軽井沢からの通信ときどき3D

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新型コロナウィルス情報 2020/3/16-3/31

2020-03-31 00:00:00 | 新型コロナウィルス
 特に断りのないものは読売新聞からの情報。

3/16
 ・日銀が追加金融緩和 ETF購入枠倍増 感染拡大 G7会議
 ・追加経済対策 中小・困窮者を支援 感染収束後に減税案
 ・米、4年ぶりゼロ金利 1%緊急利下げ 量的緩和も再開
 ・独、一部国境の封鎖開始 
 ・中国経済統計 過去最低 1~2月 小売り売上高2割減
 ・G7テレビ会議 経済でも意見交換 コロナ対策協力一致へ
 ・日本からの入国 56か国・地域制限
 ・金融緩和 綱渡り 「試練」FRB総力戦 日銀「「V字回復」崩れた想定
  市場動揺 収まらず
 ・自衛隊「災害派遣」終了 感染症対応、装備不足浮き彫り
 ・新型コロナ対応、日英協力を確認
 ・学校休校 文科相、再開指針策定 意向、首相「専門家見解を尊重」
 ・首相 森氏と会談 五輪開催意見交換か
 ・日銀 さらなる緩和も ETF倍増 株下支え
   黒田総裁一問一答 「リーマン級ではない」
 ・FRB「危機モード」 ゼロ金利、量的緩和 総動員 マイナス金利「可能性低い」
 ・株 3年4か月ぶり安値 終値1万7002円
 ・株主総会 コロナ対策強化 ネット中継、お土産中止
 ・百貨店売上高3割減 3月前半、免税品は9割減
 ・マニラ 1か月封鎖 主要道に検問所 警察官が検温
 ・中東・アフリカも国際線停止
 ・北京 全渡航者を隔離
 ・欧州 強まる行動制限 ローマ閑散 「感染でなく経済で死ぬ」
 ・米 「50人以上」イベント中止 今後8週間、CDCが勧告
 ・感染源特定 習氏が指示
 ・仏 統一地方選投票率最低 感染懸念 決選投票 野党が延期論
 ・英 対策不十分 学者200人が批判
 ・新型コロナ・デマ拡散 「うわさ」の時代 誰もが送り手
   「お湯が予防になる」など
 ・クラスター全国15か所 厚労省 地図公表 
 ・新たな感染 42人
 ・聖火観覧 3県に自粛要請へ 組織委 福島、栃木、群馬の沿道
 ・IOC、各国と協議へ 予選延期や中止、救済措置議論も
 ・両陛下訪英延期で調整
 ・厚労省が配布ミス ダイヤモンド・プリンセス号下船乗客の一部 外出自粛届かず
 ・長野 感染者家族検査 コロナ陰性と明かす

3/17

3/18
 ・「非常事態」20か国・地域に 移動制限広がる 世界死者 中国本土超え
 ・「感染力」数値で公表へ 専門家会議 休校・自粛 判断材料
 ・IOCが臨時総会 
 ・聖火観覧 「密集避けて」
 ・株乱高下 値幅1178円 NY下げ最大2997ドル
 ・首相「五輪 完全な形で」 無観客・縮小に否定的 代表選考に影響拡大
 ・米、10人超の会合自粛要請 行動指針
 ・経済安定に関与 G7首脳が声明
 ・欧州 対策「有事」並み 全土で外出制限・飲食店営業禁止
   市民の危機管理意識 カギに 政治日程ずれ込む 英EU交渉、仏統一地方選
 ・【社説】感染拡大の阻止へ指導力示せ
 ・与野党が「連絡協議会」 追加経済対策など議論 医療・検査体制も

3/19
 ・全世界対象に渡航注意 首相表明 38か国ビザ停止
 ・欧州・エジプト・イラン 21日から来月末
 ・米 1兆ドル景気策検討 現金給付2週間以内に
 ・EU 30日間入域禁止 外国人 速やかに国境封鎖 期間延長も
 ・米 死者100人超す 全50州5800人感染 NY市外出禁止令も
 ・株1万7000円割れ NY先物受け 3年4か月ぶり
 ・大本営の地下壕再び コロナで公開延期になっていた
 ・日銀含み損 2兆~3兆円
 ・立皇嗣の礼 縮小 饗宴の儀中止 コロナ受け
 ・20年度予算案 27日に成立へ 参院本会議に緊急上程へ
 ・財政出動 各国足並み 米、「失業率2割」に危機感、欧州、赤字規範こだわらず
 ・【社説】新型コロナの影響が心配だ
 ・日本、きょうから集中議論 与党内、20兆円規模求める声
 ・政府間協議 テレビで G7,日韓対話 コロナ感染リスク回避
 ・新型コロナ 与野党連絡協きょう初会合
 ・消費税5%下げ 国民が提案へ
 ・麻生氏 「呪われた五輪」発言 40年冬季やモスクワ例に
 ・【広告】週刊文春 完全防御ガイド・新型コロナウイルス
   福岡伸一x阿川佐和子 新型コロナウイルスは数年後に日常的な病気になるでしょう。
 ・「民放に指示可能」陳謝し撤回 18日、宮下一郎内閣府副大臣
 ・EU 苦肉の理念「破棄」 入域制限で、国境封鎖の動き抑制狙う
 ・ベルギーも外出制限へ
 ・イタリア感染拡大 「同居率」高さ要因? 独の研究者発表
 ・「中国ウイルスは正確な用語」 トランプ氏 会見で協調
 ・台湾 きょうから外国人入境禁止
 ・ブラジル 囚人1400人脱走 コロナで外出許可延長に反発
 ・トヨタ 工場停止を拡大 新たに欧州・アジア5か国
 ・地価上昇 全国に波及 住宅地・商業地 県庁所在地中心に好調
   経済危機で大幅下落 バブル崩壊、リーマンショック
   不動産投信下落 コロナの影
 ・2月の対中輸入半減 貿易統計 11年ぶり低水準
 ・個人「現・預金」1000兆円 資金循環統計・貯蓄志向 変化なし 前年比2.3%増
 ・上場廃止の基準、コロナ対応で一部緩和
 ・【広告】経済産業省 新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ
 ・五輪 代表選考 公平さ求める声 IOC声明、競技団体 不安隠せず
 ・スペイン五輪委会長 「延期好ましい」
 ・NBAネッツ4選手が陽性
 ・全仏テニス 9,10月に 全米OPも延期検討
 ・ゴルフ 全米プロ選手権 今年後半に延期 
 ・米 スポーツ損失 2か月で5400億円
 ・新たに27人感染 
 ・デイサービス苦慮 小人数送迎 自主休業も
 ・IOC 声明 「五輪予定通り」 「現段階、決断必要ない」 
 ・北海道 緊急事態宣言 きょう終了
 ・感染「ばらまく」 愛知の男性死亡
 ・春休み短縮・補習 教委判断で可能 文科省が通知
 ・休校中の子ども 「心のケア」窓口、厚労省が開設
 ・長野 「出前・持ち帰り可」PR 佐久商議所、チラシで
 ・長野 テレワーク導入広がる 宿泊プランも
 ・長野 感染者、初の退院 南牧の女性

3/20
 ・軽症者は自宅療養 都市部 高リスク 専門家会議提案
 ・休校一部解除検討 政府
 ・家計直接支援を検討 政府 公共料金の猶予 要請
 ・「大阪-兵庫の往来自粛」知事要請 3連休 感染拡大阻止
 ・アテネ 聖火、無観客の引き継ぎ
 ・訪日客58%減 2月前年比 中国87%、韓国は79% 中韓から入国制限延長へ
 ・感染の経済影響 ヒアリング開始
 ・武漢 新規感染者「ゼロ」 世界は計20万人
 ・欧州中銀量的緩和拡大 パンデミック対応 90兆円規模
 ・医療現場危機 伊・医学生を現場へ、独・スイス 病床不足
 ・爆発的感染を警戒 専門家会議 密閉・密集・近距離会話避けて 
 ・クラスター早期発見を 長期戦備え対策要望
 ・【社説】感染抑止の過程を歴史に残せ
 ・追加経済対策へ初会合 連絡協 与党、補正予算成立急ぐ 野党側11項目要望
 ・菅官房長官見解 「中国が発生源」
 ・「五輪 無観客・縮小せず」 首相答弁「完全な形で開催」協調
 ・感染拡大防止策、知見共有で一致 日独外相電話会談
 ・議事録の作成各省庁に要請 「歴史的緊急事態」指定
 ・モスクから感染拡大 東南アジア・中東 礼拝制限の動き
 ・北京大研究院長 当局対応を批判
 ・往来規制東南アジアも 感染者急増 ビザの発給停止
 ・中国政府 国際線 北京直行認めず 一部航空機、周辺空港で事前検査
 ・コロナ警鐘の医師処分「不当」 中国政府の調査チーム
 ・米 「国防生産法」発動 大統領が署名 マスク増産要求可能 
 ・NY 相次ぐアジア差別 「なぜマスク着けない?」
 ・支払い猶予措置広がる 電話料金、電気代、保険料
 ・自粛で「巣ごもり」消費 伸長
 ・米、車大手 北米も生産停止 中国・欧州に続き 需要減受け トヨタ・ホンダも
 ・新型コロナウイルスを巡る、首相のこれまでの発言要旨
 ・観光地沈黙の春 訪日客4000万人、絶望的 1000万人割れも
 ・麻生氏 中国公表の数字「信用しない」
 ・全日空 5000人一時休業へ 客室乗務員 4月から数日程度
 ・トランプ相場 帳消し NY株2万ドル割れ
 ・FRB、MMFの運用支援
 ・2月物価にコロナの影 マスク3.7%アップ、宿泊料3.1%ダウン
 ・パラ選手、大会中止・延期で 障害クラス分け 遅れ
 ・IOC 五輪予定通りに「賛同」   
 ・選抜中止 夏へ選手始動
 ・両陛下の英訪問感染拡大で延期
 ・「ウイルスに県境なし」 往来自粛 大阪、兵庫、重い決断
 ・東大授業 オンライン中心
 ・感染、新たに39人
 ・長野 危機管理監に五十嵐氏 県人事 
 ・長野 桜ウォーク中止 「信州松本 梓川・桜ウォーク」
 ・長野 聖火アンカー小平さん
 ・長野 コロナ対策で県10億334万円専決処分
 
