晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
※写真の無断転載禁止!!

小倉城庭園「源氏香をたのしむ会」(4/4)

2008年08月05日 | I love 北九州市
その3の続きです。


「源氏香をたのしむ会」では、源氏香を体験したあと、煎茶と和菓子のサービスがありました。

小倉城庭園の立礼のお茶室に移動です。




お菓子は「朝顔」と「観世水」をかたどっているのですよね。
綺麗で涼しげ~♪

茶道に関しても私はとことん無知なのですが、ゆったりとお菓子と煎茶をいただきました。

冷たい茶が甘くて美味しかったです。
ごちそうさまでした。



8月3日(日)という日は、庭園の外では「わっしょい百万夏祭り」の真っ最中で大変な賑わいだったのですが、庭園内だけ静かな時間がゆっくりと流れているような気がいたしました。

こういう時間の過ごし方もいいものですね。






小倉城庭園書院棟から見た「小倉城」





庭園から見た書院造の建物。




小倉城庭園入館料+「源氏香」体験+煎茶&和菓子で 700円という格安のイベントでした。
楽しい時間が過ごせました。ありがとうございます。




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小倉城庭園「源氏香をたのしむ会」(3/4)

2008年08月05日 | I love 北九州市
その2の続きです。


「源氏香をたのしむ会」が開催された小倉城庭園の和室の床の間をご紹介します。


掛け軸は旧暦にちなんで「七夕」の絵でした。
聞香(もんこう)を行うときは、床の間にお花を飾らないのだそうです。
お花の香りで惑わされると大変ですものね。(゜_゜)(。_。)(゜_゜)(。_。) ウンウン





絵の下部には、角盥(つのだらい)に水を入れ“梶(かじ)の葉”が浮かんでいる様子が描かれています。
七夕には、角盥(つのだらい)に梶の葉を浮かべ水面に星を映して眺める習慣があります。


梶の葉って実物はこんな感じです。京都の城南宮で撮影。





■当サイト内、関連ページ
⇒風俗博物館で2006年に展示された『源氏物語』<幻>巻より 七夕―在りし日の紫の上と源氏―


『源氏物語』<幻>巻では、源氏が亡くなった紫の上を偲び、和歌を詠むシーンがあります。


七夕の 逢ふ瀬は雲の よそに見て
 別れの庭に 露ぞおきそふ

 (七夕の逢瀬は雲の上の別世界のことと見て
  その後朝の別れの庭の露に悲しみの涙を添えることよ)


【和歌・訳の引用】 渋谷栄一氏のwebサイト『源氏物語の世界』







『源氏物語』<橋姫>巻を描いた扇も飾ってありました。
扇じゃなくて「蝙蝠(かわほり)」かな?

描かれている姫君は、宇治の大君(おおいぎみ)と中の君(なかのきみ)です。
絵には描かれていませんが、この美しい姫君たちを垣間見ているのが、宇治十帖の主人公である薫(かおる)です。
宇治十帖は、薫が大君と中の君の姿を見てしまったことからストーリーが展開していきます。


■当サイト内、関連ページ
『源氏物語』宇治十帖古蹟を巡る第四十五帖 橋姫




その4へ続く。


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小倉城庭園「源氏香をたのしむ会」(2/4)

2008年08月05日 | I love 北九州市
その1の続きです。


何といっても「源氏香」は初めてのことなので、頭の中はクエスチョンマークでいっぱいです。
先生が「当たらなくてもいいんですよ」とにこやかにおっしゃってくださるので、気持ちが楽でした。


さて。正解は何だったのでしょう。

答えは“花宴(はなのえん)”でした。




・第一炉と第三炉が同じ香り
・第二炉、第四炉、第五炉はどれとも一致しない別々の香り
というのが結果でした。


“御幸(みゆき)”と思った私は大ハズレ。(笑)


同行した友人は“夕霧”と回答していたので
・第一炉と第三炉が同じ香りであること
・第四炉がどれにも属さない香りであること
を見破っていたのですね。

すごい


私が参加した時の会では、全問正解の方がお一人だけいらっしゃいました。
全問正解の場合を「玉(ぎょく)」と言うそうです。
おめでとうございます。


参加者数人を1グループととらえ(?)、一人ひとりの回答や成績などを記録していただきます。

記録紙を順にまわして閲覧させていただきました。
とても美しい文字で書かれており、文字配置も綺麗でした。
記録紙だけでもアートのようです。
この記録紙は、グループ(?)の中で最高点の方一名がいただけるというルールになっているようです。





初めての香道体験が、堅苦しくなく和やかな雰囲気の中、体験できてとても楽しかったです。
通常の香道の世界では、これほどまでに賑やかではないと思うのですが、先生や関係者の方々のお心遣いが嬉しいです。

貴重な体験をさせていただきありがとうございました!!



