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アカシア

 最近やたら雨が降る。もう梅雨かと錯覚してしまうほど雨ばかりだ。(沖縄では梅雨入りしたと聞いた)
 雨はいやだ。車を運転するのに普段の倍は神経を使う。路面は滑りやすいし、ワイパーで視界がさえぎられる。何もいいことはない。疲れる。
 しかし、新緑の候、雨が降れば緑が冴える。昨日ふっと気づいたがニセアカシアが花をつけている。白い小さな花弁が房状になっていて可憐な花だ。

 

それにしても、「ニセアカシア」とは変な名前だ。ちょっと調べてみた。
 
 「ニセアカシア」マメ科ハリエンジュ属
 ニセアカシアは北アメリカ原産の樹木で、日本には明治の始めに導入されました。成長が大変早く花も美しいので、公園や街路樹によく植えられるほか、荒廃した山地や砂丘の緑化によくつかわれます。これはマメ科の植物の根には根粒バクテリアが共生していて、肥料分のまったく無い、やせた土地でもよく成育できるからです。
 ご存じのように、有名な札幌のアカシア並木はこの木です。日本に持ち込まれたころはアカシアと呼んでいましたが、その後、本当のアカシアの仲間がいろいろ導入されるようになり、区別をはっきりさせるため、種名を日本語になおして、ニセアカシアと呼ぶようになりました。「ニセ」という語をきらい、托葉の変化したトゲが目立つという特徴をとって、ハリエンジュという名もついていますが、ニセアカシアのほうが通りがいいようです。

なるほど。ならば、本当のアカシアとはどんなものだろう。

 アカシア(acacia)とは、マメ科(クロンキスト体系ではネムノキ科)アカシア属の常緑樹の総称である。
 アカシア属は約600種が熱帯から温帯にかけて、特にオーストラリア大陸に多く分布する。日本では関東以北では育たないとされる。明治時代に輸入されたニセアカシアを当時アカシアと称していたことから現在でも混同されることが多い。また、花卉栽培されるフサアカシアなどが、本来はオジギソウを指すミモザの名前で呼ばれている。フランスのミモザ祭に使われるのはフサアカシアで、生花に使われるのは葉が小ぶりなギンヨウアカシアである。特に早い春、フサアカシアやギンヨウアカシアの1cm未満の球状の花が輝く黄色のたわわになるさまは見事で美しい。

よく分からないが、まあ、ミモザがアカシアの一種であることが分かっただけで満足しておこう。(昔、大学の近くに「ミモザ館」という喫茶店があって、友人の彼女がそこでバイトをしていたから、よく行ったことを思い出した)

でも、やっぱりアカシア、雨ときたら、「アカシアの雨が止むとき」の歌詞は載せておかねばならないだろう。

「アカシアの雨が止むとき」 水木かおる作詞・藤原秀行作曲

アカシアの 雨にうたれて
このまま 死んでしまいたい
夜が明ける 日がのぼる
朝の光の その中で
冷たくなった わたしを見つけて
あの人は
涙を流して くれるでしょうか

アカシアの 雨に泣いてる
切ない胸は わかるまい
思い出の ペンダント
白い真珠の この肌で
淋しく今日も 暖めてるのに
あの人は
冷たい瞳(め)をして 何処(どこ)かへ消えた

アカシアの 雨が止む時
青空さして 鳩がとぶ
むらさきの 羽の色
それはベンチの 片隅で
冷たくなった 私のぬけがら
あの人を
さがして遥(はる)かに 飛び立つ影よ

1960年に、西田佐知子が歌ってヒットした曲だが、私の父が西田佐知子のファンだったので、よく聞いた覚えがある。
 昔の曲には必ずといっていいほど歌詞にドラマが織り込まれていた。これもその一つだが、こんな歌詞を訳も分からず小さな子供が歌っていたというのも、今思えばおかしなものだ。

アカシアの雨がやむとき
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