3/21
 ・政府 新学期に再開へ 一斉休校 延長せず イベント「慎重に」継続
 ・IOC会長 五輪「様々なシナリオ」 米紙に「中止 議題にならず」
 ・聖火 宮城に到着
 ・厚労省 重点医療機関 設置を要請
 ・政府 赤字国債の発行検討
 ・伊 死者3400人 中国超す 全世界の死者1万人
 ・日中韓 ワクチン情報共有 外相テレビ会議で確認
 ・一斉休校の弊害 考慮 学習遅れ、親の負担
 ・米 海外渡航すべて「中止」 国民に勧告 危険情報引き上げ
 ・6月のG7 テレビ会議
 ・医療維持「最悪」に備え 病床確保・役割分担 調整急ぐ
 ・各都道府県 ピーク推計 埼玉「病床4分の1に感染者」
 ・【社説】警戒緩めず長期戦に備えたい
 ・公明 「直接給付」提言へ コロナ経済対策 「バラマキ批判」念頭に検討
 ・日韓 コロナですき間風 入国制限 事前通報で食い違い
 ・「助成金」の拡充 飲食業者求める
 ・感染防止へ連携 日イランが一致
 ・サハラ以南に感染拡大 WHO,爆発的急増を警告
 ・リオ キリスト像に感染国の旗投影 終息への祈り込め
 ・中国 「封じ込め」自賛 海外支援、宣伝に躍起
 ・文政権 対外発信を強化 感染抑制「徹底検査」アピール
 ・国連事務総長、連帯呼びかけ
 ・米 感染1万人超す カリフォルニア外出禁止 NY州は「在宅勤務」強化
 ・モナコ公 陽性 健康に問題なし
 ・景気下支えへ総力 赤字国債検討 コロナで経済減速
 ・米 公的資金で企業救済検討
 ・子どもの居場所 学校活用 休校延長化 校庭開放などで心身健康に
 ・東京五輪の延期は難しい 調査研究本部客員研究員・小田 尚
 ・NFL監督も感染 北米「4大」全てに波及
 ・米選手が退団 Bリーグ・北海道 「健康優先」
 ・国内感染者1000人超 高齢者施設で広がる
 ・よみうりランド 23日から再開へ としまえんはきょう
 ・五輪どうなる・・・波紋 JOC理事が延期論 

3/22
 ・既存薬効果 検証急ぐ エボラやインフル 重症患者に投与 国際共同開発も模索
 ・米 外出規制7500万人 NY州、イリノイ州 感染拡大
 ・【広告】人はなぜ治るのか アンドルー・ワイル著 上野圭一訳 日本教文社発行
 ・米 感染急増に非常手段 コロナ外出制限 
 ・NY株「トランプ相場」崩壊 急落1か月で1万ドル超
 ・WHO 若者に警鐘 伊、死者4000人超
 ・【広告】緊急提言 日本・破綻寸前 藤巻健史著 幻冬舎発行
 ・消費減税 揺れる枝野氏 「議論の可能性否定せず」
 ・京都コングレス 国連が延期判断
 ・電動自転車 品薄に 感染拡大の余波 中国から輸入滞り
 ・ガソリン価格 8週連続下げ
 ・クラスター避け 大流行阻止 全国クラスターマップ 
 ・中伊 「一帯一路」に暗雲 港湾施設「ゼロ」 観光客途絶え 
   習政権 医療支援でつなぎとめ。
 ・NPT会議 延期提案 「今夏」「来春」軸に検討へ
 ・トランプ氏 中国の初期対応疑問視
 ・トランプ氏 マスク増産を要求
 ・欧州 広がる外出規制 英で買い占め騒動も
 ・モサド 検査キット「隠密」調達 地元報道 10万人分湾岸諸国から
   イスラエルは、感染者の携帯電話の通信データを傍受して行動を把握し、感染者と
  接触した可能性のある市民を特定して検査するなど、世界的にも異例の措置をとって
  いる。
 ・ブラジル 非常事態宣言発効
 ・バンコク 商業施設閉鎖
 ・一人暮らしのコロナ対策 専門家に聞く
 ・五輪 各国から延期論 「選手の安全優先を」
 ・米紙 「即時中止」訴え ワシントン・ポスト(電子版)五輪中止を訴えるコラムを掲載
 ・帰国者、結果待たず帰宅 感染判明
 ・宝塚、公演再開へ
 ・長野 滝沢牧場 2週間ぶり再開 従業員コロナ感染 励ましの声100件超
 ・長野 休校で不安やストレス 悩み相談LINEで 県教委が窓口開設

3/23
 ・IOC、練習影響聴取 各国五輪委に 米委声明
 ・トランプ氏 五輪開催の可否 「安倍首相次第」
 ・政府対応「評価」53% 本社世論調査 五輪「延期を」69%
 ・喝采なき賜杯 22日、千秋楽 白鵬が優勝
 ・米から入国 14日間待機 政府要請へ
 ・米 経済対策 2兆ドル規模に
 ・トランプ大統領のコロナ対応 支持55% 前週より上昇
 ・本社世論調査 「外出控え」急増81%、イベント自粛「必要」87%
 ・甘利氏 家計支援には「インパクトを」
 ・製薬会社 開発に本腰 治療薬やワクチン 検査試薬 東洋紡増産20倍
 ・英、現地報道 BAに救済策 英政府が検討
 ・武漢「収束」住民も疑念 新規感染ゼロ、外出規制緩和
 ・トランプ氏、正恩氏に親書 ウイルス対策で協力意向
 ・伊、全産業の生産停止 生活関連除き
 ・NY州 感染1万人超
 ・中国政府 北京への直行、全航空会社禁止 指定空港に一旦着陸
 ・五輪判断「数日か数週後」 世界陸連が見解 選手国際団体が開催延期を要望
 ・白鳳V 喜びより安堵 鶴竜下し44度目 異例場所「想像以上だった」
 ・理事長 無観客 協力に感謝 声詰まらせ
 ・聖火リレー26日から 観覧には制限、沿道「密集は避けて」
 ・「ペスト大流行」の著者・村上陽一郎氏 資本主義への疑念生む可能性も
 ・帰国者から感染 警戒 入国制限追加 自宅待機を要請
 ・K-1 自粛要請の中、開催 主催者「対策取る」、埼玉知事「残念」
 ・厚労省クラスタ-対策班、今後2週間で都内500人感染と試算
 ・新たに5人死亡 感染42人
 ・長野 コロナ休校中、ケーブルTVでお勉強 小諸の教員ら番組出演

3/24
 ・五輪延期検討 IOC「4週間以内に結論」 安倍首相も容認
   臨時理事会、中止は否定
 ・首相、在任中の開催目指す 中止回避へ「次善の策」
 ・五輪延期検討 首相判断 与野党「やむなし」
 ・五輪延期も道険し 年内・終息見えず 1年・世界水泳・陸上 2年・冬季五輪
 ・批判殺到 IOC急転
 ・五輪延期検討 会場どうなる・困惑 調整必要、早く決めて
 ・経済対策30兆円超 骨格判明 商品券で家計支援
 ・プロ野球 4月24日開幕目標
 ・トヨタ国内5工場停止 一部を3~9日間 海外需要減
 ・聖火 ランタンで巡回 26日聖火出発式 首相不参加意向
 ・NY州 医療崩壊恐れ 外出制限 病床不足に危機感
 ・都知事が言及 首都封鎖の可能性 
 ・中国 無症状4.3万人除外か 統計から2月末時点
 ・米から入国 14日間待機 政府要請
 ・強制隔離の対象 上海が日本除外
 ・【社説】選手や観客の安全を最優先に EUは存在価値を示せるか
 ・一斉休校対策 1年軸に 公明 給食費免除提言へ
 ・政府 自治体と連携へ 対策推進室設置
 ・政府 集中ヒアリング 観光・運輸業者振興策など要求
 ・ソフトバンク 資産売却 戦略変更の兆し ファンド事業の懸念に対応
 ・車・電機 生産停止拡大 感染拡大、需要減に対応
 ・米民主も経済対策案 与党と対立 景気減速の懸念
 ・米GDP 大幅減懸念 4~6月期 「前年比3割減」予想も
 ・G20 緊急テレビ会談 財務相、混乱収拾へ結束PR
 ・選手村マンション販売会 6月に延期 入居時期に影響も
 ・株334円高
 ・紙製品の品薄、1週間で解消
 ・北 食料不足の危機 コロナ対策で国境封鎖 対中貿易止まり2か月
 ・東南アジア 厳戒態勢 マレーシア、軍が巡回
 ・香港 全飲食店で禁酒へ
 ・豪 失業手当HPダウン
 ・国会論戦 首相、五輪・コロナ克服の証に、経済・一気呵成にv字回復
 ・欧州  猛威に医師悲鳴 患者選別「奇跡起こせない」
 ・トルコ 感染1000人超える
 ・武漢 外出禁止一部緩和を発表 条件付きで出勤可能
 ・NY 静まる摩天楼 まるでゴーストタウン
 ・コロナで苦境 「食」業界支えよう
 ・プロ野球 選手の調整考慮 開幕再延期 練習試合も再設定
 ・J 来月3日再開「困難」
 ・ラグビー トップリーグ残り試合中止
 ・五輪延期検討 代表選考やり直しか 「想定外」競技団体が苦慮
 ・IOCバッハ会長メッセージ 人名何より優先 会場や競技、調整複雑
 ・【文化】文芸月評 未知の感染症と戦う 「臆病な都市」(群像・砂川文次)など
 ・文科省 学校再開の指針 検温徹底 マスク着用
 ・受診目安 「強いだるさ」は直ちに 高齢者「発熱あれば早めに」
 ・23日、国内 死者50人に 新たに17人感染
 ・長野 聖火リレー、粛々と準備 実施方針発表、26日まで目安
 ・長野 飲食店 苦境をバネに 集客工夫 持ち帰り開始 SNS活用
 ・長野 県主催イベント 開催基準を緩和 地域経済への影響考慮
 
