00:00 | グルメ

 

 

 
                 (食べログ)

 

伊豆急行線今井浜駅から徒歩3分
今井浜海岸駅から1,251m

http://www.imaihama-r.tokyuhotels.co.jp/restaurant/shangri.html

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“偉大なるマルクス” ドイツ生誕地の戸惑い

2018-05-22 12:45:00 | 報道/ニュース

5月7日 国際報道2018


「資本論」などで知られる思想家カール・マルクス。
旧ソビエトや中国などの共産主義国家の成立に大きな影響を与えた。
生誕200年の今年
ドイツ西部のマルクスの出身地に中国から贈り物が届いた。
中国人観光客がつめかけ
賑わいを見せる一方で
ドイツでは波紋が広がっている。

ドイツ西部トリーア。
200年前の1818年5月5日
カール・マルクスはこの町で生まれた。
マルクス生誕200年の今年
街はマルクス一色である。
マルクスのイラストが描かれたワインやマグカップもある。
もっとも人気があるのがカール・マルクスの0ユーロ紙幣である。
この紙幣は世界中から注文が殺到し
発売開始から1か月足らずで2万5千枚が売れたということである。
マルクスが生まれた家は博物館として公開されている。
ここを訪れる年間4万人の観光客のうち約4分の1を占めるのが中国からの観光客である。
(中国人観光客)
「偉大なる指導者マルクスのふるさとに来られてとてもうれしい。」
中国人の間で高まるマルクスへの関心には
マルクスをたたえる中国政府の影響もありそうである。
北京で開かれたマルクスの生誕200年を記念する大会。
習近平国家主席はマルクスと中国との関係を強調した。
(中国 習近平国家主席)
「中国共産党がマルクス主義を掲げてきたことは正しかった。」
中国政府は生誕200年に合わせトリーアにマルクスの銅像を贈った。
高さ5,5m。
中国の彫刻家が製作したもので
左手に書物を持って歩くマルクスの姿を表している。
(中国 国務院新聞弁公堂 主任)
「銅像は中国とドイツの友好のシンボルです。」
中国が讃えるマルクス。
しかし地元では“共産主義の父マルクス”への評価が分かれている。
激しい議論の末
銅像の受け入れを決めた。
(ラインラント・ブファルツ州 マル・ドライヤー州首相)
「マルクスは白か黒かで評価はできない。
 今回の式典はマルクスについて議論するきっかけになるでしょう。」
式典が行われた5日
街では反対派によるデモも行われた。
旧ソビエトの影響下に置かれたかつての東ドイツの体制は抑圧的で
共産主義への嫌悪感を持つ人は少なくない。
(デモ参加者)
「マルクスは数百万人の共産主義の犠牲者に間接的な責任がある。」
「人権を弾圧している中国の銅像は受け取るべきじゃなかった。」
マルクスをどう評価すべきか。
中国から贈られた銅像が議論を呼び起こしている。

 

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大分 ハイブリッド芝で耐久性アップ ラグビーW杯へ準備

2018-05-21 06:30:00 | 報道/ニュース

5月7日 おはよう日本


来年の秋に開幕するラグビーのW杯。
大分市の会場
大分銀行ドームでは準決勝など5試合が行われる。
大分県ではこうしたビッグゲームを行なうのにふさわしい会場を準備するため
日本ではまだ例が少ない特殊な芝の導入を計画している。

