http://digital.asahi.com/articles/ASJ9F533DJ9FTLTB009.html?rm=426
養殖ブリ１０万匹死ぬ 鹿児島・長島、赤潮が南下
斉藤明美2016年9月14日07時13分
八代海で発生した赤潮が南下し、鹿児島県長島町で養殖ブリ約１０万匹が死ぬ被害が出ている。地元の基幹産業の打撃に、東町漁協などは対応に追われている。三反園訓知事は１３日、現地を視察し、支援を表明した。
長島町役場から車で５分ほどの距離にある宮之浦港。１３日、いけすの水面には多くのブリの死骸が浮かび、地元の漁師たちが引き上げ作業に追われていた。死んだ魚は漁港そばに掘られた土の中へ埋められるが、周囲には悪臭が立ちこめていた。
県水産振興課によると、１２日までに東町漁協管内の漁港２カ所で、出荷前の２年魚と来年に出荷する予定だった１年魚の合わせて９万５千匹が死んでいるのが確認された。原因は魚を窒息死させるプランクトン「シャットネラ アンティーカ」の増殖だ。８月下旬に熊本県側で発生し、今月８日には同町でもブリの致死量に近い濃度で確認された。風で南下した後に停滞し、さらに好天で増殖しやすい環境になったと見られる。県は１０日、緊急対策本部を立ち上げた。
ログイン前の続き同種のプランクトンによる被害は２００９、１０年の夏にも発生しており、計約２９０万匹、５７億円の被害が出た。
漁協は被害拡大を防ぐため、魚が酸素を消費しないよう、えさを与えるのを止めるよう指導している。１０年間ブリの養殖をしている地元の漁師（３３）は「生きているブリにもえさをやらないと痩せてしまう。仕方ないが、どうすることもできない。風評被害が心配だ」と肩を落とした。
船でいけすを視察した三反園知事は「被害がこれ以上広がらないよう対応したい」と支援を表明。漁協の山下伸吾参事は「養殖ブリは町の基幹産業。原因解明などを国や行政に要望していきたい」と話した。（斉藤明美）
養殖ブリ１０万匹死ぬ 鹿児島・長島、赤潮が南下
斉藤明美2016年9月14日07時13分
八代海で発生した赤潮が南下し、鹿児島県長島町で養殖ブリ約１０万匹が死ぬ被害が出ている。地元の基幹産業の打撃に、東町漁協などは対応に追われている。三反園訓知事は１３日、現地を視察し、支援を表明した。
長島町役場から車で５分ほどの距離にある宮之浦港。１３日、いけすの水面には多くのブリの死骸が浮かび、地元の漁師たちが引き上げ作業に追われていた。死んだ魚は漁港そばに掘られた土の中へ埋められるが、周囲には悪臭が立ちこめていた。
県水産振興課によると、１２日までに東町漁協管内の漁港２カ所で、出荷前の２年魚と来年に出荷する予定だった１年魚の合わせて９万５千匹が死んでいるのが確認された。原因は魚を窒息死させるプランクトン「シャットネラ アンティーカ」の増殖だ。８月下旬に熊本県側で発生し、今月８日には同町でもブリの致死量に近い濃度で確認された。風で南下した後に停滞し、さらに好天で増殖しやすい環境になったと見られる。県は１０日、緊急対策本部を立ち上げた。
ログイン前の続き同種のプランクトンによる被害は２００９、１０年の夏にも発生しており、計約２９０万匹、５７億円の被害が出た。
漁協は被害拡大を防ぐため、魚が酸素を消費しないよう、えさを与えるのを止めるよう指導している。１０年間ブリの養殖をしている地元の漁師（３３）は「生きているブリにもえさをやらないと痩せてしまう。仕方ないが、どうすることもできない。風評被害が心配だ」と肩を落とした。
船でいけすを視察した三反園知事は「被害がこれ以上広がらないよう対応したい」と支援を表明。漁協の山下伸吾参事は「養殖ブリは町の基幹産業。原因解明などを国や行政に要望していきたい」と話した。（斉藤明美）