その3へ続く。



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小倉城庭園「源氏香をたのしむ会」(1/4)

2008年08月05日 | I love 北九州市
小倉城庭園

<企画展>日本のゲーム~室内遊戯のたのしみ~
開催期間:平成20年6月28日(土)~平成20年8月31日(日)

関連イベント「源氏香をたのしむ会」

●所在地:福岡県北九州市小倉北区城内1-2
●交 通:JR「西小倉駅」下車 徒歩10分
⇒小倉城庭園公式ホームページ


2008年8月3日(日)に、小倉城庭園で「源氏香をたのしむ会」が開催されました。

2008年が源氏物語千年紀であることにちなんでのイベントです。
「源氏香」は江戸時代に生まれた組香(くみこう)のひとつ。

私は「源氏香」はもちろん、「聞香(もんこう)」は初めての体験なのでドキドキ☆
“香道は初めてという方もお気軽にご参加いただけます”という言葉に安心して往復はがきで参加を申し込みしたのでした。


その時の簡単な体験レポートです。


まず、「源氏香」とは?

******************************

げんじこう【源氏香】

組香(くみこう)の一種。
香五種を、一種五包ずつ合計二十五包を打ち混ぜ、その中の五包を取って焚き、香の異同を判別する。
縦に五本の線を並べて書き、右より一炉から五炉までとし、同香の頭を横に結ぶことによって五十二の図をつくる。
源氏五十四帖の初帖「桐壺」と終わりの帖「夢浮橋」とを除いた五十二帖に当てた図で回答する。


■引用:「広辞苑」第六版(岩波書店)より
******************************




下の画像は、受付時にいただいた案内書より「源氏香図」です。
図には「源氏物語」の各帖の名前が付けられています。
(桐壺と夢浮橋はありません。)



「源氏香図」は現在も愛され、着物や工芸品、和菓子などの意匠に用いられています。



私と友人は、小倉城庭園で「源氏香をたのしむ会」の会場となった和室に入りました。
参加者は合計20名ほどだったでしょうか。

私が参加した時間帯はみなさん女性の方でした。

一人ひとりの前には木箱が置いてあり、木箱の中には硯と筆、折り畳まれた状態の回答用の紙<=名乗紙(なのりがみ)>が用意されていました。
(それぞれ名前があると思うのですが、とことん無知なのでご容赦ください。

硯で墨をすり、筆で自分の下の名前を名乗紙(なのりがみ)のオモテに書きます。
例えば、“なぎ”という名前の場合、濁音があるので“なき”と記します。
“香子(たかこ)”という名前の場合は、“子”を書かずに“たか”と記します。
“早苗(さなえ)”という名前の場合は、そのまま“さなえ”でOK。

久しぶりに硯で墨をすり筆で文字を書くので、緊張しましたー。


教えていただいた作法などは、間違った情報をここで掲載してはいけないので省略させていただきますね。

まず、香元(こうもと)が第一番目の香を焚きます。

第一番目の香炉のときに限り「出香(しゅっこう)」と言って、左隣りの方にまわしていきます。
香炉は毎回、時計まわりで自分の左隣りの方へとまわしていきます。

続いて、二番目の香炉がまわってきて三番目、四番目、五番目と順に香炉がまわってきます。

お香は“嗅ぐ”とは申しません。“聞く”と申します。
左手で香炉を下から持ち親指でふちを支え、右手で香炉を覆いながら、香りを聞きます。


~~~~~妄想タイム~~~~~

私は一番目のお香と二番目のお香は同じだと思いました。
三番目は一番目と二番目とは違うような気がする・・・。
四番目のお香は、一番目と二番目と同じじゃないかなぁ。
五番目のお香を聞いてみて・・・ん?これって三番目と同じだよねぇ??

私はそう感じたのでした。

~~~~~~~~~~~~~~~

すると答えは以下のように記すことになります。



私は第一炉・第二炉・第四炉が同じ香りで、第三炉と第五炉が同じ香りだと思ったのです。



この図だと「源氏香図」でいうところの“御幸(みゆき)”となります。
折り畳んである名乗紙(なのりがみ)を開いて、筆で図を書き、図の下に“御幸”と書きます。





自分の答えを記入したら名乗紙(なのりがみ)を再びたたみます。
隣りに座っていた友人の回答を覗き見ると、友人は「夕霧」と書いていました。



友人は、
・第一炉と第三炉が同じ香り
・第二炉と第五路が同じ香り
・第四炉は上記のどれとも違う香り
と判断したのですね。


うーん。
香りを覚えるのって結構難しいです。

名乗紙(なのりがみ)は参加者全員分が回収された上で、答えあわせをされ、採点されます。


その2へ続く。



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