内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

今日からパリで始まる ENOJP (European Network of Japanese Philosophy) 第三回国際シンポジウム

2017-11-02 05:04:44 | 哲学

 第一回バルセロナ国際シンポジウムには参加できなかったけれど、昨年十二月のブリュッセルでの第二回大会には大会最終講演者として発表させてもらった。今回が三年連続の三回目の国際シンポジウム。ENOJPの若き中心メンバーたちの八面六臂の活躍があってこそ、この企画は今年も実現された(プログラムはこちらからどうぞ)。
 しかも、パリで、イナルコとパリ第一大学を会場として、開催される。ヨーロッパにおける日本哲学研究の発展にとって、ちょっと大げさに聞こえるかもしれないが、これは歴史的な一歩と言っていいのではないだろうか。
 もちろんそれに呼応して協力を惜しまなかった関係各位の尽力にも言及しなくてはならない。イナルコ日本学部・日本学研究所とパリ第一パンテオン・ソルボンヌ大学哲学部とがこのような企画に積極的に関与してくれることなど、十年前には想像だにできないことであった。
 しかし、三日間に渡る大会の多数の発表内容の質ということになると、これはまた別の問題である。同時に複数のパネルが組まれるので、すべてを聴くことは不可能だが、できるだけ聴いて、現状はどの程度のものなのか確かめたいと思っている。
 さて、人様のことはともかく、もう棺桶に片足突っ込んでいるような老いぼれ酔いどれテツガクシャである拙者も参加するんである。フランスで初の大森荘蔵についてのセッションで発表しちゃうんですね(すごぉ~い、それってぇ、知らぬが仏の向こう見ずってやつですか?― うるへー!)。
 このセッションは、今大会の目玉企画の一つで、イナルコの階段教室の一つを会場として初日である今日の夕刻、休憩を挟んで前半後半合わせて三時間に渡って行われる。セッションのコーディネーターが日本とフランスからそれぞれ一人。発表者は私を含めて五名。私の発表は、セッション後半の最後である。つまり、「トリ」、である。
 書いててちょっと緊張してきた。「ヤキトリ」にならないかと少し心配になってきた。
 ええい、ままよ(「儘よ」あるいは「侭よ」と漢字で書きます。「ママよ」、ではありませんからね、念のため。アクセント違うし)。あとは出たとこ勝負だぜ。
 これから、6時47分ストラスブール中央駅発パリ行きのTGVに乗るべく自宅をでるところでござる。いざ出陣じゃぁ~。