経営コンサルタントへの道

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【日本庭園を知って楽しむ】 2-10 明治以降 洋風化の波と多様化

2024-04-09 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

  

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-10 明治以降 洋風化の波と多様化

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

 

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

 

■ 2-10 明治以降 洋風化の波と多様化

 明治時代に入ると洋風庭園が日本の庭園に影響を与えます。しかし、初期の頃は日本庭園とあまり調和しませんでした。また、江戸時代の大名屋敷とそれに付随する庭園が次々と壊されたりもしました。
 しかし、日清・日露戦争以後の金に糸目をつけない作庭が行われ、「新興ブルジョアジーたちの大邸宅庭園」がみれらるようになりました。それらの池泉は広大で、庭園の中に枯山水風の配石をし、二重露地、芝生広場、田園風趣の田んぼや畑に水車を設けたりもしてきました。石組みは自然の山野の姿を模し、多くが借景式庭園でした。
 渋沢栄一の邸宅「愛依村荘」は、広大な敷地の中に日本家屋と洋館が建ち並びます。そこに、洋風と和風の庭園が混じり、また茶室と茶庭を兼ね備えています。
 ジョサイア・コンドルは、和風住居や庭園と洋館・洋風庭園を並存した旧岩崎邸庭園や旧古河庭園(和風の部分は小川治兵衛作)などを手がけています。
 大正末年ごろから大学に造園科が設置されたり、造園の専門学校や研究団体が生まれたりしてきます。組織的・体系的な研究がなされるようになってきました。
 生活改善同盟会が設立されますと、生活改善の6綱領のひとつに「庭園」が含まれ、1919年に日本庭園協会が設立されました。当協会を中心に古庭園の研究や、同時代の建築家や造園家、作庭家らが新しい庭園が模索されたのです。
 日本庭園の分類は、それまでは築山、平庭、露地の3分類にすることが多かったのですが、この時代に入りますと、壷庭や三仏寺投入堂に見られる崖庭も加えれらるようになりました。
 昭和に入ると雑木の庭ともいえる「自然風」という形式が、都市化の流れの中で、人工化して急速に広まってきました。全国の山野に自生して、強健で種類も多く、移植しやすい材料を原寸大で自然に見せる手法が確立されてきます。
 一方、重森三玲を中心とした、昭和に入ってからは、寺院に多くの枯山水庭園や自然主義的な庭園ではなく、象徴的な庭園が台頭してきます。大正時代の折衷気風を回避して庭園史研究の深まりと科学的近代造園技法に支えられるようになりました。
 このような変遷の中、科学的な庭園史研究やその考証密度が高まり、現在の日本庭園の創造だけではなく、過去の名庭園の保存も重要視されてきています。建築の多様化によって数多くの庭園がつくられるようになり、今日に至っています。(【Wikipedia】、重森完途氏・コトバンクを参照して作成)
        
■ 日本を代表する庭園        
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【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【日本庭園を知って楽しむ】 2-9 江戸時代の庭園 作庭の小型化、定型化が進む

2024-04-02 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-9 江戸時代の庭園 作庭の小型化、定型化が進む

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

 

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

 