3/25
 ・東京五輪1年延期 首相・IOC会長合意 「来夏までに開催」 電話会談
 ・五輪延期合意 世界のスポーツ過密日程 競技団体の協力 焦点
 ・世界の感染者30万人超え
 ・北京 渡航者にPCR検査 きょうから 海外からの流入阻止
 ・学校再開へ国、指針 検温・マスク・教室換気
 ・学校再開課題山積み 給食での感染防止、学習遅れ、夏休み短縮も
 ・児童・生徒感染したら 休校など自治体判断
 ・【社説】官民で万全の支援策を講じよ、気を緩めず感染防止の徹底を
 ・コロナ 政府対策本部設置へ 改正特措法 有識者会議きょう拡充
 ・政府 欧州18か国 入国拒否へ イランも
 ・首相、赤字国債検討を説明 参院財政金融委 「規模よく見極めて」
 ・外相 北朝鮮コロナ感染ゼロ 人類史K-1上、考えられない
 ・五輪延期検討 カナダ首相賛意
 ・五輪延期 戸惑い チケット扱い未定、スポンサー不安
   米TV局、IOCに従う
 ・K-1観客の情報提供要望 市長会など    
 ・マレーシア ムヒディン政権 コロナ後手 感染者急増
 ・英 外出なら罰金 食料、薬の購入除き
 ・タイ 非常事態宣言 明日発令
 ・南ア 外出制限
 ・中国が医療支援外交 感染対策で影響力拡大
 ・武漢封鎖 来月8日解除
 ・トランプ氏、自粛緩和検討 経済悪影響 回避狙う
 ・若者よ、外出間違ってる NY知事 必死の呼びかけ
 ・ハワイ州も外出禁止令
 ・日米の感染揶揄 中国飲食店に避難殺到
 ・イベント業界へ支援要求 消費回復策求める声
 ・マスクの生産 シャープ開始
 ・各国中銀 資金供給強化 FRB 国債無制限買い入れ
 ・ユーロ圏 景況感最低
 ・株 1万8000円台回復
 ・「五輪延期」観光業、さらなる痛手も 宿泊、バスキャンセルに
 ・全国百貨店 2月65%減
 ・景気判断修正 「回復」削除へ 3月月例報告
 ・都市部中心43人感染
 ・英有力紙FT 「今こそ我々の報道 重要」 1面で声明
 ・長野 旅館・ホテル平日休館も 
 ・長野 学校再開 入学式縮小し実施へ 文科省指針、各教育委が対応

3/26
 ・都、週末外出自粛を要請 知事「観戦爆発重大局面」 1日で最多41人増
 ・五輪 来年7・8月軸 開催形態は踏襲
 ・米経済対策2兆ドルに 与野党合意 現金給付や企業支援
 ・プロ野球 当初の五輪期間に公式戦
 ・株1454円高 1万9000円台回復 過去5番目の上げ幅
 ・五輪経済効果 先送り GDP0.1%下げ試算 
 ・トランプ氏、延期支持 日米電話会談
 ・世界の感染者42万人
 ・治療薬・経済対策 G7外相議論へ
 ・全世界へ「渡航自粛」 外務省、危険情報引き上げ
 ・感染対策 緩み警戒 小池知事「一人一人が重要」 欧米広がる外出制限
 ・【社説】五輪一年延期 開催実現へ手立てを尽くそう
   経済悪化を防ぐ目配りが必要だ
 ・与党 高まる積極財政論 五輪一年延期 下振れ回避「最大の対策」要望
 ・所得制限付き現金給付案 公明、生活支援策提言へ
 ・コロナ連絡協 「緊急事態」など議題に ドライブスルー検査 提案も
 ・大使館職員が感染 米国、欧州のマケドニアの日本大使館員24日、検査陽性
 ・プーチン大統領 政権浮揚青写真に狂い コロナ対策、経済低迷
 ・インド全土「完全封鎖」 13億人に外出禁止措置
 ・国連 途上国に人道支援 感染拡大防止 2200億円規模計画
 ・内戦下のシリア 感染初確認
 ・感染急増 米政権正念場 17州独自に外出制限
 ・展開中の米空母 3人の感染確認
 ・伊の死者数 統計より多い?
 ・丸紅 最終赤字1900億円 黒字予想一転 コロナで原油急落
 ・「特需なし」対応急ぐ 五輪延期 家電大手「見極め困難」
 ・米与野党 2兆ドル対策、スピード合意
 ・資金繰り支援へ 3000億円ファンド 三井住友銀
 ・日銀 3月会合 緩和決定 景気に危機感 落ち込み長期化も
 ・東京五輪延期 「時期示唆 希望残せた」 コーツ委員長
   バッハ会長 日本との協調重視
 ・J 新日程 予防と運営 両立目指す ファンにも協力求める
 ・休館か開館か 美術館 難しい判断
 ・新たに74人感染確認 15都道県など
 ・クルーズ船 検疫終える
 ・宝塚公演 再延期
 ・五輪延期 マラソン代表変えず チケットは有効 払い戻しはOK
 ・長野 70代男性感染 経路不明 松本在住 県内確認5人目
 ・長野 終息 善光寺で祈る
 ・長野 長野マラソン中止 自転車レースも中止

3/27

3/28
 ・追加経済対策着手へ 102兆円予算成立 補正案 首相きょう表明
 ・都内 3日連続40人以上 感染者 軽症滞在に選手村検討
 ・中国依存脱却に補助 2000億円規模 生産拠点移す企業に 政府方針
 ・米の感染者 世界最多に 8.3万人 中国超え
 ・首脳電話会談で米中の連携確認
 ・政府、対処方針案を提示
 ・売り上げ減の事業者 納税猶予を検討
 ・G20「550兆円注入」首脳声明 強大な支援継続
 ・景気回復「2段構え」 困窮者支援後に消費喚起
 ・財政再建は後退 25年度黒字化 厳しい状況
 ・【社説】当初予算成立・危機対策の財政出動を迅速に、
   新型コロナ・中国の対応は模範にはならぬ。
 ・五輪延期は政治的判断 首相
 ・諮問委 感染急増に危機感
 ・世界覆う 都市封鎖 米、1.8m距離保ち買い出し
   欧州/仏「罰金44万円」・伊「通行手形」
   アジア・太平洋/死者ゼロNZ「時間余裕ない」
   中東/不適切行動 1700人逮捕
 ・楽観一転 米に危機感 検査態勢不備 初動遅れか 
 ・中国、外国人の入国禁止
 ・無症状の感染者 対策強化を指示 中国首相
 ・EU 感染対策で溝 「コロナ債」結論出ず
 ・ジョンソン首相 陽性
 ・「新型コロナ」と類似 香港大などチーム センザンコウからウイルス
 ・【解説】養老孟子さんに聞く コロナも多様性の一つ 
   欧米で感染拡大 日本と異なる習慣や文化
 ・首都圏 百貨店は休業・時短 外出自粛 コンビニは営業
 ・コロナショック 3月期影響
 ・トヨタ 長期減速に備え 1兆円融資枠を要請
 ・五輪「全面支援」トヨタ社長
 ・中国企業の利益38%減 過去最悪 工場の長期停止響く
 ・車国内生産 停止相次ぐ ホンダなど4社 業績悪化 懸念強まる
 ・球界 感染状況を共有 選手に改めて注意喚起 ナゴヤ球場 消毒を検討
   Jリーグ「対応 全て参考」
 ・米欧 選手らの感染相次ぐ
 ・学校再開 ここに注意 
   教室・2方向で換気を、密集する運動 避けて
 ・神奈川と千葉で 1日当たり最多
 ・部活での遠征 感染防止策を
 ・ディズニー 休園延長
 ・コミケ中止に
 ・東御苑きょうから休園
 ・都立公園花見 都が自粛要請
 ・転院 感染ドミノ 都「医療機能の低下も」、都「軽症者の自宅療養検討」
 ・熱・せき 眠れないほど 北海道の70代 入院19日目
   医師 治療「考え抜いた」
 ・阪神・藤浪投手 陽性 食事同席の2選手も
 ・嗅覚や味覚異常 海外でも報告例
 ・長野 中ア国定公園 多難の出発 ロープウェイ運休続く・コロナでPRならず
 ・長野 学校再開 新年度から 県教委方針 現場に留意事項提示
 ・長野 県、対策室設置へ
 ・長野 医療機関2割でマスク・消毒液不足 県保険医協会調べ
 ・長野 6人目感染確認

