伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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ゲイマンシャフト・ゲゼルシャフト

2023-12-25 10:18:19 | 政治・政策・経済

山口周「武器になる哲学」からの

コンセプト紹介第2弾。

山口氏の解釈を中心にお送りします。

 

 

 

(コンセプト概要)

 

ドイツの社会学者フェルディナンド・テンニースの概念

のコンセプトはこんな感じ。

「ゲイマンシャフト」自然発生的共同体

「ゲゼルシャフト」役割・機能に基づいた共同体

 

農村集落などはゲイマンシャフトで、

企業などはゲゼルシャフトと理解されてきました。

 

 

 

(山口氏の解釈)

 

山口氏は日本におけるかつての企業は

終身雇用、年功序列、企業内組合により、

ゲゼルシャフトと呼ぶには微妙だったという認識。

 

一生面倒見ます、

組織内の序列を守ります、

組織は構成員を守ります、

というのはゲイマンシャフトの精神と重なる。

バブル崩壊までの日本は、崩壊しかけた村落共同体を

企業の形で復活させていたように思えるとのこと。

 

社会において効率性と健全性を両立させるには、

ゲイマンとゲゼルの両方の要素が必要。

山口氏は今後は企業におけるゲイマンシャフトは

失われていくと予想。

代わりに友愛や親密性を担保するものとして

「ソーシャルメディア」と「2枚目の名刺」が

重要になってくると予測しています。

 

 

 

 

(多田コメント)

 

ゲイマンシャフトとゲゼルシャフトについては、

そういう整理の仕方がある、という程度の認識でした。

それを山口さんは日本の社会にあてはめ、過去の状況から

現在、将来の変化まで予測するのはさすがです。

 

 

言われてみれば、ネット上のつながり、SNSなどは

強烈な同好の士の交流が可能です。

以前なら少数派は社会の中で孤立していましたが、

物理的距離は遠くとも、コミュニケーションは密に取れます。

 

勤め先の会社は機能重視になり、

個人的な人間関係はますます弱くなるでしょう。

同じ勤務先に属しているからと言っても、

企業は自分の定年まで存続する保証はなく、

転職も広まってきました。

「うちの会社」という意識は薄れ、

「今の勤め先」程度に代わりつつあるのでは。

 

今の勤め先一本槍ではなく、

仕事や趣味の活動として、

定年前から「2枚目の名刺」を持つようなライフスタイルが

個人において重みが増してくると私も感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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