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「迷宮レストラン」

 河合真理「迷宮レストラン」という本を買った。これは、NHK「今日の料理」のテキストに連載されていた記事を1冊にまとめたものである。前書きに、

 このレストランのコンセプトは、事前にお迎えする方の情報を収集した上で、毎回、ただ一人のお客様のために、お好みに合わせた料理をご用意することです。
 食材については、それぞれの時代、土地に存在していると思われるものの中から選び、調理道具に関しても可能なかぎり実在していたものに近づけて使用することを前提にして、すべてのレシピを作っています。
 なかには個々の時代や土地に実在するレシピをそのままに再現しているものもありますが、ほとんどの料理は、資料から得られた情報を参考に、シェフが考案想像したレシピです・・・

と書かれている。そして、クレオパトラ7世、サンタクロース、聖徳太子など、時空を超越して訪れる25人のお客一人一人を迎えるため、著者の河合シェフが工夫を凝らしてつ作りだした料理のレシピが、完成した料理の写真とともに載せられている。どれもこれもおいしそうな写真ばかりで、思わず食べたくなるものばかりであるが、ここでは、昨今何かと話題のレオナルド・ダ・ヴィンチへの料理を紹介してみようと思う。ちなみに、レオナルドは動物愛護の精神からあるときから菜食主義者になり、卵、蜂蜜も一切食べなかったそうだ。

 〔レオナルド・ダ・ヴィンチ様のメニュー〕
   飲み物―赤ワイン
   前菜―さくらんぼとオレンジのサラダ
   スープ―ベジタリアンミネストラ
     ズッキーニの花のフリット添え
   メイン―花豆と干しいちじくのソテー
   パン―セモリナ粉とオリーブのパン
   デザート―レオナルドのためのアップルパイ

 

 
 ・赤ワインはレオナルドの出身地、トスカーナ地方の赤ワイン。
 ・さくらんぼとオレンジのサラダには、葉と同じ香りのする、ルッコラの花とタイムの花が添えてある。
 ・ミネストラとは、豆やイモ類を入れた具だくさんのスープのことを一般的に言うようだ。このミネストラは、マッシュルームをメインのだしに、干しそら豆とそばの実を具として風味が増してある。これに、ズッキーニの花をふわっと揚げたフリット(イタリア風天ぷら)が添えられている。
 ・メインの作り方は、「鍋にオリーブオイル大匙3を熱し、みじん切りのにんにくとたまねぎを入れてよく炒め、リーキを加えてさらに炒め、いちじくを加えてサッと炒めたら、柔らかくなるまでゆっくり煮ておいた花豆を加えて炒め、塩・胡椒各適宜をふって刻んだハーブを加えて香りが出るまで炒める。味をみて塩、胡椒を多めにふる」とある。
 ・パンは本来パスタに使用する粉を用いて、さっぱりとしたものを焼き上げる。
 ・デザートは、「サフラン、クローブ、シナモン、ナツメグを加えた白ワインで、りんごと干し杏子、葡萄を煮て、ここに、よく炒った松の実と胡桃を加えたものを、アーモンド粉を加えて作ったパイ生地で包んである。

 果たしてどんな味がするのだろう。写真は実際に作ったものなので、味見はスタッフがしているのだろうが、その感想が書いてないのは残念だ。しかし、きっとおいしいんだろうな。食べたいな・・・妻が作ってくれないかな・・・きっと、いやだって言うよな・・・
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