3/29
 ・経済対策 過去最大に 首相 困窮者に現金給付 瀬戸際の状況続いている
 ・千葉の施設58人感染 都内 最多の63人
 ・経団連 「雇用を最優先」 月末 緊急提言 財政出動求める
   中小資金繰り支援重視 経済成長へ「デジタル化」
 ・銀行資本規制 1年延期
 ・「緊急事態」慎重見極め 新型コロナ首相会見 私権も制限 影響甚大
 ・アビガンなど治験加速 複数の既存薬治療薬候補に
 ・米 感染者10万人超す 大統領 GMに呼吸器製造命令
 ・米 2.2兆ドル経済対策成立
 ・危険を軽視 世界にクラスター
   オーストリア、中国、タイ、米国、イタリア、マレーシア。
 ・密集回避が重要 外出制限 世界30億人
 ・【社説】新型コロナ 医療崩壊を招かぬ対策急げ
 ・伊 感染者8万6498人 中国抜く
 ・立民、経済対策策定せず 消費減税に慎重 孤立回避?
 ・水際対策強化へ自衛隊自主派遣 防衛省
 ・北朝鮮軍100人超死亡 2月末以降 新型コロナ感染か 中国国境付近
 ・中国 墓参りも禁止 4月4日清明節 ネット献花推奨
 ・NPT会議最大1年延長
 ・トランプ氏見舞い電話 感染の英首相に
 ・パナマ沖の客船 高齢者4人死亡
 ・NY車道開放 人と人、6フィート保つ
 ・【明日への考】長崎大学熱帯医学研究所教授・山本太郎氏
   コロナ 現代的パンデミック 文明が生む感染症 都市に密集し、発達した交通
  網で、移動・交流する人々。デジタル時代で初の脅威。不確かな情報が招いた買
  い占め。
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   退院後また陽性 北海道・70代男性
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 ・【広告】日本抗加齢医学会 免疫力をアップして、健康を維持 アンチエイジング医学
 ・新型コロナ 試練の社会 3月の論壇誌紹介
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新型コロナウィルス(3/5)

2020-03-31 00:00:00 | 新型コロナウィルス
 WHOのテドロス・アダノム事務局長が新型コロナウィルスに対して3月11日にパンデミックであると表明して2週間余りが経過した。次の図はJohns Hopkins大学が作成し公開している世界の感染者数を示す図であるが、感染地域はすでに南極大陸を除く全大陸に及んでおり、右下のこれまでの感染者累計数推移のグラフが示すように、3月30日現在も指数関数的な増加を示している。

Coronavirus COVID-19 Global Cases by the Center for Systems Science and Engineering (CSSE) at Johns Hopkins University (JHU)
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6

 そのWHOのテドロス・アダノム事務局長が、3月16日に行われた記者会見で、「誰が感染しているか分からなければ流行を防ぐことはできません。私たちが各国に伝えたいのは簡単なことです。」とし、各国が採るべき方策は、「検査・検査・検査」であると発言している様子が翌日のTVのニュースなどで報じられた。

 この発言はさらにその翌日、「検査・隔離・追跡」と言いかえたとされるが、検査の重要性を発信した事には変わりはない。

 この検査というのは、もちろん、このところ頻繁に耳にするようになったPCR検査のことである。このことは早速日本の国会でも取り上げられ、質疑がおこなわれた

 質問に立ったのは「立国社」会派の山井和則・衆議院議員で、「WHOが『とにかく検査をしなさい』と言っている。この積極的検査という方針の真っ向から反対をやっているのが日本ではないか」と質した。

 これに対して、加藤勝信・厚労大臣は、「テドロス・事務局長からは、『日本は封じ込めをうまくやっている』と評されている。これは日本向けに言っているのではなくて、広く世界向けに言っているんだろう。」と応じている。

 日本のPCR検査の実情はTVの報じる所では、次の様であり、これまでも諸外国に比べて、PCR検査件数が少ないことは度々マスコミでも取り上げられてきた。これに対して、政府・厚労省は検査体制が整っていないことを主な理由として挙げており、順次検査能力を向上させ、検査の実施基準も緩和しているとの説明を繰り返している。

 3月28日の記者会見でも安倍首相は、「確かにPCR検査の数は少ない中において、私もほぼ毎日のように厚労省に対して、医師が必要と判断すれば必ずPCR検査できるようにしてくださいねとは重々申し上げています。」と述べていることが、翌日のTVでも報じられているのであるが。

 日本での、この検査数の少なさが問題であるとTVなどを通じて訴え続けてきた白鳳大学の岡田晴恵教授であるが、同様の趣旨の主張は、前回(2020.3.17 公開)の当ブログでも紹介したように、文藝春秋への寄稿で繰り返されている。一部を引用すると、次のようである。「・・・しかし、PCR検査は、『検査能力』に比して、『実際の検査数』があまりに少なく、『報告されている感染者数』は、明らかに”氷山の一角”です。・・・」。この”氷山の一角”が正しいかどうかはさておくとして、これはWHOのテドロス事務局長の発言と同様の趣旨によるものととれる。

 また、これとは別に、岡田教授はTVのワイドショウで、国内での感染拡大状況を把握する目的で、各地で1000人程度のランダムサンプリングを行い、PCR検査を実施してはどうかとの提案も行っている。

 一方、PCR検査については、検査精度の低さを指摘する声も聞かれ、これを理由にむやみに検査をすることに反対する意見もある。こうした状態で検査対象を拡大させると、結果、医療崩壊につながりかねないという懸念からである。

 このように、専門家の間でも意見が分かれるPCR検査についての状況であるが、PCR検査とは一体どのようなものか、すでに優れた解説がいくつも見られるが、自分なりに理解するためにここで整理しておこうと思う。

 PCR検査については、ウィキペディアでは「ポリメラーゼ連鎖反応」の項で採りあげられていて、次のようである。

 「ポリメラーゼ連鎖反応(ポリメラーゼれんさはんのう、英:polymerase chain reaction)は、DNAサンプルから特定の領域を数百万〜数十億倍に増幅する、分子生物学の分野で広く使用されている一連の反応または技術である。英語表記の頭文字を取ってPCR法、あるいは単純にPCRと呼ばれる場合が多い。」

 新型コロナウィルスへの感染検査を行う方法としては、現在この方法が唯一であるとされていて、採取した検体を、
 「DNAポリメラーゼと呼ばれる酵素の働きを利用して、一連の温度変化のサイクルを経て任意の遺伝子領域やゲノム領域のコピーを指数関数的(連鎖的)に増幅することで、少量のDNAサンプルからその詳細を研究するに十分な量にまで増幅する・・・」。

 ウィルスの場合、上記のDNAをRNAと読み替えることが必要なようであるが、ここにあるように、採取した検体中のウィルスのRNAを短時間のうちに数百万〜数十億倍に増幅することができる技術で、こうして増幅させたRNA(の一部)を発光分析法などで検出するので、極端に言えば検体中に1個のウィルスがあれば、感染しているかどうかの判定ができる極めて感度の高い検査法とされる。

 一方、これまで見てきたように、ウィルスに感染しているかどうかの判定に、このPCR法を用いた場合の検査精度がそれほど高くないという話は、上記説明とは矛盾するように思える。しかし、実際の検査現場では、検体採取からPCR増幅操作に至る過程で入り込むいくつもの要因により、検査精度はある程度低下しているのが実情のようである。

 さて、こうした検査で用いられる用語として、感度と特異度というものがある。次の表のように定義されていて、検査精度はこの感度と特異度がどれくらいかで決まるといえるが、検査対象中にどれくらいの陽性者が含まれているかもまた、感度、特異度とからんで検査結果に影響を及ぼす。新型コロナウィルス検査の場合のこの感度、特異度の数値はまだ厚生労働省のHP、国立感染研究所のHPを見ても発表されていない。専門家のブログなどをいくつか調べてみたが、感度については60%~80%、特異度については80%~99%と仮定して議論されている(2020.10.1 追記:特異度についてはその後99.9%以上との主張が見られるようになっている。 https://www.mag2.com/p/news/462533)。
ウィルス感染検査における各用語のまとめ(筆者作成)

 表に示すように感度とは、検査を行って、感染者を正しく陽性と診断する割合のことである。また、特異度とは感染していない健常者を正しく陰性と診断する割合である。ある集団(a+b+c+d)人を検査すると、感度と特異度が100%でない以上、どうしても偽陽性者(c)と偽陰性者(b)が出ることになる。
 
 集団を対象とした検査で判明するのは、《検査》陽性者(a+c)と《検査》陰性者(b+d)で、真の感染者数(a+b)や真の健常者数(c+d)はこのままでは見えてこない。

 集団の中のある個人について見ると、或る人が陽性と診断されても、それは陽性的中率(a/(a+c))の範囲での正しさであって完全ではない。同様にある人が陰性と診断されても、陰性的中率(d/(b+d))の範囲での正しさであるから、感染者である可能性は否定しきれないことになる。

