一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

藤井竜王・名人の46勝8敗.852の内訳

2024-03-21 10:50:27 | 将棋雑記
藤井聡太竜王・名人は、17日の第49期棋王の防衛により、今年度の対局をすべて終了した。対戦成績は「46勝8敗.852」となり、中原誠五段(当時)が1967年度に作った年度最高勝率「47勝8敗.855」の更新はならなかった。
では、藤井竜王・名人46勝8敗の詳しい内訳を見てみよう。

第81期名人戦…七番勝負(渡辺明名人)○○●○○(4勝1敗)
第8期叡王戦…五番勝負(菅井竜也八段)○●○○(3勝1敗)
第94期棋聖戦…五番勝負(佐々木大地七段)○●○○(3勝1敗)
第64期王位戦…七番勝負(佐々木大地七段)○○○●○(4勝1敗)
第71期王座戦…本戦○○○○→五番勝負(永瀬拓矢王座)●○○○(7勝1敗)
第36期竜王戦…七番勝負(伊藤匠七段)○○○○(4勝)
第73期王将戦…七番勝負(菅井竜也八段)○○○○(4勝)
第49期棋王戦…五番勝負(伊藤匠七段)○○○(3勝)
第31期銀河戦…本戦T○→決勝T○○○●(4勝1敗)
第44回JT杯将棋日本シリーズ…○○○(3勝)
第17回朝日杯将棋オープン戦…本戦○○○●(3勝1敗)
第73回NHK杯…本戦○○○○●(4勝1敗)
以上、46勝8敗。

あらためて見るに、タイトル戦を8回も戦っているのに、これだけで5敗しかしていない。各シリーズ、負けても1敗までで、第71期王座戦第2局からは14連勝中である。まったく、異次元の強さだ。
このタイトル戦8つで32勝5敗。王座戦の本戦2回戦は、村田顕弘六段に敗勢の将棋を逆転勝ちしたが、もしここで負けていたら、藤井竜王・名人の八冠王はなかったし、年度最高勝率更新交響曲もなかった。
一般棋戦はすべて決勝に進出。つまり今年度の藤井竜王・名人は、自身が可能な檜舞台すべてに上がったことになる。これは史上初の大記録ですごいのだが、一般棋戦の優勝は銀河戦だけだった。これはちょっと意外である。
中原五段が一次予選からの参加が多く、割と勝ちやすかったことを考えると、一流棋士との対局が多かった藤井竜王・名人の戦績は、驚異的である。
そして藤井竜王・名人の棋力が発展途上であることを考えると、今後どんな数字をはじき出すのか、想像もつかない。
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4 コメント

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凄すぎます。 (将子)
2024-03-25 09:59:54
藤井先生は、歴代勝率1位の更新はできませんでしたが、一公さんの内訳を拝見して、対戦相手や成績を見ると、おっしゃる通り、本当に驚異的ですよね。
今後、これ以上の成績になるなんてこと、あるんでしょうか!?
ある (一公)
2024-03-26 01:00:14
>将子さん
藤井先生が本年度以上の成績になることは、ありすぎるほどにあります。賭けてもいい。
以前も書きましたが、私が期待しているのは、「年度全勝」です。だから最高勝率の更新は、通過点のひとつと考えています。
とにかく、藤井先生が強すぎます。
色々 (将子)
2024-03-26 17:39:12
藤井先生の勝率が、今以上になるところを見てみたいです。一公さんを信じたいです!

ところで、叡王戦の見届け人(2泊朝夕食付き)1局、250万円で募集しています。
この金額、さすがに高すぎませんかね。(応募する人がいるのでしょうか。)

3月31日には、詰将棋解答選手権チャンピオン戦がありますね。
藤井先生はお出になるのでしょうか?
以前のインタビューで、「前回、優勝しているので(5連覇中)、出ないわけにはいかない」というようなことをおっしゃっていましたが。
将棋沼にハマると、色々と気になることが多くて困ります。
250万円 (一公)
2024-03-26 23:32:17
>将子さん
藤井先生の最高勝率更新は、時間の問題でしょう。
叡王戦見届け人の「250万円」はなんとも……。私がどんなにお金持ちになっても、ここでは使いません。
詰将棋解答選手権の件、藤井先生がそうおっしゃっているのなら、出るんじゃないでしょうか?
何より、難問奇問の数々に出会えるのが楽しみなような気がします。

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