■ 2-9 江戸時代の庭園 作庭の小型化、定型化が進む

 寛永以後、江戸時代全般を通じて、大きな変革はみられず、舟遊びや回遊を兼ねた池泉に茶亭や露地も付設され、これまでの作庭の集大成的表現に終始した時代といえます。
 正保(しょうほう)から万治年間(1644~1661)はまだ寛永期の影響がみられます。しかし、それ以後は次第に力強さを失ってきます。それまでの広く、大きく、丸い池泉は、細長くなり、この傾向は貞享(1684~1688)ごろまで続きます。
 元禄(1688~1704)のころ、池はふたたび円となり、中央に鶴島か亀島、あるいは蓬莱島のみを置き、その中島と対面して滝石組を設けるようになりました。
 享保年間(1716~1736)には、江戸中期の意匠がかなり判然としてきて、池泉は小さく、滝の三尊石組も横に並んだ形となりました。上から見ると三角形の両辺が広がった姿で、素材の石そのものも小ぶりのものとなってきました。
 家屋から見た池泉の対岸の中央部を突出させ、出島を大きく見せるという新しい風潮もこのころ生まれました。また、山裾(やますそ)の下部を利用して池泉をつくることも行われるようになりた。植栽は正真木と称して、築山の上か中島など庭園の中心となるべき位置に、松柏のいずれかの樹木を植えました。末梢的な技巧に走り過ぎてしまい、意欲的な作品は少ないといえます。
 江戸中期から末期にかけて、草花の園芸書や作庭の手引書や案内書が数多く出版されます。一般人も庭をつくることが許され、豪農豪商が競って庭をつくったことにも原因があります。その一方、こうした手引書によって作庭意匠が定型化し、創作的な庭が出にくくなったことを物語っています。
 江戸で作庭を手がけた庭師たちは諸大名に従って各国に散り、そこでやはり定型化した庭園をつくりました。そのため、地方においては江戸中期以降、傑出した庭園が少なくなったといえます。
 天下泰平の時代でしたから、全国に分布した諸大名によって広大な大名庭園がつくられました。またそれら大名の庇護(ひご)のもとで寺院庭園もつくられました。有名なものに、東京の小石川後楽園、旧芝離宮、伝法院・六義(りくぎ)園、旧浜離宮、香川の栗林園、岡山の後楽園と衆楽(しゅうらく)園、熊本の水前寺成趣(じょうじゅ)園、その他が代表的です。
 枯山水では、京都の大徳寺方丈・酬恩庵方丈、金地院(こんちいん)、その他があります。池庭では京都の智積(ちしゃく)院、清水成就院その他があります。
 江戸時代に活躍した作庭家には、小堀遠州、片桐石州、正阿弥、玄丹、本阿弥光悦らがいます。また青森を中心として大石武学(ぶがく)が武学流を広め、九州地方では石龍が夢想流を、出雲地方では沢玄丹が玄丹流を、伊予地方では吉良桜きょうが桑原流を流行させました。
(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)

        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-8 安土桃山時代の庭園 築山・自然石に草木を配する

2024-03-23 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 


  【日本庭園を知って楽しむ】 2-8 安土桃山時代の庭園 築山・自然石に草木を配する


 



 


 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。


 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。


 


■■2 日本庭園の歴史


 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。


 


■ 2-8 安土桃山時代の庭園 築山・自然石に草木を配する

 安土桃山時代の日本庭園は、室町時代の庭園に比べて、より豪華で華麗な様相を呈していました。
 戦国武将や大名が庭園文化をリードし、城郭庭園が盛んに造られた時代です。その影響から石組みなどは、質実剛健さと華麗さを併せ持っています。
 多くの武将や大名が築城技術に通じていただけではなくは土木・建築・造園の知識を備えていました。また、それらに通じたブレーンを持つこともありました。
 安土桃山時代の庭園は、水を重視し、土地の起伏を生かす築山を築き、自然石としての庭石や草木を配し、四季折々に観賞できる景色を造型するのが一般的でした。
 池には、太鼓橋、飛び石、八ツ橋など、庭園内には灯籠、東屋(あずまや)、茶室なども配置されることが多かったのです。
 織田信長が足利義昭のためにつくった二条旧庭園(現存せず)や、朝倉義景の越前一乗谷館址の諸庭が代表的です。粉河寺(和歌山)、名古屋城二の丸・三の丸、松尾神社(滋賀)、徳島の阿波国分寺、千秋閣などもあります。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)


        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-7 室町時代の庭園 禅宗の影響が強い

2024-03-19 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-7 室町時代の庭園 禅宗の影響が強い

 

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

 

■■2 日本庭園の歴史

 

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

 

■ 2-7 室町時代の庭園 禅宗の影響が強い

 室町時代の日本庭園は、禅宗の思想との結びつきが非常に強くプライベートな性格を持ちます。庭園は、禅の修行の場としても用いられることがありますので、山奥に位置する禅寺に造られたり、お寺の境内の中でも奥まった場所に作られたりすることが多いです。
 一般的には、日本庭園の構成として、水を中心とした造りを中心にすることが多いです。その上に、土地の起伏を生かして築山を築くことも多いです。それに加えて、自然石としての庭石や草木を配し、四季折々に観賞できる景色を造型するのが一般的でした。
 また、池や流れを渡る通路には太鼓橋、飛び石、まれに八ツ橋などが使われています。庭園内には灯籠、東屋(あずまや)、茶室なども配置されるました。
 それに対して室町時代は、枯山水の庭園が多いです。岩や砂利などを配置することによって、そこにはない水の流れなどを想像させます。このように象徴性をもつ庭園スタイルがこの時代に考案されたのです。
 室町幕府八代将軍足利義政が、箱庭を作るのが趣味であったというのは有名な話ですが、その影響です。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)