 では、これらの式に数字を入れて、偽の陽性者や、偽の陰性者がどれくらい出るか、感度と特異度を入れて具体的に計算してみる。数値には、実際に起きた例を参考にして、クルーズ船D・P号で発表されている数字を用いてみた。3711名の乗員・乗客に一斉にPCR検査を実施し、712名の陽性者が見つかったとの想定である(実際とは異なる)。結果は次のようである(数字の1桁台には計算上の差異が生じているが)。

D・P号の場合の偽陽性者数と偽陰性者数の推計(感度=70-95%、特異度=90-99%と仮定して筆者推定)
  
 ここに見るように、PCR検査で712名の陽性者(したがって2999名の陰性者)が出た場合、感度70%、特異度90%とすると、陽性者中には175名の偽陽性者が含まれている可能性があり、また、陰性者と判定されても、230名の偽陰性者が含まれている可能性があるという結果になる。偽陽性者、偽陰性者ともに無視できない人数である。

 次に、一度に行う検査数を絞るなどして、精度を上げて複数回に分けて検査を行った場合を想定し、2つの場合について計算した。先ず感度はそのままにして、特異度を99%に上げた場合で見ると、偽陽性者は10名となり大きく減少する。一方、偽陰性者は301名とむしろ増加する。更に、感度を95%、特異度を99%とした場合を見ると、偽陽性者、偽陰性者ともに減少し、それぞれ16名、37名という計算結果になる。陽性的中率も上がり97.8%になり、陰性的中率は98.8%である。

 こうしたシミュレーション結果を見ていると、実際の現場で厚労省が採っていた対応の意図が見えてくるように思う。精度の低いまま多数の検査を実施するのではなく、検査数を絞り検査精度ができるだけ高くなるような検査方法を採っていたのではないかと思えるのである。

 この計算結果は、真の感度や特異度が判っていないので、単なる推定でしかないが、こうしたことを前提として今回現場で採られた隔離措置や解放措置を見ていくと、また違った側面が見えてくるのである。

 さて、もう一つの話題である岡田教授が提案していた、1000人程度のランダムサンプリングによるPCR検査を行い、感染拡大状況を推計する方法について考えてみる。ここでも感度と特異度をそれぞれ70-99.5%、80-99.9%の範囲で変えながら、PCR検査の有効性を見ていこうと思う。

 ここでは都合上、実際の感染者数割合が0.1%、1%、10%、30%になるような場合を想定して、その計算結果を示している。

1000人のランダムサンプリングによるPCR検査のシミュレーション(感度=70-99.5%、特異度=80-99.9%と仮定して筆者推定)

 この結果を見て先ずわかることは、想定感染者数が1000人に1人(0.1%)と低い場合、PCR検査の感度が70-80%、特異度が80-90%の範囲では、1人の感染者に対して、偽陽性者が101ー200人も出ることになり、陽性的中率も0.3-0.7%と極めて低くなるということである。この状態では、ある特定の個人が感染しているかどうかを調べる目的では無意味なことは当然であるが、これが、ある地域の感染拡大状況の把握という点で有効な検査と言えるかどうか、これは専門家の見解を待たないと何とも言えない。

 感度を99.5%、特異度を99.9%まで上げたと想定すれば、陽性的中率が50%を超えることがわかるのだが、これもまた、実際に可能なことかどうか、私には今のところ判断材料がない。

 感度と特異度が低いままの状態で、感染率が1%、10%、30%に上昇した場合についてシミュレーションしてみた結果が、Case5-7である。感染率が1%の場合ではまだ陽性的中率は低く7.8%であり、感染率が10%程度になると陽性的中率が50%を超えてくることが判る。ただ、世の中で感染率が10%にもなった状況は、すでに感染爆発状態であり、もはや感染拡大状況を調べ、対策を立てるという段階を超えていることになる。

 岡田教授の主張は、検査件数が少ないために、実際にはもっと多くの感染者がいるのだが見逃されている可能性があるというものであった。3月30日現在の日本の感染者数は1,866人なので、平均の感染率は約0.0015%ということになる。仮に、現時点ですでに公表されている数の100倍~1000倍の感染者がいるとすれば、平均感染率は0.15%~1.5%になり、感度・特異度によってはPCR検査で検出可能な範囲に入って来るのではと思う。

 ここでの検査の目的は、あくまでも感染者を特定するものではなく、集団中の感染者数を推定するものであるから、陽性的中率が低くても、陽性者数から感染者数を推定することはできるのではと思える結果である。

 3月27日のニュースに次のようなものがあった。

 「日本の状況「世界が当惑」 感染増を回避、理由分からず
 共同通信社 2020/03/27 10:49
 【ニューヨーク共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は26日、新型コロナウイルスの日本での感染状況について『厳しい外出制限をしていないのに、イタリアやニューヨークのようなひどい状況を回避している』と指摘、世界中の疫学者は理由が分からず『当惑している』と伝えた。
 日本が医療崩壊を避けるため、意図的に検査を制限しているとの見方を紹介。米コロンビア大の専門家は、日本のやり方は『ばくち』であり『事態が水面下で悪化し、手遅れになるまで気付かない恐れがある』と警鐘を鳴らした。」

 この指摘の背景となる主要各国の感染者数推移は、3月26日付の読売新聞にも掲載されていた。

 各国の公式発表の数字が不完全だとの指摘は、最初の感染国中国でも言われてきたことであり、イタリアでは防災庁のアンジェロ・ボレッリ長官自ら「感染者が1人確認されれば、他に10人感染者がいるとみてよい」と語り、実際の感染者は60万人を超える可能性も示唆したとされる。
 
 その意味で、厚労省にはPCR検査に関する正しい感度と特異度の数値を公表するとともに、潜在感染者がいるのではという国内外の疑念を払拭してもらいたいと思うのであるが。

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庭にきた鳥(4)アトリ

2020-03-27 00:00:00 | 野鳥
 今回はアトリ。冬期、まれに我が家の窓際に設けている餌台にやって来る種にこのアトリがいる。これまで近くで見ることのなかった種であるが、こうして間近に見て覚えると、野外で樹上にいても判るようになった。

 原色日本鳥類図鑑(小林桂助著 1973年保育社発行)には次のように紹介されている。
「【形態】 黒、黄かっ色、白の取合せの美しい鳥。嘴峰11~14mm、翼長83~94mm、尾長55~66mm、跗蹠17~22mm、頭上、背、顔は黒と黄かっ色とのまだらで腰は白。喉、胸、脇は黄かっ色で腹部は白。翼と尾とは黒く翼には白帯がある。夏羽は頭上から背にかけ漆黒となる。♀は♂に比べ全体的に色彩が淡い。
 【生態】 本種は欧亜大陸の北部で繁殖し、冬期はその南部に渡る。我国には冬鳥として渡来する。秋から冬にかけて群生し、山ろく地帯や平地に普通である。キョッ、キョッ、キョッとなく。
 【分布】 北海道・本州・八丈島・四国・九州・対馬・屋久島・種子島。」

 また、ウィキペディアには「秋に飛来する鳥なので戦前は穀物に害を与える害鳥とされていた。いっぽう、古くから日本ではツグミと並んで食用の鳥として重視されてきた。かすみ網で捕らえられ、焼き鳥などで食されたものの、戦後にかすみ網が禁止されたため猟は下火となった。」といった記述も見られる。群れを成して飛来するので、一網打尽といった感じで捕らえて食用にしたのだろうか。

 餌台に来た時の映像があり、次のようである。この映像は30倍のタイムラプスで撮影している。庭に餌台を設けて間もない頃であったので、個々の鳥の姿を捉えるのではなく、どのような野鳥が集まるのか大雑把に調べてみたいと思っていたころであった。映像の前半(2016.1.20 撮影)に、他の鳥、シジュウカラなどが餌を咥えてすぐに飛び立つのに比べ、アトリは長時間餌台にとどまり、餌を食べ続ける様子が映っていた。後半部分(2016.1.23 撮影)では頻繁に餌台への出入りを繰り返しており、他の鳥を気にする様子はそれほど感じられない(YouTube の再生速度を落としてご覧ください)。


庭の餌台に来たアトリ(2016.1.20 15:40-15:47, 2016.1.23 10:03-10:23 30倍タイムラプスで撮影)

 群れで暮らすとされているが、この餌台にやってきた時は単独であった。この年は雪が多く降り、野鳥たちは餌探しに苦労していたのかもしれないが、この日餌台には常連のシジュウカラをはじめとした多くの鳥が餌を求めて集まってきた。アトリはそうした中に紛れ込んでいたようである。

 その後2017年1月3日に撮影の記録があるが窓越しでいい写真は撮れなかった。その次の記録は雪の降った日の2018年2月2日と3日に続けて餌台近くの木に止まったり、地面で何やら餌を探している2羽のアトリを見かけている。この時は長い間その付近にとどまっていたのでたくさんの写真を撮ることができた。


モミジの木に止まるアトリ1/3(2018.2.2 撮影)


モミジの木に止まるアトリ2/3(2018.2.2 撮影)


モミジの木に止まるアトリ3/3(2018.2.2 撮影)


スズメと共にエノキの木に止まるアトリ(2018.2.2 撮影)


地面で餌を探すアトリ(2018.2.2 撮影)

 その後は、2020年の現在まで、庭のモミジの木の枝に止まっているのを見かけたり、近隣の空き地に群れでやってきたことはあるが、餌台での動画撮影はできていない。
 
 次の写真は庭のモミジに止まっているところである。


モミジの木に止まるアトリ(2019.2.15 撮影)

