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松浦鉄道 MR-600形気動車「肥前WEST LINER」~座席配置が特徴的なMRの新型車両

2007-12-05 | 鉄道[九州・私鉄等]

   

先日MAKIKYUは随分慌しい旅程で西九州方面へ出向き、その概要に関しては先日の記事でも記しましたが、その旅行中には島原鉄道と松浦鉄道(MR)という2つのローカル私鉄にも乗車し、その内後者で乗車した車両の一つが、今日取り上げるMR-600形気動車です。

この車両は今年に入ってから運行を開始したばかりの最新型車両で、JR松浦線から転換してMRが発足した際に導入された軽快気動車の老朽取替え(それでも車歴約20年ですが…)で導入が開始されているのですが、ゆくゆくはMR-400形(後に1両だけ増備された車両)とMR-500形(イベント兼用のレトロ調気動車で、これも1両のみの存在です)を除くMR各車両を置き換える計画となっています。

車両自体はMR従来車両と異なり日本車両で製造されているのですが、同社で近年製造され、「MAKIKYUのページ」でも以前取り上げた事がある真岡鐵道の新型気動車・モオカ14形車両(該当記事はこちら)に類似した設計しており、外観のデザインなどは同車に類似しています。

塗装はMRの従来車両とは大きく異なる水色とオレンジの帯を巻いた塗装が、従来車両とは異なる新型である事を利用客にも強くアピールしており、「肥前WEST LINER」という愛称が付けられている事や、「マックス君」と呼ばれるマスコットキャラクターまで描かれている事、そしてこの新型車両に関する特集ページを松浦鉄道HPでも設けて感想等を募っている事などは、MRのこの車両に関する意気込みを感じさせるものです。

車内は第3セクター向け標準車両ともいえる仕様の車両だけあって、真岡鐵道に導入された類似車両と同様に随分簡素な印象を受け、派手なデザインが目を引く九州内のJR車両などとは対照的な感があり、トイレが未設置となっている事や、ロングシート部分が多く取られている座席配置などは、佐世保近郊での短距離利用が多く、この区間での混雑や長距離を乗り通しての乗車が少ない事(佐世保~松浦・伊万里等へは、MRはたびら平戸口を経由して大回りするのに対し、これらの区間では西肥バスが短略ルートで路線バスを運行していますし、佐世保~伊万里間はJRとMRを有田で乗り継ぐルートもあって、これらの方が時間・運賃の両面で優位です)をなどを踏まえ、路線の特性を考慮して割り切ったものと感じられます。

ただそれでも座席配置は中央部分にクロスシートを配置しており、この部分は2+1配列で2人がけ席がボックス配置、1人がけ席が転換式クロスシートと異なるタイプの座席を配列している点はユニークで、クロスシート部分には小型のテーブルも設けられているのも特徴的ですし、トイレ未設置となっている件に関しても、大半の列車ではたびら平戸口・松浦などの主要駅で列車交換時に数分の停車時分を設けるなどのダイヤ設定がされていますので、長時間に渡る乗車でもさほど問題はなさそうに感じます。

現在はまだ数両が走っているだけで、従来車両とはブレーキ方式などが異なる事から併結不可能な事もあって、現在は一部の列車(快速を含む佐世保~佐々間を走る列車に充当される運用が多く、現段階では有田~伊万里間の運用は存在しない模様です:松浦鉄道HPにも運用列車の情報が掲載されています)に限定使用されているだけですが、これからのMRを担う存在として順次活躍の場を広げていく事は確実で、今後の活躍が期待される車両で、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も西九州方面へ出向かれる機会がありましたら、一部区間の廃線が迫っている島原鉄道と共に、車両入れ替えが進む松浦鉄道にも足を伸ばされ、この新型車両にも乗車されてみては如何でしょうか?

写真は朝のラッシュ時間帯に運行される快速列車に充当されたMR-600形とその車内、MR-600形に貼られたマスコットキャラクター「マックス君」です。



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