アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

このところ研修が続いています。

これからの1週間も5日も研修が入っていますが、今日は休日(在宅勤務)です。

今日は、「人間学を学ぶ月刊誌」『致知』致知出版社)9月号(8月1日発売)でアドラー×ドラッカー対談が「アドラーとドラッカーに学ぶ人間学」のテーマで9ページにわたって掲載されることになる原稿をチェックする日になります。

この対談が11万人を超える読者に届くことを考えると、身が引き締まります。

◆対談風景をお知りになりたい方は、7月6日付けブログ「月刊『致知』アドラー×ドラッカー 人間学対談」 をお読みください。

最近、『生きる意味―人生にとっていちばん大切なこと』(アルフレッド・アドラー、 長谷川 早苗訳、興陽館、1,700円+税)を遅読で学んでいることは、7月14日付けブログ 遅読で学ぶアドラー心理学:アドラーの『生きる意味』(1) で書きました。

生きる意味―人生にとっていちばん大切なこと
Alfred Adler著、長谷川 早苗訳
興陽館

今回は、その2回目です。

学校の先生や親御さんと子どものことについて話していると、こんな話がよく出てきます。

「ADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもにどう対処したらいいでしょうか?」(ある小学校の先生)

「うちの子がアスペルガーと先生から言われているのですが、今後どう関わっていったらいいんでしょうか?」(ある母親)

私は、症状の名前はさておき、明らかに診断がつけられた子どもなら、それなりの理解に基づく対応法を学ぶ必要があるでしょうが、そのような傾向があるだけでひとくくりの対処法はいかがかと思います。

アドラー心理学では「子どもは一人ひとりユニーク」です。

このような考え方のヒントになるアドラーの考え方が、『生きる意味―人生にとっていちばん大切なこと』に出ていました。

類型学を扱うときにはわたしはとても注意します。
人間のタイプというのはなにかしっかり構成されもの、それだけで十分なものだと学習者が錯覚しやすいからです。
そして、だいたい似ている構造と見ることをせず、タイプを基本として扱ってしまうからです。
もしそこで停止して、犯罪者や不安神経症者や統合失調症と聞いたときにもうその個人をわかったような気になるのなら、探求の可能性を絶つだけでなく、患者とのあいだに生じる誤解から逃れられなくなるでしょう。
(8.「育てにくい子どもたち」P.134 の冒頭)

読めば読むほど奥深い文章です。

アドラーは、「活動性」(これを「勇気」と呼んでいる)の尺度から、育てにくい子どもは「共同体感覚が欠けて」いるとみなし、別の視点から「自分から動かないタイプ ー 怠惰、横着、従順だけど依存的、引っ込み思案、気弱、うそつきなど」と「自分から動くタイプ ー 支配欲が強い、短気、気が高ぶる、はげしく興奮しやすい、邪魔をする、容赦ない、自慢、逃げる、手癖が悪い、性的に興奮しやすい」の分類を提案しながら、「症状を見て失敗を取り除こうとしても、けっしてうまくいかないでしょう。確かな成功は、共同体感覚を向上させることでしか期待できません」と断言しています。

アドラー心理学は、個性的なものを記述することに特色がある、特定の個人をありのまま記述していくことを目的とする研究法である「個性記述的(idiographic)」な立場に立っています。

なお、このところは、アドラー・カウンセラー養成講座 でしっかりお伝えしています。

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