 この時、隣地では数十羽の群れが地上で餌を探していた。


近隣の空き地で餌を探すアトリの群れ(2019.2.15 撮影)



飛び立つアトリの群れ(2019.2.15 撮影)

 2020年に入り、朝、雲場池の周囲を散歩するようになって、このアトリの小さな群れが別荘地の庭の枯れた下草の中で餌を探しているところを見かけるようになった。警戒心が強く、すぐに遠くへ逃げてしまうのでなかなか撮影させてもらえない。別荘の庭の木の間から辛うじて姿を見せたのが次の写真である。


朝の雲場池で見かけたアトリ1/2(2020.2.5 撮影)


朝の雲場池で見かけたアトリ2/2(2020.2.10 撮影)
 
 なかなか美しい羽色と紋様を持つ種である。また餌台に来たところを撮影できればと思っている。 

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新型コロナウィルス(2/5)

2020-03-24 00:00:00 | 新型コロナウィルス
 日本での初感染者確認から2カ月が過ぎ、まとまった情報が得られるようになった。文藝春秋では特集記事「『新型肺炎』中国と日本の大罪」が組まれた。また、YouTubeにはノーベル賞受賞者の山中伸弥教授と、今回の新型コロナウィルス対策専門家委員会の副座長である尾身茂氏との対談が3月8日にアップされた。これらの情報を通じて、この新型コロナウィルスについてこれまで疑問に感じていたことが少し判ってきたので、整理しておこうと思う。

文藝春秋2020年四月号の表紙

 文藝春秋にはジャーナリストの櫻井よしこ女史をはじめ、ワイドショウで連日活躍中の岡田晴恵・白鳳大学教授の記事など次の8つの記事が掲載されている。

*安倍総理よ、「国民を守る」原点に帰れ・・・櫻井よしこ(ジャーナリスト)
*習近平「恐怖政治」が招いた感染爆発・・・・城山英巳(ジャーナリスト)
*なぜ中国がいつも「感染源」なのか・・・・・・・喜田 宏(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター特別招聘教授)
*「経済大崩壊」が日本を襲う・・・・・・・・・・・・・高口康太(ジャーナリスト)
*「中国を拒否」できない香港の苦悩と希望・・安田峰俊(ルポライター)
*豪華客船「船内隔離」14日間の真実・・・・・・・広野真嗣(ノンフィクション作家)
*最前線の医師が見た「失敗の本質」・・・・・・・麻生 幾(作家)
*「医療崩壊」最悪のシナリオ・・・・・・・・・・・・・・岡田晴恵(白鳳大学教授・元国立感染症研究所研究員)

 中国では一時の爆発的感染拡大は収まってきているとはいえ、他の地域では今なお感染者数と死者数が急増している中での特集記事である。事実関係もまだ十分明らかでないと思われるが、各執筆者がどのような情報を基に記事を書いているのかという点に関心を持った。香港についての安田峰俊氏の記事とダイアモンド・プリンセス号の広野真嗣氏の記事は割愛したが、残る6つのレポートの概要は次のようである。

 櫻井よしこ氏は冒頭、「世界をパニックに陥れたパンデミックの最大の原因は、まぎれもなく武漢市をはじめとした中国共産党政府の稚拙な対応と情報隠蔽体質にあります。」とし、ウィルスの発生源について次のように書いている。
 「中国科学院西双版納熱帯植物園などが二月二十六日までに発表した論文では、武漢ウィルスの発生源は華南海鮮市場ではないというのです。広東省広州の華南理工科大学教授の肖波濤氏は二月六日に研究者向けのサイトに掲載した論文で、武漢ウィルスは海鮮市場から二百八十メートルの近距離に位置する武漢疾病予防コントロールセンターから流出した可能性があると書きました。」

 当初、TVのワイドショウなどでは今回の新型コロナウィルスは、武漢海鮮市場で売られている多種の野生動物の中のどれかが原因と報道されていたが、これは中国政府が発表していたものであった。その情報を中国人研究者が否定した形になった。ネットではこのほか、新型コロナウィルスが人工のものではないかとの説も流布されていたが、根拠は明確ではなかった。ただこうした不確かな情報がネット上で流布され、一般人の不安をより増幅させていたのは否定できない。

 櫻井よしこ氏の文章には、新型コロナウィルスが何の目的で「武漢疾病予防コントロールセンター」に保管されていたのか、また自然由来のものか、人工のものかについての言及はないが、今後この点は重要なこととして議論されるであろうし、解明されなければならない。

 城山英巳氏の記事内容は、中国共産党の情報隠蔽体質を批判するものであるが、その根拠として、「武漢市政府が初めて感染者二十七人、重症者七人の存在を発表したのは、第一例から二十三日も経った昨年十二月三十一日だった。」、「事の深刻さに気付いた習近平が『感染蔓延の阻止』とともに『迅速な情報開示』を命じる『重要指示』を出したのは、一月二十日午後のこと。李克強がこの日午前に鐘医師の報告を受け、それを遠く雲南にいる習サイドに伝えたとみられるが、習は同じ日の朝にお膝元の首都北京に感染者が出たことを懸念したのだろう。武漢で最初の感染者が確認されてから、実に四十三日間が経過していた。」とし、冒頭では次のように記している。

 「ウィルスという見えない敵との戦いを、『人民戦争』と名付けた習近平。いずれ終息すれば、抗日戦争に勝利し民心を獲得した毛沢東を超える『皇帝』になったと宣伝されるだろうが、そう甘くない。初動のまずさを知る国民は、今回の感染拡大が『人災』によるものだったと長く記憶するからだ。」

 喜田 宏教授は、人獣共通感染症の第一人者であり、1月22日から23日にかけて、世界保健機関(WHO)が開いた専門家による緊急会議に電話で参加したという方である。

 この時の会議では、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」が宣言されるかどうかが注目されたが、結果としては見送られた。その様子を喜田教授は次のように記している。
 「会議では、誰かが発言するたびに中国側が意見を挟んでくるので、とても長引いた。緊急事態宣言については、半分の参加者が賛成し、残り半分は時期尚早との意見で、最終的にはテドロス・アダノム事務局長の判断で見送られた。」

 また、教授はこの会議で自身の発言として「私が注文を付けたのは、感染しても症状を示さない人や、これから発症する人の数ははるかに多く、その時点での感染者数は氷山の一角にすぎない。このウィルスの伝播経路をきちんと調査することが重要だと説いた。」という。

 過去4回あったというパンデミックのうち、アジアかぜ、香港かぜの2回は中華圏が発生源とされている。加えて、SARSの流行、今回のCOVID-19、さらには鳥インフルエンザウィルスに感染した人が多発したのも中華圏であり、表題にある「なぜ中国か」、という問いが出る理由がここにある。喜田教授はこれに以下のように答えている。ここには、前出の「流出説」もなく「陰謀論」もない。

過去のパンデミックの例(色をつけた感染は中国圏が発生源または感染多発)

 「伝播経路の解明に欠かせないのが、ブタの存在なんだ。鳥インフルエンザウィルスがブタに感染すると危険信号が灯る。ブタはヒトと鳥の両方のインフルエンザウィルスに感染するレセプターを持っている。レセプターとはいわば鍵穴のようなもので、ウィルスの持つ鍵に合致するような受容体だ。ヒトと鳥のウィルスがブタに同時感染すると、呼吸器の細胞内で交雑してヒトに感染するようなウィルスが出現することがある。これが遺伝子再集合と呼ばれる現象で、これまでヒトが経験したことのない亜型だと新型インフルエンザウィルスとなり、人間の世界でパンデミックを起こす。」

 「今回のコロナウィルスもコウモリから直接、ヒトに感染したとは考えにくい。ブタのような中間宿主がいるはずだ。」
 
 「中国がなぜ発生源になることが多いのか・・・第一に言われているのは、生鳥市場の存在だ。動物市場とか海鮮市場とも言われているが、生きた鳥や動物が密集しているから感染が繰り返され、その間にヒトに感染する能力を獲得する。・・・それから中華圏には生のものを食べる習慣があるが、これは気を付けたほうがいい。・・・鳥や動物が呼吸器で感染するより、なぜか食べて感染した方が症状は重い。・・・私が『手を洗った方がいい』というのは、食べて感染した方が症状が重いと感じているからだ。いまの新型コロナウィルスでも、消化器にも異常が見つかるはずだが、その症例はあまり上がっていない。中国の田舎へ行くと、まだ衛生意識が足りない地域も少なくないことも問題のひとつだ。」

 最後に喜田教授は次のように結んでいる。

 「今回の新型コロナウィルスをみていて言いたいのは、感染症の専門家とウィルスの専門家がタッグを組んで対策に当たることだ。政府が初めて専門家を集めて新型コロナウィルス感染症対策専門家会議を開いたのは、2月16日。すでに専門家は、流行に備えての対策の必要性を叫んでいたのに、政府はなかなか専門家の意見を聞く場を設けなかった。コロナウィルスだけの専門家はほとんどいないが、我々のようなウィルスの専門家の意見を聞かないと、ウィルス対策はできないだろう。」

 ジャーナリストの高口康太氏は、新型コロナウィルスの感染拡大の前後に中国に滞在していたが、その体験をレポートしている。1月初旬に広東省深圳市を訪問していた際にはニュースで、「謎の病気が流行している」とのニュースを目にした。「ただし、発症するのは野生動物を食べた人だけでヒト-ヒト感染は起きていない--確かそんな内容だった。」としている。