大分銀行ドームに立てられた巨大なゴールポスト。
高さはW杯用の17m。 
大会に向けた準備が着々と進んでいる。
大分県が新年度の当初予算に盛り込んだ大分銀行ドームの改修費は11億円余。
今後スタジアムの照明の増設や大型モニターの設置などを進める。
そしてグラウンドには“ハイブリッド芝”という特殊な芝を導入する計画である。
これは
グラウンドに人口繊維を埋め込み
天然芝の根をからめるものである。
人口繊維の割合は芝のわずか数パーセント。
それでも耐久性が高まる効果があると言われている。
一昨年4月 大会の統括責任者が大分銀行ドームを視察。
施設全般を高く評価する一方
芝の質について言及した。
(ワールドラグビー統括責任者 アラン・ギルピン氏)
「ワールドカップの試合に使われるグラウンドには高いクオリティが求められる。
 短期間でたくさんの試合があるので
 芝の状況を把握しておく必要がある。」
大分銀行ドームはこれまでもたびたび芝の状態が課題となった。
一昨年10月に行われたトップリーグの試合。
スクラムの後は大きな負担に芝が絶えられなかった。
一方前回のW杯イングランド大会の決勝戦。
ハイブリッド芝を使っている。
決勝はこのスタジアムで10試合目だったが
芝の状態は良好。
いまや大きな試合を行なう海外のスタジアムはハイブリッド芝が主流になっている。
大分銀行ドームで行われるW杯の試合は
19日間で5試合。
特に世界が注目する準々決勝は2日連続となる。
県では最後まで芝の状態を維持するためハイブリッド芝の導入を決断した。
(大分県ラグビーW杯2019推進室)
「大分銀同ドームの特性である風通しや日当たりの悪さをカバーするため
 ハイブリッド芝を導入したい。」
ハイブリッド芝がグラウンド状態を保つ切り札となるのか。
国内では初めてこの芝を導入したノエビアスタジアム神戸。
このスタジアムはサッカーJ1ヴィッセル神戸の本拠地で
W杯の会場でもある。
ハイブリッド芝となって初めてJ1の試合が行われた。
きれいに刈りそろえられた芝にスパイクのポイントが食い込む。
試合終了後 神戸市の担当者らはすぐに芝の状態を確認した。
(抗夏至口縁部整備課)
「ゴール前は1番選手が密集するエリアで
 1番傷みやすい。
 この状態であれば何の問題もない。」
神戸市では
ハイブリッド芝の普及が進むヨーロッパの技術を学び
最高の状態でW杯に臨むことにしている。
(神戸市口縁部整備課)
「今回導入したハイブリッド芝を生かすために
 残り1年半あるので
 より効果的な管理手法を確立して
 万全のピッチ状況でW杯を迎えたい。」
W杯の試合は世界が注目する。
大分県が任されたのは他の開催都市と比べて別格となる5試合。
責任は重大である。
(大分県ラグビーW杯2019推進室)
「責任は感じている。
 全世界が注目する試合で
 試合の流れを止めることや選手のケガを防止するため
 ピッチコンディションを最高の状態に仕上げていきたい。」

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米 シェアスクーターで渋滞解消?

2018-05-20 07:00:00 | 報道/ニュース

4月26日 おはよう日本


世界の都市 渋滞ランキング
1位  ロサンゼルス
2位  モスクワ
3位  ニューヨーク
4位  サンパウロ
5位  サンフランシスコ
6位  ボゴタ
7位  ロンドン
8位  アトランタ
9位  パリ
10位 マイアミ

カリフォルニア州ロサンゼルス。
電動シェアスクーターはカリフォルニア一帯で急速に広がっている。
バッテリーとモーターが付いていて
最高速度は時速24km。
ふつうの自転車を上回るスピードを出すことができる。
運転の操作は
右手でレバーを押して加速
左手でブレーキをかける。
使い方は
まずアプリで地図上にあるスクーターを見つける。
料金はスマホのアプリを通じてクレジットカード決済。
1回利用するのに1ドル。
加えて1分ごとに15セントが課金される。
30分で約590円である。
(利用者)
「自転車やスケートボードよりも気軽だよ。」
シェアスクーターは乗り捨て自由。
用が済めばどこにでも置いていける気楽さが人気の理由である。
しかしロサンゼルスやサンフランシスコでは歩道に乗り捨てられるスクーターが急増。
自治体の担当者は懸念を強めている。
(ロサンゼルス郡サンタモニカ市役所)
「住民から懸念の声が寄せられている。
 歩道が安全かどうか常に監視している。」
そこでシェアスクーターの会社が考え出したのが
一般の人にアプリを使ってスクーターを回収してもらうという
あつかましい作戦である。
スクーターを回収して充電して朝まで並べてくれた人には
1台で5ドル(約550円)が支払われる。
副業にしている男性は
多い日は1番で8,000円以上稼ぐということである。
「いい小遣い稼ぎだよ。
 ゲーム感覚で楽しめる。」
いまカリフォルニアでは
主に3社がシェアスクーターのビジネスを展開していて
他の都市にも事業を拡大しようとしている。
(シェアスクーター企業スピン ユーウィン・ブーン社長)
「“シェア時代”となった今
 充電や整備の責任を伴う乗り物を所有したいと思わない人も多い。
 人々は移動さえできればいいと思っているんだ。」