 

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【日本庭園を知って楽しむ】 2-6 鎌倉時代の庭園 浄土式庭園が主流

2024-03-09 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 


  【日本庭園を知って楽しむ】 2-6 鎌倉時代の庭園 浄土式庭園が主流


 



 


 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。


 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。


 


■■2 日本庭園の歴史


 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。


 


■ 2-6 鎌倉時代の庭園 浄土式庭園が主流

 鎌倉時代の日本庭園は、いくつかの特徴を持っているといえます。
 浄土式庭園が主流で、寺院の前に極楽浄土を表現する園池や石組みを配置する形式が挙げられます。
 禅宗の影響を受け、中国から渡来した僧侶や石立僧と呼ばれる作庭の専門家が活躍した時代といえます。
 蘭渓道隆や夢窓疎石などの名僧が作庭した庭園が多く、龍門瀑や枯山水などの新しい様式が登場しました。京都・天竜寺や信州・光前寺(長野県駒ヶ根市)の滝石組がその例です。
 作庭記という日本最古の作庭書が書かれ、庭づくりの思想と技術が体系化された時代です。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)


 


 重森完途氏による平安時代の庭園概況文を要約しますと、以下のようになります。

 初期には舟遊式のものが作庭されていましたが、やがて舟遊びと回遊を兼ねた形式(西芳(さいほう)寺、鹿苑(ろくおん)寺)から回遊のみの庭園(南禅院)へと移行してゆきます。池泉の形にも、二つの池を結んだ一種の瓢(ふくべ)形の池泉(西芳寺、知恩院)が現れました。
 平安期から鎌倉期の庭園は、平面の地割りをとくに重視し、幾何学的・有機的に整然とした地割りをしていますが、これを高所から俯瞰(ふかん)することによって、さらに平面的美観に俯瞰的に見た立体構成による美観を加えるようになってきました。鹿苑寺・金閣のように、楼閣を設け、2階・3階からの俯瞰的観賞を重視しました。
 建築では書院造りが現れ、それに対応して回遊式庭園が多くつくられるようになりました。石組みも平安期の優美さが消え、時代相を反映して豪健さが好まれるようになります。
 新しい庭園に対する意欲もみられ、作庭家阿波阿闍梨静空(あわあじゃりせいくう)の弟子静玄は、鎌倉の二階堂に高さ3メートル余もある石組みを立て、建久(けんきゅう)3年(1192)8月24日、源頼朝(よりとも)も見物に出かけたことが『吾妻鏡(あづまかがみ)』に記されているほどです。
 平安期に造園の参考とされた大和絵の影響に加えて、中国から来朝した禅僧蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)らの意匠が加わり、竜門の滝の様式が生まれました。


        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-6 鎌倉時代の庭園 浄土式庭園が主流

2024-03-09 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-6 鎌倉時代の庭園 浄土式庭園が主流

 

 

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 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

 

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

 

■ 2-6 鎌倉時代の庭園 浄土式庭園が主流

 鎌倉時代の日本庭園は、いくつかの特徴を持っているといえます。
 浄土式庭園が主流で、寺院の前に極楽浄土を表現する園池や石組みを配置する形式が挙げられます。
 禅宗の影響を受け、中国から渡来した僧侶や石立僧と呼ばれる作庭の専門家が活躍した時代といえます。
 蘭渓道隆や夢窓疎石などの名僧が作庭した庭園が多く、龍門瀑や枯山水などの新しい様式が登場しました。京都・天竜寺や信州・光前寺(長野県駒ヶ根市)の滝石組がその例です。
 作庭記という日本最古の作庭書が書かれ、庭づくりの思想と技術が体系化された時代です。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)

        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-5 平安時代の庭園 今日の二本庭園の原点

2024-03-02 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 


  【日本庭園を知って楽しむ】 2-5 平安時代の庭園 今日の二本庭園の原点


 



