気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

東大寺塔頭宝珠院さんの案内で修二会に

2016-03-14 17:32:58 | お茶会・お茶事
東大寺修二会、12日午後7時半からは約3万人の参拝者が見つめる
大松明(籠松明)、観る側では最大のクライマックスでしたが、
「お水取り」の最大の儀式としても、13日の未明には
「お香水」を汲み上げられております。

昨日13日の夕方に、やや静まった東大寺へ、というのも
ひと月ほど以上前のお稽古に伺った折、先生から、
”今年は一緒に修二会に伺いませんか”とお声かけくださり
今日の日を迎えました。
二月堂裏参道沿いにある塔頭「宝珠院」様へ。
宝珠院山門
ご住職は佐保山暁祥さん、今年は練行衆に選ばれず
ゆっくりとお水取りのお話しをしていただけるとのことでしたが、
2月の12日に急遽練行衆(南衆之二)をされることになり、
連続7回(8回目)になりました。
練行衆を出されている証の注連縄が掛けられた山門、
屋根に上がる鬼瓦、牡丹の花の飾り瓦もきれいです。
この山門をくぐり、


お母様の温かいお迎えに感謝しつつ、
広間で主菓子、「お水取りの椿」を頂き

本堂の御本尊阿弥陀如来様に続く茶室で、
お姉さまから、お濃茶を立てていただきました。
逆勝手のお茶室で、本尊に見つめられ
きれいなお点前に感動さえ覚えました。
後でお聞きしますと、家元直門だそうです。

お干菓子は、紅花の京菓子「
 
本紅を練りこんだ「紅」は染司「よしおか」さんのものです。

二月堂の須弥壇に飾られている「糊こぼし」の和紙は
「よしおか」さんが奉納されていらっしゃるということです。
造花の「糊こぼし」の花びらの赤は紅花の赤なんですね。
「どうして造花で作られるのでしょうか」とお聞きしたところ
生花では期間中はもたなく、造花で作り椿の枝に
つけられるようになったと言うことです。
この作り方は、先に大きなお鍋で糊を造り、この糊と和紙で
つくるのでことから「糊こぼし」と呼ばれるように・・・?

須弥壇に置かれた「糊こぼし」も時として、落ちることがあり、
落ちたものは、不浄とされ、二度と使えません。
これを練行衆のどなたかがお持ち帰りになるそうです。
どこかで、汚れた「糊こぼし」を観ることができれば、
それは本物の証なのだそうです。

春時雨の中、用意してくださったポンチョをかぶり、
7時からのおたいまつに間に合うように食堂横へ、
お蔭さまで濡れることもなく、寒くもなく
ここにもお母さまのおもてなしの心が、
私も学ばなければなりません。
照明に二月堂とその下の「良弁杉」が浮かび上りますが、
周りはすごい人出です。

照明が消され
練行衆の上堂が始まりました。

偶然、紅司の吉岡様もいらっしゃっており、
一緒に大松明の火の粉を浴び
無病息災をお祈りいたしました。






お母様手作りの精進料理を頂きました。
箸袋も直筆でかかれており、
一之膳、二之膳は練行衆と同じ二月堂の日の丸盆で
茶がゆ、煮物椀は蓮根餅と  餅、椿の天ぷらなどなど
三之膳と進み精進とは思えない充実感で、
 




大変美味しゅうございました。