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東京のルーツ「大江戸」 新発見!最古の写真

2018-05-19 07:00:00 | 報道/ニュース

4月26日 おはよう日本


人口100万以上
世界最大の都市だった江戸。
江戸の実像に迫る超高精細の数々の写真の発見があった。
発見の舞台は
日本から遠く離れたオーストリアの小さな町バート・アウスゼー。
博物館の収蔵庫に江戸の町を写したネガが眠っていた。
(カンマーホフ博物館 ピーター・グリル館長)
「最初は信じられませんでした。
 調査を重ねて
 ようやくこれが江戸の風景だとわかったんです。」
江戸の中心 日本橋
赤坂の武家屋敷
将軍家の菩提寺 増上寺。
オーストリア各地で見つかったネガは270枚にのぼる。
現地で調査を続けてきた東京大学の研究チーム。
その目をくぎ付けにしたのは写真の鮮明さ。
暮らしの様子が細部まで写し出されていた。
「洗濯物だ。」
「相合い傘だ。」
船が行き交う神田川。
拡大すると
積み荷の瓦が見えてきた。
高台から見た武家屋敷。
屋根や壁の風合いまで国名に写し出されている。
(東京大学史料編纂所 保谷徹所長)
「非常に細かい高精細な画像が詰まっている。
 いろいろな情報がとれることが一番の魅力。」
貴重なコレクションを残したのは
オーストリアの写真家 ミヒャエル・モーザーである。
外交使節団の一員として来日し
のちに写真家となったモーザーにとって
江戸は特別な場所だったと言う。
(孫 アルフレッド・モーザー氏)
「祖父は江戸の町を数多く撮っています。
 大都市にもかかわらず
 清潔で美しい町でした。
 祖父は江戸に大きな感銘を受けたのです。」
ネガの研究から江戸の知られざる姿が次々と浮かび上がっている。
江戸城の南に広がる武家屋敷を写したネガ。
詳しく分析したところ
江戸の街並みを写した最も古いネガだったことが判明したのである。
「江戸の町をとらえた最古の写真。
 武家屋敷
 大名屋敷
 旗本屋敷がつぶさに写されている。
 非常に貴重な江戸の街並み研究の手がかり。」
時を超え
よみがえる江戸の風景。
人口100万以上
ロンドンやパリを超え
世界最大の都市だった江戸。
新発見によって
江戸の真の姿が明らかになってきたのである。


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仮想通貨で変わる南の島 プエルトリコ

2018-05-18 07:30:00 | 報道/ニュース

4月25日 おはよう日本


カリブ海に浮かぶ島プエルトリコ。
330万人ほどが暮らすアメリカの自治領である。
タクシーの支払いは仮想通貨で。
多くの飲食店でも仮想通貨の支払いが広がっている。
(客)
「簡単だから仮想通貨で支払うことにしているのよ。」
いまプエルトリコには多額の投資が集まっている。
(仮想通貨企業の関係者)
「このデジタル技術で何10億ドル規模の市場をさらに拡大させます。
 我々がビジネスをしているここプエルトリコには
 巨大なチャンスがあります。」
3月中旬に開かれた仮想通貨を使った新ビジネスの発表会。
企業の代表者らは全米各地から集まった金融関係者らに投資を呼びかける。
プエルトリコにはいま資産1,000億円を超える投資家らが次々と移住している。
(投資家)
「ここは仮想通貨の中心地で
 僕にとっては夢みたいな場所さ。
 とてもエキサイティングだよ。」
ハリケーンによる災害などで経済が低迷してきたプエルトリコ。 
経済の起爆剤として打ち出したのは
自治政府が6年前に打ち出した政策である。
仮装通貨などの投資で得た利益に課税しない法律を制定したのである。
(プエルトリコ経済開発商業局 局長)
「仮想通貨の分野で我々はナンバー1になり
 競争の先頭に立つつもりです。
 こうしたトレンドや新たな技術を足がかりに雇用を生み出し
 経済成長を実現します。」
こうした優遇策を受け投資家たちは次々と島に集まっている。
去年ラスベガスから移住したジェームズ・ローリーさん。
仮想通貨の値動きを見ながら売買を繰り返し多額の利益を得ている。
儲ければ儲けるだけ自分の利益になる今の暮らしに満足していると言う。
(投資家 ジェームズ・ローリーさん)
「仮想通貨の取引を続けてもっとお金を儲けたい。
 間違いなくここはユートピアです。
 最高の場所ですよ。」
一方で仮想通貨には否定的な見方も出てきている。
地元のラジオで人気を集める経済学者は
島が仮想通貨に過度に依存している現状に警鐘を鳴らしている。
(経済学者 アントニオ・ロザドさん)
「仮想通貨はいつかはなくなるものだと思っている。
 少なくとも手を出す前に投資について学ばなければならない。」
それでも地元の若者たちの間では仮想通貨にのめり込む人が後を絶たない。
半年ほど前から仮想通貨に投資を始めた大学生。
30万円ほどある貯金のほとんどを仮想通貨につぎ込み一獲千金を夢見ている。
(大学生)
「毎日ずっと仮想通貨の取引の取り引きをしている。
 寝る時だって頭を離れないよ。
 “大変だ 寝てしまっていた
 仮想通貨が値下がりした
 もっと買わなきゃ”なんてね。」
仮想通貨については3月に開かれたG20主要20カ国の財務省中央銀行総裁会議で
規制のあり方について初めて議論された。
仮想通貨はインターネットを通じて簡単に国境を越えられるだけに
犯罪に悪用されかねないという指摘も多く
早急に国際的なルール作りが求められている。