 その後、1月20日に、習近平国家主席が全力で対策すべしと重要指示を発表し、23日には1100万人の人口を持つ武漢市全域の出入りを禁止する「封城」(都市封鎖)を実施したのを見て、再び現地を取材すべく中国各地の重要都市を飛び回る取材計画を立案したが、これは現地の各自治体が往来を禁じており、外部から来た人間には14日間の自室待機を求めるようになっていたため実現しなかった。そこで、計画を日本から広東省深圳市に直行直帰するものに切り替え、2月17日に中国に渡った。そして、そこで見聞きした状況を報じている。

 「タクシーは、2月のまだ肌寒い天気だというのに窓を開けて走る。前部座席と後部座席の間は透明なシートで遮断されている。運転手はアルコールで札を消毒してから受け取った。霧炮車(ミスト噴射車両)が、殺菌作用があるという『エコ酵素』なる代物を希釈した液体を撒いている。」
 「到着したホテルでも、入り口で体温を測り、名前やパスポート番号を書いて初めて入館が許される。流行語となったのが『無接触』、私も深圳滞在中に何度か出前を注文したが、いずれもホテル入口に放置された。」

 こうして、多くの店舗の閉店や、外出や店での飲食制限、工場の操業停止などを行い、約3週間で、湖北省以外の新型肺炎はほぼ抑え込みに成功したという。原動力の一つになったのが、デジタル技術だという。TVではドローンによる監視や地下鉄のQRコードによる乗車証明などが報道されていたが、感染ルートの把握にも地下鉄だけではなく、ショッピングモールや百貨店の客、高速鉄道や飛行機の乗客などもデータベース化されているという。こうして、感染終息に自信を持った中国は、今度は「日本や韓国はどうなっているのか? 無策ではないか」「中国の優れた社会制度が感染病に打ち勝ったが、日韓は難しいのではないか」という声が聞かれるという。

 そして、最後に次のように結んでいる。

 「中国のネットでは安倍晋三首相の名前をもじって、『不安倍増』なる言葉が使われるようになった。日本・安倍政権の無力すぎる対応では不安だという意味だ。不安がられるくらいならいいが、日本人は感染リスクがあるので隔離すべきという動きまで出ている。山東省威海市では日本からの訪問者はホテルで14日間の待機をするよう正式に決定した。・・・『中国の新型肺炎が怖い』と日本人がおびえていた状況から1カ月、立場は完全に逆転しつつある。」

 今回の新型コロナウィルス感染のもう一つの大きな注目点は、日本の場合イギリス船籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」内で起きた感染と、これを迎え対応した横浜港での日本の厚生労働省の動きであった。新聞やTVの報道では、(私が)十分理解できていなかった点について、麻生 幾氏が書いている。医療チームの一人から聞いたという、次のような話である。

 今回、クルーズ船内での医療に投入された、医療チームとはどのようなものか?「その医療チームとは、東日本大震災や熊本地震で活躍した、DMAT(災害派遣医療チーム)である。DMATは、大災害が発生した時、全国の病院に勤める医師たちが自ら名乗り出て登録し、災害現場へ向かう組織である。」
 災害医療の専門家たちが、感染症医療の最前線に投入された理由は、「厚生労働省に、感染症対策で大きな権限がないから」で、「以前は、日本の全国に国立病院があり、厚生労働省はそれらを一括運用することが可能で、医師や病床の直轄運用ができた。しかし、その後、国立病院が独立行政法人となったためにそれができなくなった。厚労省が持つ”唯一の手足”は、感染症の専門家ではないDMATしかなかったのです。」、「その現実を知っていた安倍首相の命令でDMATの投入となった。」

 実際の活動に際しては、別な問題があったという。
 「DMATの医師と看護師、また厚労省の検疫官に与えられた感染防護装備は、マスクとガウンだけでした。・・・厚労省本省の方針で、タイベック防護服などの十分な装備を提供しなかったのです。その理由について、『乗客に動揺を与えたくなかった』と、本省の担当幹部は語っていました。」
 幸い、活動が終了した2月下旬まで、DMAT内で一人の看護師が感染するという残念なこともあったが、感染拡大は起こらなかった。

 岡田晴恵氏の記事内容は、これまでにTV出演した各番組での発言内容と同様であるが、要点は次の様である。

 「『COVID-19』は、『新型=未知のウィルス』です。未知である以上、今後を完璧に予測することは不可能です。・・・政府の要請に『そこまでする必要があるのか?』と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。『一部に重症化する人がいるにしても、大部分の人は感染しても、無症状か通常のインフルエンザ程度の軽症で済むというのに』と。・・・しかし、・・・個人単位だけで見ても、このウィルスの本質は見えてきません。一見”軽い病気”なのに、同時に大勢の人数が感染することで、社会の大混乱、とくに”医療崩壊”をもたらすかもしれない点にこそ、このウィルスの怖ろしさがあるからです。」
 そして、1918年から1920年にかけて世界で大流行した「スペインかぜ」と比較して次のように述べる。
 「スペインかぜは、当時の『新型インフルエンザ』で、世界人口が約20億人であったところ、5000万人以上もの死者を出しました。・・・日本での被害は、当時、人口約5500万人だったところ、『感染率42%』『死者45万人』にも達し、火葬場もパンク状態となりました。・・・WHOは、『新型コロナウィルスの致死率は2%』と発表(2月17日)しましたが、スペイン・インフルエンザも『致死率2%』です。」

 TV出演時にも岡田教授は、感染のピークをできるだけ後に遅らせ、低くすることが重要であると説いていた。これに関して次の内容が示されている。

 「・・・地域の行政機関の対応次第で、被害に天と地ほどの違いが出てきます。・・・スペイン・インフルエンザの際にも大きな違いが見られました。米国の都市セントルイスとフィラデルフィアの死者数の推移(1918年9月下旬から12月にかけて)を比較したグラフがあります。この間、フィラデルフィアの死亡率が0.72%なのに対し、セントルイスは0.3%で他の大都市と比較しても、最低水準に抑えられました。これは(ただちに緊急事態宣言を出した)セントルイス市長のリスクも伴う英断によるものです。」

 グラフは厚労省からの発表でもしばしば用いられたものと同様で、次の山中教授の対談の所でも類似図が使われているが、感染症に関する教科書にも出るものだという。

 記事は、「セントルイスでは、市内に最初の死者が出ると、市長がただちに『緊急事態宣言』を出し、一週間以内に、全学校、劇場、教会、大型販売店、娯楽施設などを閉鎖し、葬儀を含む集会を禁止しました。会議も、フットボールの試合も、結婚式もすべて延期されたのです。」と続く。

 また、この新型コロナウィルスについて、
 「・・・今回の新型ウィルスは、以下のような特性を持ち、インフルエンザ以上に『厄介なウィルス』です。・・・潜伏期間が長く、潜伏期間中にも感染力を持ち、感染しても無症状、体外でのウィルスの生存期間が長いと推定される、抗ウィルス薬もワクチンもない、インフルエンザ以上に”見えない(うちに急速に流行する)ウィルス”だということです。だからこそ、できるだけ”見えないウィルスを可視化(流行の現状を把握)”することが、対策の第一歩となります。イベントの自粛や学校の臨時休校を要請するにも、本来であれば、エビデンスが必要です。ところが、『検査対象』が絞られて、その肝心のエビデンスがないのです。」としている。

 この後、新型コロナウィルスに感染していることを確認するための、現時点での唯一の方法とされるPCR検査が、日本の「検査能力」に比して、「実際の検査件数」があまりに少ないことを指摘している。このPCR検査そのものについては今回の文藝春秋の特集では詳しい記事がないので、別途調べてみたいと思う。

 上のセントルイスとフィラデルフィアの死者数の推移の議論も、問題のポイントは、ピークを下げ、”医療崩壊”をいかにして防ぐかということであったが、この記事でも医療崩壊を防ぐために取るべき方策について述べている。そして最後に、この「大流行のピーク」を作らないことが、「気温上昇にしたがって流行もおのずと収まっていく可能性があります。そうすれば、被害を最小限に食い止められるはずです。」とやや希望的観測ともとれる言葉で締めくくっている。

 次に、YouTubeで公開(3月8日アップ)されている、山中伸弥教授(京都大学iPS細胞研究所所長)と尾身 茂氏(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 副座長)との対談の概要を整理しておこうと思う。

 山中教授は初めに、「今新型コロナウィルスによる肺炎で世界中が大変なことになっている、いろんな情報が出ているが、本当のことから怪しいものまであり、私たちが惑わされている。今日はこの問題の最先端で日本を、そして世界を引っ張っておられる尾身先生から直接お話を伺います。」と述べ対談が始まった。

尾身茂氏(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 副座長)×山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所所長)の対談のタイトル

