ジュルのしっぽ-猫日記-

おっとりネコ・ジュルとのほげほげした毎日。

脳科学でわかるネコのこころ(最終回)

2006-09-09 | 脳科学でわかるネコのこころ
ようやく最終回。脳科学からわかるネコのこころのポイントをおさらいしてみよう。
そのポイントから“ネコはヒトをどうみているか”を想像してみよう。



9.脳科学でみたネコのこころの11のポイント
 これまでの脳科学からわかったネコのこころのポイントをまとめると、こんな感じ。
●ネコの感情のほとんどは脳の構造上、怒りや恐怖がメインで、安心・安全か、不安・危険かを
 基準に判断する傾向が極めて強い。
●前頭葉だってちゃんとあるので、喜びや悲しみも、ちょっとぐらいは感じている。
●新皮質があるから、ちょっとぐらいは論理的思考や判断もできる。
●ちょっとしかないけど前頭連合野だってあるから、思考や理性だって多少は働く。
●ネコは状況を部分的に(段階的に)把握して判断する。
●長期の記憶力だってある。特に嫌な記憶は忘れない。
●ひょっとしたら数分先ぐらいのことは、想像できるかもしれない。
●筋道をたてて考え、本能的感情をコントロールする理性も、ちょっとはある。
●“自分”というものを、ちゃんと持っている。
●特にイヌやヒトのような群れではなく、単独行動動物なのでマイペース。飼い主とは対等な立場
 であって、主従関係の意識はない。
●ネコには本能だけでなく、理性的な愛もある。

10.ネコはヒトをこう見ている
 ネコのこころのポイントからわかるヒトがどう見られているかを考えてみた。
●とにかく体が大きくて力が強いので、恐怖か不安を基本的には感じる。大声や乱暴な取扱い
 にはとてもストレスを感じる。
●ベランダに出すとか、ブラッシングをしてくれるとか、ときどき喜ばせてくれる楽しい相手。
 楽しい相手という対象は、自然界にはいないので貴重な仲間。
●歯磨きやらお風呂やら通院やら、例えネコのためにしてあげていても、理解してくれるだけの
 理性はない。理解してもらおうことを期待するだけヤボってこと。やっぱりキライなものはキライ。
●いっしょの縄張りにいる者として争いごとはせず、できれば仲よくしていたいと思っている。
●従属しようなんて思っていない。ヒトはご主人様じゃない。あくまでも親か同居人のレベル。
 自分は自分。だから反抗もすれば、大キライにもなるし、イヤなら家から出ても行く。
●腹が立っても、縄張りに住む仲間だから、余程でなければ爪も牙も本気で立てたりしない。
●想像力が働かないので、いつもと違うことをされるのが苦手。
●理性的な愛をもつので、ただゴハンをくれるだけのヒトより、遊んでくれたり、撫でてくれて
 愛を感じるヒトの方に、より一層の愛を感じる。
●一度嫌いになるとトコトン嫌いになり、慣れるまでには何倍もの労力が必要になる。
●自分に安全や安心を提供してくれる世話してくれるヒト、自分に恐怖や不安を与えるいじめる
 ヒトのことは、記憶していて忘れない。
●状況を全体として捉えられないから、怒られても理解ができない。ただ恐くなるだけ。
●外見、ニオイ、声などのうち1つの要素だけでは、ある特定のヒトだと判断することはできず、
いくつかの要素の組み合わせで特定している。

11.ネコと暮らす礼儀作法
 ネコがヒトみているポイントからわかるネコと暮らすうえでの礼儀作法を考えてみよう。
●不安や恐怖心がもともと強いので、できるだけストレスをかけないように、生活音や強引で
 乱暴な取扱いはしない。
●自分のペースをできるだけ尊重してあげる。
●いつもと違うこと、または、はじめてのことをする時は、できるだけストレスをかけないように
 気を使ってあげる必要がある。
●遊んだり、スキンシップしたり、声をかけてあげたりする。
●歯磨きやお風呂など嫌がることをする時は、できるだけ嫌いになってしまわないように、 
 嫌がったら一度手をとめるようにする
●怒ってもまったくムダ。嫌われるだけなのでやめておく。