 

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シリア “戦場のピアニスト”

2018-05-17 07:00:00 | 報道/ニュース

4月24日 国際報道2018


ピアニスト エイハム・アハマドさん(30)。
瓦礫と化した街で演奏する映像がインターネットで世界中に広がり
“戦場のピアニスト”として話題になっている。

シリアの首都ダマスカス近郊のヤルムーク。
2012年以降
たび重なる攻撃で街は廃墟と化した。
この町で生まれ育ち
音楽教師を目指していたエイハムさん。
6年前 路上にピアノを運び出し子どもたちと演奏会を始めた。
♪ 非難したみんな
 異国暮らしはもうこりごり
 戻っておいで
 みんながいないのはもう嫌だ
街の人が少しでも恐怖を忘れられるよう
あえて明るい曲を作った。
(ピアニスト エイハム・アハマドさん)
「地区は包囲され
 皆が飢えに苦しみ
 砲撃されるのが日常でした。
 音楽はほんのつかの間ですが
 包囲の中で暮らす人々の心に癒しを与えることができます。」
内戦の中でも強く生きるエイハムさんたちの姿は
世界中から共感を呼んだ。
♪ 避難民たちよ戻っておいで
 旅は長すぎた
 祖国にいる私たちは何も変わっていないから
路上での演奏を始めた3年後
過激派組織ISが“演奏をやめろ”と脅迫。
大切なピアノも燃やされた。
一緒に歌っていた少女のひとりは銃撃され命を落とした。
命の危機を感じシリアを逃れたエイハムさん。
途中 家族とは離れ離れに。
1か月半かけドイツへたどり着いた。
シリアの人々の苦しみを伝えたいと
ヨーロッパでの演奏会を250回以上続けている。
エイハムさんの両親や多くの友人は今もシリアに取り残されている。
無事を確認するため毎日家族への電話を欠かさない。
しかしヤルムークでは今も爆撃が続き
外出もままならなくなっていると言う。
一緒に歌っていた子どもたちとも連絡がほとんどとれなくなった。
(エイハムさん)
「毎日のように自分が無力だと感じ
 ピアノをやめようかと悩んでいます。
 その一方で何かを変えられるはずだという矛盾した気持ちも抱えています。」
4月 エイハムさんは学生が始めた支援団体のまねきで初めて日本を訪れた。
どうしても訪れたかった場所が
広島である。
廃墟となったこの街を人々がどのような思いで復興させたのか
知りたいと思ったからである。
(エイハムさん)
「シリア
 ヤルムーク
 友人たちのことを思い出します。
 シリアではこんな瓦礫の中でピアノを弾いていました。」
エイハムさんは市内のピアノ工房を訪れた。
73年前 爆心地近くの民家で被爆したピアノ。
爆風で傷だらけになったが
原爆の悲劇を伝えるシンボルとして人々が大事に演奏してきた。
(エイハムさん)
「このピアノのように私たちも戦争に屈せず生き抜いていきます。
 私のピアノはヤルムークで焼けましたが
 私はまだここで生きているのですから。」
スタンド・ウィズ・シリア・ジャパン主催の演奏会。
エイハムさんは被爆ピアノで1曲演奏させてもらうことにした。
傷ついても力強い音色を奏でるピアノに
自分の人生を重ねたからである。
選んだのは
かつてシリアで子どもたちと歌ったあの曲だった。
♪ 非難したみんな
 異国暮らしはもうこりごり
 戻っておいで
 みんながいないのはもう嫌だ
 シリアは泣いているよ
 どうして行ってしまったの
 みんな心配しているよ
(エイハムさん)
「爆撃の下で死んでいく友人たちのことを
 音楽で語らなければなりません。
 彼らが忘れられないためにも
 この歌を歌い続けることがとても大切なのです。
♪ シリアで頑張る仲間たち
 あなたたちが大好きです
 どこでも頑張る仲間たち
 あなたたちが大好きです




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