 


 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。


 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。


 


■■2 日本庭園の歴史


 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。


 


■ 2-5 平安時代の庭園 今日の二本庭園の原点

 既述の通り、日本庭園が庭園らしくなるのは平安時代に入ってからのようです。
 平安時代の日本庭園は、浄土式庭園と呼ばれる形式が主流でした。この庭園形式は、仏教の浄土思想に影響を受け、極楽浄土の世界を再現しようとしたものです。主に寺院建築物の前に園池が広がるという形をとっていました。
 浄土式庭園は、自然風景式庭園に分類され、寝殿造り形庭園、書院造り庭園とともに、日本庭園の三大形式の一つとする学者も多いようです。
 浄土式庭園は、庭園の中心に園池を設け、その周囲に石組みや橋、中島などを配置し、極楽浄土を表現しています。また、庭園の周囲には、樹木や草花を植え、四季折々の自然の美しさを表現するようになりました。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)


        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-5 平安時代の庭園 今日の日本庭園の原点

2024-03-02 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 


  【日本庭園を知って楽しむ】 2-5 平安時代の庭園 今日の日本庭園の原点


 



 


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 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。


 


■ 2-5 平安時代の庭園 今日の日本庭園の原点

 既述の通り、日本庭園が庭園らしくなるのは平安時代に入ってからのようです。
 平安時代の日本庭園は、浄土式庭園と呼ばれる形式が主流でした。この庭園形式は、仏教の浄土思想に影響を受け、極楽浄土の世界を再現しようとしたものです。主に寺院建築物の前に園池が広がるという形をとっていました。
 浄土式庭園は、自然風景式庭園に分類され、寝殿造り形庭園、書院造り庭園とともに、日本庭園の三大形式の一つとする学者も多いようです。
 浄土式庭園は、庭園の中心に園池を設け、その周囲に石組みや橋、中島などを配置し、極楽浄土を表現しています。また、庭園の周囲には、樹木や草花を植え、四季折々の自然の美しさを表現するようになりました。(重森完途氏・コトバンクを参照して作成)


        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-4 奈良時代の庭園 都市計画の一環で大規模庭園

2024-02-24 00:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-4 奈良時代の庭園 都市計画の一環で大規模庭園

 

 

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 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

■ 2-4 奈良時代の庭園

 奈良時代には、都の計画に合わせて大規模な庭園が造られました。自然の形をした池を造り、そこに注ぐ水の流れを川や滝として再現しています。また、石をありのままの形で用いるようになりました。私たちのイメージする「日本庭園」らしさが誕生するのは、この時代からになるといえます。

 以下、重森完途氏の論文をもとにまとめてみました。

 『日本書紀』によれば、推古(すいこ)天皇(在位593~628)のとき蘇我馬子(そがのうまこ)が飛鳥川のほとりに臣下として初めて池泉をつくり島をつくったと記述されていますこのことは当時話題となり、人々は彼を嶋大臣(しまのおとど)とよんだと記されていることからも話題の大きさを推測できます。それはまた、「庭園」に対する関心の高まりともいえます。
 同じ「推古紀」に、庭造りの路子工(みちこのたくみ)が渡来し須弥山(しゅみせん)をつくったという既述もあるそうです。
 法隆寺五重塔の内部に須弥山をかたどったものがあります。『続日本紀(しょくにほんぎ)』に、宮殿の南西に新しく池亭をつくり曲水の宴を催したとも記述があります。
 園城寺(おんじょうじ)園池、薬師寺竜宮池庭を始め、奈良時代になると多くの園池がつくられましたが、残念ながら現存していません。『万葉集』にも当時の数々の池庭が歌われています。
これらの園池は、神池・神島から発展して、庭園としての形をみせ始めたと推察されます。しかし、反面、広大なわりには粗放なものだったと推察されます。庭園としての景観を重視して設計整備された、優美で本格的な庭園が出現してくるのは平安時代に入ってからのようです。

        
■ 日本を代表する庭園        
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【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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【日本庭園を知って楽しむ】 2-3 弥生・飛鳥時代の庭園 記録はなくても推測できる

2024-02-20 00:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 


  【日本庭園を知って楽しむ】 2-3 弥生・飛鳥時代の庭園 記録はなくても推測できる


 



 


