メイおばさんの料理帖

「メイおばさんの宝箱」からはみ出してしまった料理や食べ物や食文化のお話を世界のいろいろな場所から楽しくお届けします。

三つの魔法で幸せご飯

2019-09-29 02:52:10 | 日記

夏至も過ぎて

明るい時間が日1日と短くなって行きます。

これまでは、たとえ9時始まりのお夕飯だって

まだまだ外は明るかったのに

今では暗くなり始めた窓の外に

夕映えが美しく目に映るようになりました。

 

お夕飯のお皿が並べられて

ワイン係のメイおじさんがグラスにワインを注いで

私たちのディナータイムが始まります。

 

テーブルの上のシャンデリアが窓の向こうに映ります。

私たちの影も映ります。

 

たとえ適当な手抜き料理でも

ああ、今日もこうして一緒にお夕飯をいただける!と思えば

それは「Happy hour」に変わります。

 

昨夜のテーブルです。

一番向こうの左に見えるのは、そのものズバリのトウモロコシ(笑)。

ただ塩を加えた湯で茹でただけ。

地元で収穫されたものです。

 

その右隣りは、残りご飯をグツグツ煮込んで

お味をつけてリゾット風にしただけのもの。

要するにほら、あれですよ、「お・じ・や」(笑)!

 

もうひとつ隣りは玉子を5つ使った卵焼きです。

ほうれん草のソテーを入れて巻き込んでみました。

ただの卵焼きよりも楽しいじゃない?

 

ついでにたっぷりのお野菜をただ単に

お気に入りのガラスの器に並べました。

ジャガイモとサツマイモとズッキーニは軽く茹でましたが

人参とパプリカは熱を加えずにそのまま切っただけ。

合間にポチポチ見えるのは楊枝に刺した黒オリーブです。

これがあるだけでお皿の上が締まります(笑)。

 

美味しいワインと

時間の経過と共に色を変えていく美しい窓の外と

なんて事のないお喋りという三つの魔法が

「簡単手抜きごはん」を「幸せごはん」に変えてくれます。

 


アメリカの首都ワシントンのど真ん中で!!!

2019-09-23 02:59:16 | びっくり!

9月も半ばを過ぎたというのに

まるで初夏のような爽やかな日々が続いています。

あちこちで半袖の人たちだって見られます。

 

「メイ、ちょこっと仕事の打ち合わせに出なきゃいけないけれど

 いい天気だから君も一緒に来る?

 1時間もかからないと思うから、その間は好きに暇つぶしをしてればいいよ。

 終わったらどこかでランチでもしよう。」

 

メイおじさんのそんなお誘いをどうして断ることができましょう。

なんたってメイおばさん、暇つぶしの名人ですから

1時間なんて、な〜んてこともありません。

逆にこう言いたいぐらい、「えっ、たった1時間?」(笑)

 

かくしてメトロに乗って降り立った先は

アメリカの首都ワシントンのほぼ真ん中と言ってもよいような所。

ずらりと、たくさんの政府機関が並んでいます。

メイおじさんの行く先もそんな建物の中の一つです。

 

どこで時間をつぶそうかしらと思ってキョロキョロしていたら

なんと駅のすぐそばに「PAUL」がありました!!

このお店、最近ではずいぶんいろいろな所で目にするようになりました。

しかも、メトロに隣接した便利な所が多い上に

雰囲気もいいし、長居もできるのでメイおばさんのお気に入りです。

 

東京でも「PAUL」だ!とばかりによく入りますが

いったいどのくらいあるのかしら、と思ったら

「日本では2019年4月現在26店舗展開しています。」ですって!!

 

ワシントンの「PAUL」では、こんなものが食べられます。

もちろん買って帰ることもできます。

 

メイおばさん、ここでゆったりと

メイおじさんのお仕事が終わるのを待つことにしました。

 

まずは外テーブルに場所を決めて

カウンターでオーダーをして

爽やかな気候の中でゆっくりと新聞や本を読みながら

コーヒーをいただきます。

 

 

本を読んだり、書き物をしたりの「長居族」がたくさんいますから

たとえ一杯のコーヒーで長い時間を過ごそうが

お店の人も周りの人も気にも留めない自由な空気

それが「PAUL」の居心地の良さです。

 

文庫本を広げていたら

おやおや、すぐお隣のテーブルにこんな子がやってきましたよ。

 

信じられる? ここってワシントンDCですよ。

すぐそばに政府機関が立ち並ぶ

天下の「アメリカ合衆国」の首都の真ん真ん中ですよ。

 

テーブルの上ばかりではありません。

足元にだって別の子がいました(笑)。

 

プールと間違えられて水浴び、いえ、コーヒー浴びをされても困りますので

メイおばさん、コーヒーカップに蓋をしましたよ(笑)。

 

でも自分でも笑っちゃう。

だってこの蓋たるや

「ワシントンタイムズ紙」と「村上春樹さんの文庫本」だったんですもん(笑)

 

アメリカの首都のど真ん中で

スズメさんや蜂さんと一緒に春樹さんを読むなんて

ねえ、なかなかシュールじゃない?(笑)

 


カボチャ、カボチャ、まだまだカボチャ!!

