たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

敗荷に吹く木枯らし1号

2005-11-13 10:33:04 | Lyricism

東京地方に木枯らし1号が吹いたという。
ぶるるるぶる。タニシが身体をちじめた。

秋が深まると、隠れていたものが見えてくる。
空も澄みわたり、透明感が増してくる。
里山も田圃も池も霜枯れて、赤実が現れる。

蓮池も天上花の世界から、
葉は朽ち、茎は折れ、無残な姿に帰る。

でも、蓮は死んだのではない。
時季にそなへ、根幹の充実を図っているのだ。
汚泥より出でて汚泥に帰り、ときを待つ。

敗荷や蓮池にわが身も映る
タニシがあぶ句を噴いた