メイおばさんの料理帖

「メイおばさんの宝箱」からはみ出してしまった料理や食べ物や食文化のお話を世界のいろいろな場所から楽しくお届けします。

ズッチーニ、いえズッキーニ

2018-11-29 02:43:37 | 食文化

どんより曇った窓の外です。

 

昨日の夕方はこんなに美しい夕焼けだったのに、、、

 

 

それでもメイおばさん

Rain or shine、雨が降ろうが、晴れようが

窓の向こうの、この町の風景が大好きです。

 

たぶん、年がら年中見ている風景ではなくて

移動暮らしの身だからこその

限られた恵みだからなのでしょうか。

 

ところで

時差ぼけ解消策の一つは、なるべく早く日常生活を始めること。

そして、メイおばさんにとっての日常生活とは

面倒くさいなどとは言わずに

そして「メイ、疲れているだろうから外に食べに行ってもいいよ。」

などというメイおじさんの声に誘われたりせずに

いつものスーパーに買い出しに行って

キッチンに立って、二人で食べる料理を作ること。

 

というわけで、移動したその日から

何やらキッチンで立ち働いているメイおばさんです。

これ、メイ流に言えば「キッチンセラピー」です。

 

時差ぼけ解消ばかりか

悩みがある時だって、包丁を握ってトントン切ったり

お鍋をグルグルかき回したりしているうちに

気づけば、「悩み」がどこかに飛んで行っていたりもするのです。

 

さて、こちらは移動した日のお夕食風景。

 

 

枝豆と、トマトスープと、一見人参に見えますが実はカボチャのサラダ、

そしてスパナコピタ(ほうれん草とフェタチーズのパイ、ギリシャ料理です。)

じつはどれもとっても簡単。

 

ところでこちら、どう見たって同じ物に見えますけれど

ほうら、切り口が違います。

 

左がズッキーニ、右がキュウリです。

日本と違ってこちらのキュウリはかなり太いの。

 

ズッキーニは今でこそお馴染みの野菜になりましたけれど

その昔は「謎の野菜」でした(笑)。

 

初めて出会ったギリシャで、大きなキュウリだとばかり思って

なんか違うな?と思いながらもサラダを作ろうとして

大失敗したことがあります。

とても生で食べられるものではありませんでしたからね(笑)。

 

しかも、日本語からではなく「zucchini」と言う文字から入ったものですから

しばらくは「ズッキーニ」ではなくて「ズッチーニ」だと思い込んでいて

お店で「ズッチーニありますか?」などと聞いてしまったこともあります(笑)。

もちろんお店のおじさんは「???」でしたけれど。

 

いつの間にやら、そんなズッチーニ、いえズッキーニもすっかり

日本でもお馴染みになりました。

 

メイおばさんの、ズッチーニ

いえまちがった、ズッキーニの食べ方は色々です。

なんたって特別な匂いも味もない個性のないお野菜ですから

おおよそ何にだって使えます。

 

細く切って天ぷら風にしてもいいし

パン粉をまぶしてフライにしてもよし

そのままオリーブオイルで両面を焼くもよし

茹でてもよし

パスタやリゾットに加えてもよし

和風煮物にもよし、、、、、

要するに便利屋さん(笑)。

 

今やすっかり慣れ親しんだズッキーニですが

アメリカのスーパーでは

まだまだ「慣れ親しんでいない???野菜」にも多々出会います。

そんなこともまた折々におしゃべりさせてくださいね。

 


感謝祭だもの、、、

2018-11-23 14:55:47 | 友人

 日本ではあまりお馴染みのない「Thanksgiving (感謝祭)」ですが

ここアメリカでは、クリスマスの前に来る大きなイベントです。

と言っても、決してクリスマスのように華やかでも賑やかでもありませんが

家族が、そして友人たちが集まっては食卓を囲みます。

 

