直心是道場

障がい者施設に勤務しています。
障がいのことはもちろん、映画や音楽の話も…
日々想うことを書き記します

東日本大震災から5年 ~ 耳を傾け、語り合う

2016年03月11日 | 日記
3月11日
あれから5年が経ちます。
5年一区切りということなのか、テレビなどの報道は、5年間を振り返るものが多いように思いましたが、私は何も変わっていない気持ちでいっぱいです。
という訳で、昨年記した内容とほとんど同じ文章を記しておきます。

(昨年のブログより)・・・
あの日、私は施設にいました。これまでに経験したことのない揺れで、大きな地震があったことは想像できました。
しばらくしてテレビを見ると、津波が家や車を押し流していく映像が映し出されていました。
大変なことが起きていると思いましたが、正直これほどまでの多くの人が亡くなっているいう実感は湧きませんでした。
夜になり、翌朝になり、段々事態の大きさがわかってきました。そして、原発の事故…
阪神淡路大震災、9.11など、私たちは想像を超えるような大きな出来事を、まるで映画でも見るかのようにダイレクトに映像で見ることが出来ます。
しかし、そこに人の死がある、苦しみがあるということを実感することはとても難しいことです。

福祉の世界も同じようなことが言えると思うのです。
人々の苦しみや悩みに寄り添うのが福祉の現場です。ところが、福祉制度や援助技術が人の苦しみや悩みからかけ離れたものになっていくと、福祉ではなくなってしまいます。
地震や津波の映像だけではなく、その中にある人々の悲しい叫びや悔しさに耳を傾けること。
一人ひとりは弱くて細い声です。
励まし合い、助け合う仕組みを考えることで、弱くて細い声を強く太い声にしていくことが福祉実践だと思うのです。

私たちがするべきこと。
福祉について、人の幸せについて…
人に寄り添い、人との関わりを大切にして、人の可能性を信じて、
たくさん、たくさん語り合い、みんなで幸せになることだと思います。
・・・

今日はBCP研修を受講しました。
“プラン”は周囲の状況に影響を受けて常に動いている。
プランに合わせるのではなく、人の動きにプランを微妙に調整していくことが大切で、そのためには話し合い、訓練しておくことが必要。
「どのように話し合うのか」という仕組みが重要…

福祉も同じことが言えます。
「語り合う仕組み作り」
大きな学びを得ることが出来ました。