 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。


 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。


 


■■2 日本庭園の歴史


 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。


 


■ 2-3 弥生・飛鳥時代の庭園

 弥生・飛鳥時代の庭園についても、具体的な記録が残っていません。しかし、当時の日本の庭園は、神祀り・遊宴の場にその起源が求められるように、いわば外部性と触れあう場、交通の場としての構造を持っていました。古代日本が東アジアにおける小帝国を志向する過程で、政治的・文化的装置としての機能を果たすことになってゆきます。

 以下、重森完途氏の論文を要約しました。

 弥生後期から飛鳥(あすか)時代にかけて現れるのが神池(しんち)・神島(しんとう)です。これも祖霊崇拝や土地の守護神の祭祀と深いかかわりがあり、広い池に島々が点在する形態は庭園のようにみえます。
 それ故、海と島は神として崇(あが)められ、海や島を再現して神を祀ったのです。
 現存する神池・神島は、後世の庭園・池泉の中島(なかじま)に相当する神島の数、配置、形態などにより、次の四系統に分類できます。
 神池・神島よりやや時代が下って、古代の宮居における池と島のあり方を示したものに、池心(いけごころ)と瑞籬(みずがき)があります。『日本書紀』巻四の孝昭(こうしょう)天皇元年秋7月の条に池心宮の記述があり、同書巻五の崇神(すじん)天皇3年の条には瑞籬宮の記があります。池心宮とは、池泉の中央に中島を置いた形態で、池の中心点の島にある宮居という意味です。
 現存する出雲系の神池・神島は、いずれも池心や瑞籬のような構えをみせていて、出雲系の神島に祀られている神々は磐座や磐境である事実も注目すべきといえます。


        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-2 古代における庭園 古代でも庭園を愛でたのでしょうか

2024-02-15 00:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-2 古代における庭園 古代でも庭園を愛でたのでしょうか

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

 

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

 

■ 2-2 古代における庭園

 古代における庭園は、個人や公共の景観のなかにおける、芸術や自然を通じた景観に配慮した美の表現、文明生活における趣向や様式の展示、個人的あるいは文化的哲学の表現、そして時には個人の社会的地位や愛国心の顕示として見なされていと、私達の想像以上の状況だったようです。
 庭園の歴史は、紀元前1万年ごろに始まり、最初の庭園の具体的な詳細は不明ですが、歴史家らは最初の囲いが動物や略奪者を排除するための、一種の障壁であったようですs。
 庭園の造成と設計は、造園術の先駆けであり、西アジアで芽吹いた後には西へ向かい、ギリシャ、スペイン、ドイツ、フランス、イギリスへと広がりました。
 日本の古代の庭園は神祀り・遊宴の場にその起源が求められるように、いわば外部性と触れあう場・交通の場としての構造を持っていましたが、古代日本が東アジアにおける小帝国を志向する過程で、政治的・文化的装置としての機能を果たすことになってきたようです。

 古代の人々は、大自然は神仏が作ったものとしています。それに対して、庭は、神仏に捧げるものという位置づけです。
 『万葉集』に、「庭なかの 阿須波(あすは)の神に 小柴(こしば)さし 吾(あれ)は いははむかへりくまでに」(第4350歌)などと、「庭」という言葉がしばしば出てきます。「庭」は、家の前の開けた所で、神を祀(まつ)る場所、斎庭(ゆにわ)(忌庭)とよばれています。隅に梅や橘が植えられていることが多かったのです。
 現在のような意味での庭は「シマ」とよばれ、この「シマ」は、離れた地であり、別世界を意味しました。この場合、島を取り巻く池は海の象徴で、池と島が日本の庭の原型なのです。
 古代、神々は天空から地上の高い所に降臨すると信じられていました。その際に、大きな枝ぶりのよい木とか大きな石に神が来臨すると考えられたのです。日本の庭園が、みごとな石組みを特色のひとつとするのは、このことに由来するのです。(出典:コトバンク[重森完途])

        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-1 「庭園」という言葉の変遷 時代により異なるのですね

2024-02-11 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-1 「庭園」という言葉の変遷 時代により異なるのですね