Wikiの説明を手短にまとめてみれば

「感謝祭は1620年にイギリスからアメリカに移住した人たちの最初の収穫を記念する行事。今ではアメリカの祝祭日のひとつである。」

「現代では宗教的な意味合いはかなり弱くなっており、現代アメリカ人の意識の中では、たくさんの親族や友人が集まる大規模な食事会であり、大切な家族行事のひとつと位置づけられている。」

 

そんな感謝祭ですが、いつかと言えば、毎年11月の第4木曜日です。

ということは、今年は11月の22日、昨日の木曜日でした。

はい、メイおばさん、アメリカに移ったばかりで

天然ボケに時差ぼけ、最近では華麗ボケならぬ加齢ボケ(涙)も

合わさった中でしたけれど

気心知れたと友人たちと一緒に

総勢10人で感謝祭の食卓を楽しく囲みましたよ。

 

今年の集まりはマイクの家。

感謝祭には付きもの大きな七面鳥を焼いてくれたのは

ルビーと二人のお嬢さん。

 

私たちはそれぞれにワインやらおつまみやらを持ち込んで

それはそれは楽しく賑やかに過ごしたのでした。

とりわけ宗教的、歴史的な意味を表に出さずとも

こうして集まる機会があるのは嬉しいことです。

 

早めに着いた女性陣はキッチンのルビーを手伝い

男性陣はマイクと暖炉を囲んで何やら難しい話に興じ

いよいよ出来上がった諸々のお料理が大きなテーブルに運ばれて、、、、

 

感謝祭=サンクスギビングに

長く深い友情で結ばれた友人たちと同じテーブルを囲めることに

心から感謝しながら、感謝祭の夜が更けていきました。 

 

お金では決して買えない

こうしたことこそが人生の宝物です。


太平洋を横切った日の夕食は、、、

2018-11-22 08:07:05 | 日記

メイおばさんのシアトル生活が始まりました。

どちらかと言えば、いえ、どちらかと言わずとも

圧倒的に定住型より移動型。

昔、社会科で習ったことを引き合いに出せば

農耕民族ではなく狩猟民族(笑)?

 

いえ、動物大好きなメイおばさん

狩猟などしたくもありませんし

どちらかと言えば、植物のようにじ〜っとして

ひとっ所で平和に暮らしたいのですけれど

諸々の理由でそうすることができません。

 

いったいこれまで

いくつの国の、いくつの町で暮らしてきたことでしょう。

とりわけメイおじさんと一緒になってからというものは

ますます持っての「ノマド」暮らしとなりました。

 

ま、我が人生そういうものだと覚悟を決めてみたら

それもけっこう楽しいことであることがわかりました。

たぶん、二人そろって元気だからこそできるのでしょうから

そんな暮らしをありがたく思うようにもなりました。

 

太平洋を横切ってシアトルに着いた最初のお夕食はこれ。

 

移動前のゴタゴタたるや

今思い出しても泣きたくなるぐらいのものでしたから

いつものように買い出しに行って

いつものようにキッチンに立って

いつものようにサクサク料理を作る気力も体力もありません。

 

「メイ、疲れているだろうから今日は近場の店に食べに行こう。」

というメイおじさんの優しさに甘えて二人で足を向けたのは

歩いて5分のいつものお店「KAMPAI」です。

 

「KAMPAI」とはたぶん「乾杯」のこと。

別に日本人がやっているお店でもなく

日本語なんてどこからも聞こえてこないのですが

とにかく「KAMPAI」なのです(笑)。

そして、なかなか気の利いたメニューがあるのです。

 

ということで

こちらが、太平洋を越えた日の最初のお夕飯!

 餃子はいくつも種類がある中で、これは「Veggie Gyoza」

お野菜の餃子です。

ね、なかなか様になってるでしょ?

しかもけっこう美味しいの。

ちゃんとお箸で食べます。

 

こちらは何種類もの具が入った手巻き寿司。

ワサビと生姜が付いてます。

アボカドやら、マグロやら、カニやら

とにかく色々なものが節操もなく詰め込まれていますけれど(笑)

これもまた、なかなかどうして美味なのです。

もちろん注文してから

カウンターの向こうで握ってくれます。

 

かくしてまたまた「乾杯」にて

まずはビール、そしてワインで乾杯しながら

メイおじさんとメイおばさんのシアトルライフが始まりました。

たくさんの美味しい話をお届けします!!

