『暴れん坊少納言』の藤原定子と清原諾子(きよはらのなぎこ=清少納言)を描いてみた・・・。
全く似ません。
愛はある!!
かかし 朝浩
ワニブックス
発売日:2010-08-25
「暴れん坊少納言」7巻(完結)、一言でいうと面白かったです
7巻を開いてすぐに登場した新キャラに
なんかすごいのキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!
とガクブルでした。
誰かと思ったら、ラスボス藤原詮子(ふじわらのせんし)!
※詮子=一条天皇の母。藤原道長の姉、藤原道隆の妹です。
かかし朝浩さんのキャラクター造形やデザインは、本当にすごいと思います。
平安時代モノの漫画を描くとき、時代考証にこだわるという方も多いと思うのですが、モノクロの世界においては絵巻ものに見られるような装束姿では没個性になりかねない側面もあります。
コミックスの表紙イラストを見て、平安時代らしくないからと敬遠したという声も聞きますが、私は、これはこれでOKだと思います。
ラスト7巻では・・・
藤原香子(ふじわらのたかこ=紫式部)の“天才”論に納得したり。
橘則光(たちばなののりみつ)の諾子(なぎこ)への素直な言葉に、きゅんっ
とした自分に驚いたり。(笑)
藤原伊周(ふじわらのこれちか)が定子について「僕の自慢」だといった台詞に胸を締め付けられたり。
藤原道長の有名すぎる“この世をばわが世とぞ思ふ・・・”の和歌の場面は、貴族たちも、あーんな感じの心境だったんじゃないかなと思っていたので、漫画であったアノ一コマ(貴族たちの表情と書き文字)がツボにはまったり。
敦康親王(あつやすしんのう/定子が産んだ一条天皇第一皇子)を抱きかかえる中宮・彰子(しょうし)の姿にほっとしたり。
何より、定子が、一条天皇や女房たちとちゃんとお別れができたのが、よかったな・・・としみじみ思ってしまいました。
史実では、定子は第二皇女の出産時に亡くなるので、『暴れん坊少納言』において、そういった場面は見たくないという思いが強かったのです。
大団円で、諾子らしいラストを楽しめました。
紫式部と藤原宣孝(ふじわらののぶたか)との間もうまくいって、こちらもやっと落ち着くとこに落ち着いたというか。
今、この時期に出会えてよかったと思える作品でした。
史実やもろもろのエピソードを取捨選択して独自の世界とストーリー展開で再構成できるのは、かかしさんが天才だから??
いえ、才能に加え、おそらくものすごーい努力があったと思います。
7巻の巻末には、
『斎宮歴史博物館』の 榎村寛之先生 監修による 正しい時系列がわかる年表が掲載されているので、作品の全体と合わせてみるとより理解が深まります。
中高生の時にこの漫画に出会っていたら、どうだったのかなぁ。
・・・やっぱり、ハマっていたと思います。(笑)
アラカンの歴史好きな母も読んでいた。
7巻が届いて私が読み終わったあと、気づいたら母が7巻だけを黙々と読んでいました。
時々、「ぷっ」と笑い声が漏れていたので、すんなり『暴れん坊少納言』の世界に入れたもよう。
読み終わったあと、「だいたいわかった!」と納得していました。
私「何がわかったの?
」
母「今まで なぎちゃんが言っていたことが、これを読んでだいたいわかった。
」
・・・だそうです。
※個人差がありますので用法・用量を守って(?)お楽しみください。
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