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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

ガラ・コンサートはなぜ面白い?

2012年11月03日 | 音楽界よもやま話
写真は、ライヴものの保有 LD・CD から。
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世界中あちこちで、夏に音楽祭が開催される。 私の知っているものに有名なものだけで (実際に行ったことはありませんが)、ドイツ語圏では ザルツブルク音楽祭/ボーデン湖の水上に設営されるブレゲンツ音楽祭/バイロイト音楽祭/ルツェルン音楽祭、イタリアのアレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭、英米圏ではグラインドボーン音楽祭/タングルウッド音楽祭/マールボロ音楽祭、日本ではサイトウ・キネン・フェスティバル松本/パシフィック・ミュージック・フェスティバル (札幌) … など 数え出したら切りがない。
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当然 レコード・CD 業界も、それぞれに眼を付けた音楽祭と組んで ライヴものの CD や DVD を記録編集し、発売する。

そんなライヴものを何点か 私も保有している__「3 Tenores in Concert ~ 三大テノール世紀の競演」(LD 映像 ※1)、「A Tribute to Operetta オペレッタ賛歌」(CD ※2)、「The Opera Gala オペラ・ガラ」(CD ※3) の3点だ。

最近 手に入れた※3は前にも YouTube 映像を見てブログを書いたのだが、また書きたくなった。 これは映像ものと、録音ものとでソースが異なるようだ__つまり収録日のテイクが違う。 私の感覚では、映像もののほうがより緊迫感や遊び心が出ていて面白いように感じたが、CD でも十分に、いや十分以上に楽しめる。
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夏は多くの聴衆・避暑客が観光地・避暑地に繰り出し、そこでは催し物が好まれるから、観光地・避暑地では興行ものが色々と企画される。 音楽関係者も夏場は休む者もいれば、稼ぎ時とばかりに稼ぐものもいるのだろう。 そんな思惑が絡み合って、こういったガラ・コンサートが多く企画される。 顔の広いプロデューサーなら 人気歌手・指揮者を呼ぶことができるから、観光地・避暑地サイドでも そういった辣腕プロデューサーに渡りをつけておくことも大事な仕事になる。

ただ 歌手生命の短い人気歌手たちは、どうしても奪い合いになるから、プロデューサー間のやりくりも大変だろう。 逆に 歌手側も条件のいいガラ・コンサートに出演したいから、辣腕プロデューサーとコネを保つようにも心がける … などなどが想像できる。
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ガラ・コンサートでは、当然ながらオペラ中の代表人気曲を歌うから、拍手喝采は間違い無しのハズレがない。 ただ 歌手が得意としているかどうかが別物で、当然ながら事前にプロデューサー (興行) 側は何曲かのリストを歌手に示し それらの曲が歌えるかどうか打診するはずだ。 すると歌手はそれらの内 全てを歌った経験があれば、殆どを歌うと返事をし、更に希望曲も出すだろう。

何人かの歌手が曲を取り合うこともあり、興行側と歌手側との間でやり取りがあって折り合うが、練習でうまくいかない曲も出てくるだろうから、多めの曲数を用意し、最終的に歌手・指揮者・興行とで話し合って決定することになるだろう。 楽団員も含む全プレーヤーの突発的なトラブルも全くない訳でもないから、恐らく多めの決定曲数を準備して興行に臨むと想像する。

そうやって万全の準備をして興行に掛けるから、多少のトラブルには誰も動じない。 また動じるようでは興行には参加できない。 そこまで仕込んだコンサートだから、ほぼ成功する。
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約束した歌手が出演できないなどのトラブルもよく発生することだろう。 ドミンゴも約束しながら日本公演に来れないなどという事態もあったようだ。 日本側のプロデューサーが彼に電話を入れると、「マネージャーと話しをしてくれ」という。 結局 出演料を吊り上げられる羽目になったそうだ。 価格交渉はマネージャーしかできないから、出演を約束していても 途中でどこかのプロデューサーが割り込んで “もっとカネを出すから こっちに来い” なんてこともありうる?

ドミンゴほどの人気歌手なら、マネージャーよりもうんと力がありそうだが、この世界のことは全く門外漢だから 想像で書くしかない (彼ももう黄昏れてしまった?)。 人気のない歌手なら、マネージャーに押しつけられて出演せざるを得ないケースもあるだろう。
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※3の歌手の中では、リュドヴィク・テジエ (B) は知らない歌手だったが、うまいと思った。 さすがに4人とも粒ぞろいだ。 4人で歌うリゴレット終盤の曲は、これまで聴いた中では最も楽しめたが、4人の声のなかから図抜けて聴こえるのは やはりネトレプコ (S) だ。 写真でも存在感は圧倒的で、彼女だけでも恐らく客は満杯になっただろう (だから出演料も他の3人とも違う?)。

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ウィキペディアから__ ガラコンサート (gala concert) は、何かを記念して企画され、特別な催しとして行われる演奏会。 日本語ではおおよそ「特別公演」「記念演奏会」「祝賀音楽会」といった意味合いである。主に年末年始や祝祭などに合わせて行われることが多い。

多くの場合、通常の演奏会の構成・形式とは大きく異なる内容である。 例えば、ソリストの演奏を中心に組み立てられていて、交響曲などのソロ部分やオペラやオペレッタのアリアを演奏したり、広く知られた楽曲の一部の楽章だけ演奏したりする。

※1__ 90年 ローマ・カラカラ浴場跡。 Luciano Pavarotti パヴァロッティ Placido Domingo ドミンゴ Jose Carreras カレラス Mehta メータ指揮 Orchestra del Maggio Musicale Fiorentino フィレンツェ五月祭管弦楽団/Orchestra del Teatro dell'Opera di Roma ローマ国立歌劇場管弦楽団
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※2__ 98年 バートイシュルのカイザーヴィラ。 Eva Lind リンド (S) Andrea Rost ロスト (S) Thomas Hampson ハンプソン (T) Placido Domingo ドミンゴ (T) Jose Carreras カレーラス (T)  Viotti ヴィオッティ指揮 Budapester Philharmonie ブダペスト・フィル
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※3__ 07年 バーデンバーデン・祝祭劇場。 Anna Netrebko ネトレプコ (S) Elina Garanca ガランチャ (S) Ramon Vargas バルガス (T) Ludovic Tezier テジエ (B) Armiliato アルミリャート指揮 SWR Baden-Baden and Freiburg Symphony Orchestra バーデンバーデン・フライブルク響

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以上

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