 

(まずはこの大きすぎる不細工写真、何とかしなければ。

日本で新しいデジカメを買ってきましたので

早く使い方を覚えなければ、、、)

 


籠は時空を超えて

2018-11-18 08:51:48 | びっくり!

またまた籠のお話ですが

先回書いた、いつのまにやらたまってしまった籠を

「ねえねえ、少し持っていかない?」

と、我が家に遊びに来た友人たちに声をかけていたら

あらまあ、こんなことになっていましたよ。

まさに「籠は時空を超えて」!(笑)

 

「お昼を食べに来ない?」と言う

埼玉の友人の家に、もうひとりの仲良し友と一緒に

電車を乗り継いで行ってみたら、、、、

あらあら、どこかで見たものが、テーブルの上に置かれていたのです。

 

「ほらこれ、ずっと前にメイの家でご飯を食べた時の籠。

 いらないって言うからもらって来たあの籠よ。

 重宝してるわよ〜!」

 

確かに懐かしいあの籠です。

籠の中にはきれいに並んだ友の手作り料理の数々。

 

 

その脇には三種類のお刺し身と、お豆腐のお味噌汁。

 

いいねえ、こんな手作りの籠ランチ。

楽しいねえ、こんな「松屋ごっこ」

(この籠は、銀座の松屋が届けてくれるお弁当籠なのです。)

 

つい鼻歌の一つも歌いたくなりました。

「まわる、まわるよ、籠はまわる、、、、」(笑)

 

 


ありがとう!の東京パーティー

2018-11-14 12:18:20 | 友人

 書きたいことは山ほどあるのに

移動暮らしのドサクサで

しばらく間が空いてしまいました。

 

日本に帰るよ〜

とでも言おうものなら

すぐに友人たちがゴソゴソと動きだし

「メイ、⚪︎日空いてる〜?」

 

「空いてるよ〜」

とでも言おうものなら、すぐに集合がかかります。

 

その第一弾はこれでした。

場所はメイおばさんの東京の家。

メンバーは男子4名、女子3名。

ただし、だいぶ年長さんのね(笑)。

 

そうと決まれば話が早い。

色々な物が宅急便で届き始めました。

メイおばさんの負担にならないようにという

友の優しい気遣いです。

 

まずはこれ

 

ダンボールの箱の蓋を開けてみたら

日本酒、ワイン、そしてビール!!

日本酒は「久保田」と「八海山」

ビールは「エビス」と「プレイアムモルツ」

 

次に来たのは

青森から、赤と緑と黄色のリンゴたち。

 

当日のお昼前には銀座の松屋から

いつものように竹の籠に入ったお弁当が届きました。

 

この籠弁当、我が家のパーティーでは定番です。

これまで何度かお願いしましたけれど

一度として中身が同じだったことがない

季節を感じさせてくれる優れ物。

 

食べ終わった後の籠は

もったいなくて捨てずにいたら

クローゼットの中に山のように溜まってしまって

メイおばさん、何度かスーツケースの中に入れて

アメリカの家に運びました。

 

小さなおつまみをたくさん入れてお出しすると

お客様はいつも大喜び。

「よかったらどうぞ籠もお持ちくださいな。」

などと言えば、ますますもって大喜び。

 

良き家族は人生の恵み

良き友もまた人生の宝物

そりゃ人生、よいことばかりじゃありませんけれど

嫌な事も、辛いことも、苦しいことも

多々ありましたし、今だってないわけじゃありませんけれど

そんな「恵み」とそんな「宝物」があれば

ありがとう、ありがとうと

笑顔で歩いていけるものです。

 

世界に散らばっている家族たち、友人達

みんなみんな、ありがとう、ありがとう❣️