まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

「9.11」 8周年

2009-09-11 08:46:00 | グローバル・エシックス
「9.11」 から8年が経ってしまいました。
私はちょうどあの日アメリカにいました。
幸い現場から離れたところにいたため、
直接被害を受けることはありませんでしたが、
フライトスケジュールがまったく立たなくなり、
4日間ほど足止めを食らいました。

というとカッコいいんですが (ネタとしてよく授業で使います)、
たんに夏期休暇を取ってハワイでゴルフ三昧していただけなんです。
しかし、ハワイもいちおうアメリカなので、帰れなくなったというのは本当で、
期末試験の日に戻ることができなくなってしまい、
T先生に国際電話で試験問題を伝え、代わりに試験を実施していただきました。
私はしかたないのでさらにゴルフをし続けていました。

でもテレビを見ていると、
「Attack On America Since Pearl Harbor」 というテロップが、
1日経たないうちにどんどん語調を強めて、
「America's New War」 へと変化していくのを目の当たりにして、
マスコミによる世論操作の恐ろしさを感じました。
未だにパールハーバーを根に持ってるんだこの人たちは、というのも驚きでしたが、
(私たちもヒロシマ、ナガサキのことを忘れちゃいけない)
それ以上に、兵器を用いた武力攻撃だったわけでもないのに、
おいおい、もう戦争やる気なのかよ、と報道の姿勢にはものすごく違和感を覚えました。
アメリカのニュース番組は、現場の映像を流してただひたすらがなり立てるだけで、
実際に何が起こったのかほとんどわかりませんでした。
たまたま見ることのできた日本のニュース番組 (たしかフジテレビ系列) では、
事件の経緯を時間を追ってフリップで示してくれたり、
ツインタワー付近の精細な模型まで用意されていたりと、
それでやっと事件の全容を把握することができました。
(まあ英語の聞き取り能力の問題もあったのかもしれませんが)

やっと帰れることになった日、
空港には兵士がいっぱいいて、そこらじゅうを巡回していました。
その全員が肩から提げていたので、
私は生まれて初めて本物のマシンガン (M-16) を見てしまいました。
この国は本気で戦争をやろうとしているんだなということが、
ひしひしと感じ取れました。

あれから世界はひどい対立と混沌の渦に突き落とされてしまいましたが、
その張本人はホワイトハウスから姿を消しました。
しかしそうやって頭がすげ替わっただけで世界はいい方向に進んでいくのでしょうか。
まあ、すげ替わらないままよりは希望がもてそうだと言っておきましょう。
奇しくも日本でも政権がすげ替わったところです。
もうあんな対立と混沌の世界には舞い戻りたくありません。
政治が本当に "Change" を実感させてくれることを期待しています。
でも、政治がちっとも変わらなかった場合に備えて、
私たちのほうでも "Change" を準備しておくことも必要でしょう。

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