父も母も亡くなってしまいましたが
不思議なものでいつもその存在を感じています。
本当につらい時には、「お父さん、お母さん、どうしたらいい?」などと
語りかけている自分に気づきます。
「親のことなんか思い出したくもない!」と
しかめっ面で呟く人に会ったこともありましたけれど
メイおばさんはたくさん思い出し
思い出しては「ありがとう」と呟きながら生きてます。
自分自身が親になってからはますますそうなりました。
父はカボチャが嫌いでした。
戦時中の粗食を強いられた時代、毎日カボチャばかりを食べていたからだと言いました。
母はトマトが食べられませんでした。
大好きだったはずなのに、トマトを食べた翌朝に盲腸で入院したからだそうです。
味覚とは本来はきちんと独立したものであるべきはずなのに
もしかしたらとても主観的なものかもしれないと思うことがあります。
どんなに美味しい料理でも、嫌な人と食べる料理はおいしく感じられませんし
どんなに質素な料理でも、愛する人と食べる料理はおいしく思えます。
6月のカウアイ島暮らしの間に「ワイメア渓谷展望台」まで車を走らせました。
3400フィート(1036メートル)です。
「息を飲むような」などという決まり文句も出てこないほどの眺めでした。
二人とも黙ったまま立っていました。
その先の「カララウ展望台」まで足を延ばす途中の山上の
ログハウスのようなレストランで軽い食事をとりました。
少ない選択肢の中で
メイおばさんは「ツナサンド」を選び
メイおじさんは「サラダ」を選んで、適当に取り換えっこして食べました。
飲み物はルートビアーです。
何てことのないごく普通のツナサンド。
レタスとリンゴとクルミとレーズンとブルーチーズのサラダの
「パッションフルーツ&ワサビドレッシング」にときめきましたけれど
レジの横に瓶詰のインスタントドレッシングが並んでいるのを見てちょっと興ざめ。
それでも思い返すと不思議なことに
ツナサンドもサラダも「美味しい記憶」なのです。
こんな山の上まで来た達成感や
爽やかな空気、届きそうな空、残り半分のドライブへの期待
そしてそれらを共有しながら
共に人生を歩む人との間に流れる時間。
「おいしいね」
「おいしいね」
どうおいしいか、なぜおいしいか、などの言葉などいらない
落ち着いた静かな時間でした。
――――――――――――――――――――――――――――
「メイおばさんの宝箱」はこちらでございます。
本家、分家ともどもどうぞよろしくお願い申し上げます。
7月23日:プール少女と海少年の往復メール
7月22日:南部陽一郎先生の訃報
http://blog.goo.ne.jp/aniwania
↓
ランキングの方もどうぞよろしくお願い致します。
ありがとうございます!!!
↓
↓
不思議なものでいつもその存在を感じています。
本当につらい時には、「お父さん、お母さん、どうしたらいい?」などと
語りかけている自分に気づきます。
「親のことなんか思い出したくもない!」と
しかめっ面で呟く人に会ったこともありましたけれど
メイおばさんはたくさん思い出し
思い出しては「ありがとう」と呟きながら生きてます。
自分自身が親になってからはますますそうなりました。
父はカボチャが嫌いでした。
戦時中の粗食を強いられた時代、毎日カボチャばかりを食べていたからだと言いました。
母はトマトが食べられませんでした。
大好きだったはずなのに、トマトを食べた翌朝に盲腸で入院したからだそうです。
味覚とは本来はきちんと独立したものであるべきはずなのに
もしかしたらとても主観的なものかもしれないと思うことがあります。
どんなに美味しい料理でも、嫌な人と食べる料理はおいしく感じられませんし
どんなに質素な料理でも、愛する人と食べる料理はおいしく思えます。
6月のカウアイ島暮らしの間に「ワイメア渓谷展望台」まで車を走らせました。
3400フィート(1036メートル)です。
「息を飲むような」などという決まり文句も出てこないほどの眺めでした。
二人とも黙ったまま立っていました。
その先の「カララウ展望台」まで足を延ばす途中の山上の
ログハウスのようなレストランで軽い食事をとりました。
少ない選択肢の中で
メイおばさんは「ツナサンド」を選び
メイおじさんは「サラダ」を選んで、適当に取り換えっこして食べました。
飲み物はルートビアーです。
何てことのないごく普通のツナサンド。
レタスとリンゴとクルミとレーズンとブルーチーズのサラダの
「パッションフルーツ&ワサビドレッシング」にときめきましたけれど
レジの横に瓶詰のインスタントドレッシングが並んでいるのを見てちょっと興ざめ。
それでも思い返すと不思議なことに
ツナサンドもサラダも「美味しい記憶」なのです。
こんな山の上まで来た達成感や
爽やかな空気、届きそうな空、残り半分のドライブへの期待
そしてそれらを共有しながら
共に人生を歩む人との間に流れる時間。
「おいしいね」
「おいしいね」
どうおいしいか、なぜおいしいか、などの言葉などいらない
落ち着いた静かな時間でした。
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