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

■ 2-1 「庭園」という言葉の変遷

 日本庭園というのは、自然と深いかかわりをもって、自然や四季の移ろいとともにつくられ、今日まで生き続けてきています。
 周囲を海に取り囲まれている日本の庭園は、その広大な海や湖沼を表現するために池泉を設けているところが多いです。中世のころには庭園のことを「園池(えんち)」というようになりました。『日本書紀』では「園」「苑(えん)」「囿(ゆう)」などが用いられています。
 庭園にあたることばに「前栽(せんざい/せんさい)」という言葉があります。「前栽」は奈良時代から鎌倉時代ころまで用いられていましたが、いったん途絶えてしまいました。
 江戸期に「林泉」という言葉が、「前栽」という用い方で、でてきます。
 このほか庭園を意味することばとしてわが国で用いられてきたものには、「坪」「池庭(ちてい)」「泉石(せんせき)」「山水(さんすい)」「仮山(かざん)」「枯山水(かれさんすい)」「石壺(いしつぼ)」「蓬壺(よもぎがつぼ)」「泉水(せんすい)」「水閣(すいかく)」「水石(すいせき)」「御庭(おにわ)」「御園(おその)」などがあります。(コトバンクをもとに作成)

        
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【日本庭園を知って楽しむ】 2-1 「庭園」という言葉の変遷 時代により異なるのですね

2024-02-11 12:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-1 「庭園」という言葉の変遷 時代により異なるのですね

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

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 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

■ 2-1 「庭園」という言葉の変遷

 日本庭園というのは、自然と深いかかわりをもって、自然や四季の移ろいとともにつくられ、今日まで生き続けてきています。
 周囲を海に取り囲まれている日本の庭園は、その広大な海や湖沼を表現するために池泉を設けているところが多いです。中世のころには庭園のことを「園池(えんち)」というようになりました。『日本書紀』では「園」「苑(えん)」「囿(ゆう)」などが用いられています。
 庭園にあたることばに「前栽(せんざい/せんさい)」という言葉があります。「前栽」は奈良時代から鎌倉時代ころまで用いられていましたが、いったん途絶えてしまいました。
 江戸期に「林泉」という言葉が、「前栽」という用い方で、でてきます。
 このほか庭園を意味することばとしてわが国で用いられてきたものには、「坪」「池庭(ちてい)」「泉石(せんせき)」「山水(さんすい)」「仮山(かざん)」「枯山水(かれさんすい)」「石壺(いしつぼ)」「蓬壺(よもぎがつぼ)」「泉水(せんすい)」「水閣(すいかく)」「水石(すいせき)」「御庭(おにわ)」「御園(おその)」などがあります。(コトバンクをもとに作成)

        
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【日本庭園を知って楽しむ】 1-3 日本庭園の特徴

2024-01-15 00:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 1-3 日本庭園の特徴

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■ 1-3 日本庭園の特徴


 『庭園』という言葉は、既述の通り、明治の中頃から盛んに用いられるようになりました。比較的新しい言葉なのですね。
 その『庭園』の中でも、かつて“ニワ(庭)”や“ソノ(苑)”と呼ばれていたもの、長い歴史の中で日本が独自に形成してきた様式のものを、一般的に「日本庭園」「和風庭園」あるいは「日本式庭園」と呼んでいます。
 また、日本庭園はその歴史において、浄土教や禅といった大陸から輸入された宗教思想の影響を強く受けています。時代によって庭園の担い手とその用途も社会の変化とともに移り替わってきました。
 このように、非常に長い年月の中で日本庭園は多彩に発展してきたため、その概念をきちんと定義することは非常に難しいことのようです。
 まずは、日本庭園の特徴から攻めてみたいと思います。

水を中心とした造り(【Wikipedia】を参照)
 日本庭園は、池を中心とした構成になっていることが多いです。それに加えて、土地の起伏を生かす、築山を築い、自然石としての庭石や草木を配し、四季折々に観賞できる景色を造型するのが一般的です。
 水が深山から流れ出し、大きな流れになってゆく様子を表現する手法もよくとられます。
 日本庭園に不可欠なものとして石組みがあります。石を立て、また石を組合せることによって表現します。宗教的な意味を持たせた蓬萊山や鶴島・亀島などに見立てる方法が多いです。池や流れを渡る通路には太鼓橋、飛び石、まれに八ツ橋などが使われます。また、庭園内には灯籠、東屋(あずまや)、茶室なども配置されます。

