「フリーサイズ」の服を買ったものの、ピチピチで着られなかったことがある海BO-ZUです
秋の深まりとともに、野山が赤や黄色で彩られる季節になりました
素晴らしい景色の数々を見ると、日本の秋に感謝したくなりますねー
ところで、
紅葉って日本だけなのか?
素朴な疑問です。
正解は他の国でも紅葉が見られますが、日本の紅葉は格別のようです
世界の国々の中でも、とりわけ日本の紅葉が美しいと言われているのは、日本の気候風土のなせる技。
そもそも、紅葉が見られるのは落葉樹と呼ばれる種類の木だけですが、世界の国々でも落葉樹林がまとまっているのは、東アジアの沿岸部と北アメリカ大陸の東部、ヨーロッパの一部にすぎません。
地球の3割ほどが森林ですが、一番面積が広いのはロシア・アラスカ・カナダなどに広がる針葉樹林。
次に広いのはジャングルなどの熱帯雨林。
日本は国土のおよそ7割が森林で様々な落葉樹が生えていますし、寒暖の差が結構ありますから、いたるところで美しい紅葉を楽しむことができるわけです。
どうして赤や黄色に変化するのか?
街路樹としてもお馴染みのイチョウ。
街中でも深まる秋を感じさせてくれます。
あれは落葉樹が冬支度をしている姿。
冬に葉を落とすために、水分などの供給をストップすると、綺麗な色に染まります。
紅葉のしくみを知るとそのメカニズムがよくわかります。
普通、光合成によってできたデンプンが糖分に変わって葉から枝へと流れていくのですが、秋になって気温が下がりだすと、その動きが鈍くなり、葉と枝の間に離層という組織が作られて、糖分や水分を運べなくしてしまいます。
すると、葉緑素が壊れてしまうため、今まで見えなかったカロチノイドという黄色い色素が浮き出て見えます。
これが、黄色く色づくイチョウ等の黄葉(こうよう) です。
また、葉の中に残った糖分によってアントシアンという赤い色素ができていると、赤が目立ってくるので、カエデのような赤い紅葉(こうよう) になるのです。
樹木によって色が違うのは、葉の持っている栄養素が違うからです。
なぜ、紅葉の良し悪しがあるのか?
昼間お日様を浴びて夜は冷え込み、水分も豊富。
日中の天気、昼と夜の寒暖の差、水分。
この3要素が関係しているからです。
日中の天気がいいほど赤い色素となる糖分が活発に作られますが、夜の気温が高いと、昼間作った糖分を使って活動してしまうため、鮮やかな赤になりません。
ですから、昼間は日光が強くて夜になると冷え込む陽気だと、鮮やかな紅葉になるわけです
また、乾燥しすぎて葉が紅葉する前に枯れてしまっては仕方がないので、適度な雨や水分も必要です。
紅葉の名所に渓谷や川沿いが多いのは、日当たり・夜の冷え込み・水分という3つの条件が揃っているからなんですね。
良く今年は色づきがいいとか悪いとか言いますが、同じ場所なのに毎年色の具合が違うのはこのためです。
「紅葉狩り」って採集すること?
いいえ。
「ぶどう狩り」や「きのこ狩り」と違い、観賞するものです。
紅葉見物に出かけることですから、枝葉を採取してはいけません。
ちなみに…
冒頭の景色は京都の嵐山の風景です。
一時期、京都に住んでいたワタクシは、画像のような景色を見に毎年のように出かけておりました。
やっぱ、紅葉(京都)って本当にいいものですね(水野晴郎風)