【おわりに】
ネコにもこころがあるなんて当たり前。
要は研究が進んでいないから、科学的には断定できないという意味らしい。はっきりとしなかったことを
知ることができて、モヤモヤがだいぶ晴れた気がする。
できるだけ、親バカネコバカぶりを抑えてまとめたので、理想も夢もないですがすごく近づけた気がする。
ただ、特にヒト以外の脳のことになると、かなり曖昧な情報しかない。その点はかなり消化不良。
これ以上は、ネコといっしょに暮しながら考えなさいってことなのかな。



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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ねこったま母さん)
2006-09-09 08:34:30
お忙しい中、またまたリニューアルされたんですね。ジュルちゃんのアンヨがかわいい!いつも参考になることをいろいろ調べてくださってありがとうございます。私も長年ネコと暮らしてきて確かにネコにも心があると思います。個性もさまざまです。でもその根拠を脳科学を紐解いて調べるところがhanaさんのすごいところです。動物とヒトが一緒に穏やかに暮らせる世の中になるといいですね。
返信する
>ねこったま母さん (hana*)
2006-09-09 08:52:58
おはようございます!

いつもコメントいただいて感謝感謝です♪

忙しくなんてないですよ。



できるできないは別として、

ネコはヒトを理解できませんけど、

ヒトはネコをちょっとは理解できるはずなので、

ぜひ勉強してみたかったんです。

それにしても、脳科学はとても不評でした
返信する
初コメントです (くー)
2006-09-09 09:15:45
いつも楽しみに拝見しています

コメントは初めてで すみません



>脳科学

素晴らしいです

14年間一緒に暮らして猫たちに教わった事の 科学的裏付けをして頂いたように思っています ありがとうございます



hanaさんと旦那様の行動に 言葉の端々に 優しさを感じています

私も見習わなければ
返信する
相手のこと (すかぽん)
2006-09-09 09:27:49
一緒に暮らしていくうえで、相手の理解度って、

本当はきちんと知っておかなきゃいけないのに、

そういうところが欠けているから、虐待とか遺棄とかに

つながってしまう場合もあるんだと思います。

こういうこと、学校でも教えて欲しいなあ~

って思っちゃいますぅ。

↓本当におつかれさまでした!!

この看板が、生まれ変わる日が来て欲しいですね。

懸命に地域猫の世話をされている方々のために、

せめて、胸を張って活動できる、しっかりとした

ガイドラインが、早くできればいいと思います。
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>くーさん (hana*)
2006-09-09 10:02:20
はじめまして、くーさん。

コメント初めてですいませんなんて、

とんでもないですよ。

わたしもいまはたまたまイジってるので

レスしている気まぐれですから

こんな気まぐれですが、これからもよろしくお願いします♪
返信する
振り返りチェック (モモマルル)
2006-09-09 10:14:40
今日の記事は、自分と猫たちとの付き合い方はどうかな、という振り返りチェックができました。ありがとうございました。
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なるほどね~ (harry)
2006-09-09 11:13:45
今までニャンコと暮らしてきたけど

こんなにくわしく分析したことなかったです。

参考にさせていただきます。



状況を全体として捉えられない人間だって

イッパイいるのにね~。
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納得!納得! (okoba)
2006-09-09 21:41:42
13歳のチャー(♀)との同居生活の全てに

当てはまるレポでした

納得!納得!

「・・・なんだって!チャー。

これからも、いっしょに仲良くやって

いきまっしょい

って感じです。
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hanaさんすごい!! (pinonyan)
2006-09-09 22:03:13
良くぞここまで、わかり易くまとめて

下さいました

最終回だなんて、ちょっと寂しいですね

うちの嫌われ者ダーにも是非!!読ませたい

と思います(笑)

猫の性質を良く知った上で、ストレスを

かけさせない暮らしをしていかなければ

いけませんね
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脳科学 (tenkomori)
2006-09-09 22:19:59
不評だったんですか?楽しく拝見してました

難しい勉強されてるな~と、でも凄く分かりやすかったです

ウチのダンナが未だに嫌われてるらしい理由も分かったし
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