 枯山水と称される水無しの庭園もあります。そこでは、白砂で水の流れを表現しています。これらのことを鑑みますと、日本庭園には、やはり水が不可欠といえます。
 石・砂・植栽などで山水の雄大さを象徴し、室町時代以降は禅宗の思想とも結びつき、山の奥の禅寺に多く造られました。江戸期以降になると庭園内のみならず庭園外の景色を利用する借景という手法も広く用いられます。

建築様式の多様性(【Wikipedia】を参照)
 日本の庭園様式の変遷をひもときますと、建築様式の変化や大陸からの宗教や思想の影響が庭を変化させていることがわかります。そのために、庭園につきものの建築物は、その庭園毎に個性を持っています。
 磯崎新は、「日本の庭園が特に海などをメタファーにすることにつきるように思われるのは『見立て』というメタファー発生装置を作り上げたためだ」と述べています。
  【 注 】 メタファー
   隠喩(いんゆ)、暗喩(あんゆ)
   伝統的には修辞技法のひとつとされ、比喩の一種でありながら、比喩であることを明示する形式ではないものを指す。

自然との調和(【Wikipedia】を参照)
 堀口捨己(ほりぐち すてみ)は、明治大学工学部建築学科での造園論の講義の中で、日本庭園の起源としての自らの庭園観を披露しています。
 そこでは建築も、庭園も自然もそれらが寄り集まって、ひとつの何か空間構成、スペースデザインというような言葉に適合するような非常に大きな空間を構成していると述べています。
 和洋を並存させ、また建築と庭とを一体化させることで場面や奥行きを生じさせることができます。それが、日本の美意識に通じる空間構成となっているのです。
        
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【日本庭園を知って楽しむ】1-2 日本庭園の定義 日本庭園を定義づけしてみました

2024-01-03 10:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】1-2 日本庭園の定義 日本庭園を定義づけしてみました

 

 

 若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

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 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

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■ 日本庭園の定義

 庭園とは、「計画的に築山・泉水を設け、樹木や芝生などをととのえた庭」と考えます。

 ニッポニカによりますと、庭園とは、「大自然に擬して人間がつくった小自然の景観」ということです。
 原初は、神を祀る儀式を執り行う場であったり、農作業などの実用の場であったりしました。文化が進むにつれて、人間と自然とのかかわりを求めて、住居を取り巻く環境の一つの要素として発達してきました。

 庭園は、英語では「garden」ですが、これはゲルマン語系の表現に共通する単語の語根としての「gher-」に端を発しているようです。これは、土地に関する支配ないし囲い込みを意味しています。
 これは、村落や部族の共同体の生活のなかで家畜を飼育する場所でしたが、のちに王や貴族のための蔬菜(そさい)、果樹、森林園をさすようになりました。
 それが文化の発達に伴って、実用目的から離れて花や緑樹を植え、憩いの場として装飾的な地割や植栽を施して、観賞を目的とした庭園へと発達してきたようです。

 日本で「庭園」ということばが使われるようになるのは、西洋文明が入ってきた明治40年(1907)ごろからです。
 一説には、近代の造園研究者である小澤圭次郎(おざわけいじろう)が英語の“garden:ガーデン”の訳語として用いたのがはじまりとされています。
 庭園の「庭」という字は、元来中国においては堂前の場所、つまり屋前の平坦な場所をさしました。日本に伝わったとき、一木一草一石もない広場(祭政を行う場所)を『日本書紀』では「庭(てい)」、『古事記』では「邇波(には)」「二八(には)」といいましたが、これは後世のいわゆる庭園とは、異なる者と考えるべきでしょう。

 ここでは、日本庭園とは、池や築山、石などの要素を元に形成される日本独自の造形空間を持つ庭園という考えでスタートします。今後、いろいろと学び、体験する中で、この表現に追加したり、修正・削除したりしながら、私なりの「日本庭園の定義」をまとめてみたいと考えています。
 その中には、庭園の分類、様式、時代なども加味していく必要があるかもしれません。例えば、室町時代の禅寺平庭、池庭林泉式、江戸時代の大名庭園に代表される書院林泉、寺院平庭、池泉回遊式、茶庭露地などが重要な要素となると考えます。
        
■ 日本を代表する庭園        
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