2019-09-20 03:42:10 | アメリカ

行かないで〜ツ!と

しがみ付きたくても、どこにしがみ付いたらよいかわからないし

たとえしがみつけたとしたって

「すみませんねえ、しがみつかれても困りますので。」

とばかりに、季節が移り変わろうとしています。

 

ハロウィンまであと何日?と手帳を開いてみたら

あらまあ、びっくりするではないですか。

 

私の手帳は日本で買ったもの。

日本の祝祭日がしっかり書かれているばかりか

大安だの、赤口だの、先勝、友引、先負、仏滅などが

それぞれの日に記されています。

 

そんな手帳のカレンダーの

10月31日の欄に「先勝」と並んで記されているのは

な、なんと「ハロウィン」!!!

 

えっ、そうなんですかア。

ハロウィンってそんなに

今や日本の暮らしの中に入っているんですか!!!

と言うか、日本のお祭りになっているのでしょうか!!!

なんだか、とっても不思議。

 

だってハロウィンって

古くからの伝統を持つかなり宗教的なものですものねえ。

 

「ケルト人の伝統にルーツを持ち

 古代ローマおよびキリスト教からの影響を受ける。」

                   (Wikipedia )

 

ま、この手の???は他にもたくさんありますから

この際、深く追求するのはやめることにして、、、(笑)

ま、楽しいこと、面白そうなことは

元々の意味なんて関係なしに取り入れちゃうのも私たちの文化。

 

ところでこちらは

アメリカの行きつけのスーパー「Whole Foods」の店先です。

大きな(本当に半端じゃなく大きいの)カボチャが2個で10ドル

小さなカボチャは色々な種類が並べられて1ドルからいろいろ。 

 

 

この間まではここにはスイカが山積みだったのになあ、、、、

などと思いながら

「ああ、季節がどんどん過ぎて行くなあ、、、、」

つまりは「ああ、どんどん歳をとって行くなあ、、、」と

カボチャの山を前にして、少々センチメンタルになるメイおばさんです。

カボチャとセンチメンタルなんて

およそ合わないけれど(笑)。

 

大きいカボチャんなんて

車でもなければどうやったって持ち帰れませんよ。

 

こんなカボチャの山を目にするたびに

「そうか、ここアメリカだったんだ!」と

毎年思うメイおばさんです。


パイナップルライスと夕映え

2019-09-06 06:08:03 | ライフスタイル

我が家のお夕飯は早くて8時、時によっては9時。

夏至を過ぎたと言うのに、まだまだ外は夕方の光を残して

こんなに美しいものですから

メイおばさん

時間が経つのも忘れてついつい見惚れてしまいます。

これでも夕方の7時40分です。

 

そんなメイおばさんに

メイおじさんはいつもこう言います。

 

「メイ、好きなだけ見てたらいい。

 ディナーはいつだって始められるけれど

 この眺めは1分ごとに変わっていくマジックのようなものだから。」

 

そして自分は窓の外を見もしないで

書斎に閉じこもって仕事をし続けています。

 

ところで、昨日のお夕飯は

 

おままごと感覚でこんな物も作って見ましたよ。

見た目の通り「パイナップルライス」です。

実はこれ、けっこう行けます!

なかなか美しい存在感もありますし

何しろチョーがつくほど簡単です。

 

パイナップルを半分に切って

あるいは半分に切ったパイナップルを買ってきて

中身をくりぬいて、くり抜いた中身を賽の目に切って

ご飯と一緒に炒めるだけです。

要するにパイナプル入り炒飯(笑)。

 

味付けは、スープの素を使ってもいいし

見た目の色が少し茶色くなってもよければ

醤油を加えてもいいし。

 

あとのお仲間さんたちは

玉ねぎを刻んでグツグツと煮込み

ポーチトエッグを浮かべたオニオンスープと

 

一見???のこれは

雪をかぶったクリスマスツリーではなく(笑)

モツァレラチーズを切ってただ並べたもの。

上からオリーブオイルを回しかけました。

 

こちら、見た目は悪いですけれど

しかもピンぼけですけれど

これでもジャガイモのコロッケです。

あまりに色気がないものですから

周りにオレンジを並べてみましたよ。

 

こちらはコロッケ用に3種類のディップです。

マヨネーズベースと、ケチャップベースと

適当にいろいろ混ぜちゃったもの(笑)。

 

料理が出来上がって

お皿に移されて

キッチンからテーブルに運ばれて

窓の向こうがだんだんと美しい紺色に染まり始めた頃に

ゆっくりと私たちのお夕飯が始まります。

 

椅子の数だけはやたらありますけれど

メイおじさんとメイおばさん二人っきりの

静かなお夕食です。

 

お夕飯が進んで外が暗くなり始めれば

ダイニングテーブルの窓の向こうに

テーブルの上のシャンデリアと私たちが

並んで写っていたりもして

 

「ああ、今日も無事に過ごせたなあ。

 ああ、今日もこうして二人でお夕飯を食べられるなあ。」

 

と、とても幸せな気持ちになります。

お料理がうまくできた時には

もっと幸せな気持ちになります。

 

平凡な1日でも、「ありがとう!」と呟きたくなるのは

そんな時です。