 私はこの対談で、初めて”クラスター”という語がなぜ使われるようになったかを理解したのだが、この点を先ず取り上げると、尾身氏と山中教授のやりとりは次のようである。

 「山中教授:今日はまず『クラスター』とは何かからお話しいただいてよろしいでしょうか。」

 「尾身氏:今、インルエンザとどの辺が違うか、同じかというお話で、最近クラスターという言葉をなぜ、インフルエンザの時には恐らく聞いたことのない言葉を、今回の新型コロナウィルスでクラスターという言葉を使っているかというと、実は、今ここに5人の人がいて、感染したとします。ところがこのウィルスは不思議なことに、5人の内4人は、普通は感染させる濃厚接触者に感染させないんです。1人だけ、これはインフルエンザの場合には5人が感染すると、その5人がそれぞれ1.何人とか、少しづつ感染させるんですけれども、今回のコロナというのは5人の内4人は、自分は感染しても近くの人に感染させない。ただ、1人だけが、例えば飲み会に行くとか、ライブハウスに行くとか、マージャンをやると、そこでいわゆる集団感染=クラスター感染が起きて、またそこで感染した人の5人の1人が次のクラスターを介して感染が広がるということが、インフルエンザの場合、1人1人が少しづつ広がるというんですけれども、今回は5人の内1人だけがライブハウスとか、屋形船とかそういう、私どもが3つの条件という、腕が届く距離で長くいたり、複数の人がいる時は気を付けてくださいと申し上げていますが、そういうところに行って感染が広がり、また次へと、今回の明らかに普通のインフルエンザとの違いがあるので、クラスター、クラスターと言って、対策の要諦は感染の連鎖をどこで断ち切るかということだと思います。」

 「山中教授:私なりの理解で繰り返しますと、季節性のインフルエンザの場合は5人で宴会をしました、そして5人ともインフルエンザにかかってしまいましたと、5人全員が家に帰るとご家庭で、もう1人くらい、奥さんであったりお子さんであったりに移してしまう。一方新型コロナウィルス、COVID-19は同じように5人が感染して、5人が別れても4人は家に帰っても基本的には移していない、でも1人だけが、1人どころか何人もの人に広げてしまうと・・・判りました。
 そうすると、移さない4人と、移す1人とは何が違うんでしょうか。」

季節性インフルエンザの場合の感染イメージ(1人が1~2人に感染させる)

新型コロナウィルスの場合の感染イメージ(感染者の内5人に1人が5~10人に感染させる)

 山中教授の最後の質問「移さない4人と、移す1人とは何が違うんでしょうか。」について、尾身氏の回答は、「原因がウィルス側にあるのではなく、ホスト側すなわち感染者の要素あるいは免疫の要素が考えられていて、ウィルス自体の要素はないと考えられています。ただ、まだはっきりした事は判っていません。」とのことであった。

 山中教授はこのほかいくつもの質問を用意していて、次々と率直にこれらについて問いかけていった。

 そのQ&Aの概要は表に示した通りであるが、最初の質問の「致死率」の所では、中国のデータを示しながら話が進められた。

山中教授の質問事項と尾身氏からの回答内容のまとめ

 日本での致死率に関しては、尾身氏から表に記載した答えが得られたが、この数値は中国の数値や、最近報じられているヨーロッパの数値と比較しても、非常に小さい。これは、この対談時点での感染者数と死者数がまだ他国に比べて少なかったためであろうと思われる。 

 「季節性」については、一般的なインフルエンザでは暖かく湿度の高い季節になると、ウィルスの性質で次第に収束に向かうが、新型コロナウィルスでも同様の期待をしていいのかという質問である。これについては文藝春秋のところで岡田教授が希望的な見解を持っていると書いたが、尾身氏の考えは異なっていた。季節性については「よく判っていない」としながらも、「インフルエンザほどの劇的な季節変化はない」との考えから、「気候頼みではなく、積極的な対策で克服したい」との決意が述べられた。

 現状を知るという項目での質問、「実際の感染者数は?」については、山中教授からの、公表数値よりも10倍、100倍の潜在感染者がいるのではないかといった風評が流れているがとの質問に対して、これは今は「誰にも判らない」とした。実態の把握のためのPCR検査についても言及し、キャパシティーに限りがある中では検査による実態把握は困難との見解であった。

 ここでの議論の中で、「集団免疫」という言葉が山中教授、尾身氏の両方から出てきた。これは、集団の構成員の大半が感染することで、未感染の人への感染が防止されるという概念である。実際、「スペインかぜ」でこのレベルまで感染が拡大してようやく終息した例がある。これについては、「可能性はあるものの、今はそこまで行くとは思っていない」とした。
 
 最後の質問の、「ゴールを知る」については、専門家委員会がどこを目指して対策を提言しているかということと同義になる。これについては、新型コロナウィルスが「クラスター感染」という従来のインフルエンザウィルスとは全く異なる感染のスタイルをとっているとの判断が大きく影響していた。

 岡田教授が示した前図と同様な次図を山中教授が用意していたが、今回はこの図が示すような感染の発生を遅らせながら、ピークを低くして、それにより「医療崩壊」を防ぎ、死亡者数を減らすといった対策ではなく、「クラスター感染」を防止する対策を採ることにより、急激な感染者減少を次々と起こして、全体としての感染の拡大を防ぐという方針であることが説明された。この方策は、今北海道で試されているもので、その効果がもうすぐ明らかになるので、その結果を見ながら柔軟に対策を立てたいということであった。

対策のゴールの議論で示された図

 山中教授が示した個々の質問には、なかなか明確な回答が得られないものの、尾身氏からは今回の新型コロナウィルスの姿が見えつつあり、これに的確な対策を講じることで、最終的には1000万人~2000万人が、あるいはそれ以上の国民が感染する「集団免疫」に至ることなく、事態を収束させうるという自信が感じられた。また中国はじめ欧米各国が採っている劇薬ともいえる対策ではなく、日本的な穏やかな対策を採ることで、経済への影響を最小限に抑えつつ感染拡大を収束に持って行こうとしている姿勢が見える対談であった。

 ただ、尾身氏が述べた「一人一人を防御するという幻想は持たない方がいい、死亡率を減らすことを目指す」という言葉は、これから先、相当な覚悟をしておかなければならないこともまた感じられるのである。




   

 
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山野でみた鳥(2)ベニマシコ

2020-03-20 00:00:00 | 野鳥
 当地に引っ越してきた時、近隣に挨拶に伺ったが、居間の窓際に野鳥用の餌台を設けているMさん宅で、何枚ものMさん撮影の野鳥の写真を見せていただいた。その時、特に印象に残った美しい色の鳥がベニマシコであった。

 私が野鳥に関心を持っていると感じた元・大工のMさんは、後日、自作の同じような野鳥用の餌台を自宅まで持ってきてプレゼントしてくださった。これがきっかけで、私もこの餌台に来る野鳥の撮影をするようになった。すぐにシジュウカラなどのカラの仲間は餌を食べにやってくるようになったが、来てくれるといいなと思っていたベニマシコはこの6年間は餌台はおろか自宅周辺でもまったく見る機会がなかった。

 そのベニマシコに思いがけなく出会い、今回なんとか撮影することもできた。今年に入り、早朝雲場池に撮影を兼ねて散歩に出かけるようになったのが幸いした。

 いつものように、池の周囲を歩いていると、周辺に植えられている、冬枯れし、枝だけになっているドウダンツツジの茂みの中にいる一羽の鳥に気が付いた。しかし、小枝がじゃまになり姿がよく見えず、種を見極めることができなかった。この鳥を追うような形でしばらく歩いてみたが、すぐに見失ってしまった。いつもは引き返す、池にかかる橋をやり過ごして、さらに進んでいくと前の少し高い木の枝にさっき見た鳥が止まっているのが目に入った。今度は逃げていく様子がなく、何となく撮影してもいいよと言っている感じがして、数十枚の撮影ができた。

 私がこの散歩で常用しているカメラは古いニコンのデジタル一眼で、レンズは18-270mmのズームである。元々蝶などの昆虫や山野草の撮影が主体であったので、少し離れた位置からの接写用にとこのレンズを購入したが、野鳥となるとこの程度のレンズでは満足な撮影ができない。この時も同様で、撮影しながら距離を詰めていったがさすがに5-6mまで近寄ると逃げられてしまった。

 撮影時点でも、ベニマシコという名前が思い浮かんだが、初めてのことで確信がなく、帰宅して図鑑とみくらべてようやく間違いなくベニマシコであると判った。

 いつもの「原色日本鳥類図鑑」(小林桂助著 1973年保育社発行)を見るとベニマシコの項には次のように記されている。アトリ科の鳥である。

 「形態 ♂はばら色にて尾長い。嘴峰8~10mm、翼長62~70mm、尾長60~69mm、跗蹠15~17mm。♂のばら色は額および下面が特に濃い。背にはかっ色縦はんがある。頭上は桃色をおびた銀白色、尾は黒色でそとがわは白。翼に2条の白帯がある。♀は♂のばら色部分全部かっ色。
  生態 低木林や草原に生息し秋から冬にかけては小群をなす。なき声ビッピー、ビッピーと聞こえる。あまり人を恐れない。
  分布 北海道、本州北部(青森県)で繁殖し、秋期本州・四国・九州などに渡来して越冬する。」

 改めて写真を眺めているが、次の通り本当に紅色が美しい♂である。名前のベニマシコは紅猿子で、マシコとは猿のことである。猿の顔のような赤い色をしたアトリ科の鳥に付けられたという。他にはオオマシコ、ハギマシコなどがいるとされるが、ベニマシコは二重に赤いという名を付けられていることになる。















 私に餌台をプレゼントし、ベニマシコを教えてくれたMさんは2年前に病気で亡くなった。生前ご本人が希望されていたということで、奥様から葬儀委員長を仰せつかり、葬儀に参列したのであったが、Mさんは私と同年、まだ少し早い旅立ちであった。ベニマシコを見、撮影できましたよと報告できないのが残念である。
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